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2011年(平成23年)  4月 21日(第4651号)





GX形管を国庫補助対象に/細川厚労大臣が明言
        /参院予算委で武内議員が質問
 18日に開かれた参議院予算委員会では、東日本大震災に関する集中審議が行われた。この中で、民主党の武内則男議員は、水道管路の耐震化の重要性を訴え国の対応を求めたのに対し、細川律夫・厚生労働大臣は今回の大震災の被害を踏まえ、GX形ダクタイル鉄管による整備を国庫補助の対象にするなど耐震化をさらに進めていく考えを示した。また、被災地で応急給水・復旧に取り組んでいる全国の水道関係者へのメッセージを求められた細川大臣は、昼夜を問わず活動している関係者に敬意と謝意を表明した。

放射性物質対策で検討会/厚生科学審生活環境水道部会で了承
 厚生労働省健康局水道課は19日、厚生科学審議会生活環境水道部会(部会長=大垣眞一郎・国立環境研究所理事長)を金融庁会議室で開き、原子力発電所の事故に伴う水道水中の放射性物質に関する取組や今後の課題・検討体制について審議した。今後の検討体制では、健康局長の私的諮問機関として「水道水における放射性物質対策検討会」を設置することを了承した。25日に初会合を開く予定。

今年度は技術評価に力点/GCUS審議会
 下水道グローバルセンター(GCUS)は19日、東京都千代田区の日本下水道協会会議室で第3回審議会を開いた。事務局からの平成22年度活動報告と、23年度活動計画案の説明に続き、委員の間で、今後の活動に向けた意見交換を行った。

濱崎道子氏を招き激励の書/水道技術研究センター
 書道家の濱崎道子氏が4日、水道技術研究センターを訪問し、東日本大震災被災地の復興を祈念する書を揮毫した。
 濱崎氏は、自身が山形県出身という事もあり、東日本大震災に際し、一時は何も手に付かない状態だったという。今回の企画は、同センターの藤原理事長からの提案と、「自分の仕事を通した復興支援をしたい」という濱崎氏の希望で実現した。被災地激励の書は「届けよう水も心も」で、文案は藤原理事長による。揮毫後には、濱崎氏の提案で、センターの役職員が書の周りに集まり、それぞれのメッセージも書き込まれた。

雨天時電力25%削減を検討/東京都下水道局
 東京都下水道局は雨天時に処理場やポンプ場などで使用する電力の25%を削減する検討を始めた。政府の電力需給対策本部が夏期の電力需要増大をにらんで打ち出した、大口需要者に対する“25%制限”の方針に対応するもの。非常用自家発電設備を常時使用することや発電設備の整備を前倒しすること、夜間電力を使用するNas電池を活用することなど、様々なメニューを組み合わせた対応策を検討するという。

下水前処理施設で包括委託/横浜市環境創造局
 横浜市環境創造局は、金沢水再生センター前処理施設への包括民間委託を新規に導入するため、6月に入札公告する。委託期間は平成24年4月1日から28年3月31日までの4年間。5月には現場施設説明会を実施する。
 同施設は金沢区鳥浜地区の鳥浜第一工場排水処理場と、福浦地区の福浦工場排水処理場で、事業者からの酸・アルカリ・めっき排水の共同処理をしている前処理施設。処理能力は鳥浜第一=400立方m/日、福浦=1525立方m/日。

大阪広域水道(企)が船出
 大阪広域水道企業団は1日、大阪市中央区の同企業団防災室で事業開始式を行った。企業長の竹山修身・堺市長が訓示を行うとともに幹部職員に任命状を手渡し、新たな一歩を踏み出した。

GX管試験施工が完了/明石市水道部
 明石市水道部が取り組んできた新耐震管「GX形ダクタイル管」の試験施工が完了した。延長244mのφ100配水管=を約20日間で布設。今後は施工性などを検証しながら、GX形管の積極的な採用を検討するとしている。

水ビジネス調査へ協定/豊田通商・名古屋市
 豊田通商(本店=名古屋市中村区)と名古屋市上下水道局はさきごろ、スリランカにおける水ビジネスの可能性調査に関し、相互協力協定を締結した。また、同社は河村たかし・同市市長に協力要請書を手渡した。

筑後川水系の少雨で自主取水制限30%に/福岡地区(企)
 福岡地区水道企業団では、水源・筑後川が少雨傾向の影響で流況が厳しいため4月19日から自主取水制限を30%に強化した。
 筑後川水系では昨年から少雨傾向が続き、同企業団は昨年11月26日に10%、12月4日には20%と自主制限を実施し、12月24日に渇水対策本部を設置して関係機関と対策を講じてきた。その後も流況は好転せず、このまま降雨がない場合は江川・寺内ダムにおける企業団持分の貯水率は0%になる見込み(18日現在で江川・寺内ダムの貯水率は22.1%)。

営業委託選定や収納代行で入札/篠山市上下水道部
 兵庫県の篠山市上下水道部は、水道事業営業関連業務委託について、プロポーザル方式で企業を選定する。業務概要は▽検針▽料金コーナー運営▽開閉栓―などで、期間は契約日~平成26年9月30日、委託金額の上限は1億500万円(税抜)。
 また、上下水道料金コンビニ収納代行業務を、制限付一般競争入札で行う。期間は同23年5月下旬~同26年3月31日。いずれも応募資格などは、同市ホームページおよび発注者窓口で公表しており、参加申込書の提出期限は、今月28日午後5時までとなっている。

鯨池浄水場が47年間の稼働に幕/西宮市水道局
 西宮市水道局は先月24日、鯨池浄水場(施設能力4万8750立方m/日)の浄水・配水機能を停止した。昭和39年の稼働から47年目。同浄水場内の水質試験所などは、越水浄水場に移転するまで存続する。
 浄水処理の停止に伴う配水切り替え作業は2区域に分けて実施。西行き区域(17日、約1万9000戸)、北行き区域(24日、約9000戸)とも、深夜の約4時間で作業を終え、朝のピーク時に濁りなども確認されなかった。今後は阪神水道企業団の高度浄水処理水を3万1213立方m/日受水し、配水していく。

上下水道の「持続」を支援
      /メタウォーター クラウド技術活用し新事業
 メタウォーター(本社・東京都港区、松木晴雄社長)は、クラウドコンピューティング技術を活用した新たな事業「ウォータービジネスクラウド(WBC)」を立ち上げた。メタウォーターが開発したソリューションだけでなく、地方公共団体や他企業とも連携してさまざまなノウハウをソフトプログラム化し、上下水道事業の全領域をカバーする幅広い種類のソリューションを低コストで提供。包括的な公民連携や広域化など、上下水道の「持続」に資する施策を支援していく。既にWBC事業の一環として「アセットマネジメントサービス」「広域監視サービス」「遠隔支援サービス」の提供を開始しており、2015年度に80億円の売り上げを見込んでいるという。

全国初、水道監理団体で事業協定/大阪水道総合サービス、東京水道サービス、日本ウォーターソリューション
 大阪水道総合サービスは19日、東京水道サービス、日本ウォーターソリューションと時間積分式漏水発見器(TSリークチェッカー)を運用した漏水調査業務に関する基本協定を締結した。今後、3社は協力体制を構築し、西日本地区における同漏水発見器による漏水調査工法(スクリーニング工法)の普及や市場開拓などを行う。公営水道事業体の株式会社化した監理団体間で協定を結び、事業を開始するのは全国初の取り組みとなる。

非常用浄水器30台を無償提供/荏原実業
 荏原実業は18日、東日本大震災の被害に対する支援として、「非常用浄水器」30台を寄贈すると発表した。また、義援金として「社会福祉法人 読売光と愛の事業団」を通じて1000万円を寄付する。

南三陸町で幅広い復旧支援展開/フジ地中情報
 東日本大震災で、津波により甚大な被害を受けた宮城県南三陸町。住民の多くは現在も避難所での生活を余儀なくされている。同町は水道事業を包括的に民間委託しており、フジ地中情報を代表企業とするJV「南三陸町ウォーター」が浄水場、管網の管理や検針、料金関連業務にあたっている。同社社員も当然被災し、事業所も壊滅的な被害を受けたが、社員は全員無事。現在は住民への水供給に奔走している。

1都4市で受託業務開始/ジェネッツ
ジェネッツは1日より、東京都、大阪市、京都市、習志野市、東御市からの業務受託を新たに開始した。このうち料金関連業務を包括受託した東御市では、3月29日に新たな料金窓口「上下水道局料金センター」の開所式が開かれ、花岡利夫市長、山口久二・東御市上下水道局長、深澤貴・ジェネッツ代表取締役社長らが出席。官民の力を集結し、市民サービスを向上させることを確認した。

新規に7都市から業務受託/第一環境
 第一環境はこのほど、7市から料金関連業務や窓口業務、給水装置工事の受付・申請業務などを受託し、1日から業務を開始した。新規に事業を開始した7市は、函館市、盛岡市、戸田市、高砂市、高松市、丸亀市、今治市で、これまで同社が培ったノウハウを活用して、さらなるサービスの向上と業務の効率化を図っていく。
 函館市は、平成21年度から収納率の確保に力を入れるため、徴収管理課を発足させている。同社は、窓口業務や料金関係業務を受託、ノウハウを活用してさらなる収納率の向上、経営の効率化を目指す。

6月に東京で施工技術講習会/POLITEC
 配水用ポリエチレンパイプシステム協会(POLITEC)は、6月23日に「第3回水道配水用ポリエチレン管・継手施工技術講習会」を東京都中央区の東京八重洲ホールで開く。