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2013年(平成25年) 11月 25日(第4869号)






予算確保へ「がんばろう!」の声/下水道事業促進全国大会/下水道事業促進全国大会
 来年度の予算編成が本格化に向かう中、上下水道予算の確保に向けた活動が活発だ。砂防会館別館シェーンバッハサボー(東京・平河町)で21日、午前中に58回目を数える「簡易水道整備促進全国大会」が、午後には5年ぶりとなる「下水道事業促進全国大会」が開催された。簡水、下水道の関係者に、多くの国会議員も応援に駆けつけ、会場は熱気に包まれた。上下水道の“持続”へ、関係者が心をひとつにした。
 下水道予算の満額確保を目指し自治体、企業、市民など関係者が砂防会館を埋め尽くした。壇上からは駆けつけた国会議員の「がんばろう!」と威勢の良い声が響く。5年ぶりに開催された促進大会は大きな盛り上がりを見せた。
 日本下水道協会と全国町村下水道推進協議会は21日午後、都内の砂防会館で「下水道事業促進全国大会」を開いた。大会には国会議員63人、自治体・企業から716人が参加。下水道事業は施設の老朽化対策、地震対策など多くの課題があり、計画的、継続的にサービスを住民に提供するためには所要額の確保が不可欠な状況。

関係者一丸で簡水の重要性訴え/簡易水道整備促進全国大会
 願いは、国民すべてが安全な水道水を安定的に享受できること―。全国簡易水道協議会(会長=井口一郎・新潟県南魚沼市長)による第58回簡易水道整備促進全国大会が21日午前、開催された。市町村長をはじめとする簡易水道関係者が一堂に集結。国会議員も63人が駆けつけ、参加総数はおよそ650人。未普及問題をはじめ、老朽化対策や自然災害に強い施設整備など、山積する課題解決に向け、会場は関係者の熱意に染まった。
 壇上には「地方の生活基盤となる簡易水道の整備近代化」を目指すとして掲げられた6本の大会スローガン。これを背景に冒頭あいさつに立った井口会長は「今なお水道の恩恵から取り残されている地域が存在し、一日も早い簡易水道の布設が望まれる」と改めて述べ、全力で取り組む姿勢を強調。頻発する自然災害などを例に「課題を一つひとつ解決し、これまで以上に地域の社会基盤施設として充実を図っていかなければならない」と、来年度予算確保に向けた関係者一丸となったアピールを呼びかけた。

切実な問題の解決へ熱心な意見交換/下水道首長懇談会開く/下水協
 日本下水道協会は20日、「第7回市町村の下水道事業を考える首長懇談会」を都内で開いた。この懇談会は自治体トップの首長が下水道事業について意見交換するもので今回は17人の市長、町長が参加した。
 参加した首長は次の通り。
 ▽池田裕二・北海道標茶町長▽藤原孝・岩手県紫波町長▽渡邉兵吾・山形県大江町長▽冨塚宥暻・田村市長▽甲斐元也・佐渡市長▽井口一郎・南魚沼市長▽渡邊廣吉・新潟県聖籠町長▽伊東尚志・富山県上市町長▽村松藤雄・静岡県森町長▽佐々木稔納・南丹市長▽小城利重・奈良県斑鳩町長▽中山正隆・和歌山県有田川町長▽小村和年・呉市長▽江頭正則・佐賀県吉野ヶ里町長▽山口文夫・長崎県川棚町長▽中逸博光・熊本県長洲町長▽田嶋章二・熊本県苓北町長

12月3日に森田実氏講演会
 政治評論家の森田実氏による「世界の混迷期における日本の政治」と題する講演会が12月3日(火)午後2時から3時まで、東京都千代田区の学士会館202号室で開催される。
 これは、今年6月で水道技術研究センターの理事長を退任した藤原正弘氏が「水と未来21」という会を当日立ち上げることとなり、その設立総会の記念の行事として催されるもの。
 定員になり次第締め切られるが、余裕がある場合、会員以外も聴講(無料)できるので、聴講希望者は左記の宛て先に申し込みを。講演会終了後、有志による懇親会(有料)も予定されている。希望者は併せて連絡を。
【連絡先】オフィス藤原(メールinfo@watsf.org 電話/FAX03―6205―4958)

下水道予算求める/普及に地域格差…/下水道議連が総会
 自民党の下水道事業促進議員連盟(会長=額賀福志郎・衆院議員)は20日、党本部で総会を開いた。来年度予算編成にあたって、津波・地震対策や老朽化した下水管の改築事業、総合的な浸水対策などの施策を推進するための下水道事業予算を確保することを求める決議をまとめた。決議は幹事長ら幹部に伝え要望実現を期す。

市民との信頼関係構築へ/「みずみずしい広報」の成果報告/神戸市水道局
 神戸市水道局はこのほど、今年4~7月の広報活動評価報告書をまとめ、局内の管理職会議などで報告した。同局は『神戸市水道局広報基本計画』に基づき、今年度から「みずみず(水水)しい広報」を推進。広報評価チームが4カ月分の広報活動を評価・分析し、改善策などを提案した。今後もPDCAサイクルで広報改善を図り、市民との信頼関係の構築などを目指すとしている。
 同市は昨年7月、水道局職員で構成する「広報方針に関する検討委員会」(委員長=松下眞・中部センター所長)を設置。広報活動の現状把握や基本理念、評価方法などを検討し、今年3月に『神戸市水道局広報基本計画』を策定した。
 併せて、手引書『キャッチフレーズからはじめるみずみずしい広報―「新しい広報」の手引き―』も作成。広報活動の注意点などを網羅し、「職員全員が広報大使」という意識の必要性などを指摘している。

災害に強い東京都へ/水道局、下水道局も参加/あきる野市で合同防災訓練
 東京都・あきる野市合同防災訓練が23日、あきる野市の都立秋留台公園や同市市民広場、同市立東中学校校庭などで行われた。都水道局では、漏水した水道管の応急復旧訓練や区市町に貸与した応急給水用資器材を使用した応急給水訓練などを実施。都下水道局は、下水道管の応急復旧訓練や管更生工法であるSPR工法の実演、マンホールの浮上抑制や耐震化の模型展示などを実施した。訓練の様子を視察した猪瀬直樹・東京都知事は講評の中で「自助・共助・公助を組み合わせて災害に強い東京都をつくりたい」と決意を述べた。
 訓練は、同日午前7時ごろ、多摩直下を震源とするマグニチュード7・3の非常に強い地震が発生し、多摩地区の広い範囲で震度6弱以上を記録したとの被害想定で行われた。
 水道局による水道管の応急復旧訓練は、復旧用資材を使って漏水箇所を補修するもの。視察に訪れた猪瀬知事に対し、吉田永・水道局長が復旧手順などを説明、猪瀬知事が自身のカメラで訓練の様子を撮影する場面もあった。応急給水用資機材を使用した応急給水訓練では、あきる野市職員が水道局のサポートを受けながら資機材の組み立て方法などを住民に指導した。このほか水道局では、模型やパネルを使用した震災対策の紹介や飲み比べなどを行った。

広島市内で合同防災訓練/資機材確認や漏水調査も/日水協広島県支部
 日本水道協会広島県支部は10月30日から2日間、第8回合同防災訓練を広島市内で実施した。同市内での地震災害の発生を想定し、円滑な情報伝達、応援派遣および受入体制の確保、応急給水・復旧などの訓練を通じ、相互協力体制の強化を図るもので、県内16事業体の約80人が参加した。
 今回は五日市断層を震源とするマグニチュード7・0で、広島市内で最大震度6強の地震を想定。初日は同市水道局事故対策本部の設置や、「日本水道協会広島県支部水道災害相互応援対策要綱」(平成9年7月施行)に基づく同市から呉市への応援要請後、呉市が同県支部救援本部を設置し、各事業体へ応援隊の派遣を要請した。

エキスパート育成をテーマに/韓国・大田市で第6回会議/アジア水道事業体人材育成ネットワーク
 アジア水道事業体人材育成ネットワーク(A1―HRD)の第6回会議が、10月30日から11月1日の日程で韓国・大田市で開催された。4つの国・地域の5事業体から27人が参加、「水道事業体におけるエキスパートの育成プログラム」をテーマに各事業体がプレゼンテーションを行い、それを踏まえた討議を展開した。来年はタイで開催される。
 東京都水道局の呼びかけで平成20年度から活動している同ネットワークは、アジア全体の水道事業のレベルアップを目的にしている。活動は6年を経過しているが、参加事業体からはさまざまな意見が出るようになってきており、交流が深まっている。
 今回参加した事業体は▽東京都水道局▽台湾自來水公司▽ソウル市特別上水道事業本部▽韓国水資源公社(K―water)▽バンコク首都圏水道公社(MWA)―。会場となったのは、K―waterで人材育成や研究開発を担っているK―waterアカデミー。

水インフラ守る最新機器を紹介/省試薬型COD計に注目が/制御技術で下水プロセス最適化も/ダナハー・東亜DKKテクニカルセミナー
 東亜ディーケーケーと米国のダナハー社は19日、東京都港区の国際文化会館で「水を護る先進技術」をテーマにテクニカルセミナーを開いた。両社は業務・資本提携契約を結んでおり、水分析計・計測器や上下水道施設のプロセス最適化を図る包括的なソリューションを提供を進めている。セミナーでは、東亜ディーケーケー、ダナハーグループ各社などの水分析に関する最先端技術を紹介。特に国内でも最も試薬消費量が少ない「省試薬型COD自動測定装置CODR―400型」(東亜ディーケーケー製)やドイツのハック・ランゲ社の下水・排水処理施設のプロセス最適化を図る各種制御システムが、参加者から多くの注目を集めた。

安全対策のさらなる充実を/大阪市内で安全大会開く/日本SPR工法協会
 日本SPR工法協会の平成25年度安全大会がこのほど、大阪市中央区のシティプラザ大阪で開催された。全国から会員ら約150人が集まり、安全管理を徹底する重要性を再確認した。
 冒頭、小川健一会長が「老朽化した下水管きょが今後も増加する状況において、更生工法の重要性はますます高まる。施工性、品質の向上に加え、安全性も重要な課題であり、各社の安全に対する取り組みについて一層の充実を」と挨拶。
 来賓の桜沢博行・日本管路更生工法品質確保協会事務局長は「日本SPR工法協会には今後も安全対策において、業界全体のリード役として牽引してほしい」と祝辞を寄せた。
 安全表彰では小川会長が▽宮永建設▽三和▽興和▽大日本土木▽建成▽谷口建設▽大島組▽大起工業▽四国パイプクリーナー▽海山組―の10社に表彰状を手渡した。

検査員の技術・モラル向上を/飲料水検査研発を開催/給衛協
 全国給水衛生検査協会(会長=奥村明雄・日本環境衛生センター理事長)は14~15日、全国飲料水検査研究発表会を大田区産業プラザPioで開催した。
 会員の20条登録検査機関による10題の研究発表をはじめ、飲料水検査試験法検討委員会報告「カビ臭分析におけるヘリウムガス代替としての水素ガスの検討」と飲料水検査技術委員会報告「「亜硝酸態窒素(新基準項目)の分析方法に係る妥当性評価と注意点について」、厚生労働省水道課水道水質管理室の小嶋隼・基準係長による特別講演「業務管理要領及び日常業務確認調査について」も行われた。会員ら約100人が参加し、情報共有を図った。

新工場が日水協検査工場に/丸山社長に認定証を授与/丸阪
 異形管および継手部品メーカーの丸阪が今年10月、和歌山県橋本市内に新設した紀北橋本工場が日本水道協会の検査工場に登録された。粉体塗装に特化した工場で、登録対象は流動浸漬粉体塗装設備一式。NS形ライナφ75~1000、GX形ライナφ300、S50形ライナφ50を塗装する。大阪市阿倍野区の日水協大阪支所でこのほど、安藤朝廣・支所長から丸山銈太良社長に認定証が授与された。

26年度概算要求を説明/第2回公開講座開く/施設協
 日本下水道施設業協会は10月28日、東京中央区の馬事畜産会館で平成25年度第2回公開講座を開催した。「工事安全対策の推進」について萩原清志・日本下水道事業団事業統括部統括調査役が講演した。また、国交省下水道部の増田隆司・事業課長が平成26年度概算要求について概要を紹介し、参加者に意見を求めた。
 増田課長は26年度は社会資本整備総合交付金と防災・安全対策交付金を2兆2785億6800万円要求したと紹介した。また民間活力イノベーション推進下水道事業の創設について「PPP/PFI事業の実施に必要となる民間施設の整備に対する補助金など新たな補助制度を創設し、民間活力の推進や再生可能エネルギーの利用促進を図る」と説明した。
 またB―DASHプロジェクトとして下水汚泥から水素を創出する創エネ技術の実証や既存施設を活用した省エネ型水処理技術の実証などを要求しているとした。その他、下水道老朽管の緊急改築推進事業や下水道浸水被害軽減総合事業の拡充、合流式下水道緊急改善事業の充実などのメニューも紹介した。

200万人にトイレ提供/LIXIL
 LIXILは、2018年までに200万人以上の児童に清潔で衛生的なトイレを提供することを目標とした「ISIS2018プロジェクト」を19日の「世界トイレの日」にスタートさせた。
 同社では、ユニセフが推進する安全な飲料水と衛生施設を継続的に利用できない人びとの割合を半減させることを目指す「WASHプログラム」を支援するとしており、今回のプロジェクトもその一環。