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2013年(平成25年) 12月 12日(第4874号)





貯水槽の管理向上へ/ランキング表示制度に期待集まる
 貯水槽水道の適切な管理に関するシンポジウム(全国給水衛生検査協会が主催)が11月28日、北九州市門司の旧大連航路上屋で開催された。早川哲夫・麻布大学大学院教授の基調講演に、国、貯水槽水道に関係する団体の識者らによるパネルディスカッションが用意され、検査機関や自治体などおよそ100人が参加した。シンポでは全体を通じ、貯水槽水道の管理の重要性が指摘され、管理水準を向上させる取り組みとしての〝ランキング表示制度〟への期待が強調された。

シンポジウム北九州で
 貯水槽水道の適切な管理の重要性を呼びかけるこのシンポジウムは今年で7回目。「年々、理解が深まってきている」(奥村明雄・給衛協会長)と言い、給衛協が展開する〝ランキング表示制度〟の普及促進を図る狙いがある。制度は、貯水槽水道の管理状況や施設の状態を評価し、優良な施設に対して「S」施設、「A」施設というようにマークを与え、貯水槽水道の設置者・管理者にとってのインセンティブを高めることで管理水準を向上させようというもの。一昨年から運用開始。今年度は300施設を目標に全国展開を図っている。

40事業体が値上げ/「水道料金表」まとまる/日水協
 日本水道協会は全国水道事業体の水道料金を網羅した「水道料金表」最新版を発行した。平成25年4月1日現在営業中の1350水道事業体(末端給水=1279、用水供給=71)の水道料金体系と料金改定状況を調べ、結果をまとめたもの。
 これによると、24年4月2日からの1年間に料金改定を行った事業体は67事業体あり、集計したうちの5・2%(前年は6・0%)にあたる。このうち40事業体が値上げした。平均改定率は3・1%で、前回改定から今回改定までの平均改定期間は8・7年だった。
 料金体系は、▽用途別=431事業体▽口径別=708▽その他=140─に大別される。採用している料金体系の推移をみると、全体に占める割合は用途別が34・8%(23年)→34・2%(24年)→33・7%(25年)と減少傾向。逆に口径別は54・2%→54・8%→55・3%と増加傾向が続いていた。

予算対策室を設置/耐震化、災害復旧の補正予算も/日水協
 来年度の予算編成が大詰めを迎える中、日本水道協会は9日、調査部長室を「水道関係政府予算対策室」と改めた。概算要求の満額確保に向け国会議員や関係各省への要望活動をさらに続ける構え。また、概算要求の内容や水道予算の推移、関係機関の連絡先などを記載した「水道予算対策手帳」も作成し配布している。

従属栄養細菌に注目/研究の取りまとめへ
 厚生労働科学研究費補助による「貯水槽水道における水の滞留や不適切な管理による水質の悪化とその対策に関する研究」(研究代表者=早川教授)の今年度第2回委員会(事務局=給衛協)がさきごろ都内の会議室で開かれた。
 貯水槽水道内の水の滞留の長期化の実態調査や実機試験を行ったり、水の回転数を管理する方策などについて研究してきた。特に、細菌の増殖に関して〝従属栄養細菌〟の汚染についてスポットをあてた。今年度が3年間の最終年度となる。
 この日は、東京と京都で行った実態調査の結果や従属栄養細菌の塩素抵抗性に関する調査結果などが報告され、報告書の取りまとめに向けたスケジュールを確認した。滞留時間の改善策として水位制御装置、塩素濃度低下防止なども提案する。

下水管老朽化対策の最新動向を紹介/国総研
 国土交通省国土技術政策総合研究所は3日、各分野の〝研究の最前線〟を広く発信しようと都内で講演会を開催。下水道分野からは高島英二郎・下水道研究部長が「下水管ストックマネジメントの最新動向」と題して発表し、下水道施設の老朽化対策を紹介した。
 髙島部長は、築造後50年以上経過する下水管路が今後急増することなどを挙げ老朽化対策の必要性を強調。管路の劣化予測が重要だとして、自治体が長寿命化計画の策定などに活用できるよう12都市17万スパンのTVカメラ調査をもとに国総研が構築した「管路劣化データベース」の概要を披露。B─DASHプロジェクトとして管きょマネジメントの新技術開発に取り組んでいることも紹介。「低コスト化に繋がる技術開発を誘導・評価したい」とまとめた。

安全・肥効の高さを証明/国交省・BISTRO下水道
 国土交通省下水道部はさきごろ、BISTRO下水道推進戦略チームの会合を帯広市のとかちプラザで開いた。下水汚泥肥料で育てた作物を利用して作る〝レシピブック〟を制作していく中で、2回目となる今回は、下水汚泥の緑農地利用に積極的な自治体のほか、処理場の維持管理業者や農家などから、下水道資源を活用した事例が紹介された。
 十勝川流域下水道浄化センターを維持管理している(株)データベースは、同センターから発生した下水汚泥肥料に含まれる有害成分の含有量を約20年間測定。肥料登録のため、肥料取締法の有害成分(ひ素、カドミニウム、水銀、ニッケル、クロム、鉛)の基準を満たす必要があり、ほぼ全ての項目で基準値の10%以下になっている測定データを示し、安全性を強調した。

適正な水道料金の実現へ/余湖北海学園大教授が講演/岩手紫波地区水道事業協議会研究会
 岩手紫波地区水道事業協議会(会長=藤原道明・矢巾町上下水道課長)は6日、盛岡市のホテルルイズで、第107回研究会を開いた。同協議会では事務、技術の課題解決に向けた研究会を定期的に開催しており、今回は余湖典昭・北海学園大学教授による「低廉から適正料金へ─中小水道存続のために─」と題した講演と「適正な水道料金へむけての取り組み」をテーマにしたパネルディスカッションを行った。会場には水道事業体職員や水道関連の民間企業社員79人が集まり、適正な水道料金の実現に向け、知識の共有を図った。

料金改定の事例発表も
 余湖教授は講演で、水道事業を取り巻く環境の変化について「今後30年間は主に地方の人口が急減し、その後は大都市で人口減少が加速すると考えられていることから、料金収入の減少は明らかだ。さらに人口が減少すると同時に人口密度も低下することで、経営効率の悪化も懸念される」とし、そのような状況の中でも水道事業を持続するために必要なことについては「料金の値上げとともにダウンサイジングやローコストな技術の導入などで経費を削減し、人口減少に対応した水道経営を行うしかない」と指摘した。

水質管理の重要性を再認識/質疑応答を活発に展開/相水協講演会
 相模川・酒匂川水質協議会(相水協)は11月22日、平成25年度講演会を横浜市の横浜市情報文化センターで開いた。浅見真理・国立保健医療科学院生活環境研究部水管理研究分野上席主任研究官による講演や協議会に設置した6部会からの活動報告が行われた。講演者・報告者と会場の参加者との間で活発な質疑応答が展開され、水質管理の重要性を再認識する機会となった。
 冒頭、主催者を代表してあいさつした清塚雅彦・相水協代表幹事(横浜市水道局浄水部長)は「昨年のホルムアルデヒドによる水質事故を踏まえ、相水協でも水源監視の強化や情報収集に努めている。今日の講演会の成果を今後の業務に活かして欲しい」と参加者に呼びかけた。
 「水道原水と水道水の水質管理」と題して講演した浅見上席主任研究官は、時代とともに水質管理の課題は高度化・複雑化していると指摘するとともに、水質汚染事故の発生状況や水質変動の例などを紹介した。水道にとっての危機管理では、いかに被害を小さくするかが大事であり、そのための備えをしておく必要性を訴えた。

ベトナム研修生を受入/技術と経験で支援/大阪市水道局
 大阪市水道局は2日から12日間、ベトナム・ホーチミン市公社(SAWCO)の水道技術者を受け入れ、技術研修や施設見学などを実施している。
 同局ではホーチミン市水道の課題解決に向け、平成21年12月にSAWCOと『技術交流に関する覚書』を締結した。以来、研修生の受け入れやホーチミン市の現地調査など諸活動を展開、友好関係の促進や相互支援を展開してきた。今回も、この覚書に基づき、SAWCOから水道技術者5人を対象に、浄水施設や配水整備など専門分野の研修、さらに管路製造工場の見学などを行うもの。
 2日に研修生ら5人は大阪市水道局を表敬訪問し、玉井得雄・水道局長ら幹部職員に研修への期待などを語った。

広域水道への支援求める/耐震化や浄水処理強化推進を/広域水道連絡協議会
 広域水道を担う都道府県の水道行政担当部局長と水道事業経営担当部局長で構成する広域水道事業推進連絡協議会(会長=松岡進・埼玉県公営企業管理者)は2日、来年度の上水道関係予算の確保などを求める要望活動を自民党と財務・厚生労働・総務の各省に対して行った。
 東日本大震災での被害や昨年、利根川水系で発生したホルムアルデヒドの水質事故の影響などを例に挙げ、老朽管の更新、施設の耐震化、放射性物質対策、浄水処理の強化が急務になっていることを強調。これら事業の円滑な推進を図るため、補助制度の創設・拡充などの国の対応を求めた。

県民の日に水道をPR/利き水やクイズを実施/埼玉県企業局
 埼玉県企業局は、11月14日の埼玉県民の日に合わせて県庁を住民に開放し様々なイベントが行われる「埼玉県庁オープンデー」で、「県営水道コーナー」を設け、利き水体験や水道クイズなどを通して、同局の取り組みをPRした。来場者は昨年度より147人多い409人。この日は、埼玉県内の公立小中学校と高校が休校だったため、多くの子どもが訪れた。

「水の天使」の活躍に期待/世界に誇る下水道を学ぶ/ミス日本候補者
 2014年度ミス日本の候補者13人が2日、日本下水道協会会議室で行われた「世界に誇るわが国の下水道」と題した勉強会に参加した。候補者は、講師を務めた国土交通省下水道部の担当官の話に熱心に耳を傾けるとともに、活発な質疑を行った。
 ミス日本では、2012年度から「水の天使」が選定されている。世界の水インフラの発展に貢献できる日本の技術と経験を国内外にわかりやすく伝える役割などを担う。2014年度も選定されることになっており、これまでの「水の天使」と同様の活躍が期待されている。

過半数が飲み水として満足/満足度調査の結果を公表/東京都水道局
 東京都水道局はこのほど、「平成25年度水道事業に対するお客さま満足度調査」の報告書をまとめ、公表した。調査結果によると、飲み水として水道水の水質に満足している利用者の割合が53・3%と、半数を超えていることなどがわかった。同局の実施事業やサービスに対する利用者の満足度や認知度、要望を調査することで、利用者のニーズに対応した質の高いサービスの提供につなげていくことが目的。
 調査結果のうち、飲み水としての水道水質の満足度については、「満足」が53・3%で前年度より5・6%増加し、「不満」は14・8%と5・9%減少している。性別では、男性の58・9%が「満足」と回答し、女性の45・3%より13・6%高くなっている。また、年齢別に見ると、年齢が上がるにつれて「満足」と回答する割合が高くなる傾向があり、70歳以上が70・7%と最も高くなっている。

耐震化・更新の推進を要望/官民連携の推進を訴える/消費増税分の事業費確保も/国会議員、関係省に26年度予算で提言/水団連
 日本水道工業団体連合会(会長=益本康男・クボタ会長兼社長)は4日、国会議員、厚生労働省、国土交通省、総務省、経済産業省に対して平成26年度の上・工・下水道関係政府予算について提言を行った。上・工・下水道事業の〝持続〟に向けた施設の耐震化対策や老朽化対策の推進、それにかかる予算確保を強く訴えた。また、官民連携の推進や水分野の国際展開の推進などでも支援を求めた。

ガス流量とメタン濃度を同時測定/新型の超音波流量計を発売/エンドレスハウザージャパン
 各種計装制御機器を手がけるエンドレスハウザージャパン(東京都府中市、齋藤雄二郎社長)は10日、バイオガス流量とメタン濃度を同時測定可能な超音波流量計「プロソニックフローB200」の国内販売を2014年1月から開始すると発表した。
 プロソニックフローB200は、バイオガス用途に特化した流量計で、ガス流量とメタン濃度の同時連続測定を世界で初めて実現した。検出能力が高く、従来の流量計では測定が難しかった低圧、低流量の湿りガスの測定も可能となっている。また、可動部がなく、定期的な交換部品もないため、メンテナンス性が高く、メンテナンスコストを抑制できるというメリットもある。変換器は2線式となっている。
 同流量計の活用により、下水処理場や浄水場、民間企業のバイオガス発生施設から発生するガス量と品質の〝見える化〟が図れるほか、設備の状態監視やガス燃焼機器の最適な運転管理が可能となる。

事故事例集・統計資料作成へ/来年1月に浜松で出前講座/理事会・講演会を開く/日本下水道施設管理業協会
 日本下水道施設管理業協会(会長=金俊和・データベース社長)は4日、東京都千代田区のTKPガーデンシティ竹橋で理事会と講演会を開いた。
 理事会では、今後の事業内容を検討したほか、これまでの取り組みを報告した。来年5月に開催する総会が役員(理事16人、監事2人)の改選期にあたることから、役員候補者推薦委員会を立ち上げることを決めた。また、会員各社の事故事例を収集してデータベース化を図るとともに、毎年事故事例集と統計資料を作成して会員に配布することになった。
 事故事例集と統計資料は、事故の再発防止を目的とし、今回はモデル的に過去2、3年の事故事例(労働災害、物損事故)を会員にアンケートする。25年度中にデータベース化して、会員に事故事例集と統計資料を配布していく方針だ。

連結経常利益が増益に/2013年度上期決算/神鋼環境ソリューション
 神鋼環境ソリューションは11月28日、同社神戸本社で2013年度上期決算説明会を開催した。
 上期決算(連結)は売上高309億円(前年度同期実績比18億円減)、経常利益は10・7億円(同7・6億円増)となった。
 このうち水処理部門は前年度受注量減少などにより、売上高は136億円(同19億円減)、経常損益は海外分野での赤字幅縮小で改善し、8・5億円(同3・3億円増)となっている。
 通年(連結)では、売上高680億円(同20億円増)、経常利益24億円(同同3・5億円増)の見通し。
 同社では2020年度ビジョンとして、エネルギー分野で特色あるプロセス・ハード、サービスを提供する存在感のあるグローバル企業を目指す。2020年度の数値目標は、連結売上高1200億円、連結経常利益は80億円としている。

長寿命化計画手引きを解説/第3回講演会を開く/水コン協関東支部
 全国上下水道コンサルタント協会関東支部は6日、東京都渋谷区のけんぽプラザで25年度第3回講習会を開いた。協会会員や自治体などから約60人の参加があった。
 「下水道施設を対象としたアセットマネジメント~最新の動向を踏まえて~」と題して同協会技術委員会アセットマネジメント小委員会委員の増屋征訓氏(日本上下水道設計)が講演。ストックマネジメント手法を踏まえた下水道長寿命化計画策定に関する手引き(案)改正の概要とポイントを解説した。また、ISO5500Xなど国際的な動向を紹介した。

地下水管理手法の研究を紹介/水道技術懇話会
 水道技術研究センターは4日、第127回水道技術懇話会を開いた。講師は小松登志子・埼玉大学大学院理工学研究科教授が務め、「地下温度環境を考慮した地下水保全」と題し講演を行った。
 地中熱ヒートポンプなどの地圏熱エネルギー利用による地下の温度変化が、地下水中の物質・熱循環・微生物動態に及ぼす影響を明らかにし、その影響を最小限にするための地下水利用や管理手法の開発を目指す研究を紹介。地圏熱エネルギー利用の現状と課題、初期地下環境調査、熱負荷試験による地下水質の変化などについて触れた。

さく井技能講習会開く/さく井協中央支部
 全国さく井協会中央支部は3日、東京都中央区の全国建設会館で平成25年度さく井技能講習会を開き、さく井技能士検定のポイントを解説した。会員会社から50人以上の参加があり、熱心に講義を受けた。

カンボジアのチャリティーマラソンに協賛/車載式セラ膜装置でシャワー提供/メタウォーター
 メタウォーターは、1日にカンボジア北西部のシェムリアップで開かれた「アンコールワット国際ハーフマラソン」のメインスポンサーとして協賛した。大会は、対人地雷廃絶を訴えるため、女子マラソン五輪メダリストの有森裕子さんが代表理事を務めるNPO法人ハート・オブ・ゴールドの支援で1996年に始められたもので、今回が18回目となる。75の国・地域から日本人434人を含む過去最多の7579人がアンコールワット遺跡群を駆け抜けた。
 同社が大会に協賛したのは「カンボジアは今後の成長が期待され、当社が最も事業拡大に向けて注力している国の一つ。その国で日本人が取り組んでいる地雷廃絶の訴えに賛同・共感した」としている。
 今回は、メインスポンサーとして、看板や横断幕、のぼり、ハーフマラソンランナーのゼッケン、大会パンフレット、記念Tシャツなどに同社のコーポレートロゴを入れて、知名度アップに努めるとともに、多くの人に水の大切さをわかってもらうため、車載式セラミック膜ろ過装置をゴール地点付近に設置し、ゴールしたランナーにシャワーを提供した。大会当日は、30度を超えたため、ランナーは、気持ちよさそうにシャワーを浴び、行列ができるほどの盛況ぶりだった。