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2013年(平成25年)  8月  8日(第4845号)





下水道が食・農業に貢献/好事例の水平展開めざす/BISTRO下水道推進チーム/国交省 
 国土交通省下水道部は、下水道資源を活用した食・農業利用を一層進めるとともに、海外展開も視野に入れた取り組みを進めるために「BISTRO下水道推進チーム」を設置し、2日、第1回の会議を開いた。下水道資源は汚泥の堆肥利用をはじめ、食・農業に貢献できる大きなポテンシャルを持つ。様々な取り組みが進められているものの、それらの情報を交換する場がなく好事例を水平展開しにくい状況が推進チーム設置の背景にある。推進チームでは事例の収集を進め、流通経路の確保や販売戦略の検討などを行っていく方針だが、食・農業を通じて未来を担う次世代の下水道・環境への理解を深めたいとの思いもある。

日ごろの備えを… 「災害用トイレ」に注目/災害時のトイレと下水道をテーマに/ワークショップが盛況/下水協
 下水道展'13東京が開催されていた1日、東京ビッグサイト・レセプションホールで日本下水道協会主催による「災害時のトイレと下水道ワークショップ」(企画・運営=NPO法人日本トイレ研究所)が開かれた。マンホールトイレや携帯トイレ、簡易トイレ、便槽貯留など、様々なタイプがある「災害用トイレ」が紹介されたのをはじめ、災害や医療、下水道の専門家によるパネル討論が行われ、災害時のトイレ問題について考えを深めた。自治体関係者や一般来場者ら300人以上が参加。トイレが会場内に展示され、興味深げに見て回る参加者の姿が見られた。

下水道データベース構築へ/検討業務の提案受け付け/29日まで
 国土交通省は下水道施設の状況を把握し適正に管理するための「下水道ナショナルデータベース」の構築に乗り出す。必要な情報を国が一括収集し、老朽化対策や耐震対策などの防災・減災対策に資する政策の企画立案や、災害時の早期復旧支援に活用するためのシステムをめざす。また、自治体データを効率的に集約するためのデータ形式などを規格化し、電子化を促進するという。
 7日、下水道ナショナルデータベースの構築に関する検討業務について企画競争の実施が公示された。水管理・国土保全局下水道部下水道事業課総務係(中央合同庁舎第3号館・電話03―5253―8111内線34―223・メールhirano-h2ia@mlit.go.jp)で企画提案についての説明書が交付されている。29日まで交付しており、希望する場合はあらかじめ担当まで連絡が必要となる。企画提案書の提出期限は29日午後6時までとなっている。企画提案に関するヒアリング(9月2~5日)も同部会議室で行われる。

ストック活用した浸水対策検討/国交省・下水協
 国土交通省下水道部と日本下水道協会は7月29日、「第1回ストックを活用した都市浸水対策機能向上検討委員会」(委員長=古米弘明・東京大学大学院教授)を協会会議室で行った。検討会では下水道関係者が計画的かつ効率的な浸水対策を行うために、既存ストックを活用し超過降雨に対して取るべき施策を検討し、今後の下水道事業に反映させることを目的としている。

大阪本社移転のお知らせ
 水道産業新聞社では、8月12日(月)に大阪本社を移転し、業務を開始いたします。今回の移転を機に、社員一同心を新たに上下水道界発展のため一層精励する所存でございますので、倍旧のご支援を賜りますようお願い申し上げます。
 なお、新本社事務所の住所などは以下の通りです。
【住 所】〒531―0072 大阪市北区豊崎2丁目7―9豊崎いずみビル
【電 話】06(6373)3603(代表)
【FAX】06(6373)3633

「緊急時対応の手引き」など説明/水道技術管理者協議会開く/日水協
 日本水道協会は7月25日、第155回水道技術管理者協議会を協会会議室で開いた。新メンバーによる初めての協議会となったため、議長と副議長の選出を行い、議長には髙橋秀則・熊本市上下水道局次長、副議長には和田泰昌・旭川市水道局上下水道部次長を選出した。事務局からは、水道事業ガイドラインなど今後のJWWA規格改正の検討予定や、改訂した「地震等緊急時対応の手引き」などについて報告があった。

信頼性確保を国と日水協に要望/給衛協
 全国給水衛生検査協会は厚生労働省に対し、検査の信頼性確保について適切な契約がなされるよう事業体を指導することや協会自主事業への支援、登録検査機関の業務拡大などを求めるため要望活動を実施。要望書は6月に開いた総会で決議したもの。7月24日、奥村明雄・会長が厚労省水道課を訪れ田中紀彦・水道水質管理官に要望書を手渡した。また、26日には日本水道協会を訪れ検査の信頼性確保について発注者として理解するよう求める要望書を尾﨑勝・理事長に手渡した。

人事/日本下水道事業団
日本下水道事業団 1日付
 ▽副理事長(国土交通省水管理・国土保全局次長)山崎篤男▽理事・非常勤(現・新潟市長)篠田昭

地域の連携へ共に研鑽/宇仁菅水道課長らが講演/130人集め会員相互研修会/仙南市町水道事業連絡協議会
 宮城県の仙南地域の水道事業者で構成される仙南市町水道事業連絡協議会(会長=新山秀夫・七ヶ宿町建設課長)は7月25日、柴田町内のホテルで平成25年度第2回会員相互研修会を開催した。約130人が出席した研修会では、講演2題が用意され、リビアに駐在している石松博史・積水化学工業課長が『今後の北アフリカ情勢と日本のあり方』、宇仁菅伸介・厚労省水道課長が『新水道ビジョンと水道行政の当面の課題』をテーマに講演を行った。

災害時の水確保へ省庁連携を/金沢市で300人が活発に討議/日水協中部地方支部総会
 日本水道協会中部地方支部総会が7月31日、金沢市内のANAクラウンプラザホテル金沢で開催された。会員ら約300人が集まるなか、今年度の事業計画案や予算案などについて審議するとともに、近年の課題を反映した会員提出議題3題を全国総会に上程することなどを決めた。次期開催地は福井県あわら市。
 会員提出議題は1.国庫補助事業における補助要件の緩和など 2.高金利企業債に係る金利負担の軽減 3.災害時の飲料水確保対策における関係省庁間の調整―の3題。

国際展開に向け準備着々/ニーズ把握や運営手法を整理/かわビズネット総会
 川崎市上下水道局と民間企業が連携し、関係省庁・団体の協力を得ながら、水ビジネスを推進するプラットホーム「かわさき水ビジネスネットワーク」(略称・かわビズネット)の総会が7月23日、川崎商工会議所で開かれた。昨年8月に設立された「かわビズネット」は、今年1月に新たに9会員が加わり、水ビジネスを通じて世界の水環境改善に貢献する活動を行っている。総会では、52企業・団体や12協力団体など約90人が出席し、活動の報告や今後の取り組みについての提案を行った。対象国・地域でのニーズ把握や、かわビズネットの運営手法を整理するなど、国際展開に向けた準備が着々と進められている。

最適な上下水道事業経営へ/横浜水道のノウハウで支援/山元町とアドバイザリー契約/横浜ウォーター
 横浜ウォーター(株)は7月2日、宮城県山元町と上下水道事業経営に関するアドバイザリー業務契約を締結した。東日本大震災の被災地である同町に対し、全市的な姿勢で取り組んでいる同市による復旧復興支援のうち、上下水道分野に関しては、同市水道局が100%出資して設立した同社が平成23・24年度の2カ年にわたって国の調査などを通じて同町の上下水道事業経営の効率化支援を行ってきた。この経緯も踏まえて、同町からの要請によって今年3月には横浜市、横浜ウォーターとの三者の協力関係を長期的に確認する協定(正式名称=「山元町の上下水道事業支援に関する協定」。期間=平成30年度末まで)を結んでいる。今回のアドバイザリー業務締結は、この協定に基づく具体的な技術協力として同社が同町にとって最適な上下水道事業経営手法の導入を見据えて支援を行うもの。

「水道あしすと」が実地研修/大阪広域水道企業団
 大阪広域水道企業団災害時支援協力員(愛称=水道あしすと)の平成25年度実地研修がさきごろ、大阪府吹田市の同企業団・北部水道事業所で開催された。吉田八左右・副企業長も出席するなか約20人が参加し、ウォーターバルーン(簡易水槽)の設置や残留塩素濃度の測定、給水袋の注水作業などを行った。

京の水カフェがオープン/水道キャンペーンの一環で/京都市上下水道局
 京都市上下水道局は中京区の寺町商店街に『京(みやこ)の水カフェ』をオープンし、7月27日から夏季限定の営業を開始した。入口にはドライミストを設けて涼しさを演出。繁華街の中心地だけあって市民のみならず多数の観光客が来店し、賑わいを見せている。

クルーズ客船に横浜のボトル水/横浜市水道局
 横浜市のオフィシャルウォーター「はまっ子どうしThe Water」が8月31日までクルーズ客船「飛鳥Ⅱ」の客室に置かれる。はまっ子どうしが船上での熱中症対策や、横浜市水源の水のおいしさのPRに一役買うことになる。

東南アジアで水事業拡大/ベトナム企業と業務提携/積水化学工業
 積水化学工業は7月22日、ベトナムの大手プラスチックメーカー、ティエン・フォン・プラスチック・ジョイント・ストック・カンパニーと業務提携契約を締結した。積水化学の製品・技術力とティエン・フォン・プラスチックの販売網や生産体制を活かし、上下水道システムや給排水システムの受注拡大を図る。5年後には、両社合計で売上高50億円を目指す。
 両社は、業務提携によりティエン・フォン・プラスチックが持つベトナムでの販売網を活用し、共同で営業活動を行うとともに、ティエン・フォン・プラスチックに積水化学が保有している特許や生産ノウハウの使用を許諾する。また、積水化学は、ティエン・フォン・プラスチックに対して、生産に必要な設備などを貸与し、積水化学の製品を生産していくとしている。これにより、ベトナムのニーズに合った製品やサービス供給を行い、同国での事業拡大を図っていく。

コスト減と利便性を両立/検針端末にタブレット/フューチャーイン
 フューチャーイン(石井吉美社長・名古屋市千種区)はこのほど、検針用携帯端末にAndroidタブレットを利用した水道検針システム『Hydro K.ing』の販売を開始した。専用ハンディターミナルの信頼性を継承しつつ、多機能な汎用品を使用することでコストダウンと利便性の向上を実現した。今年7月から岐阜県の各務原市環境水道部で導入されている。
 Hydro K.ingは、専用アプリをインストールしたタブレット端末に検針データを手入力で記録し、同社の上下水道料金調定システム『W.ing』にデータを移す形で使用する。対応機種は現在、NEC製の『Life Touch B』の1機種のみで、順次拡大する予定。

新会長に選ばれた藤原氏を選任/海外水ビジネスに注力/日本オゾン協会理事会
 日本オゾン協会(会長=津野洋・大阪産業大学教授)は7月30日、東京都中央区の人形町区民館で第14回理事会を開き、新会長に、前水道技術研究センター理事長の藤原正弘氏を選任した。また、新しく理事に増子敦氏(東京水道サービス)、幡谷繁氏(千葉県水道局)、花元隆司氏(阪神水道企業団)が選ばれた。6月7日に開かれた同協会の第12回総会ですでに22人の理事が選任されており、理事は全部で25人となった。

吉川市と見守り・災害協定/安心・安全なまちづくりに貢献/ジェネッツ
 ジェネッツは7月18日、水道料金徴収事務を受託している埼玉県吉川市と「災害時等における相互協力に関する協定」と「あんしん見守りサポートに関する協定」を締結した。

給水機器の技術開発に研鑽/給水システム協会
 給水システム協会(会長=尾崎武壽・前澤給装工業社長)は、東京・日比谷の松本楼で第26回通常総会を開き、平成25年度事業計画など決めた。25年度事業計画では、技術委員会は、安全、利便、快適な給水システム、給水機器の技術開発に必要な調査、実験、研究を行う。また、水道事業体、諸団体により付託された調査、実験、研究を行うほか必要に応じて技術的諮問、上申などを行う。

ISO規格調査に注力/高耐圧ポリエチレン管協会
 高耐圧ポリエチレン管協会(会長=三木裕・大日本プラスチックス社長)は7月2日、東京千代田区の東海大学校友会館で第26回定期総会を開き、平成25年度活動計画などを決めた。また、役員改選が行われ、三木会長が再選された。
 平成25年度活動計画は日本プラスチックス工業連盟のTC138幹事国事務委員会に参加し、関連ISO規格の状況調査の実施、農水パイプライン技術基準の次回改訂に向けて神戸大学農学部や、農村工学研究所との共同研究の継続、老朽化埋設カルバートの復旧に関する地盤工学会の取り組みへの参画、内圧用高耐圧ポリエチレン管HSPEの長期性能確認試験の実施などを行う。

PSIのPRを強化/ポリシリカ鉄協会
 特定非営利活動法人ポリシリカ鉄協会(金子光男会長)は7月24日、東京千代田区で第10回通常総会を開き、平成25年度事業計画などを決めた。また、役員改選が行われ、金子会長が再選された。
 昨年度はPSI発生土リサイクル・モデル事業や茨城県企業局との共同研究などの成果を水道関係者などに発信するとともに、PSI環境フォーラムの内容を電子小冊子にまとめて水道関係者にPRした。また、厚生労働科学費研究補助金事業に参画し「適切な施設更新によるリスク低減策の手引き」の骨子作成に貢献するなど、活発な事業を展開した。

下水道行政の動向テーマに/増田事業課長が講演/施設協
 日本下水道施設業協会はさきごろ、東京都中央区の同協会で平成25年度第1回講習会を開いた。講師は国土交通省下水道部の増田隆司・下水道事業課長が務め、「下水道事業を取り巻く最近の状況について」をテーマに平成25年度予算概要や下水道行政の動向について説明した。

配管の最新技術一堂に/MACS2013開く
 第12回スマート空調衛生システム展「MACS2013」が7月31日から8月2日までの3日間、東京有明の東京ビッグサイトで開かれた。
 同展示会は配管(給排水・衛生を含む)、空調ダクト、保温保冷の建築設備工事の主要3業界を中心とした専門展示会。前回(2010年)は関東配管工事業協同組合、関東空調工業会、関東甲信越保温保冷工業協会の共催だったが、展示内容の一層の充実を図るため、今回から日本配管工事業団体連合会、全国ダクト工業団体連合会、日本保温保冷工業協会が主催した。

中国で水処理装置拡販へ/北京と瀋陽に事務所開設/アタカ大機
 アタカ大機は9月1日付けで、中国の北京市と瀋陽市に駐在員事務所を開設する。中国での情報収集と営業活動を強化し、水処理装置の拡販を図っていくのが目的。
 両事務所は同社初の海外活動拠点となる。人員は両事務所とも2人。

推進工事技士の学科合格者発表/日本推進技術協会
 日本推進技術協会は2日、2013年度の推進工事技士学科試験の合格者を発表した。受験者数は442人で、合格者は243人(合格率55・0%)だった。
 合格者の発表は、同協会で合格者の受験番号を掲示するほか、ホームページ、機関誌の「月刊推進技術」8月号に掲載する。