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2014年(平成26年)  7月 24日(第4924号)





下水道に無限の可能性/最新技術・製品が集結/開幕!下水道展'14大阪
 「下水道展'14大阪」(主催・日本下水道協会)が22日から、大阪市のインテックス大阪で開催されている。今年は306社・団体、1053小間の出展があった。設計・測量、建設、管路資器材、下水処理、維持管理など各ゾーンには最新の下水道技術・製品がズラリ。パブリックゾーンも趣向が凝らされた。下水バイオガスから取り出した水素で走る水素自動車など、下水道の新たな可能性を実感させる出展も多い。下水道展に併せ、第51回下水道研究発表会をはじめとした併催・関連行事も目白押し。サブタイトルにある“日本発!くらしを支える底力”を見て・聞いて・感じる4日間、大阪が熱い。

下水道研発でも熱い発表の数々
 下水道展に併せて第51回下水道研究発表会も開幕。インテックス大阪に隣接する大阪アカデミアで24日までの3日間、各発表会場では産・学・官の下水道関係者から日々の業務の成果や研究成果が披露され、熱心な意見交換が行われている。口頭340編、ポスター16編の発表が集まった。今回は、開催の1日だけ参加できる“1日券”も用意されている。

来年夏までに「基本計画」/健全な水循環へ/水循環政策本部が初会合
 健全な水循環の確保に向けた施策を集中的・総合的に推進するための水循環政策本部が水循環基本法にもとづき設置され18日、初会合が首相官邸で開かれた。本部長を務める安倍晋三・内閣総理大臣以下、関係閣僚からなる構成メンバーが出席し、本部の運営や水循環をめぐる現状と課題、「水の日」関連行事、水循環基本計画の作成に向けたスケジュールなどについて議論した。
 冒頭のあいさつで安倍総理は、水の恵みを将来にわたり享受するには健全な水循環の確保が重要であるとし「本部を司令塔に来年夏までのできる限り早い時期に、水循環政策の道標となる基本計画を策定する」と、水循環基本計画の策定を急ぐ考えを示した。

8月1日に「水を考えるつどい」も
 8月1日には第1回目の法定の「水の日」の取り組みとして「水を考えるつどい」が開催される。砂防会館別館で午前10時から12時まで。全日本中学生水の作文コンクールの表彰式や、沖大幹・東京大学政策技術研究所教授による基調講演などが行われる予定。出席者はおよそ500人が見込まれている。

内水ハザードマップ勉強会開く/国交省
 国土交通省下水道部は、浸水実績を活用した内水浸水想定手法による「内水ハザードマップ」作成手法などの勉強会を開いている。対象は各自治体関係者で、すでに3日に中部地方として三重県で実施した。29日には中国地方として岡山県で実施し、順次地方ブロックごとに開催していくという。
 同部は内水ハザードマップの作成や活用を推進しているが、内水ハザードマップの必要性について認識が低いことや、内水浸水想定区域を示すための情報が十分に揃っていないなどの課題があった。また、第3次社会資本整備重点計画において、平成28年度末までに過去一定規模以上の浸水被害が発生した約500市町村で、内水ハザードマップを作成・公表し、防災訓練を実施した市町村の割合を23年度末の約15%から約100%にすることを目指している。
 問い合わせ先は、同部流域管理官付の山縣補佐、和田係長(電話03―5253―8432)まで。

第4回地域懇談会を大阪で
 厚生労働省水道課は新水道ビジョン推進のための地域懇談会(第4回)を、関西地域の水道事業者や水道用水供給事業者、水道行政担当部局を対象に9月8日に大阪市(大阪国際会議場)で開催する。参加には事前の登録が必要。募集は200人程度。参加に関する問い合わせは日水コン(電話03―5323―6256、榊原氏、三迫氏、安藤氏、安食氏)へ。

日本水道協会地方支部総会
原発事故の速やかな賠償を/提出問題19題を全国会議に/東北地方支部総会
 日本水道協会東北地方支部は10日、第83回総会を一関市のベリーノホテル一関で開いた。会員提出問題19題を審議し、全てを10月に名古屋市で行われる日水協全国会議に提出することを決めたほか、平成25年度決算、26年度事業計画・予算などを審議し、いずれも承認した。次回開催担当は、宮城県の石巻地方広域水道企業団。
 19題の会員提出問題のうち、福島県支部が提案した「東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う損害賠償の速やかな実施について」は、各水道事業体が請求している同発電所事故に伴う損害賠償を東京電力が速やかに賠償するように働きかけることを、国に対して要望するもの。事故の発生以来、多くの水道事業体が安全・安心な水道水を求める住民の声に応えるため、水道水のモニタリングなどに取り組んできたが、これらの放射性物質対策に係る費用については、未だ東京電力から十分な賠償額が支払われていない状況にある。

叡智を結集し難局打開を/安定供給、健全化へ7議題/中部地方支部総会
 日本水道協会中部地方支部の第92回総会が8日、福井県あわら市のグランディア芳泉で開催された。総会には会員ら約300人が集まるなか、指定給水装置工事事業者の登録更新制度の創設や専用水道問題、図面情報システムへの財政措置など、安定供給や経営の健全化に向けた会員提出議題7題などを審議した。次期開催地は愛知県支部の豊橋市。

「AMに関する手引き」拡充を/産官学連携を訴える声相次ぐ/関東地方支部総会
 第82回日本水道協会関東地方支部総会が9日、群馬県支部の担当により前橋市内で開催された。12題の会員提出問題を審議し、すべてを10月に名古屋市で開催される日水協全国会議に提出することを決めたほか、今年度の事業計画や予算などを承認した。主催者・来賓からは、産官学連携の重要性を訴えるあいさつが相次いだ。次期開催担当は神奈川県支部。
 12題の会員提出問題のうち、神奈川県支部が提案した「アセットマネジメントの導入推進に係る水道施設の評価手法の確立について」では、施設の健全度評価結果を更新計画に反映できるなど、技術的根拠のある更新計画を立案することを目的に、水道施設の合理的な健全度評価手法について具体的に示すなど「水道事業におけるアセットマネジメント(資産管理)に関する手引き」の拡充を国に要望している。

祇園祭に水道水のPR作戦展開/龍大生とコラボで「水カフェ」も/京都市上下水道局
 京都市上下水道局は、祇園祭で賑わう時期を活用し、“京(みやこ)の水”PRのため、夏季イベントを次々と展開した。『京の水カフェ』(12~27日)、『京の水・利き水大作戦』(17・24日)、さらに市役所前に水飲み場を設置するなど、京都の水道水の安全性、高品質を市民や国内外の観光客らに広くアピールした。
 『京の水カフェ』は昨年に続いてのオープンとなるが、今回は龍谷大学とのコラボ企画。マーケティングを専攻する学生達が、店内外の装飾や展示、水道水を活かした新たなメニュー作成、さらに協賛者募集なども行い、新鮮なアイデアを盛り込んだカフェに仕上げた。のむ水道水ゼリー、水出しならぬ水道水出しコーヒー、アイスクリームの口直しには水道水を添えるなど、全てに水道水を利用したメニューは好評となっていた。

高揚程・大口径ポンプの共同研究者募集/東京都下水道局
 東京都下水道局は、開発した技術の導入を前提とした研究の共同研究者を募集している。研究課題は「高揚程・大口径ポンプ技術の開発」で、研究期間は今年8月から平成28年2月まで。同年3月末に共同研究成果の評価を行い、29年度の工事で導入する予定。実機稼働後には事後評価を行う。応募締切は今月30日午後5時。
 今回の共同研究は、今後建設が予定される深さ50m程度のポンプ所に対応可能な高揚程・大口径の雨水ポンプを開発することが目的。降雨に先行して待機運転が可能な先行待機形ポンプで、震災時も雨水排除機能を維持できる無注水化技術を備えたものとする。
 応募資格は、同局の「下水道主要機器品質認定機器リスト」で、主ポンプφ1500超の品質認定者。共同研究および事後評価に関する研究費用は、同局では負担しない。
 詳細は同局ホームページを参照。問い合わせおよび申請書等の受付は、同局計画調整部技術開発課(電話03―5320―6607)まで。

上下水道で情報処理インフラの活用検討/メタ、水道機工、国際航業と連携/業務効率化と災害対応の実現へ/NTTデータ
 NTTデータは3日、メタウォーター、水道機工、国際航業と組んで、7月から上下水道分野での情報処理インフラの活用に向けた検討を本格的に開始したと発表した。具体的には、浄水場・下水処理場内のプラント監視や管路の管理・監視(漏水検知)などの監視業務、スマートメーターの適用を視野に入れた料金徴収業務、上下水道施設管路の維持計画業務への参画を目指す。同社は、他の公共分野のシステムの構築・運用・保守などで多くの実績があり、3社の上下水道事業でのノウハウを融合させることで、さらなる業務の効率化や迅速な災害時対応の実現を図る考えだ。

費用と工事状況を見える化/中小向けの経営支援システム発売/カシオ情報機器
 カシオ計算機グループのシステム機器販売会社であるカシオ情報機器(東京都千代田区、中村均社長)は、上下水道を含む中小規模の建設工事業向けの経営支援システム「楽一EX工事システムHYBRID」を10日から発売した。
 同システムは、仕入れ先や外注先からの請求情報を入力する「費用」と、現場責任者が日々の作業実績を集計する「日報」の2つの台帳を連動して管理することで、費用と工事状況を見える化して、利益確保を支援する。また、工事現場ごとに設定した予測額を一定の割合を超えた時点で画面にメッセージを表示するとともに担当者にメールで通知することで、費用超過の原因を確認することができる。

PUCが株式会社化10周年/赤川氏が記念講演/シンボル、スローガン決まる
 PUCは1日、株式会社化10周年を記念し、都内で講演会を開いた。元東京都水道局長の赤川正和氏が「水道事業の課題とリーダーの役割」と題し、難局を乗り切った自身の経験を基に熱弁をふるった。また、10周年を機に決定したコーポレートシンボルと、「確かなサービスで水と人の未来を創る」を発表し、社のPRに活用していくとした。

市と連携して孤独死を防止へ/地域見守り協定を締結/太閤建設・第一環境連合体
 那覇市と同市上下水道局からお客様センター業務を受託した太閤建設・第一環境連合体(代表=浦﨑家三・太閤建設代表取締役)は1日、市長応接室で地域見守り協力に関する協定書を締結した。
 見守り活動は、同市と連携して高齢者などの見守り対象者の孤立死や孤独死の発生を未然に防止するための取り組み。水道メーター検針時に現場で異変を感じた場合、市や警察・消防に連絡するものだ。

ASTMに3部門が登録/米国での普及拡大に弾み/ビワライト
 鉛フリー銅合金『ビワライト』が今年4月、インゴット、連続鋳造、砂型鋳造の3部門で米ASTM規格に登録された。また、(株)ビワライトがライセンス契約を結ぶ米インゴットメーカー・アイシューマン社(オハイオ州)は昨年度末から順次、米国内の3社とサブライセンス契約を締結し、インゴットの供給体制が充実。今回の規格登録と合わせ、米国でのさらなる普及拡大を目指す。

上下水道施設の耐震補強を/会長にカジマリノベイトの金岡社長/CCb工法研究会第1回総会
 既設構造物のせん断補強技術である「セラミックキャップバー工法」の普及や技術向上を目的に今年2月に設立したセラミックキャップバー工法研究会が4日、東京都千代田区のアルカディア市ヶ谷で第1回定時総会を開き、平成26年度事業計画を決めたほか、理事・監事の選任を行った。会長は、カジマ・リノベイトの金岡稔社長が務める。
 セラミックキャップバー工法は、両端に大きさの異なるセラミック製の定着体を取り付けたねじ節鉄筋「セラミックキャップバー(CCb)」を、既設の鉄筋コンクリート構造物に削孔・挿入することで、構造物のせん断耐力を後施工で補強する耐震補強工法。施工は、既存構造物の表面からレッグハンマードリルやコアドリルで削孔し、その孔内にCCbを挿入してセメント系のグラウト材を注入充填する。これにより、せん断補強鉄筋と既設構造体を一体化し、せん断耐力の向上とじん性を確保する。

8月18日11時から帝国ホテルで/長谷川清さんお別れの会
 故長谷川清さん(管清工業最高顧問、カンツール相談役、スワレント相談役)のお別れの会が8月18日11時から、東京都千代田区の帝国ホテル東京本館2階「孔雀の間」で開かれる。
 受付は10時からで、会の開催時間は11時から13時まで。
 主催は、管清工業、カンツール、スワレントの3社で、お別れの会委員長は鈴木敦雄・スワレント取締役会長が務める。
 なお、供花の申し込みは、(株)公益社(電話03―5491―3070)まで。