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2015年(平成27年) 12月 28日(第5045号)






能動的な水環境管理を推進/段階的高度処理や季別運転/“水マネウィーク”で情報共有/国交省
 国土交通省下水道部は、能動的な水環境管理を推進するため、今年度から“水マネ(水環境マネジメント)ウィーク”を設定した。今年度の水マネウィークは12月の3週目で、“水マネウィンターカレッジ”と名付けた「既存ストックを活用した段階的高度処理に係るナレッジ共有会議」と、「下水放流水に含まれる栄養塩類の能動的管理ナレッジ共有会議」を相次いで開催。水マネに関する情報やノウハウを共有し、技術的課題やその解決策について議論した。さらに、日本下水道事業団の研修の計画設計コースにおいて、“四次元流総”などの水マネに関する最新情報も提供した。

ミス日本候補が「水循環」学ぶ
 2016年度ミス日本ファイナリスト=が4日、日本下水道協会で開かれた水循環の勉強会に参加した。講師は国土交通省下水道部の植松龍二・下水道企画課下水道事業調整官と、茨木誠・同課課長補佐が務めた。この中で茨木課長補佐は、ミス日本「水の天使」の役割や下水道の仕組み、持続可能な循環型社会構築に向けて下水道ができることなどを説明。日本の下水道が世界に誇れることをPRした。

水道「緊急改善事業」を創設/平成28年度予算案が閣議決定
 平成28年度予算案が24日閣議決定された。
 厚生労働省水道課が公表した水道関係予算は、他府省庁計上分を含め335億円。前年度当初予算より30億円増。27年度補正予算案(285億円)をあわせ620億円となった。「緊急改善事業(仮称)」を創設し、水道施設の耐震化や老朽化施設の計画的な更新、簡易水道の統合推進などを集中的に支援する。
 国土交通省下水道部が明らかにした下水道関係予算案は、社会資本整備総合交付金8983億3200万円、防災・安全交付金1兆1002億3400万円の内数。下水道事業費補助は10億9100万円、下水道事業調査費等は40億8400万円、下水道防災事業費補助は2億円で、前年度合計額より2700万円の増額(対前年度倍率1・01倍)となり、5つの新規要求事項がほぼ認められた。また、B―DASHプロジェクトについても、要求した下水道事業調査費約36億円の満額が認められた。
 また、経済産業省などの工業用水道事業関係予算案は前年度当初予算と同額の24億7800万円となった。

国際展開推進へベトナムを調査/厚労省
 厚生労働省は今年度の「水道産業国際展開推進事業」で、インドネシア、タイに続きベトナムの現地調査を実施する。2月23~25日の予定で、サイゴン水道公社やバリア・ブンタウ省水道公社における課題、ニーズの把握や意見交換、関連施設の現地踏査を行う。
 事前説明会を1月19日に開催する。出席希望者は1月15日までに申し込む。問い合わせは同事業受託者のパシフィックコンサルツ(担当・森本氏、水井氏、森山氏、EメールH27suido@ss.pacific.co.jp)まで。

水道メーターJIS認証を開始
 日本水道協会は、水道メーターのJIS製品認証を開始した。11月18日付で関東経済産業局から「水道メーター及び温水メーター第1部:一般仕様」について品目拡大の認可を得たもので、材質や流量などJISの規定に沿った品質管理のなされた水道メーターが供給されることになる。

施設の改築・更新など推進へ/中期経営計画(案)明らかに/期間は平成28~32年度/名古屋市上下水道局
 名古屋市上下水道局はこのほど、同市上下水道事業中期経営計画『みずプラン32』(案)の概要を明らかにした。『名古屋市上下水道構想(みずの架け橋)』を実現するための第3次計画として策定される、平成28~32年度の5カ年を計画期間とする経営計画。今後は同プランに基づいて、収入の減少が見込まれるなど厳しい経営環境のなか、経営改革に取り組むことにより、経営の健全性を維持し、老朽施設の改築・更新や災害対策など必要な事業を着実に進めていくことになる。

包括的管理委託の契約締結/月島テクノメンテ・JFE環境と/南部汚泥資源化センター・金沢水再生センター前処理施設/横浜市環境創造局
 横浜市環境創造局は1日、月島テクノメンテサービス横浜支店と南部汚泥資源化センターの包括的管理委託、JFE環境サービスと金沢水再生センター前処理施設の包括的管理委託の契約をそれぞれ締結した。それぞれの包括的管理委託の契約が今年度で満了するため、より効率的な運営を目指して平成28年度からの委託契約を更新するもので、履行期間は28年4月から34年3月までの6年間。選定方法は総合評価一般競争入札方式で、横浜市下水道事業経営研究会包括的管理検討部会(部会長=長岡裕・東京都市大学教授)において審査を行い決定した。

高度浄水施設整備が竣工し式典/高濁度や原虫汚染懸念へ対策/西播磨(企)坂越水源地
 西播磨水道企業団が平成25年度から施工してきた「坂越(さこし)水源地高度浄水施設整備工事」が竣工した。原水濁度上昇、クリプトスポリジウムなどの原虫汚染懸念対策として、3カ年事業で高速凝集沈殿池や複層式急速ろ過池などを新設。設計・監理は日本技術サービス、施工はハマダ・日笠特別共同企業体が担当し、総事業費は約13億4400万円となっている。

県民の健康維持・向上へ/群馬県企業局
 群馬県企業局は平成28年1月31日付で、日本水道協会の水道GLP(水道水質検査優良試験所規範)の認定を更新する。これに先立ち、16日に日本水道会館で認定証授与式が行われ、小鮒一夫・同局水道課長、武井祥一・同局水質検査センター所長が出席し、尾﨑勝・日水協理事長から認定証を受け取った。
 初回認定は平成24年1月。同局は、利根川と渡良瀬川の表流水を水源として、県央第一、新田山田、東部地域、県央第二の4水道用水供給事業を運営し、8市7町1村に水道用水を供給している。平成26年度の1日平均用水供給量は22万4400立方m。水質検査は水質検査センターで行っている。

情報・知見共有へ12編の発表/長坂厚労省管理官の講演も/日水協関東地方支部水質研究発表会
 日本水道協会関東地方支部は11月25日、東京都新宿区の新宿明治安田生命ホールで平成27年度水質研究発表会を開いた。水源や浄水処理、分析方法、データ解析などに関する12編の発表を行ったほか、長坂雄一・厚生労働省水道課水道水質管理官が講演した。会場には同支部会員ら214人が集まり、情報・知見を共有した。

GLP更新続々と/より効率的な運用へ/熊本市上下水道局
 熊本市上下水道局が「水道GLP」の更新認定を受けた。11月30日、関係者が東京・市ヶ谷の日本水道協会を訪れ、尾﨑勝・理事長から認定証を受け取った。
 同市の水道事業は昨年90周年を迎えた。全量を地下水で賄っているのが特徴で、井戸は99本(深井戸95本、浅井戸4本)ある。水質面では、硝酸態窒素が上昇傾向にあり注視しているという。平成23年9月に74番目の機関として水道GLPを取得した。

職員のレベルアップに効果/前橋市水道局
 前橋市水道局は11月29日付で、日本水道協会の水道GLP(水道水質検査優良試験所規範)の認定を更新した。21日に日本水道会館で認定証授与式が行われ、内田浩一・同局上下水道部長と中島繁・同部浄水課水質係長が出席し、尾﨑勝・日水協理事長から認定証を受け取った。
 初回認定は平成23年11月。同市の水源は、群馬県企業局からの受水が54%、46%が自己水源ですべて地下水。給水人口は約33万9000人で、1日平均の給水量は約13万2000立方m。水質検査は浄水課が行っている。

健康まつりにブース出展/摂津市水道部
 摂津市はさきごろ、環境フェスティバル『せっつ市民健康まつり』を開催し、同市水道部がブースを設けて水道PRを行った。
 同フェスティバルで水道部のブース出展は初となる。

県内事業体の支援へ講演会/国包章一氏が水質管理テーマに/NPO法人水道千葉
 NPO法人水道千葉は11月26日、千葉市中央福祉センターで講演会を開き、元国立保健医療科学院水道工学部長の国包章一氏が「水道水質管理と水源保全~各国の制度と動向~」と題して講演した。水道千葉は、千葉県内水道事業体OBなどが会員で、水道に関する知識・経験・能力を活かし、県内事業体に対する支援業務や水道利用者への水道に関するボランティア活動などを実施しており、講演会もその一環として実施した。会場には県内の事業体職員など約90人が集まった。

坂出市が参加表明/香川県広域水道事業体
 香川県坂出市は9日、県内水道事業の広域化などを検討している香川県広域水道事業体設立準備協議会(会長=浜田恵造・同県知事)への参加を表明した。同日の12月定例市議会で、綾宏・同市長が一般質問に答弁した。これにより、現時点で不参加の事業体は善通寺市だけとなる。同県では、県内水道事業を広域経営する事業体(広域水道事業体)を設立し、平成30年度からの事業開始を目指している。

効果的な技術の継承へ/エキスパートに20人認定/東京都水道局
 東京都水道局はこのほど、都庁で「平成27年度東京水道技術エキスパート認定式」を開いた。平成20年度から運用している「東京水道技術エキスパート制度」は、高い技術を持つ経験豊富な職員を東京水道技術エキスパートに認定し、様々な活動を通して自身の経験・ノウハウを他の職員に伝え、効果的に技術の継承を進めるもの。今年度も20人をエキスパートに認定し、認定式では、醍醐勇司・同局局長が認定者に認定証を手渡した。

鋼管技術相談集を改正/最新の技術動向を織り込む/日本水道鋼管協会
 日本水道鋼管協会は「水道用鋼管技術相談集」(WSP025―2015)を改正し、さきごろ発刊した。技術相談集は、昭和45年の初版発刊以降、平成21年3月の第6版改正まで、水道技術の向上や規格・基準等の改正を反映し、利用者の要求に即した形で内容の充実が図られてきたもので、今回の改正で第7版となる。相談集は、希望者に頒布するほか、技術セミナーで配布し、水道用鋼管のさらなる普及促進に努めていく。

下水道の技術的課題でシンポ/生活由来汚染物質の対応を/土木学会環境工学委員会
 土木学会環境工学委員会(委員長=船水尚行・北海道大学大学院教授)は11月27日から3日間、日本大学工学部キャンパスで第52回環境工学研究フォーラムを開いた。
 28日には、「今後の水環境保全に貢献する下水道システムの技術的課題と管理手法」をテーマに一般公開シンポジウムを開き、同委員会が設置した「今後の水環境保全に貢献する下水道システムの技術的課題と管理手法に関する小委員会」の提言内容を紹介するとともに、行政が抱える課題について紹介した。

ラオス浄水場の健全な運営へ/3年間の支援事業を実施/埼玉県企業局
 埼玉県企業局はこのほど、ラオス人民民主共和国公共事業運輸省住宅都市計画局とJICA草の根技術協力事業(地域活性化特別枠)「水道公社における浄水場運転・維持管理向上支援事業」に関する合意書を締結した。平成28年1月から31年1月の3年間を事業期間として、ラオスの水道公社における浄水施設の健全な運営と良質な水の安定的な供給の実現を図るため、現地に技術者を派遣するとともに日本で研修を実施する。ラオス住宅都市計画局の事務所で合意書署名式を開き、井上桂一・埼玉県企業局長とカンタビータイパチャン・ラオス住宅都市計画局長が合意書を取り交わした。

下水道に関心持つきっかけに/3000個のキャンドルで施設照らす/東京都下水道局 旧三河島汚水処分場喞筒場施設
 東京都下水道局は22、23日の夜に、三河島水再生センター内の旧三河島汚水処分場喞筒場施設で「キャンドルナイトin三河島」を開催、国の重要文化財に指定されている同施設を3000個のキャンドルとライトの光で照らし、幻想的な空間をつくり出した。下水道について関心を持ってもらうきっかけとするために実施したイベントで、2日間合わせて当初予想を大きく上回る約2100人が訪れた。

優良工事施工業者を表彰/愛知県企業庁
 愛知県企業庁は11月26日、名古屋市内で平成27年度の「愛知県企業庁優良工事施工業者表彰式」を開いた。平成26年度に完成した同局発注工事のなかで、卓越した技術と献身的な努力により優れた成績で工事を施工した受注企業を表彰するもので、今年度は9社を表彰した。

小規模向け紫外線装置拡販へ/JWRC適合認定取得/オルガノ
 オルガノは22日、浄水用紫外線処理装置「WUVシリーズ」が水道技術研究センターの紫外線照射装置JWRC適合認定を取得したと発表した。同社は認定取得を機に、WUVシリーズを組み込んだ「小規模水道向けパッケージ型紫外線処理装置」の拡販を進めていく方針だ。
 同社の「小規模水道向けパッケージ型紫外線処理装置」は、ステンレスパネルタンクの製造を手がける森松工業と共同開発したもので、ステンレスパネルタンク内に紫外線処理装置がワンパッケージとなっている。紫外線処理装置には、低圧の紫外線ランプを使用し、自動洗浄機能も搭載している。山間部などで敷地が狭く、クリプトスポリジウムによる汚染リスクがある地下水などを水源とする給水人口が数百人程度の小規模水道施設向けに4機種のラインアップを取り揃えている。

グループ会社2社と合併/総合的なサービスを提供/ヴェオリア・ジェネッツ
 ヴェオリア・ジェネッツは1月1日付で、ヴェオリア・ジャパンのグループ会社であるヴェオリア・ウォーター・インダストリーズ・ジャパン(VWIJ)とヴェオリア・ウォーターJIO(VWJIO)と合併する。代表取締役は、クリスチャン・ジェルサレ氏と深澤貴氏が務める。
 VWIJは水質検査などの環境分析、上下水道施設や産業向けプラントの保守管理・メンテナンス、VWJIOは主に工場ユーティリティの保守管理を手がけてきた。
 2社との統合により、ヴェオリアグループが持つノウハウや技術を活用するとともに、より連携を深めた形で事業を展開していく方針だ。これにより、今後は、上下水道、環境サービスを総合的に提供する企業として最適な提案を行い、幅広いニーズに応えていく。

技能士検定対策で講習会/東京、新潟で開催/さく井協会中央支部
 全国さく井協会中央支部は、7日に東京、8日に新潟市で、さく井技能士検定試験に向けた技能講習会を開いた。両会場あわせ、会員など約70人が受講した。昨年は東京会場のみだったが、今年は新潟市から開催の要望を受け、2会場での開催となった。
 さく井技能士試験は、国家資格の技能検定の一つで、合格すると技能士として認定される。パーカッション式さく井工事作業の検定とロータリー式さく井工事作業の検定別に、それぞれ1級と2級がある。

GX形の製造工場など見学/ダク協関西支部
 日本ダクタイル鉄管協会は11月20日に栗本鐵工所加賀屋工場、11日、12月3日にクボタ阪神工場と3回に分け、関西地区の水道事業体職員を対象とした『ダクタイル鉄管製造工場研修会』を開催した。参加希望者が多いため、第4回目の研修会を来年2月、クボタ阪神工場で追加開催する。

新社長に武智副社長/TECインターナショナル
 TECインターナショナルの代表取締役社長に11日付で同社副社長の武智昭氏が就任した。宮本正史・代表取締役社長は同日付で特別顧問となった。