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2011年(平成23年) 5月 9日(第4655号)
水道被害調査団が活動/厚労省
断水戸数は4県7.5万戸に
国総研らが震災報告会
「施設運営権」を創設/PFI法改正
人孔蓋更新で共同研究/下水道機構技術委
応急復旧は随契でも可
共同研究は9月末まで延長/AQUA10
21年度の水道普及率は前年度と同じ97.5%
フジ地中情報社長 杉山清昭氏に聞く
官民連携で避難所に通水/さいたま市水道局
包括連携協定を締結/横浜市JFEエンジ
良い材料・施工で100年管網
水道被害調査団が活動/厚労省
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厚生労働省の「東日本大震災水道被害等現地調査団」(団長=古米弘明・東京大学大学院教授)が、8日から11日の日程で宮城県、福島県、岩手県の3県で調査を進めている。今回の震災による水道施設の被災・復旧状況等を調査し、被害情報を整理するとともに、今後の地震対策に向けての課題・対処方針を検討する。地震・津波・原子力発電所事故が複合し、未曾有の災害となった今回の震災では、水道施設も甚大な被害を受けており、現在も被災地で応急給水・応急復旧が続いている。今後起こる災害に適切に対応するためにも、今回の被害や対応の状況を適切に記録する必要があり、調査団の成果に期待が集まっている。
断水戸数は4県7.5万戸に
東北関東大震災について、厚生労働省が2日午後2時現在でまとめた水道の被害状況によると、4県で少なくとも7万5千戸の断水が続いている。これまでに復旧した総数は221万戸となっている。県別の断水戸数は▽岩手県=約2万4千万戸▽宮城県=約4万4千戸▽福島県=約4900戸▽茨城県=約1800戸―。原子力発電所事故関連では、4月28日から5月1日にかけて同省が入手した福島県内外の585データで指標を超過した件数はゼロだった。
国総研らが震災報告会
国土技術政策総合研究所、土木研究所、建築研究所は4月26日、東京都千代田区の学術総合センター講堂で東日本大震災調査報告会を合同で開催した。下水道では、横田敏宏・国総研下水道研究室長が、国総研と土研リサイクルチームが合同で行った現地調査結果を発表した。
「施設運営権」を創設/PFI法改正
民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律(PFI法)を一部改正する法律案が4月20日参議院で可決、衆議院へ送られ現在審議中。衆院でも今国会中に可決、成立する見通しだ。上下水道事業への影響や、東日本大震災で被害を受けた公共施設の復旧への適用の可能性など、関係者の注目を集めている。
人孔蓋更新で共同研究/下水道機構技術委
下水道新技術推進機構はさきごろ、平成22年度第3回技術委員会(委員長=松井三郎・京都大学名誉教授)を同機構会議室で開き、部門別に進められている性能評価研究や実用化研究、共同研究などについて審議した。今回新たに審議案件となったのは「下水道マンホールふたの調査・診断・更新に関する共同研究」。また、21年度に諮問され進められていた「千島下水処理場沈殿池高速ろ過施設の性能評価研究」についての答申が行われた。
応急復旧は随契でも可
国土交通省下水道部は、東日本大震災で被災した関係県の下水道担当課長と関係市の下水道担当部長宛に、下水道事業課企画専門官名で、災害復旧事業における入札及び契約の取扱いについての事務連絡を4月27日付で行った。震災に伴う災害復旧事業にできる限り早く着手できるようにするため、応急復旧など緊急性が高い事業については、随意契約によることが可能であることなどを示した同25日付の総務省・国交省連名の通知内容を周知するもの。
共同研究は9月末まで延長/AQUA10
水道技術研究センターは、昨年度で終了する予定だったAQUA10プロジェクトのうち、民間企業との共同研究については研究期間を延長した。開始時期が遅れたことなどにより、目標を達成していない部分があるため。延長期間は委員の委嘱期間である9月末まで。延長期間の研究費は、昨年度までに参加企業から集めた負担金と同センターからの拠出金で対応する。厚生労働科学研究費分の研究は予定通り昨年度で終了した。
21年度の水道普及率は前年度と同じ97.5%
平成21年度の水道普及率が前年度と同じ97.5%であったことが、厚生労働省水道課のまとめでわかった。総人口における上水道・簡易水道・専用水道の現在給水人口の割合で求めるもので21年度末の総人口1億2794万1491人に対し、上水道1億1926万5212人、簡易水道507万9029人、専用水道45万2096人となっている。普及率は、97.1%となった16年度から毎年度0.1%ずつ上昇していた。
フジ地中情報社長 杉山清昭氏に聞く
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漏水調査をはじめとする管網維持管理、料金収納関連業務の受託などを手がけるフジ地中情報の杉山清昭社長は、4月5日から8日まで東日本大震災の被災地を訪れ、現地の水道事業体関係者などと情報交換した。同氏に現地の状況や復旧・復興に向けた提言などを聞いた。
官民連携で避難所に通水/さいたま市水道局
さいたま市水道局は、震災で被災した宮城県石巻市の雄勝簡易水道の応急復旧作業を進めているが、4月28日に明神避難所や高台の世帯、名振峠ポンプ場下の世帯に震災後初となる給水を開始した。また災害対策本部がある雄勝支所内に給水栓を設置し、給水を可能とした。同局は6月6日の応急復旧の完了を目指し、懸命な復旧作業を続けている。
包括連携協定を締結/横浜市JFEエンジ
横浜市と同市に本社を置くJFEエンジニアリングが公民連携による国際技術協力に関する「包括連携協定」を締結した。新興国をはじめとする国際社会の発展に寄与・貢献することが目的。それぞれが持つ技術や経験を生かす。横浜の持つ資源・技術を活用した公民連携による国際技術協力「Y―PORT事業」の一環。
良い材料・施工で100年管網
新潟県水道工事業協同組合連合会は、新潟市水道局水道技術研修センターで水道配水用ポリエチレン管の施工講習会を開いた。新潟市水道局、POLITEC(配水用ポリエチレンパイプシステム協会)の協力によるもので、県内の管工事業者約100名が午前の部・午後の部に分かれて参加。施工マニュアルの説明を受けた後、EFソケット・メカニカル継手接合、分水栓取り付け・穿孔の実技実習に取り組んだ。講習終了後は確認試験を受け、受講者全員が合格した。