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2010年(平成22年)  5月 13日(第4570号)





注目集まる水質検査/信頼性確保へ検討会を設置/17日に初会合/厚労省
 水質検査の委託は価格優先でいいのか、事業者が最低限すべきことは何か―。水質検査の信頼性確保に関する取り組みについて検討しようと厚生労働省水道課は、有識者らによる検討会を立ち上げる。水道事業者が登録検査機関(20条機関)に水質検査を委託する際の契約仕様や、検査機関が行う検査の標準作業書などが具体的な検討事項になる。登録検査機関への同省の監督・指導のあり方についても議論の対象になるという。水質検査の信頼性低下が近年指摘されていることを踏まえてのもので、議論の方向は注目を集めそうだ。年内に報告をまとめる。初会合は17日に開催される。

リン資源化で手引き/国交省
 国土交通省下水道部は10日、下水道管理者が、主に肥料または肥料原料として、下水や下水汚泥中のリンの資源化を検討するための「下水道におけるリン資源化の手引き」をとりまとめたことを発表した。同部ホームページ(http://www.mlit.go.jp/crd/crd_sewerage_tk_000033.html)から入手することができる。

ISO/TC224の検討状況を報告/日水協で対策委
 第6回ISO/TC224上水道国内対策委員会・連絡調整小委員会(座長=松井庸司・日本水道協会研修国際部長)が4月26日、日水協で開かれた=写真。3月22~25日にアルゼンチン・ブエノスアイレスで開催されたISO/TC224WG5(規格の実行等)、WG6(アセットマネジメント)、WG7(危機管理)の合同会議と、ISO規格に関するワークショップについて報告された。

民主党国会議員が出席/水の安全保障戦略機構基本戦略委
 水の安全保障戦略機構の第3回基本戦略委員会がさきごろ開かれ、水問題に関する関係省庁連絡会に対して提出する意見交換要望項目について審議した。3つの項目が審議されたが、「水援助・水ビジネスの海外展開方策」については委員からの意見が相次いだ。今回の委員会には民主党の国会議員が3人出席しており、今後は与党が参加した形で議論が進む可能性も出てきた。

環境月間に東京と京都で公開シンポ/国立環境研究所
 国立環境研究所は6月19日に東京で、同26日には京都で公開シンポジウムを開催する。毎年6月の“環境月間”にあわせて開催しているもので、今年のテーマは「4つの目で見守る生物多様性―長い目、宙の目、ミクロの目、心の目―」。同研究所が行っている研究の一端を分かり易く紹介する。
 参加費無料。申し込みは「公開シンポジウム2010」公式ホームページからの登録やハガキ・FAX等で。問い合わせは国立環境研究所公開シシンポジウム2010登録事務局〒171―0042東京都豊島区高松1―11―16 (株)ステージ内(担当・亀井、橋口)電話03―5966―5784 FAX03―5966―5773 Eメールinfo_nies2010@stage.acに。

工事仕様書土木編、給水工事テキストを発刊/日水協
 日本水道協会は、「水道工事標準仕様書(土木工事編)2010年版」(会員価格2千円、定価2500円)と「指定給水工事事業者研修テキスト2010年版(第2版)」(定価800円)を発刊した。
 水道工事標準仕様書については、土木工事編と設備工事編に分けて改訂・新規作成の検討を行い、土木工事編を先行して発刊した。主に中小都市での活用を想定しており、今後の公民連携推進に活用できるよう付編を充実したほか、最近の水道管の事故事例等を踏まえて記述に反映させた。
 一方、指定給水工事事業者研修テキストは、初版発刊後、給水装置工事に関するトラブルが増加していることや、給水装置に関する新たな知見が集積していることから、第2版を発刊した。関連する法令・制度をイラストなどにより分かりやすく説明しているのをはじめ、最新の行政情報を網羅し、事故防止対策ついての記述を充実させた。また、水道事業者と指定給水工事事業者との連携による、需要者が知っておくべき給水装置に関する情報の提供の仕組みについても記述した。

応援活動世界標準ICSを駆使/日水協中部支部
 日本水道協会中部地方支部はこのほど、名古屋市の国際センターで災害応援マニュアルの整備に向けた講習会を開催し、100人を超える同支部の会員らが参加した。同支部では平成22年度に、応援活動の世界標準となっているインシデント・コマンド・システム(以下ICS)を取り入れた「災害応援マニュアル」を京都大学との共同研究により策定し、万が一大規模災害が起こった場合にはマニュアルに基づいた迅速な応援活動を実践できるような危機管理の確立を目指す。

浸漬型セラミック膜を採用/北海道比布町
 北海道比布町が平成20年度から建設を進めていた比布浄水場が3月末に完成し、順調に稼働している。
 同浄水場の浄水処理方法は、槽浸漬型セラミック膜ろ過方式(クボタ製)で、処理能力は、1320立方m/日(一日最大給水量は、1200立方m)。処理フローは、着水井→薬品混和槽→膜ろ過(3系統)→浄水池となっている。

再構築への補助創設を/全国企業団協地区協議会総会・東北地区協議会
 全国水道企業団協議会東北地区協議会の第17回総会が4月22日、奥州市の水沢グランドホテルで開催された。平成22年度事業計画や会員提出問題などについて審議した。
 総会の冒頭、同協議会東北地区協議会会長の小林眞・八戸圏域水道企業団企業長(八戸市長)が「広域水道の抱える課題や国の行財政支援のあり方について議論を深めながら、広域水道の普及促進と健全な発展のためにより一層の取り組み推進を」と挨拶。続いて開催地の小沢昌記・奥州金ヶ崎行政事務組合管理者(奥州市長)が「当地域は毎年農業用水が不足している。農業生産への貢献、市民への安定給水のためにも胆沢ダムの1日も早い完成を願っている」と挨拶した。

広域化事業体への支援を/関東地区協議会
 第17回全国水道企業団協議会関東地区協議会総会が4月23日、千葉市内で16団体・24名が出席して開催された。総会では会員提出問題の「水道水源開発等施設整備費における資本単価要件等の緩和」について審議。水道企業団などの広域化事業体に対する補助要件の緩和を強く国に求めていくことで一致し、全国総会に上程されることになった。
 冒頭、関東地区協議会会長の岡本正和・北千葉広域水道企業団企業長が「事業の先行きが不透明な中、運営を強化していく必要がある。協議会で事業の支援をしていきたい」と会員を激励。また、役員改選が行われ岡本企業長が会長に再任された。
 なお、平成23年度の全国総会は千葉市で開催される予定。

資本単価の見直し撤廃を/関西地区協議会
 全国水道企業団協議会関西地区協議会の第15回総会が4月23日、西播磨水道企業団の担当により、兵庫県相生市のホテル万葉岬で開催された。総会では「補助における資本単価の見直し撤廃」など、会員提出問題3題を審議した。
 冒頭、山中敦・同地区協議会会長(阪神水道企業団企業長)が「今後の事業運営の参考に」、土井俊幸・西播磨水道企業団企業長が「会員相互の情報共有を」と挨拶。今年度予算から会費を見直し、平均約67%の減額とすることを了承した。

上海万博・大阪館が盛況
 中国上海市の万国博覧会は5月1日に開幕し、日本の都市では唯一となる『大阪館』が出展している。大阪市の魅力を世界に発信するため、大阪市水道局、同建設局をはじめ、産業界、大学などオール大阪で参加しており、水分野展示コーナーでは最新の水関連技術を紹介し、来場者の関心を集めている。
 上海万博は5月1日から10月31日までを会期に、約200カ国・国際機関が参加し、入場者数は万博史上最高となる約7000万人を見込む。
 大阪館は世界の代表都市を集めたベストシティ実践区にパリ、スイス3都市、プラハなどとともに共同館で出展し、『環境先進都市・水都大阪の挑戦』をテーマに先進的な都市事例を紹介している。

地域基盤施設へ事業充実を/簡水協中国・四国ブロック
 平成22年度全国簡易水道協議会中国・四国ブロック会議が4月27日、サン・ピーチOKAYAMAで開催された。関係者や来賓ら約50名が出席する中、各県提出議題の審議などが行われた。次期開催県は徳島県。
 冒頭、定本一友・岡山県簡易水道協会会長が「課題解決の糸口の場に」、井口一郎・簡水協会長が「地域の基盤施設として事業の充実を」と挨拶した。
 議事の「各県簡易水道の現状と課題」では、「未普及地域の水道整備が鈍化」「実現可能な更新計画の策定が課題」「取り組まなければならない課題に手が回らない」などの状況が披露された。
 各県提出議題は1.補助率の引き上げ 2.補助採択要件の緩和 3.統合後の旧簡易水道事業分の財政措置 4.計画給水人口の拡大 5.簡易水道事業のみの水道事業体への今後の対応―の5題。統合認可申請書の作成への補助を求める意見も出された。

水道GLPを更新/新潟市水道局
 新潟市水道局は、4月25日に水道GLPを更新した。5月7日には、日本水道協会で認定証授与式が開催され、宮原源治・新潟市水道事業管理者が御園良彦・日水協専務理事から認定証を手渡された。
 同局の水質課職員は20名で、そのうちGLP要員は18名。水道GLPの更新にあたっては、サーベイランスで要請事項などの総点検を行い、最初から見直しを行ったという。今後は、市民に対し、広報紙「水先案内」で水道の安全性、水質の高さをPRする。
 高橋水質課長は「老朽化した水質管理センターを今年度と来年度にかけて、大改修を行う」と説明。また宮原管理者は「更新では厳しいチェックが入ると聞いていたので、更新が出来てほっとしている。水質検査機器の更新やセンターの改修を行い、体制・機能の充実を図っていくことで、市民に信頼される水道にしていきたい」と抱負を述べた。
 御園専務は「新潟市は技術的に高い見識を持ち、日本の水道のリーダー的な存在。今後も頑張ってほしい」とエールを送った。

料金管理システムの機能強化/富士通エフ・アイ・ピー
 富士通エフ・アイ・ピー(本社=東京都江東区、杉本信芳社長)は、上下水道料金管理システム「AQUASTAFF(アクアスタッフ)」の追加機能として案件管理システムを開発した。ユーザーとの応対履歴や委託企業の問い合わせ対応状況を確認することができる。

調達問題で積極要望を/水コン協関東支部通常総会
 全国上下水道コンサルタント協会関東支部は28日、東京都渋谷区のけんぽプラザで通常総会を開き、今年度事業計画・予算案などを承認した。また、任期満了に伴う役員改選を行い、野村喜一・日水コン社長が支部長に就任した。野村氏は支部長就任にあたって「上下水道システムが世の中の“あたりまえ”になった中で、それを担保しているのは誰なのか。料金問題なども含め、市民を巻き込んで考えていくべき。支部長として(水コンサルタントのさらなる発展に向け)精一杯努力していく」と力強く抱負を述べた。なお、副会長には狩野和栄・都市開発設計社長、高木茂知・パシフィックコンサルタンツ取締役が就任した。

小水力発電で省エネ実現/三重県磯部浄水場に納入/石垣
 石垣は昨年、三重県企業庁磯部浄水場向けに(株)シーテックより小水力発電システムを受注したが、このほど試運転が終了し、本格的な運転を開始した。試運転は既設太陽光発電システム(150kW)との系統連係運転も含めて行い、所期の性能を安定して発揮できることを確認したという。水道事業における温室効果ガスの削減は重要、緊急かつ全国的な課題であり、水道システム中の未利用エネルギーを利用する小水力発電システムの導入は、その解決策の一つとして期待されている。ポンプ逆転水車とインライン型水車の2つの小水力発電システムを展開している同社は、今後もこうしたニーズに積極的に対応していく意向だ。

SPR工法は2ケタ成長/SPR協会定時総会
 日本SPR工法協会(会長=前田正博・東京都下水道サービス社長)は4月27日、東京・元赤坂の明治記念館で第21期定時総会を開き、各工法の施工実績を明らかにした。
 平成21年度の施工実績延長は、SPR工法が7万3800m(前年度比11.6%増)と2年連続で2桁の伸びを示した。また、オメガライナー工法も3万325m(前年度比18.8%増)と好調を維持した。
 21年度は、SPR工法が本格稼働してから20年が経過したことから、同工法で施工した東京都区部の工事について使用材料の経年変化や更生管の有効性・安全性に対する追跡調査を実施。その結果、更生管渠内の状況や使用材料に何らの問題もなく、経年による劣化、損傷が無いことを確認した。

管更生分野にも進出へ/G&U技術研究センター
 G&U技術研究センターはこのほど、プラスチック関連の各種試験について日本試験所認定制度(JNLA)に登録された。同センターは平成19年に下水道用マンホールふた(JISA5506)と球状黒鉛鋳鉄品(JISG5502)の試験所として登録され、全国初のマンホール試験機関として業務を行ってきたが、新たなニーズを見込み、管きょ更生工法分野での事業展開を目的に登録範囲の拡大を申請していた。今回の登録を機に「鋳鉄品、プラスチック、コンクリートなど上下水道の幅広い資機材を対象にした分野での計画を進める」(同センター)方針だ。

塩ビ管・ポリ管を値上げ/積水化学工業
 積水化学工業は、6月1日出荷分より、塩化ビニル管や配水用ポリエチレン管の販売価格を改定する。改定幅は、塩ビ関連製品では、塩化ビニル管全般15%~20%、給水継手・マス・塩化ビニル管用接着剤10%以上、排水継手15%以上、C.C.BOX(電力・通信ケーブル保護管)関連製品15%以上。ポリエチレン関連製品は、配水用ポリエチレン管および継手15%以上。

建設3団体は来春統合へ/土工協通常総会
 日本土木工業会(会長=中村満義・鹿島建設社長)は4月23日、東京都千代田区のホテルニューオータニで平成22年度通常総会を開き、22年度事業計画などを審議・承認した。また日本建設業団体連合会と建築業協会との統合に向けた検討を積極的に進めるとした「三団体統合の検討に当たっての土工協の基本方針」を確認した。

豪州の水道会社を買収/三菱商事、日揮、産業革新機構など
 三菱商事、日揮、比マニラウォーターカンパニーは、政府と民間企業16社が出資して設立したファンドである産業革新機構と共同で、豪州の水道事業会社「ユナイテッド・ユーティリティズ・オーストラリア社(以下、UUA社)」の株式を100%買収する。UUA社の親会社である英国ユナイテッド・ユーティリティズ社(以下、UU社)と合意したもの。4社は豪州に新会社を設立し、UUA社の事業を承継。現地で水ビジネスを展開する方針で「新会社が世界の水市場における日本の民間企業、公的組織の技術・ノウハウを結集したプラットフォームになることも期待している」としている。産業革新機構にとってはインフラ分野で最初の投資案件でもあり、海外水ビジネスにおける官民連携の先がけとしても注目される。
 UU社は、英国最大の水道事業会社で、同国内700万人に給水している。またUUA社は現在、上下水道、海水淡水化、工業排水処理、再生水など14の事業を豪州内で行っており、約300万人に給水している。