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2016年(平成28年)  5月 19日(第5077号)





給水装置工事レベルアップへ/誤分岐接続など事故事例を調査/給水財団
 給水工事技術振興財団はこのほど、給水装置工事に起因する事故事例を調査した。水道事業者などへアンケートしたもので、配水管以外から分岐してしまった誤分岐接続や不断水分岐工事での作業ミスなどメーター上流側の事故100件、クロスコネクションなどメーター下流側の事故293件の計393件の事例を集めた。調査結果の一部は昨年度開催された厚生労働省の検討会で参考資料としても提出されている。同財団では今後、事故事例を講義資料として使用したいと要請がある場合に提供するなどして、人材育成に活用していくという。

循環のみち下水道賞を募集/イノベーションなど4部門/国交省
 国土交通省下水道部は、平成28年度「国土交通大臣賞(循環のみち下水道賞)」を募集している。健全な水循環や資源・エネルギー循環を生み出す優れた事例を表彰して広く発信することで、全国に取り組みが広がることを目指している。平成20年度から毎年表彰を行い、今回で9回目となる。
 募集部門は▽イノベーション部門(新たな価値の創造に貢献する取り組み)▽アセットマネジメント部門(事業管理・人材育成に貢献する取り組み)▽レジリエント部門(強靭な社会の構築に貢献する取り組み)▽広報・教育部門(効果的な広報活動や環境・防災教育等)―の4つ。
 応募対象は、自治体、民間事業者、水環境保全活動などを行っている各種NPO・ボランティア団体・市民団体、学校・教育機関。応募締め切り日は6月20日で、選定結果は9月9日に発表する予定。問い合わせ先は、同部下水道企画課・峯氏、三輪氏(電話03―5253―8427)まで。

都道府県委開き活発な情報交換/下水協
 日本下水道協会は10日、第103回都道府県委員会を開いた。委員長と副委員長の選任が行われ、委員長に埼玉県下水道局の本田康秀・参事兼下水道事業課長が、副委員長に愛知県建設部の水野正幸・下水道課長が選出された。
 委員が多く交代したことを受けて、事務局よりこれまでの委員会の取り組みや概要について説明。情報交換では、福岡県建築都市部の吉瀬幸一・下水道課長が、熊本地震の被災地支援の体制や復旧状況を説明した。また、下水道の共同化や広域化について、市町村の支援をどのように進めていくかなどの活発な議論が行われた。

11月13日に下水道技術検定&認定試験
 日本下水道事業団(JS)は第42回下水道技術検定と第30回下水道管理技術認定試験を11月13日(日)に実施する。9日から、申し込み用紙をJSホームページからダウンロードできるようになっている。研修センター研修企画課と各地の総合事務所お客様サービス課、事務所でも入手可能。受験申し込みの受け付け期間は6月27日から7月20日までとなっている。

持続可能な簡易水道を/要望は簡水大会に集約/ブロック会議おわる/簡水協
 全国簡易水道協議会のブロック会議が、10日に宇都宮市内で開催された関東甲信越を最後に、終了した。熊本地震の影響により中止した九州を除き全5ブロックで簡易水道を取り巻く課題解決に向けた議論を重ねた。各ブロックからの要望は集約され、今月31日に富山市内で開催する全国簡易水道大会に提出される。
 「関東甲信越ブロック簡易水道大会」は、宇都宮市のホテルニューイタヤで開催された。3題の会員提出議案が審議され、承認された。
 冒頭、開催県会長の清嶋かすみ・栃木県水道協議会会長(同県保健福祉部生活衛生課長)は「簡易水道事業は財政基盤が脆弱なことから、課題解決に必要な財源の確保が困難。連携をより密にし、取り組んでいきたい」とあいさつ。続いて簡水協副会長の北村政夫・長野県青木村長が「簡易水道事業の役割に終わりはない。持続可能な簡易水道事業にしていくため、より一層の支援・協力をお願いしたい」と呼びかけた。

2企業・2団体と災害時協定/応急給水や浄化槽復旧など支援/三田市
 兵庫県三田市はさきごろ、第一環境と「災害時における上水道の応急活動に関する協定」、兵庫県行政書士会と「大規模災害時における被災者支援協力に関する協定」を締結した。同市は災害時の応急復旧として、第一環境に「応急給水活動(給水拠点での給水活動及び人員整理)」「水道開閉栓作業(宅内漏水時の止水栓開閉作業)」「広報活動(「お知らせ」等の各戸配布)」「電話等の応対作業(上下水道部事務所等での電話・窓口対応)」などを要請。兵庫県行政書士会には「被災支援相談窓口の設置」「会員派遣」などを求める。
 その他、同市は同日、一般社団法人兵庫県水質保全センターと「災害時における浄化槽等の復旧活動等に関する協定」、西日本電信電話と「特設公衆電話の設置・利用に関する覚書」も締結した。

再構築、災害対策など積極的に/中期経営プランを公表/5年間の事業・財政計画/札幌市建設局
 札幌市建設局はこのほど、「札幌市下水道事業中期経営プラン2020」(中期経営プラン)を明らかにした。平成23年度から32年度までの下水道事業の中期的な方向性を示す「札幌市下水道ビジョン2020」(下水道ビジョン)に基づき、下水道施設の改築に関する長期的な方針を掲げた「札幌市下水道改築基本方針」の考え方などを反映させ、28年度から32年度までの5年間の事業計画と財政計画を定めたもの。同局は今後、同プランに掲げている施設の再構築や災害対策などの施策を積極的に展開する。
 基本方針は「次世代へ良好な『くらし』『環境』『資産と技術』をつなぎます」、基本目標は「安全で安心な市民生活を維持します」、「環境に与える負荷の低減に努めます」、「健全で持続可能な経営を目指します」とし、いずれも下水道ビジョンを反映したものとなっている。

下水道PRと路上マナー向上へ/ゲゲゲの鬼太郎モチーフに/調布市 デザインマンホール蓋
 東京都調布市下水道課は、同市とゆかりが深い漫画家の故水木しげる氏の代表作である「ゲゲゲの鬼太郎」をモチーフにしたデザインマンホール蓋を6種作製、調布駅北口周辺の歩道部に各種1基、計6基設置した。下水道事業のPRと駅周辺の路上マナー向上を目的としたもので、放置自転車や歩きたばこの禁止などを呼びかけるゲゲゲの鬼太郎のキャラクターがデザインされている。
 デザインマンホール蓋は、同市内にある水木プロダクションの協力を得て作製、調布駅前広場の整備事業に先行して実施した下水道管の移設工事に合わせ、既設のマンホール蓋と交換する形で設置した。

新経営プランで意見交換/経営問題研究会を開く/東京都水道局
 東京都水道局はさきごろ、都庁で第39回東京都水道事業経営問題研究会(座長=井手秀樹・慶應義塾大学商学部教授)を開いた。2月に公表した平成28年度から32年度の5年間を期間とする「東京水道経営プラン2016~世界一の水道システムを次世代に~」の概要について事務局が報告、それを踏まえて委員が意見を交換した。
 経営プランは、平成30年代に一斉に更新時期を迎える浄水場をはじめとした基幹施設の再構築を着実に進めていく「ネクストステージ」に入ったとし、「基幹的ライフラインの運営」、「取組の進化・発信」、「支える基盤」を柱としている。

熊本地震被災地支援へ/上下水道行政部門の活動/熊本県
 熊本県環境生活部環境保全課は、被害状況や断水などの情報収集を実施。17日午後3時現在で益城町、南阿蘇村、西原村、御船町などで約2200戸の断水が発生しており、全国からの水道事業体による応急給水活動が続く。
 同課では、今後復旧に当たっての災害復旧費の補助確保を目指す。国庫補助の嵩上げ、補助対象範囲の拡大、災害復旧時の耐震化を対象とする補助条件の緩和に向け、要望活動を展開する。
 熊本県土木部道路都市局下水環境課は被災地調査や今後の災害査定に向けた取り組みを進める。
 同県では地震発生後の4月15日に下水道対策本部を立ち上げ、同17日には現地支援本部を設置、国土交通省やJS、支援事業体などと連携した調査、復旧作業に着手した。
 下水道の支援活動は『九州・山口ブロック下水道事業災害時支援に関するルール』に基づいて実施。支援要請のあった益城町、嘉島、宇土市、宇城市、御船町、さらに八代北部流域関連などの管渠調査については、路面からマンホール内などの1次調査を終了。4月29日からはTVカメラによる2次調査を実施中であり、福岡県・市、北九州市なども支援に入って調査活動を進めている。
 さらに今後の災害査定に向けた説明会、意見交換会なども行い、2次調査を完了した段階で、災害査定資料の取りまとめるに入る。

ラオス派遣の成果報告/国際貢献事業報告会開く/さいたま市水道局
 さいたま市水道局はさきごろ、平成27年度国際貢献事業報告会を同局会議室で開き、同局が支援を行っているラオス人民民主共和国に27年度派遣された4人の職員が活動成果を報告した。
 同局は、JICAの事業を通じて20年以上ラオスの水道に対する支援を行っている。平成24年8月からはJICA技術協力プロジェクトである「ラオス水道公社事業管理能力向上プロジェクト」に埼玉県企業局、川崎市上下水道局、横浜市水道局とともに参画し、29年8月までの5年間にわたり支援を行っている。27年度は、配給水管施設計画の専門家として村山真紀氏と林佑樹氏、水道事業経営管理の専門家として永堀義秀氏と垣貫純一氏を派遣した。

料金業務委託へ募集公告/参加申込は25日まで/高槻市水道部
 大阪府高槻市水道部は、水道料金等検針収納業務委託の事業者募集を公告した。委託の対象業務は▽検針業務▽開栓・閉栓業務▽受付業務▽滞納整理業務▽その他付帯業務―。業務履行期間は平成29年4月1日から平成34年3月31日までの5年間で、業務は同部庁舎1階のお客さまセンター内に事務所を置いて行う。受託者の選定方式は公募型プロポーザル、提案見積限度額は9億1950万円。
 参加申込書の提出期間は5月17日から25日、業務提案書と提案見積書の提出期間は6月22日から24日。最終受託候補者の決定は7月中旬、契約締結は7月下旬を予定している。契約締結日から29年3月31日までは準備期間とする。
 詳細は同部ホームページ(http://www.city.takatsuki.osaka.jp/kurashi/kiban/suido/)を参照。問い合わせは同部料金課(電話072―674―7906、FAX072―674―7949、電子メールryoukin@city.takatsuki.osaka.jp)まで。

"水道の安全性・おいしさ証明"/ボトル水がモンド金賞受賞/福島市水道局
 福島市水道局はこのほど、同局のペットボトル水「ふくしまの水」が、消費生活製品の国際的な品質評価コンクールであるモンドセレクションにおいて、昨年に引き続き、金賞を受賞したことを公表した。
 「ふくしまの水」は、市制施行100周年と、摺上川ダムを水源とする水道水の本格受水の開始を記念して平成18年度に作られた。同ダムを水源に福島地方水道用水供給企業団のすりかみ浄水場で浄水処理した水道水をペットボトルに詰めたもので、水道水のおいしさや安全性を広くPRするために様々なイベントで配布しているほか、県・市庁舎、一般商店などで販売、さらには市内のホテルや飲食店などで飲料水として提供されている。
 今回の受賞を受けて小林香・同市長は「昨年に続き、福島市の水道水の安全性・おいしさが証明された。この結果をさらにPRし、風評払拭につなげたい」としている。

6月に包括委託の公告/23日から事業者向け説明会/横浜市環境創造局北部汚泥センター
 横浜市環境創造局は平成20年度から北部汚泥資源化センターで包括的民間委託を導入している。その契約が29年3月31日で終了するため、6月に更新のための入札公告を行う。委託対象施設は同センターと4カ所の送泥施設で、委託期間は平成29年4月1日から35年3月31日までの6年間。
 同局ではより多くの応募者を募るため、今月23日から27日に同センターで事業者向けの現場説明会を実施する。参加希望者は事前に同センターの包括見学担当(電話045―502―3738)まで連絡する。

水循環を考えるきっかけに/セミナー「すいちゃんとまなぼう」を開催/堺市上下水道局
 堺市上下水道局は5月5日から全6回となる水循環学習講座『すいちゃんとまなぼう!みずからセミナー』を開催し、市民ら35人が施設見学を通して上下水道の役割や水循環について学んでいる。
 同セミナーは局のマスコット・すいちゃんと共に堺市内の上下水道施設を見学することで、市民が水循環を考えるきっかけ作りを目指している。

北九州ウォーターサービス 開業式典を開催/北九州市、安川電機、メタウォーター等出資/広域化、水ビジネスなども事業に/佐藤・浜銀総研フェローが講演
 北九州ウォーターサービス(富増健次社長)は4月26日、リーガロイヤル小倉で開業記念講演会・式典を開催した。関係者約200人が集まるなか浜銀総合研究所シニアフェローの佐藤裕弥氏が記念講演を行い、同社への期待などを語った。
 冒頭、富増社長は「熊本地震が発生し、ライフラインとしての上下水道に関心が集まるなか、水に関わる者の責務の重さを痛感する。当社は4月1日から事業を開始した。上下水道事業を取り巻く環境は大きな改革期にあり、今後、さらに効率的、安定的な事業運営が求められている。当社は施設の維持管理、水道広域化、海外水ビジネスなど多岐にわたる事業を担う。新たな時代を迎える上下水道事業の発展に貢献していきたい」とあいさつ。
 記念講演を行った佐藤氏は、北九州市上下水道局『公民共同企業体の設立準備検討会及び選定委員会』の座長を務め、北九州ウォーターサービスの発足に大きく関与してきた。講演は『上下水道事業の将来と北九州ウォーターサービスへの期待~研究者・政策立案者・北九州市での活動経験の視点から~』と題して行った。

建築配管製作に挑戦/技能グランプリの課題/全管連青年部
 全国管工事業協同組合連合会青年部協議会(秋山雅仁会長)は13日、東京都足立区の東京都立城東職業能力開発センターで技能グランプリの「建築配管」の課題製作に挑戦した。
 技能グランプリは熟練技能者が技能の日本一を競い合う大会で、出場する選手は建築配管職種の特級、1級及び単一等級の技能検定に合格した技能士が出場することができる。ここ数年同大会の「建築配管」職種の参加者が減少しているため、青年部有志が建築配管の課題を自ら製作することを通じて大会のPR、技術・技能の伝承を改めて認識してもらうとともに、会員企業の社員に競技大会の参加を促すことが狙いだ。

施工実績1000㎞超す/計画施工高200億円目指す/日本SPR工法協会総会
 日本SPR工法協会(会長=小川健一・東京都下水道サービス社長)は4月27日、第27期定時総会を東京都港区の明治記念会館で開き、平成28年度事業計画などを了承した。28年度の事業目標はSPR工法の計画施工延長が9万6000m、オメガライナー工法、RPC工法、SPR―PE工法を含めた計画施工高は200億円とした。役員選任では副会長に熊谷透・東京都下水道サービス専務取締役、福井一晃・積水化学工業インフラ土木システム事業部長が選ばれた。
 同協会は会員数が順調に伸びており、28年4月現在で746社に上る。小川会長は熊本地震の被災地に見舞いの言葉を述べるとともに、「SPR工法の実績は1053㎞に達した。会員の皆様のおかげであり、優れた品質と施工が認められたと思っている。更生工法のトップランナーとして、これまで以上に品質の向上に努めたい」と抱負を語るとともに会員に協力を求めた。

耐用年数の考え方整理へ/水道バルブ工業会と連携/水道用鉄蓋工業会総会
 水道用鉄蓋工業会(会長=戸簾俊久・トミス社長)は10日、東京都千代田区の學士會舘で平成28年度定時総会を開き、28年度事業計画や予算を決めた。また、役員改選を行い、戸簾会長を再任した。
 28年度事業では、水道バルブ工業会と連携して、水道用鉄蓋の耐用年数に関する考え方を整理するほか、バルブと鉄蓋を同時に点検するメリットなどついても検討する。また、資機材のストックマネジメントを進めていくため、関係するさまざまな団体との連携を模索していく。

萬ヶ原氏が副理事長に/3理事選任や3企業入会/中国四国WC総会
 中国四国ウォータークラブ(髙田順郎理事長)の平成28年度総会が4月27日、広島市中区の三井ガーデンホテル広島で開催された。出席者は広島県の2町長や四国地方の水道事業管理者らをはじめ、近年では最多となる約140人。副理事長に萬ヶ原尚氏(広島市水道局OB)が就任し、理事3人の選任、個人会員8人・団体会員3社の入会報告などが行われた。
 熊本地震の犠牲者、今年2月に死去した湯野川秀孝・同クラブ元理事長(広島市水道局OB)に
黙祷後、髙田理事長が「災害に強い水道づくりに貢献へ」とあいさつ。髙田理事長を議長とし、同28年度事業計画および予算を満場一致で承認した。

「企画」テーマに特別フォーラム/GKP広報・PR研究会
 下水道広報プラットホーム(GKP)の団体会員で構成する「広報・PR研究会」は4月20日、日本下水道協会会議室で特別フォーラムを開いた。企業・団体の広報担当者など50人が参加。「企画の立て方」をテーマに、GREEコーポレートコミュニケーション部長のベッシャー・アルセニ氏による講演と、メタウォーターCSR推進室広報IR部の濱大介氏による事例発表を通じ、BtoC(企業・消費者間取引)の考え方も取り入れた“ブリーフシート”の書き方などを学んだ。

岡山営業所を広島支店に統合/ラサ商事
 ラサ商事は岡山営業所を広島支店に統合して廃止し、広島支店の事務所を移転した。
 広島支店新事務所の所在地などは次の通り。広島市南区京橋町9番21号、電話082―568―2900、FAX082―568―2091。JR広島駅から徒歩圏内。新事務所では5月16日から営業を開始している。