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2008年(平成20年) 7月 10日(第4416号)
最終報告書まとめる/自民党・水の安全保障研究会
鉄管類価格改定へ/クボタ
宮崎室長が現地を視察/四川大地震
関係各省に対し要望活動/簡水協
新規研究の愛称募集/水道技術研究センター
洞爺湖サミット開催
静岡市で活発討議/大都市下水道主務者会議
JICA研修11名受け入れ/大阪市水道局
九州支部・熊本市に400人/日水協地方支部総会がスタート
横山直満 札幌市水道事業管理者に聞く
東京都水道局 大口径給水管耐震化着々と/ルポ
岩手・宮城内陸地震被災地で活躍/日本原料のモバイルシフォンタンク
EX推進管研究会が発足/中川ヒューム管など4社
業界団体総会
旭有機材、鷺宮製作所に新JIS/日水協
長寿命化でセミナー開催/下水関連3団体
最終報告書まとめる/自民党・水の安全保障研究会
自民党の水の安全保障研究会(中川昭一会長)の最終報告会が2日、党本部で開催され北海道洞爺湖サミットへの緊急提言がまとめられた。緊急提言では、1.国内と海外の水の安全保障の実現のために活動する「水の安全保障戦略機構」2.産官学の水技術の叡智を結集した「チーム水・日本」3.海外への人的技術支援を行う「水の防衛隊」を設置するよう求めている。かつてない程のダイナミックな戦略を打ち出しており、政治主導による取り組みに各方面から期待が寄せられている。
鉄管類価格改定へ/クボタ
ダクタイル鉄管メーカーの最大手、クボタはこのほど、鉄管類(直管・異形管・接合部品)で平均20%の値上げを行うことを明らかにした。今年8月1日受注分から新価格を適用する方針で、ユーザーに対しての趣旨説明に入る。
同社では今年6月にも価格改定を実施しており、今年度に入り2度目の値上げとなる。
ダクタイル鉄管の主原料であるスクラップ、コークスは、世界的な鉄鋼製品の需要増加の影響により、同社が前回、価格改定発表した今年3月に比べて約140%まで急騰している。
ダクタイル鉄管のトップメーカーである同社の再度の値上げ表明が関連メーカー等に波及するのは必至の情勢で、世界的な原材料の高騰がもたらす我が国水道界への影響はより深刻なものになりそうだ。
宮崎室長が現地を視察/四川大地震
中国・四川大地震で日本政府は先月29日、外務省、農水省、厚労省、国交省、経産省など、各省の担当官を「復興支援ミッション」として現地に派遣し、都市計画作りなどソフト面を含めた復興支援について中国側と協議した。厚労省からは水道課の宮崎正信・水道計画指導室長が派遣された。
被災地では仮設住宅の建設が進んでいる。8月末までに数十万戸が建てられ、電気や水道などライフラインが順次整備される予定。水道については応急復旧が済んでいるが、現在は汚水やゴミ処理が大きな問題となっているという。
水袋に生活用水を詰める被災者
関係各省に対し要望活動/簡水協
全国簡易水道協議会は3日、今年度第1回役員会を開いた。6月5日に埼玉県で開催した全国簡易水道大会での大会決議に基づいて、来度予算編成で簡易水道事業に対して十分な措置がなされるよう関係各省に要望活動を実施した。
新規研究の愛称募集/水道技術研究センター
水道技術研究センターでは、20年度からの新規研究(浄水部門・管路部門)の愛称を募集している。浄水部門は膜ろ過の維持管理の高度化や浄水処理への紫外線の適用、水道の気候変動への対応などを、管路部門では基幹施設の機能診断手法の検討や管路施設のLCAなどについて研究する。期間はともに3年間。
同センターが行ってきた研究の愛称はどれも印象的。前回までの流れでいけば浄水は「e―WaterⅢ」、管路は「Next Epoch」あたりがすぐに思い浮かぶが、さていかに? 良いアイデアを同センターへ。締め切りは7月23日。選考結果は8月上旬に発表される。応募方法など詳細はホームページ(
http://www.jwrc-net.or.jp/
)で。
洞爺湖サミット開催
主要国首脳会議(洞爺湖サミット)が7日、主要8カ国(G8)とアフリカ7カ国の首脳による会合を開き開幕した。今回のサミットは最多22カ国が参加。地球温暖化、原油や食料価格の高騰が主なテーマ。地球温暖化に関連して水問題も大きな課題となっている。
静岡市で活発討議/大都市下水道主務者会議
第104回大都市下水道会議(主務者会議)が3日、静岡市内のホテルで開かれた。国交省下水道部職員と政令指定都市や東京都の下水道事業関係職員約50名が出席し、雨水対策や地球温暖化対策などを巡り、意見交換を活発に行った。
同会議は、下水道事業経営全般に関する重要課題について協議・検討を行い、都市部における下水道事業の充実や発展、都市間での情報共有を目的としている。
JICA研修11名受け入れ/大阪市水道局
大阪市水道局は、平成20年度「都市上水道維持管理コース」(JICA主催)の研修員を受け入れている。研修員は9カ国11名で、7月24日まで施設の運転管理や設備の維持管理などの講義、漏水調査の実習などが行われている。研修参加国は次の通り。▽アルバニア▽バングラデシュ▽コンゴ▽イラク▽ラオス▽ネパール▽パキスタン(2名)▽フィリピン▽ジャマイカ(2名)
九州支部・熊本市に400人/日水協地方支部総会がスタート
日本水道協会九州地方支部は3日、第77回総会を熊本市の熊本ホテルキャッスルで会員400人が参加するなか開催した。水道事業に対する財政措置の強化など7件の会員提出問題を審議するとともに、次期開催地を長崎市に決めた。今後、地方支部総会は全国各ブロックで開催し、10月の名古屋総会へと議論を集結させる。
横山直満 札幌市水道事業管理者に聞く
札幌市水道事業管理者に4月1日付で前白石区長の横山直満氏が就任した。札幌市採用後は7つの局を歴任し、そのつど、市が抱える課題の解決に向けて活躍してきた。その手腕で札幌市水道をどのように運営していくのか。本紙では横山管理者にインタビューを実施し、これまでの経歴や今後の抱負などについて聞いた。
東京都水道局 大口径給水管耐震化着々と/ルポ
東京都水道局はいかなる場合においても首都機能を維持することをテーマに多様な震災対策を展開しているが、大口径給水管耐震強化工事もその代表的な取り組みの1つだ。綿密な優先順位に基づいて進められている同工事は、施工時間や条件等で少なくない制約をクリアしつつ着実に前進している。奇しくも、今月3日深夜には虎ノ門の本紙東京本社事務所を含む区域で工事が行われており、その工事の様子を取材する機会を得た。
岩手・宮城内陸地震被災地で活躍/日本原料のモバイルシフォンタンク
日本原料(川崎市、齋藤安弘社長)の移動式水処理用ろ過装置「モバイルシフォンタンク」が、岩手・宮城内陸地震でろ過池が被害を受けた奥州市衣川簡易水道の北股浄水場(公称能力270立方メートル/日)に導入され、早期の給水能力回復に大きく貢献した。同機は平成17年の台風14号で水没した宮崎市・吉富浄水場の復旧作業の際にも活躍した実績を持ち、緊急災害時用の水処理装置として高い評価を得ている。
EX推進管研究会が発足/中川ヒューム管など4社
中川ヒューム管工業はこのほど、日本ヒューム、日本ゼニスパイプ、前田製管、帝国ヒューム管東日本と共同で「EX推進管研究会」を今年3月末に設立したことを明らかにした。会長には中川ヒューム管工業の中川喜久治社長が就任し、事務局を同社に設置した。
業界団体総会
会長に永野副会長/オールライナー協会
オールライナー協会(松本浩治会長)は6月12日、札幌市で第14回定時総会を開き、平成20年度事業計画などを決めた。また、役員改選が行われ、新会長に永野刀男副会長が就任した。
平成20年度事業計画では、技術管理者や統括監理者試験の実施、施工研修会、下水道展への出展、公開デモ・展示会の開催などを行っていく。
新製品の開発・拡販を/全国ユニホール工業会
全国ユニホール工業会(仙波不二夫会長)はこのほど、東京都港区の虎ノ門パストラルで定時総会を開き、平成20年度事業計画などを決めるとともに役員改選を行い、ディーシーの松田稔社長が副会長に就任した。
今年度は浮上防止底板「AF底板」の試験施工促進や日本下水道協会規格A-11の認定取得をめざすとともに、超大型マンホールの開発なども進めていく。
運転マニュアル完成へ/水道O&M研究会
水道O&M研究会(藤田賢二会長)は6月17日、東京都港区の八芳園で通常総会を開き、平成20年度事業計画・予算案などを審議、承認した。20年度から企画委員会を廃止してその業務を技術、業務の2委員会にるなど組織を改編するほか、積算要領ワーキンググループ(WG)は日本水道協会の「水道施設における委託業務の積算のあり方検討委員会(仮)」で積算要領などの作成協力を行う。さらに運転管理マニュアルWGは作成作業を進めてきた「運転管理マニュアル」の完成を目指す。
一層おいしい水供給を/全管連
全国管工事業協同組合連合会(大澤規郎会長)は6月18日、宮崎市で第48回通常総会・全国大会を開いた。
全国大会では来賓として厚生労働省の海野直人水道課長補佐、日本水道協会の御園良彦専務理事がそれぞれ挨拶し、御園専務理事は「全管連は水道への信頼を支えてほしい」と激励した。
懇親会では地元来賓として東国原英夫宮崎県知事が登壇し「現状は厳しいが、マイナスだけ見ていてはダメだ。誇りを持ってライフラインの仕事に当たってほしい」とエールを贈った。
旭有機材、鷺宮製作所に新JIS/日水協
日本水道協会は6月27日、東京市ヶ谷の日本水道会館でJIS製品認証書授与式を開き。旭有機材工業、鷺宮製作所に認証書を授与した。
長寿命化でセミナー開催/下水関連3団体
日本下水道施設業協会、日本下水道処理施設管理業協会、日本下水道管路管理業協会の3団体は下水道長寿命化支援制度と下水道施設のストックマネジメントに関するセミナーを全国2会場(横浜、大阪)で開く。横浜会場は7月25日、下水道展開催中のパシフィコ横浜で、大阪会場は8月1日に大阪コロナホテルでの開催となる。
参加申し込みは管路管理業協会事務局(FAX03-3865-3463)まで。参加費は公共団体職員、主催団体会員が無料、その他は3千円。定員は両会場とも300人となっている。