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2012年(平成24年) 12月 10日(第4789号)






鋼管長寿命化へ規格改正/内面塗装を“厚膜化”/工務常設委/日水協
 日本水道協会は水道管の内面防食塗覆装の規格である「水道用無溶剤形エポキシ樹脂塗料塗装方法」(JWWA K157)を改正する。水道用塗覆装鋼管の塗膜を厚くするもので、11月30日開かれた第172回工務常設調査委員会(委員長=林秀樹・横浜市水道局担当理事・給水部長)で改正案は審議、了承された。所定の手続きを経て、近く正式に改正となる。内面塗膜を厚くすることで長寿命化が図れるという。耐用年数の長い水道管の採用は、水道事業体にとって朗報となりそう。新規格に則った鋼管に期待が集まる。

すべて評価基準を満足/工場用・現場用の浸出試験/衛生常設委
 日本水道協会は6日、第234回衛生常設調査委員会(委員長=寺嶋勝彦・大阪市水道局技術監兼工務部水質試験所長)を開いた。水道用無溶剤形エポキシ樹脂塗料塗装方法(JWWA K157)の浸出試験結果について審議、了承した。対象の塗料について、メーカー3社、それぞれ工場用・現場用の計6種類を試験した結果、すべての試験片について、評価基準を満足していることを確認した。試験結果は、先に開催された工務常設調査委員会に提出されている。

現代下水道の礎築く/久保赳氏「自伝」出版会和やかに
 建設省の初代下水道部長などを務め下水道行政の基礎を築き、昨年4月に91歳の天寿を全うした久保赳氏が著した『熊蜂のごとく―遺稿 久保赳自伝―』(水道産業新聞社刊)の出版記念会が7日、東京・永田町の星陵会館で開催された。久保氏と苦楽を共にした下水道界の後輩ら、関係者約80人が出席。生涯のすべてを水環境の改善に捧げ、数々の功績を残した久保氏に思いを馳せた。

GX鉄管1000㎞突破/ダク協調べ
 GX形ダクタイル鉄管の出荷実績が1000㎞を突破した。日本ダクタイル鉄管協会のとりまとめによると、11月末現在までに562の水道事業体に採用され、出荷延長は1108㎞に達した。
 GX形は平成22年11月の初実績後、11カ月間で100㎞を達成。その後採用が加速し、直近4カ月は月100㎞を超える出荷実績があり、1年間で869㎞が出荷されている。

台湾水道総会で講演/日水協・尾﨑専務
 日本水道協会の尾﨑勝・専務理事が先月16日、台湾・台中市で開かれた台湾水道協会(中華民国自来水協会)の総会「第45回自来水節慶祝大会」に招かれ、漏水防止対策や水道施設の地震対策について講演した。

スピード感持ち活性化を/会長、副会長の続投決まる/賛助会員参与会/下水協
 日本下水道協会は11月30日、全国都市会館で第29回賛助会員参与会を開いた。8日の理事会で改選した参与から会長と副会長、常任参与を選任したほか、下水道展と下水道意見交換会議の開催計画について話し合った。また、来賓として出席した国土交通省の岡久宏史・下水道部長が下水道行政の動向について講演した。会員からは、「民の役割の急速な広がりを感じている。参与会としてもスピード感を持って活動の活性化を図って行きたい」との発言があった。

大震災被害調査報告書まとまる
 厚生労働省水道課は東日本大震災での水道施設被害の状況を調査し、報告書を公表する。平成23年度の災害査定資料の被害件数をまとめたもので、概要版が先月開催の技術管理者研修で明らかにされていた。これによると、断水は19都道県264水道事業者約257万戸だった。23年度の査定済事業費は約301億円。報告書は10日、同課ホームページにアップされる。

非特定汚染源からの流出負荷量に関する発表会
 日本水環境学会は「非特定汚染源からの流出負荷量の推計手法に関する研究成果発表会」を13日13時30分から東京大学本郷キャンパス山上会館大会議室で行う。各非特定汚染源からの有機汚濁物質や富栄養化要因物質である窒素・リン等の流出に関する文献や観測データを収集し、非特定汚染源を市街地、農地、森林に分けて流域情報と負荷量に関するデータベースを作成するとともに原単位に関する考え方について整理した成果が報告される。古米弘明・東京大学大学院教授の「市街地からの流出負荷量の実態と検討課題」を含め5つの発表が行われる。申し込み・問い合わせは日本水環境学会まで。

新エネルギー設備設置工事を推進/太陽光と水力発電を併設/浄化センターで来春稼働へ/東広島市下水道部
 東広島市下水道部は今年度から、東広島浄化センター新エネルギー設備設置工事を推進している。太陽光と小水力の各発電設備を同センター内に併設し、使用エネルギーの削減などを図るもので、両工事は今年度末までに完成予定。1施設内に両発電設備を設置している事例は少なく、時宜を得た施設整備として注目を集めそうだ。

事故対応指針の策定など/関係省に要望活動/利根荒水協
 利根川・荒川水系水道事業者連絡協議会(会長=増子敦・東京都水道局長)は11月26日、東京都水道局水運用センターで、第88回総会を開催し、国等への要望活動などについて審議した。総会終了後、厚生労働省、国土交通省などに要望活動を行った。

地域防災力の強化へ/受水市町らと防災訓練/岐阜県営水道
 岐阜県営水道は11月1日、県営水道供給区域全体の地域防災力を高めることを目的に、防災訓練を可児市文化創造センターで実施した。当日は、約100人が参加し、情報伝達訓練や応急給水訓練、漏水箇所調査訓練、応急復旧訓練、緊急貯留訓練を行った。
 同県営水道では、大規模地震の発生に備えた対策を進める一方で、より実効性の高い防災訓練を受水市町などと実施することで、危機管理意識の向上、被災時における水道施設の復旧体制の充実を図っている。今回の訓練には、県営水道(県水道企業課、東部広域水道事務所)や受水市町(多治見市、中津川市、瑞浪市、恵那市、土岐市、美濃加茂市、可児市、坂祝町、富加町、川辺町、御嵩町)関係者、東濃管工事組合、地域住民が参加した。

技術協力の覚書を更新/輪を広げ更なる発展を/横浜市水道局・ベトナム3機関
 横浜市水道局はベトナムのフエ水道公社、ホーチミン水道公社、建設省建設第二大学校水道訓練センターの3機関と平成21年に締結した技術協力の覚書を更新した。ベトナムの水道事業の経営改善と技術力向上に向けた関係の強化を目的としている。期間は平成24年度から26年度の3年間。活動内容は同局職員2人をベトナムへ派遣し、現地でセミナーを開催する。また、ベトナム3機関から各1人、計3人の研修員を受け入れる。

料金制度審議委が意見書提出/料金制度のあり方まとめる/京都市上下水道局
 京都市上下水道料金制度審議委員会(委員長=藤井秀樹・京都大学大学院経済学研究科教授)は11月21日、京都市役所応接室で同委員会の検討結果をまとめた意見書を水田雅博・京都市公営企業管理者に提出した。
 京都市では、昭和56年から上下水道に関する料金制度の大きな見直しを行っておらず、上下水道事業を取り巻く現状にマッチした制度改革が求められていた。

減災の視点で十分な備えを/室﨑教授迎え合同講演会/日水協関西支部・KWC
 日本水道協会関西地方支部及び関西ウォータークラブ共催による合同講演会が11月1日、大阪市中央区のヴィアーレ大阪に両会の会員など約150人を集めて開催され、室﨑益輝・関西学院大学総合政策学部教授が「東日本大震災に学ぶ これからの防災のあり方」をテーマに講演した。

下水道の役割を学ぶ/下水協での勉強会に参加/ミス日本候補者
 2013年度ミス日本の候補者が3日、日本下水道協会会議室で下水道に関する勉強会に参加した。参加したのは候補者12人のうち10人。ミス日本では2012年度から「水の天使」が選定されており、2013年度の候補者からも選定されることになっている。候補者は、講師を務めた国土交通省下水道部と東京都下水道局の職員と活発な討議を行った。

雨水調整池築造工事で見学会/横浜市環境創造局
 横浜市環境創造局はさきごろ、保土ヶ谷区の「ほどがや区民まつり」開催に合わせて星川雨水調整池築造工事の現場見学会を行った。同工事は帷子川左・右岸の地盤が低く、浸水被害が多発している約250haにおいて、台風や集中豪雨などによる浸水被害軽減を図るため、1時間あたり約60mmの降雨に対応する雨水調整池の整備を行うもの。

施設の耐震化推進を提言/関係者と活発な意見交換/水団連
 日本水道工業団体連合会(会長=幡掛大輔・クボタ特別顧問)は5日、厚労省、国交省、経産省、総務省に平成25年度の上・工・下水道関係政府予算についての提言を行うととともに、各省の幹部職員と意見交換を行った。特に喫緊の課題である施設の耐震化の推進を強く訴えた。

住民の安全安心に貢献/災害時協力や孤立防止で協定/ジェネッツ
 上下水道事業のカスタマーサービス業務を手がけるジェネッツ(深澤貴社長)は、料金関連業務の受託だけではなく、自治体、事業体と災害時の協力協定や地域の安全・安心に関する協定を結ぶ動きを活発化させている。上下水道事業が地域に根ざした基幹的な社会インフラであることを活かし、より総合的な住民サービス向上に貢献する。

就任インタビュー/日鉄住金P&E社長 小野原 一賀 氏
 10月1日、日鉄パイプラインと住友金属パイプエンジが経営統合して日鉄住金パイプライン&エンジニアリング(株)(日鉄住金P&E)が発足した。初代社長には、日鉄エンジニアリング副社長や日鉄パイプライン社長を務めた小野原一賀氏が就任した。

豪州都市開発事業に参画/水インフラでの知見活かし/野村総合研究所
 野村総合研究所(NRI)は、オーストラリア・クイーンズランド州で展開されている「持続可能な住宅・工業複合都市開発プロジェクト」に参画する。同プロジェクトは、同州を拠点として幅広くインフラ事業を企画・運営する「イースト・ウエスト・ライン・パークス・リミテッド(EWLP社)」が同国で進める「プロジェクト・アイアン・ブーメラン」の一環。NRIは、EWLP社が組織する国際コンサルタントチームの一員として、プロジェクトの計画立案、導入する設備やシステムの検討、初歩的なFSを担当する。

トップが率先して安全対策を/安全大会に250人参加/日本SPR工法協会
 日本SPR工法協会(会長=前田正博・東京都下水道サービス社長)は15日、東京都千代田区の日本教育会館で平成24年度安全大会を開き、安全発表や特別講演を行った。全国から会員250人が集まり、施工時の安全性確保の重要性を再確認した。

上下水の最新膜技術紹介/浸漬型MBRの適用事例など/膜分離技術振興協会
 膜分離技術振興協会は11月27日、都内で第18回膜分離技術セミナーを開いた。膜の種類ごとの構造、性質、水処理への適用事例などを網羅的に解説し、上下水道関係者などが熱心に聴講した。
 「浸漬型MBRシステムの開発・適用事例」をテーマに講演した神鋼環境ソリューションの石山明氏は、浜松市城西浄化センターへの浸漬型MBRシステム導入事例などを紹介した。

「やくも水神」などを出展/小松電機産業
 小松電機産業(小松昭夫社長)は、クラウド総合水監視システム「やくも水神」Gシリーズの関連製品を、RubyWorld Conference2012(11月8~9日、松江市内)に出展した。「やくも水神」Gシリーズには、プログラミング言語のRubyが使われており、同社はプラチナスポンサーとして、催しの開催を支援した。

原発問題の現状を識者が解説/公共設備技術士F、設備協/秋季フォーラム
 公共設備技術士フォーラムと東京下水道設備協会は、東京都内で秋季フォーラムを開いた。「福島第一原子力発電所事故に伴う放射能・放射線計測」をテーマに、中村尚司・東北大学名誉教授(前放射線審議会会長)が講演した。

大阪の地下水事情で講演/排水工法や地中熱利用も/水・土壌汚染研究セミナー
 おおさかATCグリーンエコプラザビジネス交流会水・土壌汚染研究部会の第48回セミナー「地下水と地中熱利用に関するセミナー」が11月14日、同プラザ内のビオトープ・プラザ(大阪市住之江区)で開催された。