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2019年(令和元年) 12月 26日(第5381号)
上下水道 防災・減災、強靱化を加速/取水・浄水場の対象を拡大 厚労省/大規模雨水施設の補助創設 国交省
水道5571億円を計上/下水道1兆2384億円/地方債計画/総務省
工水は32億3300万円/安定供給へ耐震化を促進/経産省
水道の未来考える集いに400人/安全で安心な水の供給へ/熊谷厚労省課長が講演/山形県、日水協山形県支部
経験浅い水道職員対象に研修/技術力確保へ支援事業を展開/福島県食品生活衛生課
令和3年4月水道料金統一へ/平均改定率は17・91%/経営審議会が答申/秩父広域市町村圏組合水道局
新ビジョン素案で議論/自然災害への対応強化を柱の一つに/神奈川県内(企)
次期中期計画策定に向け検討/管路包括へ検討部会設置/横浜市環境創造局
JS発注工事を初受注/新技術Ⅰ類の「フラッドバスター」/石垣
水道・ガスとの共同検針へ/道内5カ所で実証試験/北海道電力
上下水道 防災・減災、強靱化を加速/取水・浄水場の対象を拡大 厚労省/大規模雨水施設の補助創設 国交省
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令和2年度の政府予算案が20日に閣議決定され、上下水道関係の内容も明らかになった。非常用自家発電設備の設置や土砂流入防止、浸水災害の防止など平成30年度補正予算から緊急的に実施されている対策が最終年度。令和元年度補正予算案も含め、防災・減災対策に重きが置かれた予算編成となった。水道予算では補助対象となる施設の拡充が図られ、下水道も大規模雨水処理施設整備の新たな補助制度が創設される。今年も台風の襲来などにより上下水道施設の被害が相次いだ。国民生活の安全・安心を支える上下水道の防災・減災、強靱化が急務となる。
水道5571億円を計上/下水道1兆2384億円/地方債計画/総務省
総務省は20日、令和2年度の地方債計画を明らかにした。それによると、公営企業債は東日本大震災分を含め▽水道事業5571億円(対前年度375億円減)▽工業用水道事業338億円(31億円増)▽下水道事業1兆2384億円(395億円減)―となった。上下水道など住民生活に密接に関連した地方公営企業の社会資本の整備を着実に推進するとし、「3か年緊急対策」や事業の実施状況などを踏まえ所要額を計上したとしている。
財政措置の拡充が図られる。水道事業では厚生労働省の「簡易水道再編推進事業」について2年度まで措置を延長。また「生活基盤近代化事業」について2年度から措置する。
工水は32億3300万円/安定供給へ耐震化を促進/経産省
工業用水道事業関係予算案は、32億3300万円となった。23日、経済産業省地域産業基盤整備課が明らかにした。工業用水道事業費として臨時・特別措置分の10億円を含み29億9500万円。水資源開発事業費は1億6800万円(国土交通省計上分)、工業用水道事業におけるPPP/PFI促進事業費として7000万円を計上している。
水道の未来考える集いに400人/安全で安心な水の供給へ/熊谷厚労省課長が講演/山形県、日水協山形県支部
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山形県防災くらし安心部食品安全衛生課と日本水道協会山形県支部は16日、山形市内の山形ビッグウイングで「山形県の水道の未来を考える集い」を開いた。県の水道ビジョンで示した将来像である〝安全で安心な水を安定的に届け続ける〟ためには、水道事業に対する県民の理解が不可欠であることから、県民と水道事業を担う関係者が一堂に会し、水道の現状を知り未来を考える場として開催したもの。会場には約400人が集まるなか、熊谷和哉・厚生労働省水道課長による「山形県の水道に期待すること」と題した講演などを行った。
経験浅い水道職員対象に研修/技術力確保へ支援事業を展開/福島県食品生活衛生課
福島県保健福祉部食品生活衛生課は、経験が浅い県内水道職員の技術力確保を目的とした研修「水道事業技術力確保支援事業」を実施している。18、19日には白河市内で県南地域を対象に研修を実施し25人が参加、漏水対策をテーマとして同課職員の概論解説をはじめ、県内事業体職員による事例紹介、実機を使用した漏水調査体験などを行うとともに、それぞれの水道事業が抱える課題などを話し合うグループディスカッションも行った。
令和3年4月水道料金統一へ/平均改定率は17・91%/経営審議会が答申/秩父広域市町村圏組合水道局
秩父広域市町村圏組合水道局は、水道料金の統一にあたり審議を重ねてきた「秩父広域市町村圏組合水道事業経営審議会」から答申を受領した。令和3年4月を改定時期として、改定率は平均で17・91%の引き上げが必要だとするほか、基本料金割合の増加や逓増度の緩和などが盛り込まれている。2月に開催する組合構成市町の首長からなる理事会で料金改定の方向性を決定し、住民への説明やパブリックコメントを経て、条例改正案を議会に提出、可決されれば改定となる。20日には秩父市役所で手交式を開き、久喜邦康・同組合管理者(秩父市長)が審議会会長の宇野二朗・横浜市立大学国際教養学部教授から答申書を受け取った。
新ビジョン素案で議論/自然災害への対応強化を柱の一つに/神奈川県内(企)
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神奈川県内広域水道企業団は20日、横浜市内で第3回新ビジョン検討委員会(委員長=石井晴夫・東洋大学客員教授)を開いた。骨子案の意見のとりまとめを行ったほか、今回新たに示された素案について検討を行った。骨子案は今回出された意見をもとに修正し、企業団議会1月定例会での意見を踏まえて確定させる。
冒頭、黒川雅夫・企業長は、「台風15、19号により全国各地で被害が出た。19号では、神奈川県企業庁の城山ダムが運用開始から初めて緊急放流した。このように、これまで想定しきれなかった事柄を常に想定し、備えていかなければならないと強く認識した。
次期中期計画策定に向け検討/管路包括へ検討部会設置/横浜市環境創造局
横浜市環境創造局は17日、横浜市研修センターで下水道事業経営研究会(第8期)」の初会合を開いた。小林正幸・局長は第8期の審議事項について「下水道中期経営計画2018の中間期における進捗状況の確認、次期の中期計画の策定に向けた骨子などについて意見を求めていきたい」と説明した。研究会は、今回を含めて6回程度開催する予定で、令和3年9月頃に意見を提言としてとりまとめ、その内容を踏まえ、令和4年から4カ年を計画期間とする次期中期経営計画を策定する。
JS発注工事を初受注/新技術Ⅰ類の「フラッドバスター」/石垣
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石垣は、同社の全速全水位型横軸水中ポンプ「フラッドバスター」を採用した日本下水道事業団(JS)発注工事を、JSから初めて受注した。フラッドバスターは、同社とJSの共同研究により開発された製品で、JSが新技術を受託建設事業に積極的に導入するために運用している新技術制度において、平成29年にポンプでは初めて新技術Ⅰ類に選定されている。
フラッドバスターは▽吸込み側の水位にかかわらず全速で運転できるので、急な降雨にも対応できる▽水路内水位を低く抑えることで豪雨等による浸水被害を軽減できる▽起動頻度の減少により電気設備の負荷を軽減し安定した運転を確保するとともに、ライフサイクルコストの縮減に寄与することができる▽新設のポンプゲートやポンプ井定置形だけではなく、ポンプ形式が異なる機場の更新にも適用できる▽ポンプを複数台設置することで、総排水量10立方m/秒以上にも対応できる―などの特長があり、施工中も含め約20機場で導入されている。
水道・ガスとの共同検針へ/道内5カ所で実証試験/北海道電力
北海道電力は16日、システム開発会社や計器メーカーと協力し、電力スマートメーター通信ネットワークを活用した「電気・ガス・水道共同検針」の実証試験を開始した。実証試験期間は来年3月までで、得られた成果を踏まえ、事業化に向けた検討を行っていくこととしている。
実証試験に協力するのは、システム開発会社では大崎データテックとシステムアンドリサーチ、計器メーカーは愛知時計電機、アズビル金門、東洋計器、矢崎エナジーシステムとなる。