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2020年(令和2年) 4月 6日(第5404号)
新法人「FJISS」始動/下水道の持続へ政策提言を
府域一水道に向け報告書/施設統廃合・集約で財政効果/共通認識に活用しさらなる取組を/財政シミュレーションなど検討/大阪府
相互補完で基盤強化目指す/羽生市と技術連携強化で覚書/埼玉県企業局
包括的業務委託がスタート/経営効率化、サービス向上へ/第一環境・伊達地区管工事組合JVが受託/伊達市
水道基盤の強化へ連携協定/施設の最適配置や広域化推進へ/大阪市、堺市、大阪広域(企)
白川浄水場改修など推進/ビジョン改定版を公表/配水管更新、発展的広域化も/札幌市水道局
国内初、メーター交換せずにスマート化/春日那珂川(企)にeMeter導入/リンクジャパン、グローバルソリューションズ
新法人「FJISS」始動/下水道の持続へ政策提言を
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下水道関連企業が業種横断的に結集した新法人「一般社団法人 持続可能な社会のための日本下水道産業連合会(略称:FJISS)」が1日、設立した。会長(代表理事)は野村喜一・日水コン会長、副会長は中野正明・機動建設工業社長、中村靖・メタウォーター社長、服部博光・管清工業経営企画室長、村上雅亮・NJS社長、渡邊彰彦・月島テクノメンテサービス社長で、会員21社で船出した。
下水道産業の発展を通して持続可能な社会を実現していくために、調査・研究を行い、現場の実情を踏まえた具体的な政策提言や要望活動を行っていく。また、幅広い業務包括形態の官民連携手法の導入が進みつつあることから、協会活動を通じて業種を超えた企業のネットワーク構築にもつなげていく。同日、東京・内神田の内神田すいすいビル5階の事務所で開所式を行い、野村会長が法人名称板を掲示した。
府域一水道に向け報告書/施設統廃合・集約で財政効果/共通認識に活用しさらなる取組を/財政シミュレーションなど検討/大阪府
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大阪府は「府域一水道に向けた水道のあり方協議会」(会長=藤井睦子・大阪府健康医療部長)での検討結果を報告書にまとめ、3月25日に公表した。報告書は持続可能な府域水道事業の構築に向け、府域一水道に対する関係者の共通認識として整理したもの。今後のさらなる取り組みの土台として活用する。
同協議会は、一昨年8月に立ち上げ、府内43市町村、2企業団の全水道・用水供給事業体が参加するなか、「一元化」「最適配置」の視点で検討を進めてきた。協議会内に府域一水道最適化専門部会と淀川系浄水場最適配置専門部会を設置し、前者では大阪広域水道企業団の「府域一水道に向けたあるべき姿研究会」を発展させ、後者では府域全体で供給能力が過剰となるなか、府域供給量の9割を占める淀川を水源とした8浄水場の再編案について技術的な検証を行った。
相互補完で基盤強化目指す/羽生市と技術連携強化で覚書/埼玉県企業局
埼玉県企業局は3月23日、羽生市と「水道の技術連携に関する覚書」を締結した。技術的業務の連携を強化し、相互補完によって技術的課題の改善を図り、双方の水道の基盤強化を目指す。同局は平成28年から、ときがわ町とも同様の技術連携を実施しており、今回が2例目となる。
同局が羽生市水道事業の技術的課題を改善するための調査研究・技術支援を行う。具体的には、同局が蓄積する技術力やノウハウを活用して、市が策定するアセットマネジメント手法を取り入れた浄水場をはじめとする施設更新計画の策定や、間もなく退職を迎える経験豊富な職員の有する知識・ノウハウのマニュアル化などについてアドバイスする。また、市が開催する配水管理や給水装置など用水供給事業では実施しない業務に関する技術研修に同局が参加する。さらに、同局が実施する水道の基盤強化のための調査・研究などに市も協力する。
包括的業務委託がスタート/経営効率化、サービス向上へ/第一環境・伊達地区管工事組合JVが受託/伊達市
福島県伊達市の水道事業包括的業務委託が1日、スタートした。同日、同業務委託の開始に伴い開設した水道お客様センターの開所式を開いた。
同業務委託は、経営の効率化や経費削減、市民サービスの向上を図るため、高度な技術や豊富な経験を持つ民間事業者に、水道料金窓口等業務や水道施設維持管理業務をまとめて委託するもの。受託者は第一環境と伊達地区管工事協同組合の共同企業体で、委託期間は令和2年4月から5年間となる。
水道基盤の強化へ連携協定/施設の最適配置や広域化推進へ/大阪市、堺市、大阪広域(企)
大阪市水道局、堺市上下水道局、大阪広域水道企業団は、大阪府の調整のもと、3月30日に「水道の基盤の強化に向けた連携協定」を締結した。3者間の連携を推進し、基盤強化とともに、広域化の推進に取り組む。
白川浄水場改修など推進/ビジョン改定版を公表/配水管更新、発展的広域化も/札幌市水道局
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札幌市水道局は3月30日、「札幌水道ビジョン改定版」を公表した。平成27年度から令和6年度までの10年間を計画期間としているが、計画の折り返し地点を迎える令和元年度にこれまでの取り組み結果を検証、情勢の変化や事業の進捗状況に合わせて白川浄水場の改修や豊平川水道水源水質保全事業をはじめとする具体的な取り組みの内容を見直すとともに、今年度以降の財政収支見通しを新たに策定した。
基本理念「利用者の視点に立つ」と、▽安全で良質な水の確保▽安定した水の供給▽利用者に満足される水道▽健全経営のもと自律した水道―の4つの目標、▽水源の確保と水源保全の強化▽水質管理の強化▽効率的な施設整備と維持管理▽総合的な危機管理システムの確立▽利用者サービスの充実▽経営の健全化・効率化▽活力ある人材・組織づくり▽環境に配慮した事業運営の推進―の8つの施策の基本方向は継続している。
国内初、メーター交換せずにスマート化/春日那珂川(企)にeMeter導入/リンクジャパン、グローバルソリューションズ
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IoTプラットフォーム事業を手がけるリンクジャパンとグローバルソリューションズは1日、既設のアナログ式水道メーターを交換することなく自動検針を実現する「eMeter(イーメーター)」を今月から春日那珂川水道企業団に導入すると発表した。メーター交換が不要でスマート化するサービスの商用化は国内初の事例となる。近年、人口減少や少子高齢化による検針員の不足が懸念されているが、人手不足を解消する先進事例として注目される。