検索
■
2010年(平成22年) 1月 14日(第4544号)
今後の水環境保全の在り方について/中間取りまとめ公表/環境省
地域ビジョン504プランに/厚労省まとめ
借入資本金を負債に整理/総務省
理事を初公募/日本下水道事業団
コスト縮減80億円/日本下水道事業団
国総研・独法土研の調査研究最前線
29日に汚泥リサイクルの講演会/下水協
理事長に山本東大教授/造水センター
淡路島の水道を一元化
投資額の79%が改築更新/千葉市下水道局
サンパウロから研修員受入/さいたま市水道局など
コスト改善額は34億円/水資源機構
理事会報告会を開催/日水協神奈川県支部
広報・広聴でフォーラム/水を語る会
島根県安来市
与野党議員が注力方針/水関連5団体名刺交換会
下水道の果たす効果は/施設協・設備協賀詞交歓会
〝適性原価〟の認識必要/中部WCなど賀詞交換会
知恵出し大阪から元気発信/関西WC賀詞交換会
矩形配水池指針の完了を/鋼管協会賀詞交歓会
社員研修の充実へ/東管機商・賀詞
適正な維持は責務/建設13団体・賀詞
本社事務所を移転/大阪水道総合サービス
今後の水環境保全の在り方について/中間取りまとめ公表/環境省
環境省は、「今後の水環境保全の在り方について(中間取りまとめ)」を公表した。同省が設置した「今後の水環境保全に関する検討会」(座長=須藤隆一・東北大学大学院工学研究科客員教授)で行われてきた検討をまとめたもので、今後の取組として、閉鎖性水域における水質改善や効果的な地下水・土壌汚染の未然防止対策の充実、水問題への国際貢献、統合的な環境管理などを検討することを求めている。
地域ビジョン504プランに/厚労省まとめ
水道事業者が水道事業の現状と将来見通しを評価した上で目指すべき将来像とその実現のための具体的を自ら示す「地域水道ビジョン」が平成22年1月1日現在、全国で504プラン策定されていることが厚生労働省水道課のまとめで分かった。同ビジョンを策定している上水道事業の数は全国の35%で、昨年2月の調査(13%)から大幅に増えた。これを給水人口(平成19年度末現在)でみると合計は8877万8960人で、59%から76%に増えた。
借入資本金を負債に整理/総務省
地方公営企業会計制度等の改正に向けた検討を行ってきた総務省の研究会(座長=鈴木豊・青山学院大学大学院教授)はこのほど、研究会報告書をまとめ公表した。現行の企業会計原則の考え方を最大限取り入れたものとすることや、公営企業の特性を勘案すべきこと、「地域主権」の確立に沿ったものとすることを基本的な考えに、制度を見直している。
理事を初公募/日本下水道事業団
日本下水道事業団(JS)は技術開発研修担当理事のポストを公募することになった。外部の有識者による選考委員会などで選考するという。JSが役員を公募するのは初めて。独立行政法人の役員公募に倣った格好だ。昨年9月29日の閣議決定後開かれた評議員会(10月7日)で、JSでも役員公募するよう決めた。JSは独法ではないものの、国土交通大臣の認可が必要な点など独法と似た性格を持つ側面もあり、閣議決定の趣旨を踏まえることにした。
コスト縮減80億円/日本下水道事業団
JSは平成20年度の取り組みで19年度と比べ4.7%(80億円)のコスト縮減の成果を上げたと発表した。膜分離活性汚泥法の採用よる施設のコンパクト化やステップ流入式多段硝化脱窒法の採用による高度処理化など、新技術の採用が成果に繋がったという。
国総研・独法土研の調査研究最前線
土木研究所水質チームの研究成果
土木研究所・水質チームは、河川や湖沼などにおける水質や、都市活動に伴って水環境に排出される汚濁物質を対象として、分析方法の開発、汚濁物質の存在状況や挙動の解明、生態系への影響評価、対策手法の検討などの研究を行っています。
1、医薬品類の存在実態と生態系影響
近年、人が服用した医薬品類や生活ケア用品(PPCPs)をはじめとする微量化学物質が排水系を通して水環境中に排出され、生態系に影響を与えているのではないかと懸念されています。分析技術の進展ともあいまって、河川水や下水処理水中に多くの微量化学物質が検出されていますが、これらの物質が水生生態系に与える影響はほとんど分かっていません。(独立行政法人土木研究所水環境研究グループ水質チーム上席研究員 南山瑞彦)
29日に汚泥リサイクルの講演会/下水協
日本下水道協会は今月29日、東京都豊島区の桐杏学園で「下水汚泥のリサイクル推進に関する講演会」を開催する。国土交通省や東京大学、日本ガス協会、東京都下水道サービスの担当者による講演が予定されている。
定員は130人。参加費は正会員、下水汚泥資源利用協議会会員、準会員、特別会員が5千円、賛助会員が7千円、非会員が9千円。締め切りは22日。詳細は同協会ホームページを参照。
理事長に山本東大教授/造水センター
造水促進センターの理事長に平成21年12月25日付で東京大学環境安全研究センター教授の山本和夫氏が就任した。同24日に開いた評議員会で島川文雄氏からの理事長交代を決め、理事会で承認していた。
淡路島の水道を一元化
兵庫県の淡路広域水道企業団と淡路島内3市(洲本市・南あわじ市・淡路市)が、4月から島内水道を一元化(事業統合)することとなった。統合後は新たな淡路広域水道企業団となり、計画給水人口15万800人、計画1日最大給水量9万6800立方mで、水道料金は標準家庭(口径13m、月20立方m使用)で月額4305円に統一。用水供給事業と末端給水事業との垂直統合は全国でも少なく、水道広域化の1事例として注目を集めそうだ。
投資額の79%が改築更新/千葉市下水道局
千葉市下水道局は今後の経営状況の安定化を図るため、このほど「千葉市下水道事業中長期経営計画(案)」を策定し、15日からパブリックコメントを募集する。
同局では下水道の整備は、これまで汚水普及率の向上を目指して積極的に行ってきたが、今後は整備した膨大な資産を適正に維持管理しつつ、老朽化施設の改築更新に取り組む必要があり、安定した経営基盤を構築するため、平成22年度から32年度までを期間とする中長期経営計画の策定に取り組むこととなった。
また、計画期間中に資金収支不足が見込まれ、新たな財源措置が必要となることから、策定にあたり、昨年9月から10月にかけてその解消策について市民意見の募集を実施。その結果を踏まえ、庁内で検討した結果、計画期間内に生じる資金収支不足については、下水道使用料の改定により解消することとして計画案を策定した。
同市の下水道汚水処理普及率は平成19年度末で96.9%となり、総資産額は約5700億円、企業債残高は2787億円。今後の課題としては、耐用年数を超える施設が増加し老朽化が進んでいくことや、企業債の償還が増加していくことなどがあり、計画策定に当っては経営改善への取り組みが求められていた。
そこで同計画には、▽接続率の向上▽中央雨水貯留幹線の延伸中止▽貯留施設の分散化▽既存施設の利用▽中央浄化センターの改築の工夫▽省エネによる管理費の削減▽カメラ調査による改築更新▽適正管理による更新期間の延長▽包括的民間委託による管理コスト縮減▽市民と協働管理による継続的な維持管理を推進▽繰入金のルール化―などの経営改善への取り組みが盛り込まれている。今後の投資計画では、既存施設を維持するための改築更新に全体投資額の約79%を占める980.8億円を計上しているのも特徴だ。
サンパウロから研修員受入/さいたま市水道局など
さいたま市水道局はこのほど、JICAのブラジル国無収水管理プロジェクト(EFICAZ Project)のカウンターパート研修員の受入研修を実施し、水道管路の維持管理や無収水の予防対策、漏水修繕などの研修を行った。
同プロジェクトは、無収水率が40%と想定されるブラジルのサンパウロ州の無収水率を減少させ、給水を安定化させることを目的としている。なお同局からは、下村政裕氏がチーフアドバイザーとして派遣されている。
コスト改善額は34億円/水資源機構
水資源機構は7日、「コスト構造改善プログラム」に基づく平成20年度の実績を公表した。
平成20年度のコスト改善率は、平成19年と比較して9.1%で、物価変動(資材費・労務費の変動)を考慮した改善率は6.3%。コスト改善額は34億1200万円となっている。
理事会報告会を開催/日水協神奈川県支部
日本水道協会神奈川県支部は6日、横浜市のホテル横浜ガーデンで平成21年度理事会報告会を開催し、支部長都市の粟冠和美・川崎市水道事業管理者が国の平成22年度水道関係予算案について説明した。
広報・広聴でフォーラム/水を語る会
水道関係者有志で構成される「水を語る会」(会長=眞柄泰基・トキワ松学園理事長)の活動がより活発化してきている。平成20年度から活動を本格化させた同会は、年に4回講演会、見学会等を開催しており、昨年12月5日は今年度3回目の行事として水道フォーラムを開催している。
島根県安来市
1月1日付
▽上下水道部長(健康福祉部次長兼いきいき健康課長)太田善明
与野党議員が注力方針/水関連5団体名刺交換会
政権交代を機に、水道や下水道、工業用水道の果たす役割が改めて問われている。6日、水関連5団体共催の新年名刺交換会で日本水道工業団体連合会(水団連)の幡掛大輔会長は「上工下水道は都市活動・経済活動を支える基礎インフラである」と主張。会場に駆けつけた与野党の国会議員も、水インフラの維持管理に注力していく方針を明らかにした。
下水道の果たす効果は/施設協・設備協賀詞交歓会
日本下水道施設業協会(会長=幡掛大輔・クボタ会長)と東京下水道設備協会(会長=片岡啓治・明電舎会長)は6日、東京・中央区のロイヤルパークホテルで新春賀詞交歓会を開いた。
幡掛会長は「下水道事業に関する議論を見ていると、国民生活の安全・安心と美しい水辺環境を守ることにこれまで下水道が果たして来た効果を検証し、これからも期待されている役割に対して、国と地方、そして民間の各々が果たすべき責務について、なお一層の議論を深める必要性を痛感している」と政権交代後の鳩山内閣の行政の進め方について言及し、「下水道施設を改築更新して機能を将来にわたり維持するためにも、それを支える官と民それぞれの役割について国民の理解を得るために今まで以上の情報発信が必要」「CO2削減対策や省エネルギー技術、ミレニアム開発目標に示された“水と衛生”に関する国際貢献の分野などは、日本の存在感を示すチャンス」と、改めて下水道の重要性をPRする方針を明らかにした。
〝適性原価〟の認識必要/中部WCなど賀詞交換会
中部地区の新年賀詞交換会(中部ウォータークラブなど関連7団体の共催)は7日、名古屋市のキャッスルプラザに関係者ら約300人を集めて開催された。
冒頭、酒井克憲・中部ウォータークラブ理事長が「昨年の政権交代に伴い、上下水道界の情勢は大転換し、地元の名古屋市でも河村市政のもと、水道料金の値下げが打ち出されている。水道事業の基本命題である“清浄”“豊富”を実現するには一定のコスト負担が必要で、“低廉”とは適正原価を指す―という認識が通用しにくい状況だが、会員相互の連携を強化し、少しでも明るい年にしたい」と挨拶。
知恵出し大阪から元気発信/関西WC賀詞交換会
平成22年水道関係5団体新年賀詞交換会(関西ウォータークラブ主催、日本水道協会・日本下水道協会・日本工業用水協会・全国簡易水道協議会・日本水道工業団体連合会共催)が7日、大阪市中央区のヴィアーレ大阪で開催された。関係者ら約400名が出席し、新年を迎えた喜びを分かち合った。
矩形配水池指針の完了を/鋼管協会賀詞交歓会
日本水道鋼管協会は5日、東京都千代田区のアーバンネット大手町ビルで平成22年賀詞交歓会を開いた。
冒頭挨拶に立った殿岡茂樹会長代理(JFEエンジニアリング取締役専務エネルギー本部長)は「(水道)施設や管路の更新・耐震化は期待どおりに進まず、先細りになることが懸念されるなど、協会を取り巻く環境は大変厳しいものがある」と指摘。
社員研修の充実へ/東管機商・賀詞
東京管工機材商業協同組合(小泉久則理事長)は7日、東京水道橋の東京ドームホテルで新年賀詞交歓会を開いた。
適正な維持は責務/建設13団体・賀詞
建設業関係13団体共同の新春賀詞交歓会が5日、東京都港区の東京プリンスホテルで開かれた。主催団体を代表して日本建設業団体連合会の野村哲也会長(清水建設会長)は「景気は最悪期を脱しつつあるものの、二番底の到来が懸念されるなど依然として予断を許さない状況にある。政府には緊急経済対策の早急な実施、予算ならびに関連法案の早期成立に全力を挙げ、効果的な政策を切れ目無く実行されることを強く期待したい。真に必要な公共インフラの整備など、より安全で安心な活力あふれる国作りへの確かな道筋を国民が肌で実感できる年にして頂きたい」と各課題への鳩山内閣の迅速な対応を求めた。
本社事務所を移転/大阪水道総合サービス
大阪水道総合サービスは12月28日、本社事務所を移転した。新住所・連絡先は次の通り。
〒540―6591
大阪市中央区大手前1―7―31
(大阪マーチャンダイズ・マートビル12階)
電話06―6920―0900(代表)
ファクス06―6920―0905