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2014年(平成26年)  3月 27日(第4897号)





"地盤"で新たな考え示す/報告書の取りまとめへ討議/管路の耐震化に関する検討会・最終会合/厚労省
 厚生労働省の宇仁菅伸介・水道課長が設置した『平成25年度管路の耐震化に関する検討会』(座長=伊藤雅喜・国立保健医療科学院上席主任研究官)の最終会合となる第3回検討会が20日、東京・溜池の東京設計事務所内で開催された。前回会合での委員の意見を踏まえて事務局が作成した報告書案の内容説明を経て活発に意見交換された。討議によって確認された修正を経て年度内での報告書の取りまとめが図られる。

「水循環基本法」成立へ/基本計画の策定盛り込む/衆院で審議
 水循環に関する施策の基本理念を明らかにし、総合的・一体的に推進するための「水循環基本法案」が20日の参議院本会議を全会一致で通過し、衆議院に送られた。26日の衆議院国土交通委員会も総員賛成で通過。27日の本会議で審議され、可決・成立する見込み。同法案は雨水利用を推進し水資源の有効利用を図るための「雨水の利用の推進に関する法律案」とともに一括上程された。

審査証明、新規は12件/下水道機構
 日本下水道新技術機構は7日、平成25年度建設技術審査証明事業(下水道技術)交付式を開いた。対象となったのは、新規技術12件、変更技術20件、更新技術23件。開発にあたった各者に対し、石川忠男・理事長から審査証明書が手渡された。

策定率いまだ9%…/水安全計画策定ワークショップ開催
 「水安全計画策定ワークショップ」が19日、日本水道協会で開かれた。水安全計画の策定促進につなげようと厚生労働省が日水協に委託した調査業務の一環で行われたもので、計画策定のケーススタディを行った中小事業体や、計画未策定の事業体、日水協衛生常設委員会メンバー、海外の調査を行った国立保健医療科学院が参加。「水安全計画の普及促進に何が必要か」といったテーマに沿って、事例紹介や討論が行われた。

水道施設管理技士の試験結果を発表/日水協
 日本水道協会は25日、平成25年度水道施設管理技士1級・2級の試験結果、資格登録者を発表した。合格者は▽浄水1級15人(合格率22・1%)▽浄水2級237人(40・8%)▽管路1級7人(28・0%)▽管路2級70人(41・7%)―だった。また、技術士の国家資格登録者に対する特例による資格登録者は▽浄水1級17人▽浄水2級3人▽管路1級5人▽管路2級1人―だった。
 なお、平成26年度水道施設管理技士3級を4月1日から30日まで、日水協ホームページで募集する。

SC3設置要件満たす
 国土交通省下水道部は10日、第2回膜分離活性汚泥法標準化検討委員会を開き、ISO/TC282を運用するために日本が提案した分科委員会SC3(リスクと性能評価)について、設置要件が満たされたことを報告。今後、6月に技術管理評議会を経てSC3の設置が決議される予定で、11月にはイスラエルで第2回TC282、SC1~3が開催される。

「災害に強い水道づくり」を着実に推進/送水管開通や給水拠点完成/新潟と燃料供給協力覚書も/神戸市水道局
 神戸市水道局は阪神・淡路大震災を教訓に、「災害に強い水道づくり」を進めている。平成7年7月に『神戸市水道施設耐震化基本計画』を策定し、主要施策の1つとして、大容量送水管の整備に取り組んでいる。そのトンネル掘削が完了し、全区間(12・8㎞)が開通した。また、断水時の応急給水を目的とした緊急貯留システム(応急給水拠点)が、市内全47カ所で完成。新潟市水道局と「災害時における燃料供給の相互協力に関する覚書」も締結した。

配管システムの耐震化を/大震災の被害報告で特別講演/鋼管技術フォーラム
 鋼管技術の最新情報を発信する「鋼管技術フォーラム2014in東京」が6日、東京・日比谷のJFEスチール本社で開かれた。主催は第一高周波工業、JFEスチール、レッキス工業、シーケー金属、JFE継手の5社。官公庁や自治体をはじめ水道関係者180人が参加した。
 今回で10回目の節目を迎えることから、初めて2部構成とした。第1部では峯田喜次郎・東北空調衛生工事業協会技術副委員長が「東日本大震災における設備・配管被害情況報告」と題して特別講演を行った。

AMシステムでISO/国内初の認証取得/仙台市下水道事業
 仙台市は11日付で、国内初となるアセットマネジメント(AM)システムに関するISO55001の認証を取得した。登録されたのは、公共下水道事業、農業集落排水事業、地域下水道事業の管路部門。震災復旧事業を優先させるため、今回の認証範囲から除いた施設部門についても、26年度内の認証取得を視野に入れている。
 同市は、平成20年度にAM導入戦略を策定。昨年は、国土交通省が開いた「下水道分野におけるISO55001適用ガイドライン検討委員会」に参加するなど、積極的な取り組みが、国際規格取得という形で結実した。

上下水道統合し企業局に/配水池耐震化概要など報告/奈良市水道事業懇談会
 奈良市水道局は3日、第35回奈良市水道事業懇談会(会長=杉江雅彦・同志社大学名誉教授)を同局庁舎内で開催した。今回は上下水道事業を組織統合し、4月から「企業局」を設置することや、配水池耐震補強事業の実施計画などが報告された。

2㎞圏に水7日分確保/全市一斉の応急給水訓練も/給水拠点全47カ所完成
 緊急貯留システム(応急給水拠点)は、拠点配水池への緊急遮断弁の設置、大容量貯水槽の埋設などを、概ね半径2㎞ごとに1カ所整備し、必要な飲料水(1人1日3Lを7日分程度)を確保。昭和61年から開始し、阪神・淡路大震災の発生に伴う整備内容の見直しなどを経て、市内全47カ所が完了した。

若手と語る下水道の未来/ご意見番に国交省の増田課長/大阪府下水道事業促進協議会
 大阪府下水道事業促進協議会は2月28日、大阪市中央区のマッセ大阪で“若手と語る下水道界の未来の姿”をテーマとする意見交換会・講演会を開催した。若手職員が下水道への提案や仕事上の悩みを語り、ご意見番の増田隆司・国土交通省下水道部下水道事業課長らがコメント。現場力、広報など様々なテーマで熱いディスカッションを行った。

状況把握や情報交換/燃料供給を相互に協力/同時被災の低さなど考慮
 神戸市水道局と新潟市水道局は24日、「災害時における燃料供給の相互協力に関する覚書」を、神戸市水道局長室内で締結した。地震や風水害などが発生した際、相互に協力して燃料供給するよう、被害状況の早期把握や希望燃料の種類・数量、供給場所などの情報交換を図る。

パネル展で災害の備え呼びかけ/札幌市水道局
 札幌市水道局は大災害への備えを市民に呼びかけようと防災パネル展を開催した。「東日本大震災を忘れない」をテーマに、東日本大震災における同局が被災地で行った支援活動や、市内が断水した際の応急給水拠点の地図などをパネルにして、局庁舎1階ロビーに展示した。

5月に講演会/浄水技術研究会
 浄水技術研究会(森田豊治会長)は5月23日、第13回浄水技術講演会を大阪市の大阪弥生会館で開く。講演は「アセットマネジメント簡易支援ツールで資産管理」(厚労省水道課)など4題が行われる。参加費5000円。申し込みは申込書に記入してFAXで送る。