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2010年(平成22年)  6月  3日(第4576号)





官民連携で世界へ/水インフラで協議会
 水関連の施策を所管する関係省を中心に「海外水インフラPPP協議会(仮称)」が設置されることが1日、発表された。上下水道など海外の水インフラプロジェクトについて、官民による情報の共有・交換を行う場となるもので、水源確保から上下水道事業までの水管理をパッケージとして捉え、官民共同セミナーを開催するなど、官民連携による海外展開に向けた取り組みを積極的に推進するとしている。7月上旬をめどに第1回協議会を開催する予定。

目次案・改訂案など審議/日水協・水道施設設計指針改訂委
 日本水道協会は25日、第2回水道施設設計指針改訂特別調査委員会(委員長=大垣眞一郎・国立環境研究所理事長)を協会会議室で開き、本委員会の下に設置された各小委員会が提示した目次案や主な改訂点案などについて審議した。今後は、各小委員会で担当部分の一次原稿の作成を進め、今年度末開催予定の本委員会で審議することになる。

水道支援ツールを開発/JICA公開セミナー
 JICA(国際協力機構)は5月18日、公開セミナー「開発途上国の水道分野における課題対処能力の分析」を都内のJICA研究所で行った。JICAは開発途上国の水道を支援するための実用的なツールの開発を行っている。ツールの開発には開発途上国の水道事業体のみならず、水道事業体を統括する水道セクターを分析する必要がある。さらに、複数のプロジェクトの投入を組み合わせた開発シナリオを検討していくための分析ツールも必要となっており、今年に入ってマニラ(フィリピン)、プノンペン・コンポンチャム(カンボジア)、メルー(ケニア)を調査。調査は日水コンと水道技術研究センターが受託した。調査結果はハンドブックとしてまとめる予定。

21年度末で14都府県/都道府県構想見直し速やかな実施求める
 国土交通省下水道部は、人口減少等を踏まえた都道府県構想の見直しが、平成21年度末において14都府県にとどまっていること、23年度以降に見直しを行うとしている自治体があることを受け、速やかに見直しを行うことを求めている。

技術検定、管理技術認定試験を11月実施/JS
 日本下水道事業団(JS)は1日、第36回下水道技術検定と第24回下水道管理技術認定試験の実施内容を公表した。
 実施期日は11月14日で、札幌市、仙台市、東京都、新潟市、名古屋市大阪市、広島市、高松市、福岡市、鹿児島市、那覇市の11都市で実施する。申込用紙は7日から7月26日まで技術開発研修本部管理課(埼玉県戸田市)などで配布するが、JSホームページからダウンロードすることも可能。
 受付期間は7月1日から26日まで(消印有効)。所定の封筒を使用し、簡易書留郵便で技術開発研修本部管理課に申し込む。検定・試験手数料は7千円。合格者発表は、第2種・第3種技術検定、下水道管理技術認定試験(管路施設)は12月24日、第1種技術検定は平成23年2月4日となっている。

新技術セミナーの参加者募集/下水道機構
 下水道新技術推進機構は、第51回下水道新技術セミナーを18日に東京都港区の発明会館、7月1日に大阪市西区の大阪科学技術センターで開催する。テーマは低炭素社会と下水道。
 特別講演として野池達也・日本大学大学院教授が「低炭素社会と下水道」、石井宏幸・国土交通省下水道部下水道企画課技術開発官が「低炭素社会と成長戦略」について講演するほか、3題の研究報告も行われる。
 参加費は1千円。定員は各会場250人。申込みは同機構ホームページ(http://www.jiwet.or.jp/)から行う。申込期限は東京会場は6月11日、大阪会場は6月22日。問い合わせは同機構企画部(03―5228―6556)まで。

みずほCBなどが川井再整備に融資/横浜市川井浄水場再整備事業
 横浜市水道局は、PFI事業として国内最大の膜ろ過施設を建設する「川井浄水場再整備事業」の契約をウォーターネクスト横浜と締結したが、5月31日にみずほコーポレート銀行、横浜銀行、日本政策投資銀行を含む金融機関7行がウォーターネクスト横浜に協調融資(シンジケート・ローン)を実行した。組成総額は140億円。高度成長期に建設した水道施設が大量に更新時期を迎えるが、水需要の減少による料金収入の減で更新費用を賄うのが厳しくなっている。そういった中で、今回の協調融資は、水道事業体の新たな資金確保の形として注目される。

総合交付金制度の充実を/下水協中部地方支部総会
 日本下水道協会中部地方支部の第47回総会が27日、福井市のユアーズホテルフクイで開催された。総会は会員ら約210人が集まるなか、5題の会員提出問題のほか、下水協本部の定款変更に伴う支部規則の改正などについて審議・決定した。次期開催地は愛知県一宮市。
 冒頭、三宅勝・名古屋市上下水道局長(支部長代理)、開催地の吹矢清和・福井市副市長が挨拶。さらに、来賓として田辺義貴・国土交通省下水道部下水道企画課長らが祝辞を述べ、会議の成果に期待を寄せた。
 議事に移り、同支部規則の変更について審議。新組織名は中部地方下水道協会とし、従来の支部長は会長に、県支部長は県下水道協会会長などに名称変更する。また、移行期間の特例措置として、今年度および来年度については賛助会員の会費を全額免除する。事務局からの説明後には会員による投票が行われ、全会一致で原案の通り可決された。

市町村越えた事業統合示す/~岩手県 県ビジョン策定は全国3例目~
 岩手県は、県内の水道整備の新たな方向性や今後の水道事業のあり方を示した「岩手県水道整備基本構想(いわて水道ビジョン)」を策定した。
 都道府県による地域水道ビジョン策定は、福島県、秋田県に次いで全国3例目。同構想では、3つの広域水道圏ごとの現状や水需要予測などを分析・評価し課題を整理した上で、事業運営方針、目標達成のための実現方策を示した。計画期間は平成22年度から平成40年で平成30年度を中間年度として、県内の社会情勢の変化等を踏まえた構想のフォローアップを実施する。
 構想の基本目標は1.良質な水で安全・安心な水道(4項目) 2.災害にも強い安定した水道(6項目) 3.将来に持続する水道(3項目) 4.環境にやさしい水道(2項目) 5.県民の理解と参加を得られる水道(2項目)―となっている。

臨時分水で協定書を調印/神奈川県川崎市、東京都
 神奈川県企業庁、川崎市上下水道局、東京都水道局はさきごろ、川崎市役所で「平成22年度東京都への臨時分水に関する協定書」の調印式を行った。
 同協定は、相模川河水統制事業による川崎市への割当水量のうち、日量最大23万立方mを東京都に分水するもの。旧協定では、昭和34年代から昭和50年までだったが、その後も毎年度、臨時分水の協定を交わしている。
 齋藤力良・川崎市上下水道事業管理者は「広域的視点で行っているこの分水は有意義なもの。東京都とは水の相互融通を行うための連絡管を整備しており、運用訓練も行っている」と挨拶。

浸水対策強化月間で出陣式/東京都下水道局
 東京都下水道局は雨期に向かう6月を「浸水対策強化月間」と定めているが、1日、その出陣式を行った。
 松田二郎局長は「東京という大都市で、安全なまちを底辺で支えている下水道のすばらしさを理解していただく絶好のチャンス。浸水対策強化月間は、下水道の持つ最大のサービスを販売する販売促進月間でもある。この期間中、ポンプ場、工事現場で見学会を開くことになっているが、特に次世代を担う小学生などに下水道のファンになっていだだけるよう取組を局一丸となって取り組んでいこう」と職員に呼びかけた。

研究の報告書をまとめる/下水協北海道地方支部
 日本下水道協会北海道地方支部の技術委員会と事務委員会は、2年間の調査・研究の成果として報告書をまとめた。
 技術委は、下水道管路施設の補修・再構築の必要性が高まっていることから「下水道管路の改築(更新)」をテーマとし、管路の機能維持に必要な視点などをまとめた。研究にあたっては、道内や全国の自治体にアンケート調査を実施した。
 一方、事務委では、「下水道広報の現状について」をテーマとし、道内および道外157自治体の下水道広報に関する状況調査および現状と課題について分析・調査した。下水道排除方法や指定下水道工事店、下水道使用料、サービスに係る広報などについて詳しくまとめられている。

県内初のGLP取得/秋田市上下水道局
 秋田市上下水道局は3月23日に水道GLP認定を取得した。4月19日には、東京・市ヶ谷の日本水道協会で認定証授与式が行われ、御園良彦・専務理事が大渕廣・秋田市上下水道局理事に認定証を手渡した。秋田県内で水道GLPの取得は同局が初。
 同局は、平成19年度に基本計画の見直しを行い、その中で水質検査の充実を掲げ、21年度中に水道GLP取得を目標としてきた。
 大渕理事は「水質検査の精度と信頼性を担保するため水道GLP取得を目指した。日々研鑽を重ね、安全な水を安定的に供給したい」と説明。また「職員の新規採用を行い、水質職員の若返りを図るとともに水質検査機器の充実も図ってきた。また若手が多く、女性職員も多い。育児休暇など制度で応援しながら、人的配慮していかなければならないと思っている」と述べた。

体感型にリニューアル/東京都水の科学館
 東京都水の科学館が水と水道への興味を深める体感型ミュージアムとしてリニューアルオープンし、1日にオープニングセレモニーが行われた。セレモニーには、都立西小菅小学校の3、4年生も参加した。
 同館は、「水の不思議さ」と「水の大切さ」を科学の視点から、楽しみながら学び、水道事業への理解を深めてもらうことを目的に平成9年に開設したPR施設。開館から13年が経過し、展示内容が社会状況と大きく乖離したことから昨年11月から最新の情報と技術を取りいれるべく再整備を行い、社会科見学向けの総合学習施設としての機能と、ファミリー向け実体験施設としての機能をより充実させた。再整備の設計・施工、運営管理は(株)乃村工藝社が行っている。

開府400年でウォーキングイベント/名古屋市上下水道局
 名古屋市上下水道局は5月22日、名古屋市の取水口がある犬山市で「名古屋開府400年記念事業」として名古屋の近代水道のルーツを歩くイベントを開催した。
 同イベントでは、木曽川の水を取水するための第1取水口を特別開放し、名古屋市の水道施設の歴史や犬山城城下町などの歴史も触れてもらうためのウォーキングイベント。ウォーキングコースは、名鉄犬山遊園駅を出発し、犬山市白山浄水場、第1取水口、共同取水施設、犬山取水場をまわり、名鉄犬山駅をゴールとする7.6kmのコースとなっている。

人事/京都府・長崎県西海市
京都府5月26日付
〈文化環境部〉
 ▽部長(監査委員事務局長)中井敏宏
 ▽流域下水道事務所長(山城広域振興局建設部乙訓土木事務所長)山本崇裕

長崎県西海市1日付
〈建設水道部〉
 ▽理事(市民環境部長)川添昇

モデル事業報告書まとめる/水団連・首都圏水循環検討委
 日本水道工業団体連合会・首都圏水循環検討委員会(委員長=大垣眞一郎・国立環境研究所理事長)は、「首都圏における低炭素化を目標とした水循環システム実証モデル事業」(経済産業省委託)の報告書を取りまとめた。取水地点や浄水場位置の変更、中小事業体の広域化などにより、首都圏における水道システムのCO2総排出量を60~80%削減することができるとしている。

金 俊和氏(データベース社長)が会長に就任/施設管理協総会
 日本下水道処理施設管理業協会は31日、東京都千代田区の都市センターホテルで通常総会を開き、今年度事業の方針を決めた。
 役員の改選も行い、金俊和・データベース社長が新たに会長に就任。副会長は佐藤敏郎・クボタ環境サービス社長と城戸善幸・九州設備公社社長が務める。今年度活動としては、水ビジネスを取り巻く環境が変化していることを踏まえ、従来の協会のあり方を検証し、平成27年度までの中期活動計画を策定する。
 金新会長は就任の挨拶で「本年度事業計画では3つの基本方針を示しているが、特に“開かれた協会活動”を重視したい」とコメント。「中央官庁、地方公共団体との交流に加え、住民・利用者への奉仕にも重点を置く。住民の声を聞き、住民に下水道を理解していただくためにも、支部、現場の声を活動に反映させる必要がある」として、総務委員会に窓口を設置し、支部間の連携をサポートしていく方針であることを明らかにした。また、公益法人制度改革への対応については「昨年、公益社団法人認定を受けられなかった経緯や事業全体を再検討し、今年度中に方向性を決める」としつつも、今後、これまで以上に公益性を意識した協会活動を行っていく意向を示した。

マグマNGJ、mini・NGJで研修会/日本スナップロック協会
 日本スナップロック協会(喜多島恒会長)は28日、東京都新宿区の東京トラック総合会館で「マグマロック工法NGJ、mini・NGJ技術・営業研修会」を開いた。マグマロック工法NGJ(対象管径φ800~3000)、マグマロック工法mini・NGJ(同φ200~700)は、マンホールと接続する既設管きょの管口部を耐震化する非開削工法。レベル2地震動に耐える耐震工法として下水道新技術推進機構の建設技術審査証明も取得し、順調に実績を伸ばしている。研修会には約40名の会員が参加し、同工法の基本的な仕組みや特長、施工の手順・方法、積算などを学んだほか、営業活動のポイントについても事務局が解説した。

Ⅱ類資機材登録視野に/次世代型高品位GM推進協総会
 次世代型高品位グラウンドマンホール(以下、高品位GM)推進協会(会長=原口康弘・日之出水道機器常務取締役)は24日、掛川市で定時総会を開き、各委員会の活動状況を報告するとともに22年度事業の内容を決めた。高品位GMは現在採用都市が約400都市に上り順調に普及が進んでいるが、さらなる技術的検討や普及促進策を進めていく。
 今年度から下水道事業が「社会資本整備総合交付金制度」の下で運営されることを受け、高品位GMのメリットを地方公共団体だけでなく市民にも積極的にPRしていくほか、日本下水道協会のⅡ類認定適用資機材登録をめざし、下水協への情報提供や規格化の推進を図る。また、日本下水道管路管理業協会(管路協)と連携して、「GM維持管理計画策定の手引き」や「GM調査マニュアル」など基準類の整備と普及を推進し、地方公共団体に維持管理の重要性を広報していく。さらに、高品位GMのさらなる進化に向けて、歩道環境や積雪環境への新技術適用、腐食環境でのデータ・知見の蓄積、GM回収リサイクルや環境負荷に関する理論構築などにも取り組む計画だ。
 なお、同協会は高品位GMを管路協の「新技術支援事業」に提案している。10日に開かれる管路協新技術説明会でのモニター施工結果報告を経て、正式に支援事業に認定される見込みだ。

環境・エネルギー技術で勝負/月島機械
 月島機械グループは27日、今年度から平成25年度までの中期経営計画を策定、公表した。地球温暖化防止をメインテーマとして環境・エネルギー技術の開発・拡販に務めるとともに、設備投資意欲が旺盛な新興国を中心に海外事業の拡大を推進する。最終年度の数値目標としては、売上高850億円(今年3月期比125%)、営業利益38億円(同200%)をめざす。

松田理事長を再選/三管協組総会
 三多摩管工事協同組合(松田英行理事長)は24日、東京都立川市で第48回通常総会を開き、平成22年度事業計画などを決めた。また、役員改選が行われ、松田理事長が再選された。
 総会で挨拶した松田理事長は「厳しい状況が続いている中、組合や支部をどう活性化したらいいか。また、市町への事務委託が解消し、水道事務が一元化される平成24年以降の体制を皆さんににとって良い方向となるよう導いていくことが課題だ。一方、東京都水道局は1月に経営プラン2010を発表したが、この計画に我々の要望を少しでも反映させていくことが最重要課題である。全管連は昨年、災害対策の一環として全国規模の資機材業者と協定を締結したが、当組合も締結した。今年は地元の機材商とも締結したい」と述べ、課題克服に組合員の協力を求めた。

都の経営プランに協力/東管協組総代会
 東京都管工事工業協同組合(木村昌民理事長)は5月26日、東京港区の赤坂コミュニティーぷらざで平成22年通常総代会を開き、平成22年度事業計画などを決めた。総代会の冒頭、挨拶した木村理事長は「東京都水道局が発表した水道経営プラン2010の中で直結給水の拡大、管路の耐震化の前倒し、給水装置工事の電子申請化が盛り込まれた。その遂行に当たっては組合も積極的な役割を果たしていきたい。直結切替え見積りサービス事業は平成24年までの3年間の延長が実現した。下水道局から

設備協 事業説明会
 東京下水道設備協会は、平成22年度東京都下水道局事業説明会を開いた。講師を務めたのは、同局計画調整部の川本和昭・事業調整課長と建設部の水上啓・設備設計課長。川本課長は、都の下水道事業運営の基本的な指針となる経営計画2010やアースプラン2010、今年度区部下水道建設改良事業の概要を説明した。一方水上課長は、今年度同局建設事業について解説したほか、課題として低価格入札などを挙げ、総合評価方式の拡大や低入札価格調査制度の見直しといった対策を紹介した。

技術報告集を発刊/水コン協
 全国上下水道コンサルタント協会はこのほど、平成21年度技術報告集(第24号)を発刊した。会員の技術向上を図るための活動の一環として毎年発刊しているもので、今回は上水道3編、下水道9編の報告が掲載されている。

横浜事務所を移転/日水コン
 日水コンは1日、横浜事務所を移転した。移転先の住所は次のとおり。電話、ファックス番号は変更なし。
 〒231―0012横浜市中区相生町4―75(JTB・YN馬車道ビル)