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2014年(平成26年)  8月 25日(第4932号)






5府県10市で最大9678戸断水/丹波市・広島市など復旧作業続く/平成26年8月豪雨
 7月30日以降の台風や大雨(平成26年8月豪雨)により、今月15日から20日までに、西日本を中心とする5府県10市で最大9678戸が断水した。兵庫県丹波市は送配水管の断裂、浄水場や取水堰の埋没、停電に伴う機能停止で、17日から最大1563戸が断水。管路仮設復旧などの結果、22日13時現在で266戸まで解消した。ただ、全戸通水までは最長2カ月程度が見込まれている。大規模土砂災害が発生した広島市は、道路陥没による配水管破損などで最大2757戸が断水した。その他、各市の断水はほぼ解消している。

下水道施設にも被害が発生
 平成26年8月豪雨で、下水道施設も被害が発生した。国土交通省によると、京都府福知山市で雨水ポンプ場1カ所、汚水ポンプ場3カ場が浸水で運転停止。現在、雨水は復旧作業中、汚水は1カ所が復旧済、2カ所が応急対応中となっている。

地域性に応じた官民連携を/活発に意見交換/水道分野における官民連携推進協議会/厚労省・経産省
 水道分野における官民連携推進協議会(主催=厚生労働省、経済産業省、共催=日本水道協会、日本工業用水協会)の平成26年度の初会合が20日、経産省本館講堂で開かれた。協議会は、水道事業者と民間事業者が情報交換し、事業体の課題解決に向けマッチングの促進を図るのが目的。22年度から全国各地で開催し、今回は16回目となる。36事業体45人と民間企業50社122人が参加、人口減や給水量の伸び悩みによる財政の逼迫、老朽化施設の増大、技術者の減少などの課題解決に向け、活発な意見交換を行った。
 今回の協議会では、主催者の厚労省から髙澤哲也・水道計画指導室長が「水道事業における官民連携」、経産省からは板倉賢司・工業用水道計画官が「工業用水道事業におけるPPP/PFI」をテーマに講演した。
 髙澤室長は新水道ビジョンと官民連携推進に関するこれまでの取り組みや、政府によるコンセッション方式への取り組みなどを紹介。「地域の実情に応じた形で運営基盤を強化することが重要で、そのために広域化や民間の活用を進めてほしい」と訴えた。

国際委開き来年度の研修素案を審議/日水協
 日本水道協会は19日、第51回国際委員会を開いた。来年度の国際研修計画の素案などについて審議し、国際会議や主な国際活動などについて報告した。今回から委員長は山﨑弘太郎・大阪市水道局理事が務めることになった。
 国際研修は今年度、▽イギリス水道事業研修▽協会間連携・インドネシア水道事業研修▽専門別研修▽国際会議論文発表研修―の4パターンのプログラムを実施する。

計画的、継続的な下水道サービスを/下水協・提言活動
 日本下水道協会は13日、来年度の下水道関係予算確保などに向け提言活動を実施した。小村和年会長(呉市長)、全国町村下水道推進協議会の会長を務める小城利重理事(斑鳩町長)、賛助会員参与らが自民党、国土交通省、総務省、財務省を訪れた。
 提言は、6月に開催した定時総会で決議されたもの。下水道事業は計画的、継続的にサービスを住民に提供することが責務だとして、制度の拡充や交付金における所要額の確保などを求めている。自民党では高市早苗・政調会長と面談、新下水道ビジョンの説明も行うなど下水道事業への理解を訴えた。

高効率・省エネの下水処理技術実証へ/4者と共同研究の協定締結/小山川水循環センターで実施/前澤工業、石垣、JS、埼玉県下水道公社が参加/埼玉県下水道局
 埼玉県下水道局は6日、前澤工業、石垣、日本下水道事業団(JS)、埼玉県下水道公社と「省エネ型水処理技術の共同研究」の実施に関する協定の締結式を行った。共同研究は、本庄市にある小山川水循環センターの既設施設を改造し、石垣の持つ高効率固液分離技術と、前澤工業の二点DO制御技術を用いた高効率かつ省エネな下水処理技術の実証を行うもの。締結式では土屋綱男・埼玉県下水道事業管理者、松原正・前澤工業代表取締役社長、石垣真・石垣代表取締役社長、松浦將行・JS理事、南沢郁一郎・埼玉県下水道公社理事長が協定書に調印した。

引き続き力強い支援を/関係省庁、国会議員に要望/全国大規模水道用水供給事業管理者会議
 全国大規模水道用水供給事業管理者会議は7日、関係省庁や国会議員に対して平成27年度予算に関する要望活動を実施した。このうち厚生労働省では中野孝男・京都府文化環境部公営企業管理監兼副部長が福本浩樹・大臣官房審議官、宮崎正信・水道課長に面会し、補助金や水源開発などについて要望した。
 厚労省に対しては、水道水源開発等施設整備費国庫補助金について、所要額の確保と補助率の引き上げ、補助採択基準の緩和を求めた。

残塩低減化の進捗状況を報告/カルキ臭評価の利き水も/千葉県水道局おいしい水づくり推進懇話会
 千葉県水道局は1日、同局庁舎で第17回おいしい水づくり推進懇話会(座長=佐々木弘子・聖徳大学人間栄養学部教授)を開いた。平成18年度から27年度を計画期間とする「おいしい水づくり計画」の進捗状況や、受水槽内塩素消費量実態調査について事務局から報告があり、それらを踏まえ、構成員が意見を交換したほか、水道水のカルキ臭を評価する利き水を行った。

水道施設を集中管理/浄水管理センターの運用開始/大津市企業局
 大津市企業局の柳が崎浄水場内に浄水管理センターが完成し、7月29日に開所式を行った。同センターは水道施設管理の省力化と効率化、さらに水質試験所の機能移転などを目的に建設し、開所式には越直美・大津市長らが出席、水道事業の新たな拠点となる施設の完成を祝った。

「水の日」に利き水会開く/宮城県企業局仙南・仙塩広域水道事務所
 宮城県企業局仙南・仙塩広域水道事務所は「水の日」の1日、利府町のショッピングセンターで利き水会を開いた。水道水と市販のミネラルウォーターを飲み比べてもらうことで、水道水のおいしさを知ってもらうとともに、水道水への理解を深めてもらうことが目的。

親子で下水道への理解深める/施設見学ツアー開く/東京都下水道局
 東京都下水道局は2日、江東幹線の工事現場と有明水再生センター、虹の下水道館を巡る「下水道施設見学ツアー」を開いた。下水道施設を見学してもらうことで下水道の役割、大切さを理解してもらうことが目的。都内在住の小中学生とその保護者のほか、ミス日本「水の天使」の臼田美咲さんら約60人が参加した。

制限付一般競争入札の申込可能件数を拡大/東京都水道局
 東京都水道局は、民間事業者による工事受注促進を図るため、同一業種の制限付一般競争入札案件の申込可能件数を1件から2件に拡大した。7月14日以降に公告した案件に適用している。これまで同局は、多くの民間事業者が受注できるように申込可能件数に制限を加えていた。しかし「水道管路の耐震継手化10ヵ年事業」などによる工事量の増加や、民間事業者が減少していることなどを踏まえ、申込可能件数を拡大しても一部民間事業者による工事の独占はないと判断、指名競争入札と同様に申込可能件数を2件とした。

飲料水備蓄キャンペーンを展開中/横浜市水道局
 横浜市水道局は今月1日から9月30日まで、災害に備えた飲料水の備蓄促進をPRするキャンペーンを展開している。9月1日が防災の日であることにちなんだもの。初日の1日には、同市中区の商業施設前にブースを出展、パネル展示や同局で販売している備蓄飲料水「横浜水缶」の配布などを通じて、市民らに飲料水備蓄の重要性を訴えた。
 期間中は、横浜水缶の配送料が無料になるなどの特典がある。

下水道機構審査証明書を取得/名古屋で工法アピール/SWライナー工法
 SWライナー工法協会は22日、名古屋市役所で、同市上下水道局職員を対象にSWライナー工法の説明会を行った。同工法は7月7日、日本下水道新技術機構の建設技術審査証明書を取得しており、これを機に同協会では普及拡大を図る方針だ。同工法は、下水道管きょの更生工法(製管工法)で、製管したらせん状巻き立て管と既設管の間に充填材を充填し、既設管きょと更生材を一体化させる。支保工を必要としないため、管きょ内での作業が減り、安全性に配慮した工法となっている。

ろ過池更生技術で海外展開/フィリピン・メトロセブ水道区と提携/日本原料
 日本原料(川崎市、齋藤安弘社長)は9日、フィリピンのメトロセブ水道区(MCWD、メトロセブの水道事業体)と、フィリピン国内におけるろ過池更生工事事業でフランチャイズ契約を結んだと発表した。
 今回の提携により、同社は自社開発した「ろ過池更生システム(高速度篩分け洗浄機)」をJICAを通じて貸与するとともに、このシステムを利用した更生工事を施工する権利・技術をMCWDに付与。MCWDは、近隣地域で同システムを使用して更生工事を行い、日本原料は同技術の使用料を得ることになる。提携により、フィリピンや近隣諸国での更生工事事業の普及や販路拡大を図るほか、今回の提携をモデルとした更生工事の海外フランチャイズ事業の拡大につなげたい考えだ。また、MCWDを通して、近隣地域の技術ニーズを把握することができるため、地域に合わせた技術改良が可能となり、さらなる事業拡大につなげられるというメリットもある。

地下水(名水)保全の後押しに/山口県周南市で"名水サミット"/全国水環境保全市町村連絡協議会
 全国100カ所の“名水”を擁する市町村で組織する「全国水環境保全市町村連絡協議会」の第28回全国大会(名水サミット)が8月1、2日の2日間、山口県周南市で開催された。全国から市町村ならびに地元関係者など約300人が出席、自然に恵まれ育まれてきた名水の水環境づくりで森林保全活動など水循環への自然活動の促進などの活動強化方針が確認された。

約25億円の増資を実施/基盤強化や領域拡大へ/扶桑建設工業
 扶桑建設工業(本社:東京都中央区、上床隆明社長)は25日付で、資本金を25億200万円増資した。今後の社会情勢の変化に迅速に対応するため、財政基盤の強化、事業スピードの加速、事業領域の拡大を図るのが目的。今回の積極増資で、資本金は30億円となった。また、平成27年1月5日には社名変更も計画しているという。

九州3都市で技術講習会/ダク協九州支部
 日本ダクタイル鉄管協会九州支部(藤野恭裕支部長)は、福岡市(9月26日、福岡国際会議場)、熊本市(10月21日、水前寺共済会館グレーシア)、那覇市(11月18日、沖縄産業支援センター)で技術講演会を開催する。

目標のマイナス1℃達成/毎年恒例の打ち水/日水コン
 日水コンは20日、本社のある東京都新宿区の新宿スクエアータワー1階の噴水広場で毎年恒例の「打ち水大作戦」を行った。同社では2008年から毎年実施しており、今年は野村喜一社長をはじめ、有志30人が参加し、噴水から水をバケツやペットボトルに汲んで撒いた。
 打ち水開始前に36℃だったビル玄関前の気温(地上1m)は打ち水直後には35℃、さらに打ち水開始から30分経過すると34・5℃まで下がった。野村社長は「目標のマイナス1℃を達成できてうれしい。打ち水を行うのには地域や同じビルの人たちにも意識を高めてもらいたいという目的もある」と述べた。

全国各地で出張講座/ポリシリカ鉄協会総会
 特定非営利活動法人ポリシリカ鉄協会は、都内で第11回通常総会を開き、PSIの普及・啓発を柱とする平成26年度事業計画などを決めた。また協会発足以来、PSIの普及に尽力し、会長も務めた磯村欽三・JFEエンジニアリングアクアソリューション本部顧問が相談役に就任した。
 26年度事業では、PSIの普及・啓発に向けて全国各地で出張講座を開催する。また、PSI発生土の提供、PSIに関するJWWA規格維持に関する業務を行っていく計画だ。

247人が推進技士学科試験に合格
 日本推進技術協会は、2014年度推進工事技士試験(学科)の合格者を発表した。受験者は437人で、合格者は247人、合格率56・5%だった。