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2019年(令和元年) 6月 3日(第5333号)
小規模水道の基盤強化へ/統合への支援拡充など求め/全国簡易水道大会が奈良で/簡水協
地表水にも紫外線処理/省令・指針を改正/クリプト対策/厚労省
15題の会員提出問題を採択/基盤強化へさらなる連携を/首長からの声 続々と/砺波市で総会/企業団協
下水道の法定協議会を設置/広域化・共同化さらに加速へ/秋田県
流域下水道が50周年/多摩川の水質改善に成果/記念式典が盛大に/東京都下水道局
更新期の事業運営、官民連携など3題/広島市で熱心に意見交換/大都市水道事業管理者会議
水コン協と下水道復旧協定/被害調査や復旧方法検討など/愛媛県と17市町
小規模水道の基盤強化へ/統合への支援拡充など求め/全国簡易水道大会が奈良で/簡水協
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全国簡易水道大会(主催=全国簡易水道協議会、奈良県簡易水道協会)が5月28日、奈良市内で開催された。各地の首長をはじめ、都道府県、市町村、賛助会員企業など、簡易水道事業に携わる関係者約230人が参加。簡易水道が果たす役割を確認した。簡易水道の多くは小規模で経営基盤が脆弱。事業統合が進められても、地理的条件から効率的な施設整備には限界がある。自然災害への対応や老朽化施設の更新などの課題に、水道未普及地域も残る。簡易水道の基盤強化に向け関係者が声を上げる。
地表水にも紫外線処理/省令・指針を改正/クリプト対策/厚労省
クリプトスポリジウム等の耐塩素性病原性対策で、いわゆる〝レベル4〟に分類される原水への対応として「ろ過設備+紫外線処理設備」が追加された。厚生労働省は5月29日、水道施設の技術的基準を定める省令を改正し施行。同日付で「水道におけるクリプトスポリジウム等対策指針」も改正し通知している。
改正は、最近の厚生労働科学研究や海外の研究報告などを踏まえ検討されてきたもの。原水における指標菌の検出の有無、原水が地表水か否かで分類されるリスクレベルで、最も対策が必要なレベル4ではこれまでろ過濁度0・1以下を維持することが求められていた。改正ではこの対策または、ろ過した後に紫外線処理を用いることでも対策として可能になった。この場合、紫外線処理の対象となる水は濁度2度以下、色度5度以下であることなどの条件がある。これらは従来のレベル3の対策が踏襲されている。
15題の会員提出問題を採択/基盤強化へさらなる連携を/首長からの声 続々と/砺波市で総会/企業団協
全国水道企業団協議会(会長=小林眞・八戸圏域水道企業団企業長、八戸市長)は5月23日、富山県砺波市で第63回総会を関係者約160人を集めて開催した。
会議の冒頭、開催地を代表してあいさつに立った夏野修・砺波広域圏事務組合管理者(砺波市長)は、水道事業を取り巻く課題認識を示した上で、「課題解決へ活発な意見交換をお願いするとともに関係者の連携が一層深まることを期待している」と出席者に呼び掛けた。続いて登壇した小林会長は、「広域連携や官民連携は長期的な視点で考えていく必要がある」とした上で、各地区協議会から提案された会員提出問題についての活発討議を求めた。
下水道の法定協議会を設置/広域化・共同化さらに加速へ/秋田県
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秋田県と県内の市町村で構成する秋田県生活排水処理事業連絡協議会(会長=佐竹敬久・秋田県知事)は広域化・共同化の取り組みをさらに加速させるため、法定協議会へ移行した。改正下水道法で複数の下水道管理者による広域的な連携に向けた協議の場として協議会制度を創設しており、全国で5例目となる。同協議会は持続可能な生活排水処理事業運営に向けて、県と市町村の協働により広域化・共同化の取り組みの一層の展開を図るため、平成22年度に任意の協議会として設置し、これまで生活排水処理を担当する部課長をメンバーに汚泥の集約化・資源化や処理区統合、共同委託などの検討を進め、実現させてきた。
流域下水道が50周年/多摩川の水質改善に成果/記念式典が盛大に/東京都下水道局
東京都下水道局の流域下水道50周年記念式典が5月28日、府中市内で盛大に開かれた。流域下水道本部の前身である、多摩川流域下水道建設事務所を設置した昭和44年4月1日から今年4月で50年を迎えたことを記念するもの。多摩地区選出の都議会議員や多摩川流域の30市町村長、国土交通省や関係団体の来賓をはじめ、応募者の中から抽選で選ばれた市民が参列。式典とあわせ、記念講演やパネルディスカッション、会場内に設けられた50年の歴史をたどるパネル展示や歴史動画、VRによる下水道施設体験コーナーなど、多彩な催しで賑わった。
更新期の事業運営、官民連携など3題/広島市で熱心に意見交換/大都市水道事業管理者会議
大都市水道事業管理者会議が5月23日、広島市内で開催された。千葉市・相模原市を除く政令市や東京都の水道事業管理者が出席するなか、施設更新時期における事業運営、水道法改正に伴う官民連携の推進などの3議題を討議、各事業体の取り組み状況について意見交換を行った。
冒頭、開催市の友広整二・広島市水道事業管理者は「水道事業の経営環境が厳しいなか、更新需要の増大、災害対策、さらに水道技術の継承など重要課題が山積している。さらなる基盤強化を目的に改正水道法が成立し、大きな転換期を迎えた。大都市の水道事業管理者が一堂に介するのは有意義な機会であり、今後の水道経営改善の一助となることに期待」とあいさつし、議事に入った。
水コン協と下水道復旧協定/被害調査や復旧方法検討など/愛媛県と17市町
愛媛県および下水道事業所管の県内17市町は、「災害時における下水道施設復旧支援協力に関する協定」を、全国上下水道コンサルタント協会と締結した。平成30年7月豪雨災害の教訓を踏まえ、災害時における下水道施設の被害状況調査や応急復旧方法の検討、災害査定資料作成について、支援協力要請の必要事項を定めたもので、同協会との協定締結は四国地方で初となる。
本格的な梅雨時期を前にした5月22日に県庁で開かれた協定調印式には、中村時広・愛媛県知事や17市町の関係者、山地芳和・全国上下水道コンサルタント協会中国・四国支部長(朝日設計社長)らが出席。