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2008年(平成20年)   4月 17日(第4398号)





スポーツ界に広がり/「健康のため水を飲もう」運動
 「第3回健康のため水を飲もう推進委員会」(委員長=武藤芳照・東京大学大学院教授)が14日、厚生労働省の会議室で開かれ、平成20年度も啓発ポスターとリーフレットを作成することが決まった。5月中旬を目処にポスター原案が完成し次第、日本体育協会、水道事業体等に協賛を依頼する。昨年に続いて夏の高校野球の地区大会、甲子園球場でのポスター掲示と場内アナウンスが行われる見込み。高校野球、Jリーグ等のスポーツ界を巻き込んで、運動は広がりを見せる気配だ。

水道事業の評価が可能に/北大公共政策大学院
 水道事業の再構築と官民連携について研究を進めてきた北海道大学公共政策大学院の「水道事業評価・監査マニュアル研究会」(眞柄泰基代表)はこのほど、その成果となるマニュアル案をまとめた。この研究会は北大創成科学共同研究機構戦略重点プロジェクト「環境・科学技術政策」の一環として産官学連携で立ち上げられた。昨年7月には成果の一部として「水道サービスが止まらないために」を出版している。
 今回まとまったマニュアル案では、第三者機関が水道事業を事業運営・経営の側面から評価・監査を行うための基本事項や、当該水道事業者が明らかにすべき必要事項などを列挙。これらの事項を情報開示できる程度に整理することで、当該水道事業の事業運営や経営面に関する評価が可能になるという。
 具体的には、▽事業評価を行うことによりステークホルダーに対する説明責任を果たせる▽多様な経営形態の水道事業を適切に評価できる▽民間パートナーが事業に参画しPPPを構成することができる―といった効果があるとしている。

中央行事は今年で中止/水道週間
 水道週間中央行事実行委員会(委員長=御園良彦・日本水道協会専務理事)の平成20年度第1回委員会が14日、東京・市ヶ谷の日水協会議室で開催された。
 委員会では、今年6月1日に新潟市で開催される中央行事の実施に関する意見交換に加え、厚生労働省から中央行事の今後のあり方について提案がなされた。同省の提案は、“全国各地で行われる水道週間行事を一層盛り上げることを目的として、昭和54年から開催してきたが、既に一定の役割は果たした”として中止し、今後は「記念行事」として5年ごとの節目の年を目安に開催すべきというもの。これが、全会一致で承認され、30年間実施してきた中央行事は今年の新潟市での開催を最後に一段落することになった。

耐震化運動を応援/水道技術研究センター
 水道技術研究センターは、「水道施設・管路耐震性改善運動」の一環としてHPに耐震性改善コーナーを設けた。
 コーナーには平成17年度水道統計をもとに同センターが試算した、▽基幹管路耐震化率▽浄水施設耐震率▽配水池耐震施設率▽地震対策3指標の合計値▽石綿セメント管残存延長などが載っている。基幹管路耐震化率では「上水道事業・水道用水供給事業別」、「都道府県別」に耐震化率が算定されている。それによると上水道事業の基幹管路耐震化率は9.36%、水道用水供給事業の基幹管路耐震化率は27.88%、全体で10.80%となっている。

水道管理技師3級応募は30日まで/日水協
 日本水道協会の水道施設管理技師認定センターでは現在、平成20年度「水道施設管理技師3級」資格認定・登録者の募集を行っている。この制度は16年にスタートして以来、登録者数は1万5000人を数えている。
 応募受付は今月30日まで。申請要綱など詳細は日水協ホームページ(http://jwwa.or.jp)を参照のこと。

中期経営計画を策定/川崎市下水道事業
 川崎市は「川崎市下水道事業中期経営計画~より健全なライフラインをめざして~」(計画期間:平成20~22年度)を策定した。「下水道施設の効率的・効果的な維持管理と更新」、「コンパクトで確かな経営に向けた取組の推進」を基本方針に、計画的に事業に取り組み、経営の効率化を図るとともに、長期的かつ安定的な下水道サービスを提供する。計画には、22年度に地方公営企業法の全部適用への移行を実施することや、水道局との執行体制の統合に向けた検討を進めることも明記されており、今後の取組に注目が集まる。

7200立方メートルのステンレス配水池/八戸圏域(企)
 八戸圏域水道企業団は、老朽化した根城配水池のリニューアル工事を進めている。既設配水池の天端部を撤去し底版と側版を補強した後、その中に容量7228立方メートルのステンレス製配水池を築造する手法を採用している。周囲を住宅に囲まれている上、既設配水池を完全に撤去し新しい配水池を築造するには施工上の問題がある中、同企業団は高い技術力で克服している。
 既設の根城配水池(コンクリート製)は、八戸市中心部などに配水するための施設で、昭和38年に通水している。地中に設置されており、上部は公園として開放されていた。平成10年に耐震診断を行った結果、梁や外壁などが通常時でも危険であり、補強が必要なことが分かった。配水上必要な施設であるため、同企業団技術委員会で更新に当たって築造する配水池として、RC製配水池とステンレス製配水池を比較検討した結果、ステンレス製配水池を採用することにした。

浄水場管理等を包括委託/宇和島市水道局
 愛媛県宇和島市水道局は水道法第24条の3(業務委託)に基づく政令により、水道施設の管理に関する技術上の業務を(株)東芝四国支社に包括委託した。委託期間は平成20年2月1日~同25年3月31日(同20年2月1日~3月31日までは引継期間)で、委託料は総額5億5650万円(消費税および地方消費税込)となっている。
 同局は逼迫する財政問題や職員の大量退職問題などを踏まえ、局内に「柿原浄水場他施設外部委託検討委員会」を設置し、第三者委託(包括的委託)の導入、総合評価型プロポーザル方式の採用などを決定。
 「柿原浄水場等運転管理業務受託者選定委員会」において、4者による技術提案書やプレゼンテーション審査の結果、受託候補者を(株)東芝四国支社に特定した。

JICA研修員を受入/札幌市水道局・仙台市水道局
 共同でJICAの水道技術者養成研修を受け入れている札幌市水道局と仙台市水道局はさきごろ、仙台市の施設を使用し「コーカサス・東アジア地域 寒冷地水道」コースの研修を行った。
 来日した研修員7人は、平成18年度から休止している富田浄水場を使い、浄水プロセスや浄水場の構造、浄水場の保守点検を学んだ。また、茂庭浄水場と熊ヶ根浄水場では、管理室業務やろ過池洗浄、ジャーテストの実習を行った。

6つの新規事業を展開/水戸市水道部
 水戸市水道部は今年度、新規事業として1.環境会計の導入2.技術の継承および技術交流事業の実施3.食品安全マネジメントシステム(ISO22000)の検討・導入4.水道施設環境パートナー制度の導入5.広報・広聴の充実6.上下水道料金のクレジットカード決済の導入―に取り組む。市民の利便性を高め、経営基盤を強化しながら健全な事業運営を推進していく。

千葉市で実務協議会開く/日水協関東地方支部
 日水協関東地方支部は、さきごろ、千葉市で実務協議会を開催した。
 協議会では、事務部門8題、技術部門9題の議題について討議した。
 残留塩素低減化の取り組みについては、それぞれの事業体での事例を述べ、低減への努力、おいしい水づくりへの取り組みが紹介された。
 郵政民営化法に伴う担保の取扱については、「4月から他の金融機関と同様の担保提供があると連絡があったところもあるが、連絡を受けていないところもある。日水協関東地方支部として何とかできないか」という意見が出された。

中速ミキサの販売強化/新明和工業
 新明和工業は、主力製品のひとつである高度処理用中速水中撹拌装置「SMM」シリーズが販売実績をあげていることを明らかにした。同製品は、従来の撹拌装置に比べ消費電力を50%以上低減し大きな省エネ効果を実現する。また小型軽量で取り扱いも容易でメンテナンス性にも優れていることから、今年1月には平成19年度優秀省エネルギー機器日本機械工業連合会会長賞を受賞した。同社では、引き続き下水処理場の反応タンク撹拌や一般排水処理撹拌分野を中心に営業を強化していく計画だ。

ダク異形管を再値上げ/幡豆工業
 幡豆工業はこのほど、ダクタイル鋳鉄異形管の価格を平均10%値上げすると発表した。6月1日受注分から新価格を適用する方針で、昨年12月以来の値上げとなる。主原料の鉄スクラップなどの価格が急騰し、経営努力だけでは吸収しきれないため。

米HACH社の契約変更/東亜ディーケーケー
 東亜ディーケーケーは10日、水質分析計メーカーのHACH社(ハック社・本社=米国コロラド州)製品の販売代理店契約に関して、セントラル科学との二次販売店契約を解約したと発表した。今後、HACH社製品はセントラル科学では販売を中止し、同社が直接または販売代理店を通じて販売する。

協調融資より50億調達/積水化学工業
 積水化学工業は、三菱東京UFJ銀行、日本政策投資銀行など金融機関8行から、日本政策投資銀行による環境格付けに基づいた協調融資(シンジケートローン)により、環境関連設備投資費用として50億円を調達した。これにより、同社グループにおける環境関連設備投資をさらに促進し、CO2排出量削減を図る。

星明かりでも映像鮮明/日立国際電気
 画像処理・監視機器システムを開発する日立国際電気(東京都千代田区)は超高感度カメラの「HC―258電動雲台一体型カメラ」を販売している。地方自治体などで採用され好評を博している。
 「HC―258」は同社独自の超高感度化技術を搭載し、屋外の暗い監視場所でも、鮮明なカラー映像が撮影可能だ。
 監視用としてダム・浄水場など、極めて高いセキュリティが要求される重要施設などで鮮明な夜間動画の監視を実現。

移動式造水機が好評/東洋紡エンジ
 東洋紡エンジニアリングは、災害などの緊急時に海水や河川水から生活用水を造りだす移動式緊急用造水機「モバイルウォーター」の販売を強化する。

電子証明で応援/日本電子認証
 日本電子認証は、電子入札コアシステム対応電子証明書「AOSign(アオサイン)サービス」の営業開始5周年を記念して「5周年記念電子入札応援キャンペーン」を開始した。
 公共事業における電子入札のスムーズな導入に寄与することを目的とした同サービスでは、電子入札を行う企業等に所属している個人(利用者)からの申込に基づき、電子証明書をICカードに格納して発行する。

就活向けサイトを/日建連ら3団体
 日本建設業団体連合会(日建連)、日本土木工業協会(土工協)、建築業協会(建築協)の3団体は就職を控えた高校生・大学生を対象に、建設WEBサイト『BUILDUP!』(http://www.buildupper.com)を立ち上げた。

ビジネス活動を展開/IDE研究所
 IDE研究所配管研究室の井出浩司代表はこのほど会見し、「防食鋼管業界に対するボランティア支援を行っているが、今後はボランティア支援に加え、諸々の活動をビジネス化していきたい」ことを明らかにした。
 防食鋼管をはじめ建築設備関連の新商品や新技術を市場導入しようとしているメーカーなどと契約を結び、営業支援や販促・マーケティング、コンサルティングなどをボランティアを継続しながら活動するとしている。