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2015年(平成27年)  9月  7日(第5019号)






会員提出問題は21題に/さいたま全国会議へ気運/運営会議開く/日水協
 日本水道協会は3日、今年度第2回運営会議を開催した。来月21~23日にさいたま市で開催する「全国会議」の第87回総会で議論される会員提出問題(案)を審議・了承したのをはじめ、シンポジウムの内容などについて報告した。先月末に平成28年度の水道関係予算概算要求が出されたことを踏まえ、厚生労働、総務両省から説明を受け、関係国会議員に対して陳情活動も実施した。全国会議での議論や予算獲得に向けた活動など、水道界が直面する課題解決へ向け、関係者のムードが盛り上がりつつある。
 この日の会議は、副会長の淺利敬一郎・豊中市長が議長を務めた。まず、平成28年度水道関係予算の概算要求について、厚生労働省の宮崎正信・水道課長、総務省の木村重成・公営企業経営室課長補佐が説明した。概算要求を踏まえ、予算確保に向けた陳情活動を、与党幹部、衆参両院の厚生労働委員、自民党水道事業促進議員連盟、公明党上水道事業促進委員会など関係国会議員に対して実施した。
 会議では第87回総会の会員提出問題(案)を了承。東日本大震災関係2題、補助関係5題、起債・繰出関係2題、災害対策関係1題、水源関係3題、水質関係1題、その他7題の計21題となった。また、平成28年度の開催地について関西地方支部の京都市とすることを全国会議に提案することも了承した。

"産官学連携"にグランプリ/先進12案件に/循環のみち下水道賞/国交省
 平成27年度国土交通大臣賞「循環のみち下水道賞」の受賞案件が決定した。全12件のうちグランプリは、前澤工業、高知大学、高知県、香南市、日本下水道事業団による「産官学が連携した効率的な下水処理技術の開発」が選ばれた。このプロジェクトでは、産官学が連携し低コスト・省エネを実現させる効率的な下水処理技術の開発と実証を行った。香南市の2つの下水処理場で導入している。財政状況の悪化や施設の老朽化、省エネ化など「汚水処理の最適化」の課題をもつ自治体のモデルケースとなる点が評価された。
 表彰式は「下水道の日」の10日に同省で行われる。

下水汚泥エネルギー化/東西でセミナーを開催/下水道機構
 日本下水道新技術機構は8月21日、第61回下水道新技術セミナーを東京都港区の発明会館で開いた。テーマは「下水汚泥のエネルギー化技術について」。約100人が参加した。
 冒頭、江藤隆・理事長が「再生可能エネルギーの活用は国策となっており、今後の事業推進に向けて参考に」とあいさつ。その後、津野洋・大阪産業大学教授が「下水汚泥のエネルギー化技術の現状と展望」と題し、基調講演した。津野教授は、再生可能エネルギーの重要性や下水汚泥エネルギー化技術について説明し、「持続的発展が可能な循環型社会の構築には、下水道からの資源回収が不可欠」だと訴えた。

「会議を通じ水道界の発展を」
 日本水道協会の尾﨑勝・理事長が8月31日、清水勇人・さいたま市長を表敬訪問、全国会議への協力を要請し、固い握手を交わした。
 清水市長は「全国の水道関係者が一堂に集う会議をさいたま市で開催できることは大変名誉なこと。会議を通じて今後の水道界の発展に寄与することを期待する。多くの皆様のお越しを心よりお待ちしている」と歓迎した。

10月26、27日に/中小水道職員対象に/「水道大学」を開催/簡水協
 全国簡易水道協議会は10月26、27日の2日間、「平成27年度水道大学基礎講座(第39回)」を、東京・永田町の全国町村会館で開催する。基礎的な実務解説が主な内容で、簡易水道をはじめとした中小規模水道事業に従事する担当者などが対象。
 厚生労働省健康局水道課による基調講演をはじめ、奈良県における水道広域化と簡易水道支援、御嶽山噴火に伴う岐阜県営水道の対応の事例紹介など、国、自治体、企業などから6人の講師が講演する予定。受講修了者には「水道施設管理技士制度」資格取得の際、1ポイント加算される。

BCP勉強会を開催/国交省・下水道機構
 国土交通省下水道部と日本下水道新技術機構の共催による、下水道BCP(事業継続計画)策定促進に係る勉強会がさきごろ、東京ビッグサイトで行われた。下水道BCPの策定促進を目指す都道府県の職員が対象で、国交省や下水道機構による情報提供、長野県、広島県、名古屋市による先進事例紹介、グループに分かれての討議を通じ、参加者は下水道BCPへの理解を深めた。

未来を水道から切り開く/水道事業の経営戦略策定へ/住民参加の検討会を設置/矢巾町上下水道課
 矢巾町上下水道課は、学識者、有識者、同町水道サポーターで構成される「矢巾町水道事業経営戦略策定検討会」を設置し、基本理念「大好き!水」の実現を目的とした経営戦略の策定に向けた審議を行っている。8月20日に開かれた第1回検討会では、委員長に太田正・作新学院大学教授を選任したほか、事務局が検討の進め方を説明するとともに情報提供を行い、それを基に委員が意見を交換した。検討会は今年度4回開く予定で、来年2月に開く第4回検討会で経営戦略をとりまとめる予定となっている。
 同町では平成31年度に岩手医科大学付属病院が開院予定で、一日計画平均使用水量は1000立方mと、同町の25年度の一日平均給水量7724立方mの約13%に相当し、配水区域の一部で必要水圧が確保できなくなるおそれがあることなどから、安定給水の確保へ新配水場の建設や管路の整備などを行うこととしている。また、老朽化に伴う施設の更新需要が高まっているなど、今後の投資額は増加する見込みである一方で、長期的には需要減による収益の減少が想定されている。同課は、26年度に水道事業ビジョンを策定し、今後の施設整備の方向性や内容などを掲げたほか、各種事業を実施するための財源として28年4月に料金改定を行う計画を示している。

ミャンマー無収水対策報告会開く/現地での貴重な体験を共有/東京水道サービス
 東京水道サービスはさきごろ、東京都新宿区の本社会議室で、ミャンマー無収水対策業務報告会を行った。同社がミャンマー国ヤンゴン市で行う無収水対策プロジェクトの概要について宮下松雄・顧問と馬場仁利・プロジェクト推進部長が映像などを交えて説明した。その後実際に現地で活躍するプロジェクト推進部事業課のメンバーの阪口昌嗣・担当部長、笑喜久文・事業課付課長、内藤悟・担当課長からミャンマーでの業務内容、現地での苦労ややりがいなどの紹介があり、質疑応答が行われた。

地域・立場を越え"スクラム"/課題解決へ交流・連携/成果の発信で水道界に貢献/矢巾町・横浜W・横浜市が包括的連携で協定締結
 岩手県矢巾町と横浜ウォーター(株)、横浜市水道局の3者による「包括的連携協定」の調印式が8月26日、矢巾町公民館で行われた。3者が「交流や連携を通じ、それぞれに有する知識や技術を活用し、水道事業の様々な課題に適切に対応するとともに、水道事業全体の発展に貢献すること」(協定書第1条)を目的とする協定では、連携事項として、▽効率的な水道事業に向けた技術に関すること▽直営で保有すべき技術の継承に関すること▽効率的な水道事業経営に関すること▽戦略的な広報活動に関すること▽中小事業体への支援に関すること―等が明記されており、これらの連携事項を実施する場合は、その具体的な内容、実施の方法等について別途協議の上、決定すると謳われており、多様な課題解決へ柔軟な姿勢で連携体制の構築を図る構えだ。

災害時の効率的な管路調査へ/2者と協定締結し体制強化/横浜市環境創造局
 横浜市環境創造局は、神奈川県測量設計業協会横浜支部、横浜市補償コンサルタント協会と「災害時における横浜市環境創造局所管施設の被害状況の把握及び応急対策業務等の協力に関する協定」を締結した。災害時に下水道管路の被害状況調査を効率的に行う体制を構築するとともに、迅速な復旧の実施に必要な人員・資機材を確保するなど、初動体制の強化を目的としたもの。1日に同局で協定締結式を開き、大熊洋二・同局局長と関本親義・神奈川県測量設計業協会横浜支部長、能美和紀・横浜市補償コンサルタント協会会長が協定書を取り交わした。
 2者は、災害発生時に同局からの協力要請を受けて、0次調査として市内全域の下水道管路の被害状況・規模を把握するとともに、1次調査として被害を受けている管路・人孔の目視調査などを実施する。

防災の日に実践的訓練/自衛消防隊が消火活動など/京都市上下水道局
 京都市上下水道局は“防災の日”の1日、局庁舎で大規模地震を想定した初動措置訓練及び自衛消防隊による活動訓練を実施した。
 訓練は災害時に職員自身の安全や災害対策の拠点となる庁舎機能の維持を目的に実施。花折断層を震源とするM7・5の地震が発生し、庁舎の地域は震度6強の揺れを観測したとの想定で職員約450人が参加するなか行った。
 午前9時に地震が発生、職員は火災発生の確認、自衛消防隊に連絡するとともに中庭に避難。中庭では自衛消防隊がAED操作、消火器操作、屋内消火栓操作などの訓練を行った。

水防法改正などテーマに/北九州で技術講習会開く/福岡県下水道協会
 福岡県下水道協会は8月19日、北九州市小倉北区の北九州市日明浄化センターで平成27年度下水道技術講習会を開いた。同講習会は、同協会の会員都市・団体で下水道事業に従事する職員を対象に、県内の下水道事業をはじめ下水道に関する新しい情報等を提供し、会員の知見の拡大と下水道事業の促進に資することを目的に実施するもの。
 今回の講習会では、同センター管理棟(ビジターセンター)の見学のほか、小川文章・国土交通省下水道部流域下水道計画調整官から水防法等の改正を踏まえた都市浸水対策のあり方についての特別講演などがあった。

夏休みイベントが人気/岡山市水道局
 岡山市水道局は夏休みイベントとして、「水と遊ぼう!水道の日フェスティバル」(7月23日)と「水の実験・工作室」(8月17・18・24日)を同市水道記念館(三野浄水場内)で開催した。
 「水道の日フェスティバル」は、同市水道110周年に当たる通水記念日限定の特別イベントで、過去最高の約750人が来場。ミニコンサートや施設見学(浄水場・水質試験所)などが行われ、人気を集めた。

JRイベントで水道をPR/「水源列車」を運行/横浜市水道局
 横浜市水道局は8月29日、横浜みなと博物館で開催されたJR東日本主催の企画展「ここから鉄道の歴史が始まった~ヨコハマと鉄道の始まりと秘密を探る物語」に参加した。同局職員とJR東日本社員が協力して「水源列車」の運行などを実施することで、多くの水道利用者に水道事業をPRした。

浄水場運転管理業務を委託へ/三原市
 広島県三原市は西野浄水場運転管理等業務について、公募型プロポーザル方式で民間事業者を選定する。平日夜間・休日全日における同浄水場内の同市水道、簡易水道、久井・大和工業団地用水供給施設の運転・維持管理、保安、電話対応、緊急時対応と、場内および場外施設の毎日巡視点検などを委託する。

10月18日に職員採用試験/岡山県広域水道企業団
 岡山県広域水道企業団は10月18日、平成27年度職員採用試験(高等学校卒業程度)を実施する。採用職種は電気職1人で、受験申し込みを今月24日まで受け付けている。受験案内・申込書の請求および受験に関する問い合わせは、同企業団総務課(電話086―297―9800)へ。詳細はホームページ(http:/www.water-okayama.jp/)でも確認できる。

流域下水道管路から下水熱利用/国内初、工場への利用検討/事業スキーム、料金を検討/積水化学工業、関西電力、日水コン、滋賀県が研究
 積水化学工業、関西電力、日水コンの3社は3日、「滋賀県流域下水道管路を利用した下水熱利用に関する共同研究」を滋賀県琵琶湖環境部下水道課と行うと発表した。研究は単独公共下水道より流量が多く、より高い熱ポテンシャルを保有する流域下水道の管路を対象に行われる。下水熱の利用対象は、工場の製造プロセスにおけるボイラ燃料使用量の削減などを想定しており、産業分野での利用について検討を進めるのは国内初。また、事業スキームのあり方、料金設定についても整理を行う。研究期間は平成28年3月31日まで。
 流域下水道管路は複数の自治体にまたがることから、大規模な管路が設置されることが多く熱のポテンシャルも大きい。このことに着目した滋賀県と3社は各社が保有する技術・知見を集結し、今まで未利用だった流域下水道の下水熱エネルギー利用の普及拡大に取り組むことにした。

北海道支店の開設祝う/関係者招き祝賀会/フソウ
 フソウは「北海道支店開設記念祝賀会」を8月24日、関係者を招いて札幌市の札幌グランドホテルで開いた。北海道支店は8月3日から業務を開始している。祝賀会は支店開設を祝うとともに、関係者に日頃の感謝を行う会となった。
 冒頭、フソウの上床隆明・代表取締役社長が「皆さんのおかげで北海道支店を開設することができ感謝している。これで北海道から沖縄まで全国に拠点を置くことができた。当社は来年、創業70年を迎える。これからも社員一同、切磋琢磨して上下水道などの公共事業を支援し、皆さんと一緒に共存共栄していきたい」と参加者に感謝するとともに、さらなる発展を誓った。

最低制限価格の措置継続を/都下水道局、流域本部に要望/東京下水道設備協会
 東京下水道設備協会は2日、東京都下水道局、同局流域下水道本部に対し「平成27年度下水道設備工事」に関する要望活動を行った。要望は片岡啓治・会長(明電舎相談役)を先頭に常任幹事ら14人が参加して行われた。東京都下水道局では石原清次・局長、渡辺志津男・技監ら10人の幹部に面会し、6項目の要望内容を説明して理解を得られた。

ドーコンの論文が最優秀に/長岡教授が特別講演/水コン協第25回技術研究発表会
 全国上下水道コンサルタント協会(会長=野村喜一・日水コン社長)はこのほど、東京都渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センターで第25回技術研究発表会を開いた。会員など約120人が参加し、17編の発表があった。長岡裕・東京都市大学教授の特別講演「上下水道分野における技術の現状と今後の展望」では、膜処理を中心に、高度処理や省エネ・再エネ化などの動向が紹介された。
 開会にあたり、野村会長が「今年で協会創立30周年を迎え、研究発表会も1度も休まずに継続できたことは、技術・研修委員のご尽力と参加者の熱意あってのことと感謝している。技術者同士で研究成果を公開することは、上下水道技術の向上と健全な発展に資するものであり、発表者には、今日の報告を各社に持ち帰り周知していただきたい」とあいさつした。
 池田信己・技術・研修委員長は、「研究発表会に10年以上関わっているが、最近は科学的・論理的考察をともなう優れた論文が多く、イノベーションやクリエイティブな思考を感じ、心強い」と話した。

過給式流動焼却技術を特集/「技報」特別号を発行/月島機械
 月島機械は、過給式流動焼却技術を特集した広報誌「TSK技報№18特別号」を発行した。
過給式下水汚泥焼却炉は、従来の気泡流動炉との比較で消費電力を40%以上削減することに成功した点などが高く評価され、環境、エネルギー、工業分野などで数々の賞に輝いている。

10月から社名を変更/「ヴェオリア・ジェネッツ」に/ジェネッツ
 ジェネッツ(東京都港区、深澤貴社長)は、10月1日付けで社名を「ヴェオリア・ジェネッツ株式会社」に変更する。事業の効率性と専門性を高め、現在の検針、料金徴収、管路管理のみならず、環境保全にかかる排水処理や工業用水などを見据えた事業展開を図るための新たな一歩として社名変更する。

硬質塩ビ鋼管が首位/IDE研究所が動向発表
 鋼管・継手業界を支援するIDE研究所の井出浩司代表はこのほど会見し、オフィスビルの設備配管における管種選定動向を発表した。
 建築設備技術者協会の建築設備情報年鑑のデータをベースにした。それによると、給水配管の中の上水管(飲料系)では、調査が始まって以来、硬質塩化ビニルライニング鋼管が使用比率の首位を維持している。しかし、比率は昨年の調査で46・7%(前回比7・6%減)と低下している。低下の原因として井出氏は「ステンレス管に比べて重量があることと、職人不足で現場から敬遠されている。鋼管業界全体の軽量化への取り組みが急務だ」と分析している。

10月に東京秋葉原でOYOフェア/応用地質
 応用地質は10月7、8日の2日間、東京・秋葉原のUDXギャラリーで「OYOフェア2015」を開く。テーマは「事業に役立つリスクへの対処法」で、技術セミナーと展示を行う。

超小旋回型ミニショベルを発売/日立建機
 日立建機は、新型の超小旋回型ミニショベル「ZX30UR―5B」「ZX40UR―5B」「ZX55UR―5B」を1日から発売した。従来機をモデルチェンジし、作業性や操作性、整備性を向上。また、電子制御式新エンジンの採用と油圧システムの改善で、従来機と比べ10%超の燃料消費量の低減を実現した。年間1200台の販売を見込む。

社長に大石氏/積水アクアシステム
 積水アクアシステムの代表取締役社長に1日付けで大石宏・専務取締役が就任した。