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2011年(平成23年)  2月  7日(第4633号)






耐震化促進への指導求める/厚労省・全国健康関係主管課長会議
 厚生労働省は4日、全国健康関係主管課長会議を同省講堂で開き、全国から参集した担当者に対し、同省の取り組みを説明するとともに、理解と協力を求めた。水道課からは石飛博之・水道課長、熊谷和哉・水道計画指導室長、松本公男・水道水質管理官らが出席し説明した。このうち、水道施設整備事業の事業評価・再評価については、「水道施設整備事業の評価実施要領」「水道施設整備費国庫補助事業評価実施細目」「水道事業の費用対効果分析マニュアル」を一部改正するとともに、新たに「水道施設整備事業の評価実施要領等解説と運用」を策定し、4月1日より施行する方針が示された。

入札制度の取組事例など/日水協水道事業管理者協議会
 日本水道協会は1月26日、第138回水道事業管理者協議会を協会会議室で開催、提案された情報交換事項に対し、参加した事業体から回答の発表があった。また、「深井戸の汚染対策と耐震化及び構造」について古賀輝彦・水道顧問技師会会員(技術士)の講演が行われた。情報交換後には、自治体水道国際展開プラットフォームについての紹介があった。同協議会の委員の任期は2年間で、今回がこのメンバーでの最後の協議会となる。

第25回下水道職員健康駅伝大会/平塚市 他チームを圧倒
 横浜の空に“彦星”輝く―。下水道界の一大イベント「第25回下水道職員健康駅伝大会」が5日、横浜市の日産スタジアムで開催され、平塚市の「彦星A」が優勝した。また、仮装大賞は、神奈川県藤沢土木事務所の「ゆうちゃん」が受賞した。今大会は、全国から史上最多の259チームが参加、真剣勝負組からマイペース組まで健康的な汗を流した。
 今年から設けられた区間賞では、5区間中3区間を平塚市のランナーが占めており、他チームを圧倒する展開となった。メンバーは勝因について「個々の力を合わせることができたことと、コーチの戦略のおかげだと思います」と話す。来年については「もちろん連覇を目指します。名古屋市さんが持つ3連覇の記録を超えられるようにがんばります」と、その視線は早くも来年を見据えていた。
 昨年、前人未踏の3連覇を達成し、4連覇の期待がかかっていた名古屋市の「金鯱」は惜しくも2位。「来年またがんばります」と雪辱を誓っていた。3位争いはゴールまでもつれ込み、川崎市の「カッピー君」が入賞した。
 1位から10位までは以下の通り。1.彦星A(平塚市) 2.金鯱(名古屋市) 3.カッピー君(川崎市) 4.アクアンA(横須賀市) 5.かばのだいちゃん(横浜市) 6.チーム多層燃焼(東京都)7.北一ランナーズ(東京都)8.新しい名前で挑戦なうゲゲゲの計画調整部(東京都)9.R―さいたまS(さいたま市)10.チーム草食系男子と肉食系美女(横浜市)―。

水質基準の省令を改正/厚労省4月1日施行
厚生労働省は1月28日、「水質基準に関する省令等の一部を改正する省令」を公布、4月1日から施行する。また、同日付で大臣認可の水道事業体に対し、施行および留意事項についての通知を発出した。
 トリクロロエチレンの水質基準を0.01mg/Lに改正することなどが目的で、水質基準に関する省令のほか、水道施設の技術的基準を定める省令、給水装置の構造及び材質の基準に関する省令についても必要な改正を行った。水質管理目標設定項目も改正し、トルエンや一部農薬の目標値を緩和する。
 また、通知では、過塩素酸について目標値を0.025mg/Lとするとし、引き続き要検討項目として存在実態等について知見の集積を図ることも示された。

制度、施策をテーマに議論/下水協水循環と下水道フォーラム
 日本下水道協会は今月28日午後2時30分から、東京都千代田区の砂防会館別館で、第4回「将来の都市における水循環と下水道」フォーラムを開催する。テーマは「水循環社会の実現に向けた制度と施策」で、眞柄泰基・トキワ松学園理事長と小幡純子・上智大学法科大学院長の基調講演、ディスカッションを行う。

『W&E研究所』を設立/山村尊房氏
 山村尊房氏(元厚生労働省水道課長)がこのほど、個人事業「W&E研究所」を立ち上げた。
 W&Eは「水と環境」のイニシャル。水道、環境、国際分野でのこれまでの経験を生かし、自治体や企業からの相談に応じる。山村氏は、「一緒に考え、アドバイスするような仕事をしていきたい」と語っている。

参加締切迫る/水道囲碁大会
 第36回関東全水道人囲碁大会(主催=日本水道工業団体連合会、後援=日本水道協会・水道産業新聞社ほか)が2月26日(土)10時より、東京・市ヶ谷の日本棋院で開催される。参加費は4千円(昼食費含む)。申込締切は2月14日(月)。申し込み・問合せは関東全水道人囲碁同好会事務局(日本水道工業団体連合会内)TEL03―3264―1654まで。

横浜市 平成23年度上下水道事業予算(案)を公表
管路の更新・耐震化加速/水道局
 横浜市水道局は平成23年度予算案を公表した。資本的支出は408億300万円(対前年度比5.2%増)、建設改良費は271億7600万円(同0.1%増)となっている。
 平成23年度は、「横浜市中期4か年計画」の実質的初年度であるとともに「水道事業中期経営計画」の最終年度となることから、事業の着実な推進を図る。水道料金等の収入が引続き減少となる厳しい経営状況が見込まれるが、徹底した経費削減や事業見直しなどにより財源を確保し、水道施設の更新・耐震化等の計画目標を達成させるとともに、将来に向けた持続可能な事業運営のため、企業債残高の積極的縮減を通じて財政の健全性を強化する。
 また、設立2年目を迎える横浜ウォーター(株)と連携し、同局が持つ経験やノウハウを活かして国内外の水道事業に貢献するとともに、収益の確保につなげていく。
 主要事業としては、水道施設の更新・耐震化に243億円(29億円増)を計上。老朽管更新・耐震化のスピードアップ、(22年度103km→23年度110km)、救急告示医療機関への管路の耐震化、配水管腐食性土壌対策事業を行う。また、浄水場や配水池などの水道施設の耐震化の促進や緊急時の対応も可能とする送水機能強化を推進し、一層の安定給水を図る。

施設の長寿命化など推進/環境創造局
 横浜市環境創造局は平成23年度予算案を公表。下水道事業の資本的支出は1723億317万円(対前年度比21.5%増)、建設改良費411億8806万円(同0.1%減)を計上した。うち、下水道整備費は373億3614万円、下水道改良費13億9601万円。
 下水道整備費のうち「都市基盤の安定的な保全」(202億6585万円)では、管きょの更新、水再生センター・ポンプ場の更新、下水道施設の長寿命化対策を推進する。ストックマネジメント手法を取り入れ、概ね50年程度を見据えた長期的な修繕・改築計画の策定に取り組む。
 「大雨や地震に安全なまち」(99億9443万円)では、浸水対策として、雨水幹線等の整備を進めるほか、内水ハザードマップの作成に着手する。地震対策としては、緊急輸送路に布設された管路施設に関して、マンホールの浮上防止対策に新たに着手する。

竹山堺市長が初代企業長に/4月から事業開始/大阪広域水道企業団
 大阪広域水道企業団は2日、大阪市中央区の国民会館で同企業団を構成する42市町村の首長会議を開催した。初代の企業長には竹山修身・堺市長を選出し、さらに企業団の議会日程、条例、平成23年度の水道・工業用水道の骨格予算など今後の方向性を協議、決定した。

熱気帯びた管理職研修/東京都水道局
 東京都水道局は1月13日、都庁近くの新宿角筈区民ホールで全管理職を対象とする研修会を開催した。同局では例年この時期に原則170名の管理職全員を対象とする研修会を開催しており、今回は環境施策などをテーマに関係幹部の講演や局の内外から講師を募ったパネルディスカッションを行った。
 富田祐子・研修・開発センター研修課長の司会により進行した同研修会では、「環境施策の推進というテーマに対しては、各自の職場においてしっかりと向き合ってほしい」という尾﨑勝・局長の挨拶に続いて、松丸俊之・企画担当部長が登壇し、「なぜ今CO2削減なのか?」をテーマに講演。松丸部長は環境に関する内外の動向を紹介した上で同局のCO2排出量の現状とその削減に向けた取り組みについて説明し、「局の温暖化対策は待ったなしの状況にある」と施策の充実の切迫性を訴えた。

「安全でおいしい水」へ7講演/水道技術研究センター
 第20回水道技術セミナー(主催=水道技術研究センター、後援=厚生労働省、協力=阪神水道企業団)が1月27日から2日間、尼崎市のホテルニューアルカイックで開催された。「安全でおいしい水を目指して」をテーマに、講演7題や施設見学が行われ、関係者ら約100人が参加した。

上下水道の低炭素化めざし/水コン協・パネルディスカッション
 温室効果ガス排出量の削減は上下水道事業における重要課題の一つ。施設の大量更新需要への対応と合わせ、水コンサルタントには、低炭素型上下水道システムへの転換を実現する提案が求められている。全国上下水道コンサルタント協会は31日、東京都で「低炭素社会の上下水道システム」をテーマにパネルディスカッションを開き、最新技術、先進事例に関する情報交換や、コンサルの果たすべき役割などを議論した。

現地サポート体制を強化/TOZEN
 ゴム製フレキシブル継手メーカー大手のTOZEN(本社=埼玉県吉川市、大木進社長)は、東南アジアに展開する同社現地法人のスタッフを強化し、海外に展開する国内企業への現地によるサポートを強める方針を明らかにした。
 アジア市場について、同社では、TOZENシンガポール(直轄)を海外マーケットの活動の中心と位置付け、中国4拠点(上海・北京・広州・成都)やTOZENタイ、TOZENマレーシアなどでゴム製フレキシブル継手や防振材、関連機器・工具などを販売している。今冬からは、TOZENフィリピン、TOZENインドネシアの各販売会社、およびベトナムの代理店に日本人スタッフを駐在させ、海外で事業展開する日系の建設会社やプラントメーカーに対して、現地で対応するといった活動に重点を置く。

経営統合を株主総会で決議/ハネックス・ゼニスパイプ
 ハネックスと日本ゼニスパイプは、1月21日、それぞれ臨時株主総会を開催し、4月1日に株式移転により共同持株会社「ゼニス羽田(株)」を設立し、両社がその完全子会社となることを決議した。両社は、下水道関連のコンクリート二次製品の製造・販売が主力事業で生産地域や営業アイテムで補完性が高く、経営統合することで、収益力の向上、経営基盤の強化につなげていく考えだ。

環境問題解決へ知恵結集を/中国四国WC春季例会
 中国四国ウォータークラブ(髙田順郎理事長)の平成23年春季例会が19日、広島市中区の三井ガーデンホテル広島で開催された。会員ら約100名が出席する中、上田みどり・広島経済大学教授の講演が行われた。
 冒頭、髙田理事長が「多事多難ではあると思うが、健康に留意し、夢や希望を持って頑張りたい」と挨拶。上田教授は「よりよき社会をめざして」と題し、通訳などの経験談を交えながら、「環境問題の解決へ知恵の結集を」と呼び掛けた。
 懇親会では酒井五津男・岡山市水道事業管理者が、現職の出席率の低さを指摘し、公民連携の推進に期待を寄せながら、乾杯の発声。和やかなひとときを過ごした後、山岡俊英・同クラブ副理事長が中締めを行った。

インタビュー/日中経済協会理事長 清川佑二氏
 水ビジネスの巨大市場である中国。昨年、日本で開かれた「第5回日中省エネルギー・環境総合フォーラム」では、44案件の協力合意が成立し、うち約3分の1を水分野の案件が占めるなど、日本企業の中国進出も本格化しつつある。16日に東京ビッグサイトで開幕するインターアクア2011では、併催イベントとして17日に「日中水ビジネスフォーラム」が予定されており、両国の官民関係者による情報交換や商談の場としての活用が期待される。省エネ・環境総合フォーラムを経産省とともに主催し、水ビジネスフォーラム開催にあたっても中心的な役割を果たしている日中経済協会(会長=張富士夫・トヨタ自動車会長)の清川佑二理事長に、中国水ビジネスの現状などを聞いた。

宇治・クボタ執行役員が社長に/クボタシーアイ
 4月1日付けで、クボタシーアイ社長にクボタの宇治耕吉・執行役員パイプシステム事業部長が就任する。宇治氏は、昭和49年3月に神戸大学経営学部を卒業後、同年3月に久保田鉄工(現クボタ)に入社。鉄管営業統括部長、鉄管事業推進部長、取締役鉄管事業部長を歴任。昭和27年2月生まれの58歳。
 なお、伊澤宣夫社長は、4月1日付けでクボタ顧問となる。