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2010年(平成22年)  6月 17日(第4579号)





水質検査の実態明らかに/厚労省
 ほとんどの登録検査機関が、受注競争のため業務規程に記載した検査料金より安くしたことがあることが、厚生労働省水道課の調査で分かった。登録検査機関217機関にアンケート調査したもので、料金を下げた理由に9割が受注競争を挙げていた。「料金を安くすることで発生しえる問題は」との問いに、「特になし」(27.2%)との回答がある一方で、「検査設備の保守」(34.9%)、「精度管理の確保」(21.5%)と問題を挙げる検査機関も多く、料金の値下げが検査の信頼性を低下させる恐れがあることを検査機関自らが認識している実情が浮かび上がった。

法人改革などで情報交換/日水協・水道事業管理者協議会
 日本水道協会は3日、第136回水道事業管理者協議会(座長=渡邊滋夫・松山市公営企業管理者)を協会会議室で開き、3つのテーマについて情報交換した。また、粕谷明博・厚生労働省水道課長が水道施設・管路耐震性改善運動をテーマに講演した。
 情報交換事項は1.水道事業に係る公益財団法人改革の進め方について 2.地方公営企業会計制度等研究会報告書に係る減債積立金への法定積み立て義務の廃止について 3.同研究会報告書に係る退職手当組合に負担金を払っている団体の退職給付引当金について―の3題。

2ndサーキュラー配布へ/来年10月ASPIRE東京会議
 来年10月2~6日に東京で開かれる「第4回IWAアジア太平洋地域会議」(IWA―ASPIRE)の準備が着々と進んでいる。開催の案内状第2弾(セカンドサーキュラー)を9月に日本語版1万7000部、英語版を3000部配布するなど、PRに力を注いでいくという。15日、都庁で開かれた運営委員会広報部会(部会長=森祐二郎・東京都水道局総務部長)の第3回会合で今後の広報活動や展示会について話し合われた。

省庁との議論へ準備進む/水の安全保障戦略機構
 水の安全保障戦略機構は15日、第4回基本戦略委員会をアジア開発銀行研究所会議室で開き、事務局が水問題に関する関係省庁連絡会との最近のやりとりなどについて報告した。また、「水を守ることで国土を守る」をテーマにした話題提供が行われた。政界からは自民党の竹下亘・衆議院議員が出席した。
 水問題に関する関係省庁連絡会に対しては、4月19日に開かれた第3回基本戦略委員会での議論を踏まえた「意見交換要望」を5月6日に提出した。現在は、要望項目について議論するための部会設置の準備が進められており、議論できる場が整えば、同機構の執行審議会委員も交えて省庁と議論を行いたい考え。

アセット・長寿命化マニュアルの講習会/下水道管理センター
 下水道業務管理センターは、日本下水道事業団が制定した「管路施設アセットマネジメント手法導入マニュアル(案)」と「管路施設再構築基本設計(長寿命化)業務マニュアル(案)」に関する講習会を9月14日に東京で、9月21日に大阪で開催する。
 両会場とも参加費は2万円(テキスト代込み)。申し込みはFAXまたは郵送で受け付ける。期限は8月31日。詳細は同センター本支部で配布しているリーフレットか、同センターHPで。

社会人採用の募集受付中/JS
 日本下水道事業団(JS)は、今年度の社会人採用(機械職・電気職)の募集を受け付けている。大学、大学院、工業高等専門学校卒で、民間企業や公的機関での実務経験が必要。採用人数は若干名。申込期限は7月7日。詳細はホームページを参照。

施設の広域化でシステム再構築/神奈川県内水道事業検討委
 神奈川県、横浜市、川崎市、横須賀市、神奈川県内広域水道企業団を対象に将来(概ね30年後)の県内水道事業のあるべき姿を検討する神奈川県内水道事業検討委員会(会長=眞柄泰基・トキワ松学園理事長)の第6回会合が6月月14日、横浜市のワークピア横浜で開かれ、事務局が示した報告書素案について検討を行った。報告書素案には、5事業者の水道施設の共通化・広域化による水道システムの再構築の形を示した「施設モデル」、ワンランク上の水道水質管理を実現するために設置する「水質管理センター(仮称)」モデルなど様々な施策が盛り込まれている。全国各地で広域化に向けた動きが活発化しているが、同報告書素案は、広域化を進める他事業体のモデルとしても注目される。

海外インフラ整備で協定/横浜市日揮
 横浜市と総合エンジニアリング大手の日揮は14日、海外新興国の環境対策・インフラ整備ビジネスで「国際技術協力等に関する包括連携協定」を締結した。
 協定では、市はこれまで培ったノウハウ・技術を活かし海外都市インフラ整備事業について調査協力や助言を行うほか、日揮が進める市内中小企業との連携に対する支援などを行う。一方、日揮は同市の都市づくりについて海外で広報活動を行うほか、経済活性化に向けて市内中小企業との連携・協力を推進する。協定期間は平成26年3月までとなっている。

札幌市水道局の主要事業を追う
 札幌市水道局は、平成22年度から26年度の5年間を計画期間とする「札幌市水道事業5年計画」を策定し、施設の耐震化や配水管の整備、水質管理、災害応急、利用者サービスの向上など特に重点的に取り組むべき主要事業を取りまとめた。ここでは、主要事業のうち、水の安定供給に資する「平岸配水池の耐震化事業」と「白川第3送水管新設事業」を紹介する。

16日午後に通水開始/北上市漏水事故
 岩手県北上市の北工業団地内で11日に発生した漏水事故で、同市上下水道部は漏水箇所の補修を断念し、14日から臨時的に仮設配管(φ400、ステンレス管)を行う工事に切り替えた。
 同部によると仮設配管の設置工事は、16日午前5時30分に終了し、午前中は試験通水を行う。その後、排水作業を行った上で、16日午後4時に通水を開始した。
 漏水した配水管は、北上川浄水場高区配水池の主要配水管(φ500)で、調査の結果、ゴム可とう管のゴムの剥離が原因であることが判明している。同部では当初、カバージョイント取付で漏水箇所の補修工事を行おうとしたが、沈下により下方の下水管(φ150)、衛生処理場放流管(φ300)と数㌢まで近接していたことから、補修を断念し、車道上に仮設配管を通すこととした。

包括委託の入札公告開始/横浜市環境創造局南部汚泥資源化センター
 横浜市環境創造局は南部汚泥資源化センター包括的管理委託一式の入札公告を開始した。入札参加資格確認書類の提出は7月14日午後5時まで。なお、履行期間は平成23年4月1日から平成28年3月31日までの5年間で予定価格は53億2980万円(消費税及び地方消費税相当額を含む)となっている。

漏水探知技術を視察/猪瀬東京都副知事
 猪瀬直樹・東京都副知事は10日、都水道局研修・開発センターで漏水防止対策の実習を視察した。自らも実際に漏水探知機器を使用したほか、水道局職員の説明に対して次々と質問を投げかけた。
 視察した実習は、JICAが12ヵ国から受け入れた研修生12人に行っている上水道施設技術研修の一環である漏水探査演習で、水道局がフィールド提供などで協力している。猪瀬副知事は、棒状音聴器や電子式漏水発見器を実際に使用し漏水箇所の特定に挑戦したが「音の違いはなかなか分からないね」と探知の難しさを実感していた。

環境負荷低減をテーマに/電気学会公共施設研究会
 電気学会・公共施設技術委員会は、東京都千代田区の同学会会議室で公共施設研究会「公共施設における環境負荷低減技術」(協賛=上下水道施設における環境負荷低減技術調査専門委員会)を開き、浄水場や下水処理場への新エネルギー設備の導入例やブロワ電力の低減化策などを報告した。また新誠一・電気通信大学教授が「社会インフラの環境負荷低減に貢献するICT、エネルギー、素材技術の動向」をテーマに基調講演を行った。

新機軸の活動展開目指す/管カメ協総会
 全国水道管内カメラ調査協会(管カメ協)の第5回通常総会が4日、東京都墨田区の東武ホテル・レバント東京で開催され、カメラ調査の更なる普及に向けた22年度事業計画などを決定した。また、任期満了に伴う役員改選では、杉戸大作会長を再任するとともに、副会長2名を新任した。新体制の下、新機軸の活動展開を目指す。

15年埋設管の防食調査/長期埋設管調査・見学会
 日本水道鋼管協会は、福岡県北九州市の新日本製鐵・八幡製鉄所で水道用埋設鋼管長期埋設調査(15年目)・見学会を行った。同見学会には、水道、農水、水資源機構関係者ら約70名が参加。埋設環境下における各種外面防食被覆材料の防食性能について「問題は見られなかった」と評価した。

更にシェア拡大目指す/オールライナー協会・総会
 オールライナー協会(永野刀男会長)は10日、名古屋市で第16回定時総会を開き、平成22年度事業計画などを決めた。また、役員改選が行われ、永野会長が再選された。

低臭気型樹脂の新製品を/INS協会総会
 日本インシチュフォーム協会(伊藤昌孝会長)は5月26日、東京品川の品川プリンスホテルで第24回定例総会を開き、平成22年度事業計画などを決めた。
 平成22年度事業計画では、下水道向けで低臭気型樹脂の新商品の普及、主要自治体向け工法採用の働きかけを行い、上工農水向けでは高強度材料を使用した新商品の市場投入の検討と普及などを実施していく。

公益化を再検討/雨水貯留協・総会
 雨水貯留浸透技術協会は7日、東京都千代田区のホテルルポール麹町で第19回通常総会を開き、22年度事業計画を審議、承認した。また役員改選では、会長に高橋裕・東京大学名誉教授を再任した。


漏水調査の範囲拡大を/漏水調査協会・総会
 全国漏水調査協会(尾形利美会長)は14日、東京市ヶ谷のグランドヒル市ヶ谷で第22回定期総会を開き、平成22年度事業計画などを決めた。

観る人の心和ます坂本作品/亜細亜美術展
 水道界一の墨客で知られる日本水道工業団体連合会の坂本弘道・専務理事の作品が「第46回亜細亜現代美術展」に出展された。5月30日~6月5日までの1週間、訪れる人の心を和ませた。
 墨彩画「古都現在眺望」は3年前の6月に旅した北欧に思いを馳せた。コペンハーゲンの街を描いたもの。キャンバスの枠から手作りで、全部仕上げるのに3カ月ほどかかったとか。
 とある日の、お昼休みの時間帯。出展作を自ら解説する画伯の姿があった。第一環境の岡地社長をはじめ水団連会員企業の関係者が顔を見せ、坂本夫人も交え、展示会場は穏やかな時間が流れていた。

水危機テーマに/日仏水フォーラム
 日仏水フォーラム2010「地球の水危機への日仏協力」(主催=日仏工業技術会など)が都内・日仏会館ホールで開かれ、気候変動に対する水管理や水ビジネスの海外展開、上下水道技術の今後などについて基調講演や意見交換が行われた。

生駒市に新社屋/日弁特殊工業
 日弁特殊工業が奈良県生駒市に建設していた新社屋がこのほど完成、21日より本社及び工場を移転し業務を開始する。新社屋の住所などは以下の通り。
 ▽住所=〒630―0142 奈良県生駒市北田原町1067―26▽TEL=0743―70―0701▽FAX=0743―70―0702▽URL=http://www.nichiben.net/▽E‐mail=info@nichiben.net