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2013年(平成25年)  9月 30日(第4856号)






魅力ある下水道展に/改革ワーキングが最終報告/下水協
 今の時代にマッチした下水道展とはどうあるべきか―。下水道展の現状や下水道事業を取り巻く環境の変化を考慮し下水道展を抜本的に改革しようと日本下水道協会が設置していた「下水道展改革ワーキングチーム」が最終報告をまとめた。これには、市民や首長など下水道界以外の人に情報を発信することなどを開催目的に新たに付け加えることをはじめ、大きく8項目の提案事項を記している。GKPの積極的な関与などこれら提案の一部はすでに、今年の下水道展’13東京に反映させ、前回の東京開催より約8000人来場者が増え成果を挙げている。本格的な反映は来年の下水道展’14大阪から。下水道展の今後が楽しみだ。

今夏の運動に「手応え」/委員会開く/健康のため水を飲もう推進運動
 第14回「健康のため水を飲もう」推進委員会(委員長=武藤芳照・日本体育大学日体大総合研究所所長)が18日、日本水道会館の会議室で開かれた。今年度上半期の活動報告に続き、下半期と来年度の事業計画案について話し合った。
 上半期は主にポスターとチラシの作成・配布や、全国高校野球選手権大会をはじめとする全国規模のスポーツ大会でのスクリーン掲示やアナウンスによる熱中症と水分補給の注意喚起を実施。アンケート調査も行った。
 この夏は全国的に猛暑に見舞われ、総務省消防庁の集計では6~8月の熱中症による救急搬送者が過去最多となる5万人超を記録。痛ましい事例の報道も相次いだが、「室内プールの換気が悪かったため、徹底した水分補給を喚起した結果、無事故に大会を終えることができた」という声が寄せられるなど、運動の手応えを感じる報告があった。

発刊・水道事業の現在位置と将来/熊谷和哉 著
 水道産業新聞社はこのたび、熊谷和哉・前厚生労働省健康局水道課水道計画指導室長が執筆されました『水道事業の現在位置と将来』を発刊します。
 ■体裁 四六判・並製
 ■頁数 300ページ
 ■発行 10月1日
 ■定価 1400円(税・送料別)
 問い合わせ・申し込み
 当社企画出版部・電話03―5251―0300 FAX03―5251―3801

汚水処理人口普及率88.1%に/下水道5万人未満は48.0%/平成24年度末3省が発表
 国土交通省、環境省、農林水産省の3省が発表した平成24年度末における全国の汚水処理人口は1億1138万人で、総人口の88・1%となった。この汚水処理人口普及率は23年度末と比べ0・5ポイント増加した。処理施設別では▽下水道=9645万人(普及率76・3%)▽浄化槽=1106万人(8・8%)▽コミュニティプラント=27万人(0・2%)▽農業集落排水施設など=360万人(2・8%)―となっている。一方で、約1500万人が、未だに汚水処理施設を利用できない状況にある。
 処理普及率を都市規模別で見ると、人口100万人以上では99・4%、下水道については98・9%に達しているのに対し、5万人未満の都市では74・4%、下水道は48・0%にとどまっており、大きな格差があることが分かった。

人口減少テーマに熊谷室長講演/下水道機構
 日本下水道新技術機構は12日、第318回技術サロンを開いた。熊谷和哉・環境省大臣官房環境情報室長(前厚生労働省水道計画室長、水道法制研究会会長)が「人口減少期の上下水道経営」について、独自の推計などを交えながら講演した。

元都水道局長・千葉慶事氏が死去
元・東京都水道局長(元・水道総合サービス社長、元・東京都市開発社長)の千葉慶事氏が23日に死去した。90歳。通夜は27日、告別式は28日に東京・小金井市の幡随院徳寿庵にて執り行われた。

水道広域化で準備室設置へ/首長集まり覚書締結式/設置は来年4月1日/埼玉県秩父地域の1市4町
 埼玉県秩父地域の1市4町(秩父市、横瀬町、皆野町、長瀞町、小鹿野町)は24日、「水道広域化準備室の設置に関する覚書」の締結式を秩父市役所で開き、各市町の首長が覚書に署名した。水道広域化準備室は、秩父市、横瀬町、小鹿野町の水道事業と、皆野町・長瀞町で構成する皆野・長瀞上下水道組合の水道事業の統合を視野に、広域化によるメリットや施設更新に必要な事業費、構想・ビジョン、水道料金統合の方法など多様な項目について検討する。設置時期は来年4月1日で、設置場所などの詳細については今後協議する。水道広域化の新たな事例として関係者の注目を集めそうだ。

ピコプランクトンを測定/実証実験の長沢浄水場で報告会/国立保健医療科学院・川崎市上下水道局
 国立保健医療科学院が川崎市上下水道局と共同で行っている“ピコプランクトン”測定の実証実験に関する中間報告会がさきごろ、実験が行われている同局・長沢浄水場で開催された。最新の実験の一端を知ろうと、横浜市水道局や横須賀市上下水道局など神奈川県内の事業体のほか、東京都水道局や北千葉広域水道企業団、群馬県企業局など県外の事業体からも多くの水質担当者が参加した。

WICCビーバー工法で工期短縮/青森県十和田市
 青森県十和田市上下水道部が、塚ノ下1号配水池内部改修工事で平成10年度に続き、日本水道協会と日米レジン(株)が共同開発した水道用池状コンクリート構造物内面防食工法の「WICCビーバー工法」を採用し、今年3月に完了した。同部では「防食塗装を行ってから乾燥するのが早く、工期が短縮できた」と高く評価している。同工法は、コンクリートが湿潤でも塗装が可能。速硬性で工期も短縮でき、一度に800ミクロンを塗装、耐久性にも優れている。プライマー、パテ、上塗り剤とも日水協規格に合格しており、衛生的に安全という特徴から、浄水場の配水池を中心に実績が増加している。同工法の普及を進めている全国コンクリート水槽防食協会は、今回の施工を踏まえて、さらに普及を目指すとしている。

フジ地中と災害応援協定/応急給水や漏水調査に協力/三原市水道部
 広島県三原市は8月20日、「災害時における水道の応援活動等の協力に関する協定」を、フジ地中情報と締結した。同市水道部と民間企業との災害協定締結は今回が初めて。同市域内で地震・津波・寒波・風水害・火災・断水事故など災害発生時、同市の要請を受けた同社は、▽お客さま対応及び災害情報の受付▽応急給水作業における補助及び支援▽管路状況調査及び漏水調査―などに、優先して協力するとしている。

維持管理技術など指導/WMAから研修生を受入/埼玉県下水道局
 埼玉県下水道局は1日から14日まで、タイ下水道公社(WMA)の職員5人を研修生として受け入れ、下水道の維持管理技術等の指導を行った。平成24年度から26年度の期間、同局がWMAに対して技術支援を行う、JICA草の根技術協力事業「タイ王国地方都市における下水道処理技術支援事業」の一環。同局は一連の支援事業を通して、WMAと友好関係を構築するとともに、将来のタイでの水ビジネス案件形成につなげていきたいとしている。
 研修は日本下水道事業団(JS)と埼玉県下水道公社が協力。同局とJSの職員が講師を務めた下水処理の概論や水質管理などの座学、同局の下水処理施設である市野川水循環センターや新河岸川上流水循環センター等の視察を実施した。さらに、荒川水循環センターで埼玉県下水道公社職員による施設の維持管理、水質管理に関する現場研修などを行った。

応急給水への支援で協定/横浜市水道局、検針・料金業務受託の7社と
 横浜市水道局は5日、水道メーター検針業務および料金整理業務を受託している民間企業全7社と「災害時における水道事業の応急給水等の支援協力に関する協定」を締結した。災害時に、同局が行う応急給水活動を補助する。具体的には、配水池などからの応急給水活動や、市民への広報、災害拠点病院・救急告示医療機関への運搬給水、地域防災拠点などへの運搬給水がある。
 協定を締結した民間企業は▽宅配▽清光社▽エコシティサービス▽京急サービス▽トーエル▽関東サービス工社▽秋山商事―。

カフェ売り上げはユニセフへ/「水道水がおいしい」が最多/京都市上下水道局
 京都市上下水道局では夏季に水道キャンペーン『京の水カフェ』『京の水・利き水大作戦』などを実施し、水カフェの売り上げ金や募金の約26万円をユニセフ・水と衛生募金に寄付した。
 京の水カフェは、7月27日~8月18日までの土日限定でオープンし、水道水を活用した抹茶ティーやかき氷などの安価な提供で、地元住人や観光客の人気スポットになっていた。来店者数は約2600人、売り上げは20万650円となった。
 一方、『京の水・利き水大作戦』では、水道水と国産・外国産ミネラルウォーターの3種で市内各所で実施し、1万492人が参加した結果、「水道水がおいしい」との回答が50・4%と最多であった。

水資源保全サミット開催/佐久市で10月5、6日
 「水資源保全サミット」が10月5、6日の2日間、長野県佐久市の県佐久勤労者福祉センターで開催される。主催は、小諸市、佐久市、東御市、小海町、川上村、南牧村、南相木村、北相木村、佐久穂町、軽井沢町、御代田町、立科町、佐久水道企業団、浅麓水道企業団で構成する同サミット実行委員会。「地域の水は地域で守る~豊かで清らかな水を守り、育むため、私たちがすべきこと~」をテーマに、地下水の保全に取り組む自治体が意識や情報を共有し、次代へ引き継ぐことが目的。

就任インタビュー/東京水道サービス社長 増子 敦 氏
 今年9月に前・東京都水道局長の増子敦氏が東京水道サービス(=TSS)社長に就任した。技術系プロパー局長として東京都水道局をリードしてきた増子氏に、2年間の局長としての仕事を振り返っていただいた上で局事業を支える新たな立場での抱負を伺った。

樹脂管用漏水探索機で新タイプ/軽量化や操作性向上を実現/グッドマン
 探索機・測定機の総合商社グッドマン(本社=横浜市、渡邊研一・代表取締役)は、樹脂管漏水・配管路探索機「D305」の新タイプを10月から販売開始する。性能はそのままに、軽量化や操作性の向上を実現させた。価格は120万円。
 D305は、漏水音が検出しにくい塩ビ管やポリエチレン管などの樹脂管の漏水箇所や埋設位置をピンポイントで特定することができるのが大きな特長だ。

耐震性と製品品質の向上めざす/PE管・継手の協会規格を新規制定へ/給水用ポリエチレンパイプ協会
 給水用ポリエチレンパイプ協会(夕島哲男会長)は17日、理事会で新たに協会規格の制定を行うことを決めた。今回新たに制定する規格は、建築設備の給水配管向けとして高性能高密度ポリエチレン(PE100)を使用した給水設備用ポリエチレン管・継手、JISK6762の水道用ポリエチレン二層管用のEF継手、JISK6762の3種管を元に口径拡大した管の4つの規格。

ピークシフトで運転管理/インフラ輸出の柱にも/電気学会全国大会
 電気学会は、8月28日~30日、山口大学吉田キャンパスで平成25年産業応用部門大会を開いた。上下水道分野を担当する公共施設技術委員会は「公共施設におけるエネルギー管理の課題と対策」をテーマに、スマートコミュニティにおける上下水道の役割、小水力発電や太陽光発電設備の設計事例、処理水質や温室効果ガスなどを視野に入れた施設の運転管理、下水汚泥や下水熱の利用状況を紹介した。
スマートコミュニティについては「輸出立国としての日本の次のインフラ輸出の柱となるべき技術である」として、神奈川県(横浜市)、愛知県(豊田市)、京都府(けいはんな学研都市)、福岡県(北九州市)などの国内実証例を紹介。

抗菌コンクリ累計が17万7千tに/抗菌コンクリ研
 抗菌コンクリート研究会(会長=栗原靖夫・シナネンゼオミック取締役品質管理部長)は、平成9年の抗菌コンクリートの製品化以降、累計出荷トン数が17万7000t(平成25年3月末現在)に達したと発表した。

企業人事
安部日鋼工業 9月24日
 ▽専務取締役技術工務本部長兼安全衛生担当(常務取締役技術工務本部長兼安全衛生担当)井手口哲朗
 ▽顧問(常務執行役員)小幡陽康

メタウォーター 10月1日
 ▽メタウォーターサービス常務取締役管理本部長(経営企画本部広報部長兼メタウォーターサービス常務取締役)藤岡秀紀▽経営企画本部広報部長(経営企画本部広報部担当部長)能勢雄章
 ▽サービスソリューション事業本部資源環境事業部長兼資源環境サービス部長(サービスソリューション事業本部資源環境事業部長)加納崇行