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2015年(平成27年)  7月  6日(第5005号)






水道の課題めぐり議論/日水協地方支部総会がスタート
 日本水道協会地方支部総会がはじまった。2~3日に九州地方支部・那覇市で開催されたのを皮切りに、全7地方支部で会員提出問題を審議し、10月にさいたま市で開催される全国会議に検討結果を集約する。耐震化を含めた自然災害への備えや老朽化施設の更新・再構築、技術力の継承、人口減少社会を迎えた厳しい事業環境など、取り組むべき課題が山積する水道界。これら課題の解決に向け、各地で真摯な議論が続く。 "

下水道法改正のポイントを解説/国交省・全国10カ所で説明会を実施
 国土交通省は都道府県・地下街・市町村を対象に、「水防法等改正に関する説明会」を全国10カ所で実施している。6月29日はさいたま新都心合同庁舎で、関東の都道府県担当者に対し、同省下水道部や水政課の担当官が下水道法・日本下水道事業団法・水防法の改正概要やポイントについて説明した。

社会資本整備で重点化/公営企業の経営基盤強化も/骨太方針
 平成28年度予算編成の基本方針を示した「経済財政運営と改革の基本方針2015」(骨太方針)が6月30日、閣議決定された。
 それによると、社会資本整備は、国際競争力の強化や国土強靭化、防災・減災対策、老朽化対策などの分野で人口減少など社会構造の変化を踏まえて選択と集中の下、ストックが最大限発揮されるよう重点化した取り組みを進める。上下水道などの公共施設の整備・運営に関してコンセッションなど多様なPPP/PFI手法を活用しコスト抑制を図りつつ民間の資金・ノウハウが生かされる新たなビジネス機会を拡大するとしている。

参加者募集
 下水道研究発表会に併せ毎年恒例になっている「雨水技術情報交換会」が今年も開催される。今回は▽下水道光ファイバーを活用した都市浸水対策▽落葉等による雨水枡のつまりが都市浸水に与える影響―について話題提供があり情報交換される。7月29日午後5時から東京ビッグサイト会議棟605会議室で開催。参加希望者は16日までにメール(matsuura-t86kg@nilim.go.jp)で申し込む。申し込み、問い合わせは国土技術政策総合研究所・松浦達郎氏まで。

「継続した事業実施を」/財源確保訴え要望活動/簡水協
 全国簡易水道協議会(会長=牧田久・徳島県美馬市長)は6月29日、第1回役員会を開き、会議後には自民党水道事業促進議員連盟や関係府省に対して要望活動を実施した。要望事項は、5月に開催した全国簡易水道大会で決議した5項目。平成28年度の簡易水道関係予算確保などを求めている。
 牧田会長ら簡水協役員は衆議院第一議員会館で、水道議連の事務局長を務める務台俊介議員と面談。「24年度からは補正予算でなんとか事業を行っているが、継続して事業を進められるよう当初予算でしっかりと対応できるようしていただきたい」などと、簡易水道が果たす役割を説明し、予算確保の必要性を訴えた。

水道局長には醍醐勇司氏/下水道局長に石原清次氏/局長級人事 16日付/東京都
 東京都は1日、今月16日付の局長級人事異動について公表した。水道局長には病院経営本部長の醍醐勇司氏、下水道局長には監査事務局長の石原清次氏が就任する。また、水道局技監には同局浄水部長の田村聡志氏、下水道局流域下水道本部長には同局計画調整部長の坂根良平氏が就任する。
 吉田永・水道局長と松田芳和・下水道局長は15日付で退職し、福田良行・水道局次長は16日付で建設局次長に就任する。また、下水道局流域下水道本部長だった黒住光浩氏は6月25日付で退職し、日本下水道協会常務理事に就任している。

消化ガス発電を開始/全量を下水処理場内で利用/倉敷市
 岡山県倉敷市が児島下水処理場内で建設を進めている消化ガス発電設備の一部(75kW分)が完成した。処理場の汚泥処理で発生する消化ガス(全体計画で約90万N立方m/年)を燃料とし、マイクロガスエンジン発電機(ヤンマーエネルギーシステム製)を設置(25kW×3台)。今回完成時点の年間発電電力量は約47万kWhで、一般家庭130世帯分に相当する。全量を処理場内で利用し、消費電力量が約15%縮減できるとしている。
 消化ガス発電設備は、平成26~27年度の2カ年で実施。同26年度事業費は9800万円で、このうち55%は国庫補助を活用した。発電能力は125kW(同26年度に75kW、同27年度に50kW)で、同26年度分は今年5月から発電を開始し、二酸化炭素削減量は年間350t(杉の木2万5000本分)を予定している。
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意欲喚起し円滑な事業推進へ/土木・設備部門で計18者表彰/東京都下水道局・工事施行成績優良業者表彰式
 東京都下水道局は3日、都庁で「平成27年度工事施行成績優良業者表彰式」を行った。同局が施行した工事の受注者のうち、継続的に優良な工事を施工した企業を表彰することで、受注者の施工意欲を喚起し、下水道事業の円滑な推進や企業の育成を目指すもの。今年度は土木と設備の両部門で計18者を表彰した。
 表彰式では、松田芳和・同局局長が受賞者に感謝状を手渡した後、「皆さんには、高い技術力により困難な施工環境を克服して安全で品質の高い工事を施工してもらった。今後も、他の模範となるような優れた施工を継続してほしい」と語った。

国に水質保全対策を要望/水源水質リスク分科会設置へ/利根荒水協
 利根川・荒川水系水道事業者連絡協議会(会長=吉田永・東京都水道局長)は6月26日、東京都水道局水運用センターで第93回総会を開くとともに、国などに要望を行った。
 総会では、水質事故への対応能力向上のため、担当者レベルで事故対応方法や発生抑制について意見交換・情報共有する場として「水源水質リスク分科会」を設置することを決めた。分科会では、各事業体が行っている水源の監視体制や水源のリスク把握を利根荒水協で共有するほか、浄水処理対応困難物質などの新たな物質について分析方法や処理性の情報共有を図る。水道事業体と環境部局との情報共有のルールについても検討する。年2回程度開催し、事務局は東京都水道局が務める。

安定的な水道事業継続へ/包括委託の事業者募集公告/荒尾市企業局
 荒尾市企業局は「荒尾市水道事業等包括委託」の事業者の募集を公告した。民間のノウハウを最大限発揮させることで、将来にわたって安定的に事業を継続するとともに、市民への水道サービスの維持・向上を図るため、業務を包括的に委託する。委託期間は平成28年4月1日から33年3月31日までの5年間。事業者の選定は公募型プロポーザル方式で行う。見積金額の上限額は32億3400万円(税抜)で、応募資格確認申請書の受付は8月5日まで、業務提案書などの提出期限は9月30日。
 現在のスケジュールでは、選定事業者の決定は11月初旬、契約締結は12月、契約締結日翌日から3月31日までを業務の引き継ぎ期間とする予定となっている。詳細は、同市ホームページで閲覧できる。問い合わせは同局総務課(電話0968―64―3350、FAX0968―64―3380、電子メールkigyou-s@city.arao.lg.jp)まで。

大阪市内で研究発表会/雨水対策の効果など披露/国交省近畿地整
 国土交通省近畿地方整備局は6月29~30日、平成27年度研究発表会を大阪合同庁舎で開催した。6部門127題のうち、上下水道関連では雨水対策事業の整備効果、汚泥掻寄機の軽量化などの取り組みが披露された。
 「『いろは呑龍トンネル』の整備効果」は、京都府が発表。雨水貯留管(最大貯留量10万7000立方m)を整備し、台風に伴う豪雨で100%機能した結果、浸水被害が大幅に軽減できた事例などを紹介した。

AM導入へ本格始動/導入戦略会議を立ち上げ/池田市上下水道部
 池田市上下水道部は、平成27年度からアセットマネジメント(AM)の導入を目指し、「AM導入戦略会議」を立ち上げた。会議メンバーは水道、下水道の垣根を取り払い、全ての部署よりメンバーを選出し、上下水道一丸となり取り組んでいく。今年度は部内研修や会議を通して、上下水道部の全職員がAM(人・モノ・カネの一体的な資産管理)の必要性を理解し、導入に向けた道筋、年次計画(ロードマップ)などを検討し、『上下水道AM導入戦略(仮)』を策定する。

JICA集団研修を実施/体験型研修センターなど活用/大阪市水道局
 大阪市水道局はJICA集団研修『都市上水道維持管理コース』を5月22日から6月18日まで実施した。今回はアジア・アフリカ地域から14カ国、18人が参加し、同局の体験型研修センターを中心に浄水や給・配水コースなど水道技術に関連する幅広い分野のプログラムを受講した。

多摩水道連絡会総会開く/東京都水道局多摩水道改革推進本部
 東京都水道局多摩水道改革推進本部はさきごろ、同局小河内貯水池管理事務所で平成27年度第1回多摩水道連絡会総会を開いた。同連絡会は、多摩地区都営水道の区域である26市町とのさらなる連携・協力関係を構築し、円滑に事業を推進することを目的としたもの。局と市町の職員ら62人が参加するなか、同局が震災対策や今年3月に全線完成した多摩丘陵幹線などについて説明したほか、市町側からは青梅市が同市の緊急時給水計画などを紹介した。総会後には小河内ダムを見学した。

料金徴収業務委託を公募型プロポで/公募期間は7月29日まで/熱海市
 静岡県の熱海市は6月30日、水道料金徴収等業務委託を公告した。公募型プロポーザル方式で事業者を選定する。よりきめ細やかなサービスの提供と効率的な運営を図るのが目的。
 業務範囲は▽受付業務(電話、来庁者への対応)▽検針業務(再調査を含む)▽検算業務▽調定および調定更正業務▽収納業務▽開始、休止および廃止業務▽精算業務▽滞納整理業務▽メーター管理業務▽給水、給湯停止業務▽予算および決算業務▽事務引き継ぎ業務―。営業所は、同市指定の場所に「熱海市上下水道・温泉料金お客様センター」を設置することになる。委託期間は、平成28年4月1日から平成31年3月31日までの3年間となっている。
 公募期間は、7月29日まで。今後の予定としては、8月上旬に参加説明会を開き、9月上旬を業務提案書や提案見積額の提出期限としている。業務提案に係るプレゼンテーションやヒアリングを行い、10月上旬に受託予定者を選定し、11月上旬に契約を締結する。
 詳しくは同市ホームページまで。

Blitz GISが好評/管路管理情報をクラウドで/持ち運べる"現場型"GIS/日水コン
 日水コンが開発した上下水道管路管理情報サービス『Blitz GIS』が好評だ。管路管理GIS(地理情報システム)をクラウド型で提供するサービスで、日常業務での利用頻度が高い機能に絞り込んだシンプルなシステムにすることで、低価格と使いやすさを実現した。タブレットなどで現場に持ち運びができ、漏水や道路陥没など緊急時の対応にも活躍する。簡単で場所を選ばず、誰でも手軽に使えるBlitz GISは、高機能・高価格な従来型に代わる“現場型”GISとして、アセットマネジメントの実施や管路情報のデータベース化を促進するツールとなりそうだ。

新ビジョンの具体化を使命に/ヒト・モノ・カネ支援に民間への期待/下水道施設業協総会
 日本下水道施設業協会(会長=松木晴夫・メタウォーター会長)は5月29日、東京都中央区のロイヤルパークホテルで第39回通常総会を開いた。平成26年度事業報告、決算報告について了承した。
 26年度は、「課題解決優先」の方針と、同年施行の改正品確法を踏まえ、▽下水道事業の一層の推進▽改築・更新の適切な設計、積算▽各種制度の運用是正と改善▽多様な発注方式の選択―について、国土交通省、日本下水道事業団(JS)、全国の地方公共団体など45団体に提言。また、滋賀県と2例目となる災害支援復旧協定を締結した。
 27年度は、国交省やJS、地方公共団体に事業管理計画制度や改築更新工事の適正な積算、改正品確法に基づく入札制度などについて提言活動を行う方針だ。

昨年実績は過去最高/累計実績は268基/エアードーム協会総会
 エアードーム工法協会(会長=西尾浩志・安部日鋼工業専務取締役)は6月9日、東京市ヶ谷のアルカディア市ヶ谷で平成27年度定時総会を開き、平成27年度事業計画などを決めた。
 総会の冒頭、あいさつした西尾会長は「昨年度は21基の実績を挙げた。これは過去最高の数字だ。累計では268基となる。品確法、建設業法、入契法などが改正され、担い手確保が明確になった。当協会も担い手確保に貢献していきたい。一方、JICAの案件としてスリランカでPCタンクを建設しているが、今年の秋ごろにはエアードーム海外第1号が実現する可能性がある。今後も会員が1社でも増えるよう、努力していきたい」と会員の結束と協力を求めた。
 平成27年度事業計画では、現場見学会や技術説明会の実施、発注者、コンサルタントなどへのPR活動を行うとしている。

耐震性・経済性生かし需要拡大/可とう性デモカーを導入/強プラ管協会総会
 強化プラスチック複合管協会(会長=菊本一高・栗本鐵工所執行役員化成品事業部長)は6月9日、第43回定期総会を開き、平成27年度事業計画、収支予算などを決めた。
 27年度事業では、耐震性と経済性をキーワードとする広報活動で、下水・農水市場での需要拡大に努める。下水市場では、可とう性をPRするためのデモカーを新たに導入し、下水道展や下水道用管路資機材研修会を通じた耐震性のPRを強化する。

浸水被害対策が急務/雨水貯留工業会総会
 雨水貯留浸透製品工業会(会長=斎藤章・エバタ代表取締役社長)は6月8日、東京台東区の東天紅で第18回定時総会を開き、平成27年度事業計画などを決めた。
 平成27年度事業計画では認定製品の普及推進、研修会・講演会の開催、製品の開発・改善・改良、PR宣伝活動などを決めた。