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2014年(平成26年)  6月 19日(第4916号)





アセット実施、精度向上を/広域化効果の算定や情報提供にも/厚労省
 厚生労働省水道課は、水道事業者にアセットマネジメント実施の呼びかけを強めていく。これまでに「簡易支援ツール」を策定し、全国各地の研修会で周知活動を重ねてきた。昨年度末時点で、1486事業者のうちアセットマネジメントを実施または実施中の事業者は767で、割合に直せば51・6%。前年度から20ポイント以上上昇しており、事業者の取り組みが進みつつあると言える。それでも、“とりあえず着手をした段階”の事業者も多く、精度を上げていくことが課題だという。水道事業の将来の持続を見据え、アセットマネジメントの着手とその精度向上が水道事業者に求められそうだ。

米国ACE14出席/市場の情報収集も/AWWAと交流深める/日水協
 アメリカ水道協会(AWWA)の年次大会が8日から12日までマサチューセッツ州・ボストンで開催され、日本水道協会の尾﨑勝・理事長、秋元康夫・総務部長、三竹育男・研修国際部国際課シニア国際専門監、二宗史憲・同部研修課研修係長が出席。幹部間で意見交換するなど両協会の協力関係を深めた。

ジャカルタの下水道整備を支援/現地セミナーで技術PR/国交省
 インドネシアのジャカルタで3日、「JICA補完調査セミナー」が、5日に「最先端の排水処理と再利用技術セミナー」が開かれた。国土交通省下水道部の加藤裕之・流域管理官らが駆けつけ、日本政府がバックアップしていることをアピールした。
 下水道整備が進んでいないジャカルタでは、これまでJICAの調査チームが下水道PPP調査を進めてきた。この調査の補完調査として現在、パイロットプロジェクト(推進工法)の詳細設計と入札補助、処理場の概略設計を行っている。

東京から地方へ活動広げる/総会で今年度計画了承/GKP
 平成26年度下水道広報プラットホーム(GKP)定時総会が9日、日本下水道協会会議室で行われた。総会では平成26年度事業計画などを審議し了承された。26年度は25年度に引き続き▽東京中心から全国へ▽対象・層の拡大▽目玉プロジェクトの育成―の3つのスローガンを掲げている。
 地方へ展開する計画としては「わいがやトーク」の充実を図る。仙台市や横浜市などでわいがやトークを開催し、地方会員の参加機会を増大させる。また、下水道展'14大阪のパブリックゾーン「スイスイ下水道研究所」の企画運営支援を昨年に続いて行う。
 目玉プロジェクトとしてはGJ(下水道女子)リンクの活動強化、下水道を未来につなげる会(未来会)の本格始動をあげている。未来会では下水道展’14大阪での1dayインターンシップ、業界研究会、学生への下水道教育を行うとしている。このほか、旅行会社と企画を検討している大人の社会科見学ツアー、東京の日本未来科学館で7月から10月に開催されるイベント「トイレ?行っトイレ」など盛りだくさんの内容となっている。

ベトナム建設省幹部が表敬訪問/国交省
 ベトナム建設省の幹部など5人が5月30日、国土交通省下水道部下水道企画課の植松龍二・下水道事業調整官を表敬訪問し、情報交換した。同省が今年3月、「下水道分野に関する技術協力の覚書」の更新とベトナム向けの推進工法関連基準を授与しており、今後の推進工法の設計・積算基準の策定に向けた協力について確認する目的で来日にした。

水道工学研修受講生を募集中/7月4日まで受付/国立保健医療科学院
 国立保健医療科学院は、9月8日から10月17日まで、短期研修「水道工学研修」を開催する。安全な水道水を安定供給するために必要な、水道工学に関わる各分野の基礎的事項を理解するとともに、最新の専門知識と技術を習得することを目的にした研修で、水道界の第一線で活躍している講師陣から指導を受けることができる貴重な機会となっている。現在、受講生を募集している。
 受講資格は▽国および地方公共団体等の衛生部局や水道関係部局(水道主務課、水道局、保健所、衛生研究所等)において、水道(飲用井戸を含む)に関連する業務に3年以上従事している理科系の学士課程卒業者▽高校卒業の場合は10年以上、高等専門学校卒業の場合は8年以上、水道関連の経験を有する者。水道技術管理者の資格を有する者。またはこれらと同等と認められる者―となっている。書類審査により受講の可否を決定する。問い合わせや応募書類の送付は同院研修・業務課第二係(電話048―458―6189)まで。応募書類受付は7月4日まで(郵送必着)。同院ホームページには研修案内と応募書類を掲載している。

創エネ・省エネ推進で数値目標/初のエネルギー基本計画/下水道の永続的発展に向け/東京都下水道局「スマートプラン2014」
 東京都下水道局は、都の下水道事業における初のエネルギー基本計画である「スマートプラン2014」を策定し、6日に公表した。都民生活や首都東京の都市活動を地下で支える下水道の機能を安定的かつ永続的に発展させ、下水道サービスの充実・強化を図ることを目的にしており、同プランに掲げた取り組みを実施することで、下水道事業におけるエネルギー活用の高度化やエネルギー管理の最適化を進める。4つの取組方針の下、総エネルギー使用量に対する再生可能エネルギー量と省エネルギー量の割合を平成36年度までに20%以上とすることを目指す。計画期間は26年度から36年度まで。

地道な取組に国際的評価/国際水週間での展示も/シンガポールで授賞式/東京都水道局がIWA―PIA地域賞を受賞
 東京都水道局の福田良行・次長らは、国際水協会(IWA)が3日にシンガポールで開催した、IWAプロジェクト・イノベーション・アワード(IWA―PIA)2014の東アジア地域賞授賞式に出席、グレン・ダイガー・IWA会長から記念のトロフィーを受け取った。また、同局は、1日から5日まで行われたシンガポール国際水週間でブースを出展し、受賞した2つのプロジェクトの紹介や、同局のペットボトル水「東京水」と市販のミネラルウォーターの飲み比べなどを行い、同局の取り組みを世界に向けて発信した。
 今回のIWA―PIAでは、同局の「安全でおいしい水プロジェクト~より高品質でイメージの良い水道水への前進~」が運営・管理部門で、「多摩川水源森林隊~ボランティアによる民有林の再生~」がマーケティングとコミュニケーション部門で東アジア地域賞を受賞した。同局の受賞は前回(平成24年)に続いて2回目となる。

4上水道料金など統一へ/1月改定し同一サービスに/松江市
 松江市上下水道局は、水道料金体系などの見直しに取り組んでいる。同市の上水道事業は現在、4料金体系で運営し、基本料金と従量料金の徴収比率は2対8で、従量料金単価の逓増度は約4・4倍。これらの見直し・緩和を図り、市内同一の料金・サービスを目指す。現在は外部委員13人で構成する審議会を開催中で、7月中の答申を経て、平成27年1月からの改定を予定している。
 同市は、8市町村での新設合併(平成17年3月)、1町の編入合併(同23年8月)に伴い、上水道は4料金体系(松江水道事業・旧松江鹿島水道企業団水道事業・玉湯水道事業・東出雲水道事業)で運営している。

管工事組合と災害訓練/協定に基づき60人参加/松山市公営企業局
 松山市公営企業局は5月22日、水道施設事故時における対策部運営訓練を、同市管工事業協同組合と合同で、同局水道管路管理センターで開催した。同局と組合は平成15年4月、「災害時における応急給水及び復旧作業に関する協定」を締結しており、訓練当日は両者合わせて約60人が参加した。

水道週間行事
ボトル水を800本配布/川崎市上下水道局
 川崎市上下水道局は7日、第56回水道週間に合わせて、川崎地下街アゼリアの中央広場で「かわさきみずみずフェア」を開いた。「水をそなえよう」「水をのもう」など、5つのテーマ別イベントを行い、上下水道事業を紹介した。また、モンドセレクション2014で金賞を受賞した同局のペットボトル水「生田の天然水恵水」800本を応急給水拠点マップと一緒に配布し、行列ができるほど好評だった。

鍋屋上野浄水場で水フェスタ/名古屋市上下水道局
 名古屋市上下水道局は1日、鍋屋上野浄水場で水道週間行事として「なごや水フェスタ」を行った。上下水道事業への理解を深めてもらうため、同局職員OBが同浄水場を案内する浄水場施設見学ツアーなど各種イベントを行った。また、同浄水場旧第一ポンプ所の内部初公開を記念した式典を開いた。会場には市民ら約9500人が来場した。

大阪ドームで水道PR/大阪市水道局
 大阪市水道局は1日と3日に水道週間行事としてパネル展示や啓発グッズの配布を行った。
 1日はインモール大阪ドームシティ、3日はあべのキューズタウンで実施。『安全でおいしい水を届けています』とのタイトルで高度浄水処理などを分かりやすく説明したパネルを展示するとともに大阪市の水道水に対するアンケート調査も行った。さらに啓発グッズでは、『「水」の絵コンクール』の特選作品を掲載したティッシュを配布するなど往来の市民に水道PR活動を展開した。

浄水場見学や水道ウォーク/神戸市水道局
 神戸市水道局は7・8日、水道週間イベントを同市水の科学博物館(奥平野浄水場)で開催した。バックヤードツアー(場内施設見学会)や会場内スタンプラリー、消防自動車の展示・放水体験などが行われ、2日間合計で約600人が参加した。見学会では浄水施設や調整池とともに、監視制御室やトンネル監査坑など普段は立入禁止の施設を案内。参加者は、浄水処理の仕組みなどに高い関心を寄せていた。

田中副市長らが街頭PR/豊中市上下水道局
 豊中市上下水道局は2日、水道週間行事の一環として街頭啓発活動を阪急豊中駅と千里中央駅の2カ所で実施した。
 阪急豊中駅と千里中央駅では田中逸郎・副市長、阪口博・上下水道事業管理者、さらに大阪広域水道企業団も参加。市民らに前年度と同様、備蓄水(豊中駅1800本、千里中央駅2200本)と災害拠点の位置図、広報誌が入ったクリアーファイルなどを配布した。

ボトル水配布や水飲み比べ/芦屋市上下水道部
 芦屋市上下水道部は、水道週間の行事として、ボトルウォーター「芦屋の水」の配布、「芦屋の水」と2種類の市販水(ミネラルウォーター・硬水)との飲み比べを行った。2日間(5日は同市役所ロビー、6日はJR芦屋駅デッキ)合計で配布本数500本、試飲者数206人。アンケート調査(回答者合計数142人)では、「水道水はおいしい」が75%を占め、積極的なPRや「芦屋の水」の販売などを希望する意見が寄せられた。

先進的省エネ型下水システムの普及へ/月島機械と水道機工に技術供与/新興国の水環境保全に貢献/メタウォーター
 メタウォーターは16日、月島機械と水道機工に同社が保有する「先進的省エネ型下水処理システム:高効率固液分離槽・新型散水ろ床・最終固液分離槽を備えた下水処理システム」の技術供与を行うことで両社と合意し、技術供与契約を締結したと発表した。同システムは、同社が新興国向けに開発したもので、今年3月には日本下水道事業団の海外向け技術確認第一号の技術確認証を取得している。同社は、海外でも積極的に事業展開を図る両社とのパートナーリングにより同システムの普及を図り、新興国の水環境保全に貢献する考えだ。

シンガポールで授賞式/ナガオカのエナレスなどが受賞/IWA―PIA東アジア
 IWAの革新的プロジェクト表彰(PIA)2014東アジア地区の授賞式がシンガポール国際水週間期間中の6月3日に開催され、ナガオカ(三村等社長)の「エナレス」にスモールプロジェクト部門の最優秀賞が授与された。IWA―PIAは隔年で行われており、同社の受賞は3回連続。これは、世界初の快挙である。
 ナガオカが開発した「エナレス」は、藻類発生に伴う異臭味、底泥からの鉄・マンガンの溶解などダム水利用に伴う様々な課題を解決する同社独自の表流水前処理装置。最大の特徴は、ダムとの水位差を利用し、まったく電力を使用せずに一連の処理を行うこと。さらに同社のケミレス、スクリーン技術を応用しており、薬品を一切使用しない生物処理を採用していることも大きな特徴となっている。

100年企業の西の拠点に/大阪支社移転で祝宴開く/扶桑建設工業
 扶桑建設工業(上床隆明社長)は2日付で大阪支社を移転した。16日には大阪市北区の大阪新阪急ホテルに関係者ら約120人を招き、移転新事務所開設記念感謝の会を開催した。事務所の耐震性を確保するとともに、従来2フロアだった事務所を1フロアとし、事業部間の垣根を越えた連携を促進。100年企業に向け、さらなる躍進を目指す。
 冒頭あいさつに立った上床社長は「西日本最大の経済規模を持つ大阪地区は、当社の最重要拠点。“水と共に生きる”企業として、西日本の地盤をさらに強化する一環で大阪支社を移転した。当社は長年築き上げた事業基盤をベースに、組織や事業の再構築を断行し、100年企業に向けた足場固めに取り組んでいる。今回の移転を機に、皆様と共にさらなる発展を目指したい」と力強く語った。

新会長に野村日水コン社長/協会の発展と地位向上へ尽力/水コン協総会
 全国上下水道コンサルタント協会(会長=木下哲・日本上下水道設計特別顧問)は12日、東京・市ヶ谷のアルカディア市ヶ谷で第31回定時社員総会を開き、平成26年度事業計画などを報告した。また役員の選任を行い、新会長に野村喜一・日水コン社長、副会長に村上雅亮・日本上下水道設計社長が就任した。

アブダビで実証実験開始/高品質な海水取水を実現/RO海淡プラントに適した高速海底浸透取水技術/日立造船・ナガオカ
 日立造船は16日、ナガオカと共同開発した逆浸透法(RO法)海水淡水化プラントに適した高速海底浸透取水方式(HiSIS)のパイロットプラントをアラブ首長国連邦のアブダビに建設し、このほど実証実験を開始したと発表した。
 実証実験では、海水の水質変動に対するHiSISの基本性能や設備の信頼性を確認し、大型HiSISの商用化に向けて基礎データの収集を行う。実証期間は2014年6月から2015年5月までの1年間。
 パイロットプラントの海水処理量は最大400立方m/日で、アブダビ水電力庁の協力を受けてアラビア湾岸に建設した。建設費は、一部経済産業省の補助を受けている。

那覇市が料金業務を包括委託/市民サービスの向上へ/太閤建設・第一環境連合体が受託
 太閤建設(那覇市、浦﨑家三・代表取締役)と第一環境(東京都港区、岡地雄一社長)の連合体が那覇市上下水道局のお客様センター業務を受託し、2日に那覇市上下水道局料金サービス課正面ロビーでお客様センター開始式を開いた。
 お客様センター業務は、窓口業務、検針業務、開閉栓等業務、滞納整理業務、下水道・再生水に係る認定業務などを包括的に民間委託するもので、沖縄県内の水道事業体では初めての試みとなる。委託期間は、平成26年6月から平成29年5月までの3カ年となっている。

災害対策を一層強化/協定締結の拡大めざす/三多摩管工事組合総会
 三多摩管工事協同組合(松田英行理事長)は5月27日、東京都立川市で第52回通常総会を開き、平成26年度事業計画などを決めた。同組合は昨年、経営部を廃止し、災害対策関係を防災・災害対策部として独立させ、防災・災害対策委員会も設置。同組合の災害対策計画の作成、防災訓練などを実施したが、今年度も災害協定の締結を進めるなど、防災・災害対策を一層強化していく。

組合の活性化へ意欲/橋本理事長の続投決まる/東京管工機材商業協同組合総会
 東京管工機材商業協同組合は5月23日、第67回通常総会を東京・港区の明治記念館で開いた。任期満了にともなう役員改選の結果、橋本政昭理事長(橋本総業社長)の続投が決まった。

11月に50周年記念行事開催/日本銅センター総会
 日本銅センター(会長=宮川尚久・古河機械金属社長)は5月29日、東京都中央区の銀座東武ホテルで定時総会、理事会、第41回日本銅センター賞表彰式を開いた。理事会では、役員の選任を行い、宮川会長を再任した。また、今年度は、協会創立50周年にあたることから、11月に記念行事を開催するとしている。

積極的にデモ施工を実施/SPR東京支部総会
 日本SPR工法協会東京支部(支部長=足立邦夫・足立建設工業社長)は5月16日、都内で第26回定例総会を開き、平成26年度事業計画などを決めた。
 足立支部長は「昨年度の受注実績は6万5000mで前年度から大幅増だ。このことはSPR工法の高品質が再認識された結果といえる。これからも活発な支部活動と優れたSPR工法の実績を高めながら、ゼロ災害を目指して支部活動を進めていきたい」と述べた。

副社長に東レ・プレシジョンの角川社長/水道機工
 水道機工は6月27日付で、東レ・プレシジョンの角川政信代表取締役社長が代表取締役副社長に就任する人事を発表した。同社代表取締役は佐藤眞理社長と合わせて2人体制となる。