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2015年(平成27年) 12月 10日(第5041号)





「連携」巡り意見交換/大阪で180人参加/第3回官民連携推進協議会開く/厚労省・経産省
 水道事業の運営基盤の強化に向け、「官」と「民」のさらなる連携が期待される。厚生労働省と経済産業省が主催する今年度第3回『水道分野における官民連携推進協議会』が4日、大阪市中央区の大阪合同庁舎で実施された。関西地方を中心に水道事業者と関連の民間企業から約180人が参加し、官民連携の現状や今後の方策について熱心に意見交換を行った。協議会は平成22年度から実施。今年度もあと1回、来年2月5日に広島で開催される予定。

マンホールの魅力発信/関西初"サミット"開催/GKP
 下水道広報プラットホーム(GKP)主催の関西マンホールサミット2015が11月28日、神戸市建設局の東水環境センター(同市東灘区)で開催された。過去2回開かれた東京会場に続き、下水道広報を全国展開する第1弾として初の地方開催となった。2府4県4政令市(滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、大阪市、堺市、神戸市、京都市)もスタッフを派遣するなど、積極的に協力した。
 会場には地域住民やマンホール蓋愛好家、下水道関係者ら約300人が一堂に会し、蓋の魅力や面白さを伝える恒例のトークイベントが行われた。また、蓋の下の世界にも関心を持ってもらうため、処理施設の見学会も初めて併催した。マンホール蓋の展示コーナーやグッズ販売、蓋を使った鉄板焼きの実演販売も大いに盛り上がった。

主任技術者試験の合格率は31・1%/給水財団
 給水工事技術振興財団は11月30日、今年度の「給水装置工事主任技術者試験」の合格発表を行った。それによると、合格者は4348人で、合格率は31・1%だった。同日付で全受験者に合否に関わらず結果の通知が郵送された。試験は10月25日に全国8地区9会場で実施した。有効受験者数は1万3978人だった。
 この国家試験は平成9年度から実施しており、今年度までの累計で、合格者数は13万4166人となった。

受託契約額増加も人材確保で課題/価格重視の発注が約6割/管理協受託実態調査
 日本下水道施設管理業協会は、平成27年度の下水道処理施設維持管理業務の受託実態調査報告書をとりまとめた。
 会員企業の受託契約額は、ユーティリティと運転管理費を含めて対前年度比で5・0%増となったが、一人あたりの年間給与相当額は約384万円と依然として他業種に比べて低く、人材の確保の点で厳しい状況であることが浮き彫りとなった。契約方式については、近年技術重視の発注が増加しているが、一般競争入札や指名競争入札が全体の58・3%を占めており、まだ価格重視の傾向が見られることから、今後も協会として技術力重視の発注形態への移行を地方公共団体に要望していく。調査対象は、会員会社129社(回収率100%)と国交省の下水道処理施設維持管理業者に登録している会員外企業19社(90%)で、調査箇所は下水処理場のみを対象としている。

災害時応援協定を締結/加圧式給水車の配備も/上田市、ヴェオリア・ジェネッツ
 長野県上田市(母袋創一市長)は11月5日、ヴェオリア・ジェネッツ(深澤貴社長)と「災害時における応援に関する協定」を締結した。協定は、災害時に上下水道施設が被災、または被災する恐れがある場合に必要となる応急活動などの応援を同社に行ってもらうことで、迅速かつ適切な機能の維持、回復を図ることを目的としている。協定内容は▽電話・窓口対応▽応援活動▽会社所有の給水車両による応急給水などの支援活動▽その他特に要請があった事項―となる。

"足腰の強いネットワークを"/水質保全の要望実施へ審議/利根荒水協総会
 利根川・荒川水系水道事業者連絡協議会(利根荒水協)は2日、取手市で第94回総会を開いた。関係知事などへの水源の水質保全対策の促進に向けた要望活動の内容について審議・承認するとともに、利根川・荒川水系で発生した水質事故の報告などを行った。総会終了後には、水質事故対応訓練と水質異常の早期把握をテーマにした意見交換会と、茨城県企業局の霞ヶ浦浄水場の生物処理施設と促進酸化処理実験施設の視察を行った。
 冒頭、会長である東京都水道局を代表して青木秀幸・浄水部長が「不測の事故が発生した際、事業体単独での対応には限界がある。利根荒水協を通じて様々な情報の交換、連携の強化を図り、足腰の強いネットワークを作っていきたい」とあいさつした。
 要望活動は、利根川・荒川水系流域1都5県の知事と21市の市長に対し、▽下水道整備の推進▽事業場への排水規制・指導の強化▽農業用ため池からの異臭への対応▽車両や農業用機械などの事故防止―を求める。

19大都市覚書で合同防災訓練/災害協定締結の民間企業も協力/堺市上下水道局浜松市上下水道部
 堺市上下水道局と浜松市上下水道部は11月11日から13日まで、合同防災訓練を実施した。堺市において地震が発生したとの想定で、浜松市が応援隊を派遣し、堺市と災害時応援協定を結ぶヴェオリア・ジェネッツも協力するなか、給水拠点施設での応急給水活動などを行った。
 両市の合同訓練は『19大都市水道局災害相互応援に関する覚書』に基づき、応援幹事都市間の訓練として実施。昨年は堺市が浜松市に赴いて訓練を行った。

技術向上、適正な施工確保へ/優秀現場代理人など表彰/埼玉県下水道公社
 埼玉県下水道公社は11月20日、同公社本社で「平成27年度優秀現場代理人等表彰」の表彰式を開いた。現場代理人などの技術向上や適正な施工の確保を目的として、優秀な成績で修繕や工事を履行した現場代理人などを表彰するもので、今年度設立した制度。表彰式には酒巻和彦・同公社理事長をはじめ、同公社幹部らが出席するなか、3人を表彰した。

採用拡大へ戦略案示す/レベルアップ講習を検討/POLITEC臨時理事会
 配水用ポリエチレンパイプシステム協会(POLITEC)は11月13日、東京都中央区の鉄鋼会館で平成27年度中間報告臨時理事会を開き、上半期の各委員会の活動結果や今後の予算・運営などを議題に話し合った。
 冒頭のあいさつで田畑勝治会長は、POLITEC主催の水道講演会や長野県神城断層地震の調査結果が高い評価を受けたことを挙げ、「この半年間の活動を見ても、水道配水用ポリエチレン管がお客さまにとって有用な製品であると確信できる」と話した。

利用者に水道凍結防止をPR/パネル展示やグッズ配布など/札管協
 札幌市管工事業協同組合(札管協)は3、4日の2日間、札幌市の札幌駅前通地下広場で「第13回水道凍結防止作戦」を開いた。札幌市水道局、札幌市水道サービス協会、札幌市消費センターの協賛、札幌市建設局の後援を受けて毎年行っているもので、パネルの展示や相談コーナーの設置、札管協のグッズの配布などにより、水道利用者に対して水道凍結防止をPRした。

排水管清掃技士講習会開く/東京都内で初開催/全国管洗浄協会
 全国管洗浄協会は11月19、20日、東京都江東区の橋本総業のみらいエコリフォームセンターで建築物排水管清掃技士標準資格講習会を開き、21人が参加した。これまで、札幌、横浜、名古屋、大阪、福岡で開催してきたが、東京で行うのは今回が初めてとなる。
 同講習会は、協会資格である建築物排水管清掃技士を付与するためのもので、座学と実技講習を通して現場作業者の技能とマナーの向上に貢献している。初日は座学中心で、坂上恭助・明治大学理工学部教授が排水設備概論テキスト第Ⅰ編、同協会の今井昭彦・専務理事が同テキスト第Ⅱ編、実技講習説明を行った。2日目は、室内枝管の高圧洗浄や共用管の高圧洗浄、内視鏡による排水設備のトラブル調査、ワイヤー式清掃の4つの実技を行い、効果判定を行った。

御堂筋イベントで水道PR/大阪広域水道企業団
 大阪広域水道企業団は、11月29日に開催された『御堂筋オータムパーティー2015・御堂筋ワンダーストリート』にブースを出展し、水道水のペットボトルを用いた試飲会、電気自動車の展示などを行って水道事業をPRした。

適正検査で信頼性向上を/産官学で水安全性など討論/給衛協シンポ
 20条検査・34条検査から見た飲料水の安全安心に関するシンポジウム(主催=全国給水衛生検査協会・同協会近畿支部)がさきごろ、京都市内で開催された。昨年(2月に仙台市、11月に札幌市)に続き3回目で、安藤正典・山梨大学非常勤講師の基調講演とパネルディスカッションが行われ、関係者ら約60人が出席した。

鋼管フォーラム盛況/鋼材・管材企業5社
 第一高周波工業、JFEスチール、レッキス工業、シーケー金属、JFE継手の鋼材・管材メーカー5社は「鋼管技術フォーラムIN熊本」を熊本県益城町のグランメッセ熊本で11月17日に開いたが、IDE研究所の井出浩司代表がこのほど同フォーラムを総括した。
 総括の中で井出氏は「熊本市上下水道局や熊本県、熊本大学をはじめ配管工事業者、サブコンなど予想を上回る来場者で盛況だった。特に特別講演の東日本大震災における設備・配管被害報告が好評で地震対策の必要性が再認識された。今後もポリ紛体鋼管と転造ねじ接合による配管システムの普及を進めていきたい」と述べた。