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2009年(平成21年)  4月 16日(第4481号)





AM導入支援を充実/21年度事業計画 JS
 日本下水道事業団(JS)は平成21年度事業計画を明らかにした。受託建設事業1,605億円など予算総額は1,669億円となった。受託建設事業では450カ所の処理場等の建設工事を実施し、300カ所の実施計画を行う。JSによれば受託建設事業費は平成11年度以降大幅に減少していたものの、下げ止まりの傾向を示しており、その事業内容も再構築事業の割合が増加傾向にあるという。今年度の通水予定は87カ所となっている。

大津市でブロック会議開幕/簡水協
 全国簡易水道協議会の平成21年度ブロック会議が14日、大津市のプリンスホテルで近畿ブロックを第一弾にスタートした。市町村合併や簡水統合計画など簡易水道事業が大きな岐路にあるなか、3件の会員提出議題を中心に活発な議論を行った。

東京都の上下水道施設を視察/水の安全保障特命委
 自民党の「水の安全保障に関する特命委員会」(委員長=遠藤武彦議員)は13日、東京都の上下水道施設などを視察した。遠藤議員、中川昭一議員、川口順子議員、井上信治議員、今井宏議員らが参加。東京都下水道局の芝浦水再生センター、水道局の朝霞浄水場、第二城北線第一工区、水資源機構が管理する秋ヶ瀬取水堰を視察した。
活性炭の役割について説明を受ける

下水道の継続性確保を/社会資本整備重点計画が閣議決定
 社会資本整備重点計画法に基づき、社会資本整備の方向性を示す社会資本整備重点計画が先月31日、閣議決定された。下水道事業に関しては、未普及地域での早期整備や浸水被害の軽減、地震対策の推進、資源・エネルギー循環の形成など取り組むべき課題が多いとし、経営基盤の強化によるライフラインとしての事業の継続性を確保する必要があるとしている。

下水管路包括委託で報告/国交省、下水協の検討会
 国土交通省と日本下水道協会が設置した「管路施設維持管理業務民間委託等調査検討会」は、管路施設の維持管理における包括的な民間委託のあり方についての検討結果を「下水道管路施設の包括的民間委託に関する報告書」としてまとめ、神林章元・下水協理事兼調査部長が田辺義貴・国交省下水道部下水道企画課長に報告した。
 自治体を取り巻く環境が厳しい中、管路施設の維持管理を効率化する一つの方向性として民間事業者のノウハウを積極的に活用することを挙げ、管路施設における包括的民間委託においても、下水処理場と同様に広範囲の業務を複数年度にわたり委託することが効率的だとした。

“シェルビーズ”の可能性探る/東京都水道局
 東京都水道局は、浄水のpH調整の方法として、カキ殻を細かく砕いた「シェルビーズ」を検討している。この取組は平成16年度から行われており、今年度は三郷浄水場に実験プラントを設置し、シェルビーズの投入方法や投入による効果について調査を進めてきた。実験プラントは昨年度末まで運転しており、その結果をまとめ、コストや維持管理性を評価し、他のpH調整方法と比較した上で、実施設での試験を検討するとしている。
手前のパイプからシェルビーズを添加

検定切れメータ対応で苦労/長崎市上下水道局
 長崎市上下水道局は昨年暮れに同市伊王島地区で検定切れの水道メータ使用が判明したことを受け、この2月中までに当該メータ132個の交換を終えた。
 今回、検定切れの水道メータの存在が発覚したのは、昨年11月に伊王島上下水道地区事務所職員が同地区の行政センターの水道メータ期限が既に過ぎていることを発見したことによる。同局では直ちに同地区の水道メータの実態調査に乗り出し、地区内132個のメータが検定切れであることを確認した。

4月から9事業体で受託業務開始/第一環境
 第一環境(丹澤慶信社長)は、今年度より4水道事業体(呉市水道局、廿日市市水道局、西宮市水道局、福島市水道局)から新規、5事業体(神奈川県企業庁、千葉県水道局、四日市市上下水道局、鈴鹿市水道局、磐田市水道課)から追加で業務を受託したと発表した。検針、収納、料金徴収、窓口受付に加え、料金徴収システムの開発・運用、さらには同システムへのオプション機能(台帳管理システムなど)付加といったサービスメニューも用意し、ユーザーのニーズに応えた積極的な業務展開を進めている。なお、呉市、廿日市市、福島市の受託業務は広島県、福島県での同社初受託案件となった。

公共工事採用から20年/電縫鋼管
 腐食に耐える電縫管として開発された耐溝状腐食電縫鋼管が公共建築工事に採用されて今年で20年を迎えた。
 溝状腐食とは電縫鋼管特有の腐食現象で、造管時の電縫部が水質や使用条件などにより選択的にV字型に腐食する現象。こうした腐食に耐える電縫管として開発されたのが耐溝状腐食電縫鋼管で、鋼中の不純物である硫黄成分を少なくし、更に電縫部の耐食性を向上させるため微量の特殊元素を添加したり熱処理を加えた。

区と連携して悪臭根絶へ/東京都・ビルピット臭気対策
 東京都は3月26日、全国初となる「ビルピット臭気対策マニュアル」を作成した。
 ビルピットの臭気対策は、一定規模のビルについてはビル管理法に基づいて福祉保健局、区の保健所が指導を行い、悪臭防止法に基づく指導は、区の環境部局が担当するため、ビルピットの適正な管理には、関係部局の連携が必要不可欠になっている。そのため、今後は同マニュアルを活用して都と区で連携して臭気の発生源ビルの特定やビル管理者等への改善指導を行い、ビルピット臭気のない快適な都市環境を目指していくとしている。

誤接続テーマに講習会/管路協
 日本下水道管路管理業協会は、JR東日本王子駅のトイレ排水設備誤接続および国土交通省の「排水管の誤接続に対する適切な対応について」の事務連絡を受け、5月に東京・大阪の2会場で「下水道管路誤接続調査に関する講習会」を開く。
 講習会では、誤接続対策の必要性(講師=国土交通省)や先進都市の取り組み(神戸市)、誤接続調査の概要(管路協)、点検・目視調査および誤接続調査の実際と留意点(管路協)について説明し、関係者の技術力の向上を図る。参加費は会員2千円、非会員4千円。【東京会場】5月26日(火)13時30分~16時45分、メトロポリタンプラザ(池袋駅)オフィスタワー12階【大阪会場】5月27日(水)13時30分~16時45分、大阪コロナホテル(新大阪駅)。申込み問い合せは事務局(TEL048-456-2480)まで。

更に技術水準向上へ/浄水工総会開く
 日本浄水機械工業会(河野眞一郎会長)は3月25日、東京都千代田区の学士会館で第40回定時総会を開き、平成21年度事業計画などを決めた。
 同工業会は水泳プール浄化装置、温浴浄化装置をはじめ、水景用浄化装置、再生水浄化装置などを製造販売する浄水機械メーカーの全国団体。

「品質第一」新JISマークを取得/福西鋳物
 マンホールふたなど各種鋳鉄品を手がける福西鋳物(中森英夫社長、本社=大阪市)は球状黒鉛鋳鉄品(水道用鉄ぶた)の新・JISマークを取得し3月27日、中森社長が日本水道協会を訪れ御園専務理事からJIS製品認証書を受け取った。

100周年迎えた青森水道/須藤雄樹・青森市企業局企業部長に聞く
 全国で13番目に創設された青森市の水道は今年、100周年を迎える。「これまでに培った技術と経験で、さらに成熟度を高めていかなければなりませんね」と、同市企業局の須藤雄樹・企業部長は目を細める。
 青森市の水道は特に、「おいしい」ことで知られる。昭和59年、当時の厚生省の「おいしい水研究会」からは、全国各ブロックの主な都市の水道水のうち、横内浄水場の水が最もおいしいと評価された。