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2020年(令和2年)  6月  1日(第5417号)






雨水計画・耐水化の制度化へ提案/「浸水対策」テーマに議論/下水道政策研第3回制度小委
 国土交通省下水道部と日本下水道協会が運営する下水道政策研究委員会の第3回制度小委員会(委員長=花木啓祐・東洋大学教授)が5月29日にウェブ会議システムにより開催された。今回のテーマは「浸水対策」で、令和元年度東日本台風の被害や気候変動の影響を踏まえ、1.雨水計画のあり方 2.施設の浸水対策の推進―の2項目について制度化すべき提案が事務局からなされ、議論を深めた。制度小委員会は今後2回開催され、6月下旬から7月上旬をめどにとりまとめる。次回は「人口減少・高齢化等への対応」がテーマで、とりまとめの素案が示される予定。

新型コロナでタスクフォース/国交省や東京都など自治体と連携/代表は大村東北大シニアリサーチフェロー/日本水環境学会
 日本水環境学会(会長=松井佳彦・北海道大学大学院教授)は、水環境分野における新型コロナウイルス感染症に関する学術的研究の積極的推進と科学的根拠に基づく情報発信を行う「日本水環境学会COVID―19タスクフォース」を設立した。水環境分野における新型コロナウイルス感染症および将来発生し得る新興感染症に対応した新しい社会の構築に貢献する。代表は大村達夫・東北大学未来科学技術共同研究センターシニアリサーチフェロー、幹事長は本多了・金沢大学理工研究域地球社会基盤学系准教授が務める。

未普及解消へDBで汚水管整備/提案書受付は7月13日まで/鶴岡市上下水道部
 山形県の鶴岡市上下水道部は同市公共下水道栄・京田北工区、京田南工区の2工区の汚水管渠整備を、設計・施工を一括で発注するDB(デザインビルド)方式で実施する。5月20日に入札公告を行った。併せて、上水道、ガス施設の移設設計を一体的に実施することで、従来では達成できなかった事業量を早期に達成させる。
 京田北工区、京田南工区のいずれも、業務範囲は、対象施設の調査、設計工事、施工管理、協議および調整。対象施設は▽開削工(自然流下)▽開削工(圧送)▽推進工▽マンホール工▽立坑工▽取付管およびます工▽路面復旧工▽マンホールポンプ―。入札参加資格申請書・事業提案書の受付は7月3~13日。入札は総合評価落札方式により実施し、落札者の決定は9月11日、同25日に基本協定の締結を予定している。

AIで水道管の劣化予測/効率的な管路更新に向け/米国フラクタ社と契約を締結/実践導入は国内初/豊田市上下水道局
 豊田市上下水道局は、AIを活用した水道管劣化予測に着手する。5月21日に米国のFracta(フラクタ)と「水道管劣化予測データ作成業務委託」の契約を締結。解析結果は、同局の水道ストックマネジメント計画で決定した優先順位を補完するのに活用し、選択と集中による効率的な管路更新につなげていく。これまで、国内では6事業体でAIによる水道管劣化予測の実証実験が行われているが、実践導入は同局が全国で初めてとなる。
 契約期間は令和3年3月12日までで、契約金額は1876万7100円となる。

塩ビ管の漏水箇所を特定/神戸市でトレーサーガス工法/グッドマン
 グッドマン(横浜市、渡邊研一社長)はこのほど、神戸市の六甲山中で塩ビ管の埋設位置と漏水箇所を検出するデモンストレーションを行い、漏水箇所をピンポイントで特定した。
 埋設位置は同社が独自開発した樹脂管の配管路や漏水箇所を特定する「PVCロケーターD305」を用い、漏水箇所の探索はトレーサーガス造成機「ハイドロトレーサーHT―55」とトレーサーガス検知器「バリオテック460」、長距離相関式漏水探索機「アクアスキャン620L」、水中漏水音収集アダプター「ハイドロフォン」などを駆使することで、短時間で漏水箇所を特定。その後、神戸市水道局が漏水箇所と特定した箇所を掘削して漏水を確認、復旧工事を行った。
 塩ビ管などの樹脂管は、漏水音が伝わりにくく、音聴式の漏水探索機では漏水の有無を確認しづらいことから、同社では不燃性ガスである4%以下の水素ガスを配管に注入して漏水探索を行うトレーサーガス工法を提案している。これまで、塩ビ管の漏水箇所を特定した実績が多数あり、樹脂管にはトレーサーガスでの探索が非常に有効だとしている。

AIで2時間後の放流水質を予測/処理場の運転管理を効率化/日新電機
 日新電機(京都市、齋藤成雄社長)は、AIを活用して下水処理場の放流水質の変化を予測する「放流水質AI予測」技術を開発した。処理場内の監視制御装置に保存されている過去の計測データを基に、AIで2時間後のCOD(化学的酸素要求量)やTN(全窒素含有量)、TP(全りん含有量)濃度を予測する。水質悪化を未然に防止し、運転・維持管理の効率化が期待できる。
 放流水質は、自動測定装置でモニタリングし異常を検知しているが、流入する汚水や処理工程の状況により水質が悪化した場合、改善までに一定の時間が必要となり、対応する技術者の経験、ノウハウも求められる。
 新たな技術では、処理場内の監視制御装置に保存されている、流量計や濃度計などの計測データから作成した学習モデルに現在の計測データを入力し、AIが予測した2時間後のCOD、TN、TP濃度をもとに、反応タンクの送風量や最終沈殿池の汚泥量を制御する。水質の変化をAIが事前に察知することで、技術者は、運転変更などの対応に必要な時間を十分に確保でき、水質の悪化を未然に防止することが可能になる。