京都市上下水道局発足 |
京都市は今年4月1日に上下水道局をスタートさせた。環境の視点で、取水から排水に至る「水の健全な循環」のため、"水"の一元的な把握・管理とともに、さらなる事業の効率化を目指すもの。本紙では吉村憲次公営企業管理者・上下水道局長のインタビューをはじめ、渡邊尚之みず政策監、西村誠一郎次長、弘元晋一理事らによる鼎談で上下水道局統合の経緯や意義、今後の課題などを紹介する。 |
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全国水道企業団協議会総会特集 |
全国水道企業団協議会の第48回総会が7月1・2日の両日、さいたま市で開催される。今年度末をピークとした市町村合併に伴い、解散・脱退が相次ぐ各地の水道企業団。今回の開催担当である埼玉県水道企業団協議会を組織する5企業団のうち、3企業団がこの合併論議の渦中にある。そこで本紙特集では、会長を務め、また構成団体のひとつが合併を協議している越谷・松伏水道企業団の須賀清光企業長にインタビュー。市町村合併による会員数の減少と水道広域化のあり方について話を聞いた。また全国協議会会長の三浦大助・佐久水道企業団企業長が開会に寄せて執筆した挨拶文を掲載する。 |
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拠点都市シリーズ№279=草津市 |
我が国の経済情勢が厳しいなか、各企業は様々な経費削減策を実施している。なかでも大口水道使用者が推進する地下水転換によるコスト削減策は水道事業の経営に深刻な打撃を与えている。滋賀県草津市では、地下水転換を規制する条例を昨年12月に発令して、この問題に対応し、画期的な試みとして全国の水道関係者から注目を集めている。今回の拠点都市シリーズは草津市が取り組んだ大口使用者の地下水転換規制策をテーマに同市の奥野敏男・前水道部長と立命館大学の山田淳教授とで語り合って頂いた。 |
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日水協九州地方支部総会特集 |
日本水道協会九州地方支部総会の第73回総会が7月1・2の両日、大分県別府市で開催される。長期的な水道事業の在り方を展望する『水道ビジョン』が発表され、水道の新たな展開に注目が集まるなかでの総会開催。九州地方支部の各事業体が抱える様々な課題克服に向け、活発な意見交換に期待が集まる。本紙では日水協九州地方支部長・山崎広太郎福岡市長のメッセージとともに、別府市の宮崎眞行水道企業管理者のインタビュー、幹部職員アンケートなどを掲載し、別府市水道事業の概要を紹介する。 |
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水道ビジョン特集 |
厚生労働省は6月1日、21世紀水道の道標となる「水道ビジョン」を公表した。ビジョンでは水道の将来像を「世界のトップランナーを目指してチャレンジし続ける水道」として描き、政策目標として「安心」「安定」「持続」「環境」「国際」の5本柱を掲げた。新たな概念による広域化の推進、日本型の官民連携など、目標達成のための具体的な施策を示すとともに、達成状況を分かりやすく示すため、有効率や基幹施設の耐震化率、異臭味被害率など定量的な施策目標も示した。「蛇口から水を飲める文化」を守り続けるためにも、水道界は一丸となってビジョンの具体化を進めていかなければならない。インタビュー等により水道ビジョンの意義を確認するとともに、今後の方向を探った。 |
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着々と事業展開する常滑市 |
中部国際空港(愛称セントレア、2005年2月17日開港予定)の玄関都市である愛知県常滑市では日本下水道事業団に委託し、空港関連工事として、セントレア汚水中継ポンプ場や空港島汚水幹線、常滑浄化センターの増設に着手しており、今年3月に中継ポンプ場と汚水幹線が稼動した。そこで、本紙では施設概要をはじめ、同市下水道の取り組みを紹介した。 |
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PSI販売促進キャンペーン |
PSI参画企業13社は6月21日からローモルPSIの販売促進の全国キャンペーンを開始した。本キャンペーンはローモルPSIを導入することが浄水場施設全体のコストダウンを実現することを全面的に強調しPSIの普及化を目指すというもの。総勢650を動員しての大キャンペーンとなる。本紙ではこのキャンペーンの背景、内容並びにPSIの動向をトピックスとして取り上げた。 |
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下水道整備促進キャンペーン№7=福島県 |
都道府県の下水道行政にスポットを当て、21世紀の下水道を展望するシリーズ特集の第7弾は福島県。下水道普及率が37.1%と全国平均と比較して低いため、これから積極的に整備を図る方針だ。この4月には、県内で4つ目の流域下水道となる大滝根川流域下水道が一部供用を開始した。また、4月には全県域下水道化構想を見直し発表している。着々と整備を進める福島県の嶋原吉雄・下水道グループ参事に、事業の現状や今後の課題について話を伺った。 |
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日本オゾン協会年次研究講演会 |
日本オゾン協会第14回年次研究講演会が24日から2日間、山口県周南市の徳山大学で開催される。今回は39題の発表とともに、一般公開の特別セッション「オゾンの新しい可能性を探る―医療分野への応用―」も企画されている。そこで、本紙では宗宮功・日本オゾン協会会長の挨拶、杉光英俊・徳山大学学長のインタビュー、発表論文の題名などで、年次研究講演会の概要を紹介した。 |
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全国管工事業協同組合連合会特集 |
管工事業の全国団体として経営と技術に優れた企業づくりのために各種事業を展開している全国管工事業協同組合連合会(金子利会長)の第44回通常総会・全国大会が6月16日、さいたま市の大宮ソニックシティで開かれる。改正水道法、水道ビジョンへの対応、市町村合併への対応、配管基幹技能者の育成、、給水装置工事配管技能者制度の確立、IT化の推進など課題、問題が山積しているが、金子利会長を中心に難局を乗り越えようとする努力が全管連760団体・21,465社に求められている。本紙では全管連の通常総会・全国大会を機に金子会長に活動状況や今後の展開をインタビューすると共に、全管連の多岐にわたる諸事業や全管連青年部協議会の活動を紹介する。 |
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堺市上下水道局発足 |
大阪府堺市では水道局と建設局下水道部が統合し、4月から「上下水道局」が発足した。同市では統合を契機として、さらなる市民サービス向上と経営の効率化などを推進するとしている。そこで、本紙では堺市上下水道事業の取り組みを紹介した。 |
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電気学会・女性技術者座談会 |
電気学会公共施設技術委員会は上下水道、廃棄物、都市防災などの分野を対象に、産官学が一体となって調査・研究・情報交換を行い、公共施設の発展と充実を目指しているものである。昨年設立15周年を迎え、活動は更に活発なものとなっている。こうした中で、上下水道界においても女性技術者の活躍が顕著になっていることに注目し、正副委員長と女性技術者11名による座談会『公共施設技術における女性技術者が果たす役割と今後への期待』を実施した。出席いただいたのは正副委員長と東京都水道局2名、東京都下水道局2名と、日水コン、日立製作所、東芝、三菱電機、富士電機システムズ、明電舎、横河電機の各社の皆さんである。 |
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水道研究発表会特集 |
第55回全国水道研究発表会が京都市で開かれますので、それを記念して琵琶湖に面した近江八幡市を舞台に、川端市長はじめ関西にご縁のある水道界の重鎮にご出席いただきました。座談会のタイトルは「市民生活の変化と水道事業の将来」ですが、とくに研究発表会に参加される「若手水道技術者への提言」ということを念頭にお話いだければと期待しております(司会者あいさつ)。
厚生労働省は水道ビジョンを発表し、"世界のトップランナーを目指してチャレンジする水道"を掲げ、長期的な方向性を示した。同ビジョンにあるように、水道界は様々な課題を抱えているが、その一方で、新たな転換期としての期待も大きい。そうした変動の時代において、大学の研究活動はさらに重要性を増している。ここでは、開催地・京都の京都大学・伊藤禎彦教授、龍谷大学・宗宮功教授、立命館大学・山田淳教授、に最近の研究内容や研究発表会への期待などを伺った。 |
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西日本・上下水道の新陣容 |
中四国、九州地方の上下水道事業は先進的な取り組みによって我が国の上下水道界発展に大きな貢献をしてきた。21世紀に入り、上下水道事業が新たな展開を迎えた今、各上下水道事業体は将来に向け、様々な課題を克服し、新たな事業展開を進めています。本紙では、中四国、九州地方の県庁所在地で今春就任した局長級、部長級の幹部職員の方々にアンケート調査を実施し、就任の抱負や今後の展望などをお聞きした。( (1)生年月日
(2)略歴 (3)抱負 (4)課題 (5)趣味・好きな言葉 ) |
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オールライナー10周年特集 |
下水道管渠更生・補修システムであるオールライナー工法の普及を目指す「オールライナー協会」が協会設立10周年を迎えた。会員数も8社からのスタートが現在では230社となり、実績も200キロを超えるなど、下水道事業発展に大きく貢献してきた。今後も更なる発展が期待されている。本紙では同協会設立10周年を記念して松本浩治会長(東海下水道整備(株)代表取締役社長)インタビューすると共に、三谷久夫技術委員長(旭テック(株)東京支社長)に課題と展望を聞いた。また、初代会長の平井顯一氏(平井工業(株)相談役)、前会長の長谷川清氏(管清工業(株)取締役会長、(株)カンツール代表取締役)にも10周年の心境を語っていただいた。 |
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水道メータユニットの最新動向 |
集合住宅におけるメータ周りでは、パイプシャフト内の狭隘なスペースによる制約や異種金属の接続に起因する腐食などメータの維持管理はもとより、検満期のメータの取替えに支障を来たすケースも少なくなく、各水道事業の現場で大きな課題になっている。この課題を一気に解消するものとして期待されているのが「メータユニット」だ。近年は大都市を中心に積極的な採用事例が目立つようになり、特に、今年1月からは東京都水道局が新しい設置基準の運用を開始したことで注目度は高まってきている。本紙では、この機を捉え、給水装置部門における技術的進展を象徴するメータユニットにスポットを当てた技術特集を企画、東京都水道局給水部長の滝沢優憲氏に同局におけるメータユニット採用の経緯と展望についてインタビューをお願いし、また、先進的に導入している横浜市、名古屋市の担当課長に技術原稿を執筆いただいた。 |
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大阪市水道局の咲洲配水場が完成 |
大阪市水道局では平成13年度から「大阪市水道 浄水技術R&Dプログラム」に取り組んでいる。R&Dプログラムでは浄水並びに水質管理部門が連携し、現状と諸課題を踏まえながら、その解決に向けた調査研究に取り組んでいる。そこで、本紙ではR&Dプログラムを総括する安藤浄水統括担当部長兼柴島浄水場長と、課長クラス4名を交えた座談会を実施するとともに、4月に完成した「咲洲配水場」の概要を紹介した。 |
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拠点都市シリーズ№278=新潟市 |
新潟市水道局が大きな節目を迎えようとしている。来年の3月に実現する見通しの周辺市町村との大規模合併により、78万人の大都市が誕生する。明治43年に通水した水道事業は既に成熟期に入っているが、局では施設の抜本的な再編成を軸にしたプランニングが前向きに検討されている。今回の拠点都市シリーズは、『市町村合併に伴う広域化と水道事業経営』をテーマに同市の長谷川守・水道事業管理者と日本水道協会の赤川正和・専務理事とで語り合っていただいた。
新潟市水道局は昭和39年の新潟地震による教訓を踏まえた地震対策や配水ブロックシステムの構築など、高い技術力と積極的な事業運営に支えられた充実した施策展開が目立つ。近年は、主力施設・鳥屋野浄水場のリニューアル施設として信濃川浄水場の建設工事を進めているのをはじめ、来年に予定されている周辺市町村との大規模合併に伴う施設計画など、我が国の水道事業体の参考となる取り組みが注目を集めている。本紙では、新潟市水道局の技術力にスポットを当てた特集号を企画、この4月に技術部長に就任した山垣浩司氏のインタビューを掲載したほか、同局幹部職員のご執筆による3テーマの技術原稿を掲載した。 |
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下水道管渠の更新事業 |
下水道の機能確保とともに、道路の陥没や浸入水を防ぐため、老朽化した下水管渠の計画的な改築・更新が急務となっている。国土交通省も施設の老朽化対策として下水管渠の改築・更新を重点に掲げ、積極的に事業を展開している。大都市における下水管渠の改築・更新事業の現状と今後の取り組みを紹介した。 |
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全国簡易水道大会 |
全国簡易水道協議会と沖縄県地域振興対策協議会は6月2日(水)午後、那覇市の「沖縄ハーバービューホテル」で全国簡易水道大会と通常総会を開く。全国の簡易水道関係者が一堂に会する大会では、水道未普及地域の解消はもとより、病原性微生物対策、地震や渇水にも強い施設整備、水質管理体制の充実、事業の統合・広域化による経営基板の強化など、将来にわたり安全な水道水を安定的に供給できる質の高い水道施設の整備を進めるため、当面する重要課題について審議。大会決議を採択する予定だ。開催地である沖縄県の水道を紹介するほか、全国6箇所で開催されたブロック会議を振り返った。また、厚生労働省より谷津龍太郎・水道課長、成井進・簡易水道係長より原稿をいただいた。 |
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第46回水道週間特集 |
第46回水道週間が6月1日から始まる。今年の標語は「安心の 笑顔広がる 水道水」。水道週間は、国民に水道への理解と協力を訴える絶好の機会だ。全国各地で多彩な行事が予定されている。坂口力・厚生労働大臣に、水道ビジョンの理念やポイントについてインタビューした。今年の中央行事開催地は、経営の効率化と技術者不足に対応するため、全国に先駆けて浄水場の維持管理業務に第三者委託を導入した群馬県太田市。谷津・厚労省水道課長と清水・太田市長に「まちづくりと水道」をテーマに話し合っていただくとともに太田市の水道事業を紹介した。
第26回水道週間中央行事は5月30日、群馬県太田市で開催される。太田市は水道法改正をうけ、全国に先駆けて浄水場の維持管理業務に第三者委託制度を導入するなど、先進的なまちづくりに取り組んでいる。太田市出身の谷津・厚生労働省水道課長と清水・太田市長に、水道事業運営の方向や市町村合併、まちづくりをめぐり語り合っていただいた。(文責=本紙編集長・大津孝雄) |
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西日本各都市の新陣容 |
関西地方の上下水道事業は先進的な諸事業によって我が国の上下水道界発展に大きな貢献をしてきた。21世紀に入り、上下水道事業が新たな展開を迎えた今、関西地方の水道事業体は将来に向け、新たな展開を進めている。そこで本紙では、関西地方の県庁所在地で今春就任された局長級、部長級の幹部職員の方々にインタビュー、アンケート調査をお願いした。 |
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九州地区水道企業団特集 |
九州地区水道企業団協議会の第19回総会が5月27・28の両日、山神水道企業団担当で開催される。本格的な維持管理時代を迎えた九州地方の各水道企業団は、水質保全対策や水源確保、危機管理体制の強化、経営基盤の確立など山積する課題を抱えており、今総会の活発な議論に期待が集まっている。そこで本紙では、開催地・山神水道企業団の事業を紹介する。 |
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厚生労働省の新規採択事業 |
厚生労働省は、より安全で良質な水道水の安定供給へ向け、平成16年度水道関係予算の配分にあたり、高度浄水やライフライン機能強化事業、水道管路近代化事業、水質検査施設整備事業等の採択箇所を増やした。新規採択事業から主なものをピックアップし、事業計画の概要と今後の取り組みを紹介した。 |
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動き出した水道O&M研究会 |
水道法の改正に伴い、水道施設に関する技術上の業務委託が可能になった。第3者委託の実施については民間企業個々で対応していたが、第3者委託の受け皿となる中核企業の集団「水道O&M研究会」が昨年10月に発足した。民間企業による水道施設の運営と管理の促進・定着を図るため、技術改善・向上を行い、その成果を会員企業で共有し、発展することが目的である。本紙では本格的に活動を開始した同研究会の活動や展望などを大石直行代表幹事、山田昌司副代表幹事に聞くと共に、同研究会の活動内容を紹介する。 |
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谷戸下水道部長対談シリーズ№4 |
NPO法人「水フォーラム21」は大阪に活動拠点を置き、公共用水域の水質浄化を図るため、行政と住民との橋渡し的役割を担っている。今回の谷戸善彦・国土交通省下水道部長の対談企画では、中本正明・水フォーラム21理事長に登場して頂き、水を使った大阪の再生について語って頂いた。対談の前には、大阪府鴻池処理場の高度処理水(生物膜ろ過、木炭浄化槽、オゾン施設)を放流している鴻池水路を視察した。同水路は江戸時代、鴻池新田に農業用水を送っていた水路。最近、東大阪市が水辺空間創造事業を行った。 |
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企業団協・関西地区協議会総会特集 |
全国水道企業団協議会関西地区協議会第9回総会が14日、大阪市淀川区の新大阪シティプラザで開催される。そこで、本紙では開催担当の阪神水道企業団の事業概要を紹介する。 |
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都下水道局「水再生センター」特集 |
東京都下水道局は、今年4月から同局の所管の下水処理施設の名称を「下水処理場」から「水再生センター」に変更し、多様化・拡大傾向にある下水道事業の内容の積極PRに乗り出した。本紙では、下水道界におけるこの画期的な名称変更を機に記念特集号を企画、国土交通省下水道部長の谷戸善彦氏に東京都の水再生センターの現場を視察していただいた上で下水道局長の二村保宏氏との対談をお願いしたのをはじめ、名称変更に伴う関連PR行事をレポートした。 |
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企業団協・中部地区協議会総会特集 |
全国水道企業団協議会中部地区協議会第9回総会が13日、富山県新湊市で開催される。開催担当の射水上水道企業団は昭和47年度に創設し、現在は1市3町1村を給水区域に末端給水事業を実施しており、水道管路近代化事業など着々と事業展開している。そこで、本紙では同企業団の取り組みを紹介した。 |
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下水道研究会議幹事会特集 |
一般都市の下水道部局長らで組織されている「下水道研究会議」の、平成16年度幹事会が5月11日に藤沢市で開催される。下水道研究会議は昭和42年から、一般都市の下水道事業が抱えている隘路について意見を交換し、下水道事業の推進に貢献してきた。そこで本紙では、幹事会開催を機に藤沢市の下水道事業を紹介すると共に、横須賀市上下水道局施設部長の柳田隆・代表幹事に下水道研究会議の役割について原稿を執筆して頂いた。 |
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合併1周年を迎えた南アルプス市 |
昨年4月1日に4町2村が合併して発足した南アルプス市。水道事業は野呂川水道企業団を中心とした「南アルプス市企業局」に一元化されることになった。本紙では、市ならびに企業局の発足1年を記念して、事業の概要を紹介する。 |
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水道ビジョン案のポイントと方向 |
21世紀の初頭において関係者が目標を共有し、水道界が一丸となって取り組むための道標となる「水道ビジョン(案)」がまとまった。厚生労働省では、パブリックコメントを経て5月下旬にもビジョンをまとめる予定だ。厚生労働省の谷津水道課長を囲み、横浜市と東京都の若手幹部技術者に水道ビジョン案の目的とポイント、今後の方向等を語り合っていただいた。 |
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日本水道鋼管協会特集 |
全国の水道関係者の努力で我が国の水道普及率は97%に達したが、日本水道鋼管協会は技術・製品を通じてこれまで水道の発展に大きく貢献してきた。今後も水道発展に果たす役割は大きなものがある。本紙では躍進する日本水道鋼管協会にスポットを当て、町田秀・同協会専務理事に活動状況や今後の展開を聞くと共に、大径管部会、小径管部会の部会長に活動内容をインタビューした。また、水道技術研究センターが発行した「鋼管路の診断及び更新・更生計画策定マニュアル」に委員として参画した竹内貴司氏、中島良和氏にマニュアルの内容や苦心した点などをインタビューするなど、新たな展開を目指す日本水道鋼管協会を紹介する。 |
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産業界の役割と今後への期待 |
事業体・産業界とも厳しい情勢が続く中で、これからの水道界はどのような方向に進むべきか。東京都の飯嶋宣雄水道局長をお招きし、産業界の取りまとめ役と言うべき水団連の坂本弘道専務理事、産業界からクボタの前田淳一鉄管事業部長、荏原製作所の小島良三常務執行役員と共に、これからの水道事業と産業界のあり方について、語り合っていただいた。 |
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中小規模水道の改善方策調査報告 |
全国簡易水道協議会と水道技術研究センターは共同で、平成13年度~平成15年度までの3箇年にわたり『中小規模水道事業改善方策検討調査』を行った。3月末までにまとめられた報告書は、(1)中小規模水道の生い立ち(2)簡易水道の果たした役割(3)簡易水道の数(4)経営形態(5)簡易水道の課題(6)課題解決に向けた提言(7)小規模水道の管理向上を図るための方策(8)簡易水道基本問題検討会の設置
(仮称)からなっている。ここでは、「簡易水道の課題」「課題解決に向けた提言」の概要を紹介した。 |
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ステンレス配水池特集 |
配水池は平常時・緊急時における安定給水の要としいて欠くことの出来ない基幹施設だが、近年ステンレス鋼の材質や施工性等の特色を生かし、ステンレス製の配水池の導入が進んでいる。ステンレス配水池を採用し、良好な結果を得ている湯沢市(秋田県)、白河市(福島県)、新宮町(兵庫県)、東備水道企業団(岡山県)の4事業体の現地ルポを行うと共に、(社)埼玉県水道協会の関根光雄事務局長にインタビューした。関根氏は全国簡易水道協議会の『水道工事歩掛改定検討委員会』の委員長として、中小規模水道のレベルアップに精力的に取り組んでいる技術者である。 |
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名古屋市鍋屋上野浄水場第3配水池 |
名古屋市上下水道局が一昨年6月から建設を進めてきた鍋屋上野浄水場第3配水池がこのほど竣功となった。名古屋市水道事業がスタートしたのは大正3年(1914年)で今年は通水90周年の節目を迎えるが、同浄水場はその水道創設時から一貫して名古屋市の主力浄水場として同市の発展を支えてきた。今回の第3配水池の完成は、設備更新、耐震性強化、配水池容量の増強といった、一層のレベルアップを睨んで同局が実施してきた同浄水場の一連のリニューアル整備が完了したことを意味する。本紙特集号では、第3配水池築造工事の経緯について同局技術本部建設部長の長坂勉氏にインタビューをお願いし、リニューアルなった浄水場を奥村信治・浄水部長にご案内いただきレポートした。 |
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奈良県桜井浄水場排水処理施設 |
奈良県水道局が平成12年度から着工した「桜井浄水場排水処理施設増設工事」がこのほど完成し、4月から本格稼働した。無薬注加圧脱水方式で日量10トンの汚泥(含水率60~70%)を処理し、経費節減や環境保全を図るとともに、資源の有効利用にも取り組む。そこで、本紙では増設工事の概要を紹介した。 |
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日本下水道協会40周年 |
日本下水道協会が昭和39年4月6日に発足してから40周年を迎える。下水協はこの間、下水道整備の原動力として積極的な活動を展開してきた。設立当時1,105であった会員数も、現在では4,644に達している。我が国の下水道普及率はようやく65%に達したものの、なお解決しなければならない多くの課題を抱えているのが現状だ。多様な下水道事業の展開が求められる中、下水道協会の果たすべき役割はさらに重要となっている。創立40周年を機に、「下水道協会の役割と方向」を探った。 |
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山口市水道の事業概要と計画 |
山口市の水道は昭和10年12月の給水開始以来、7回にわたる拡張事業を実施し、現在はそれを継承した施設整備事業を推進している。併せて老朽施設の更新事業、「水道事業経営健全化計画」などに取り組むとともに、水道施設管理システム(マッピングシステム)の完成、膜ろ過システムの実験プラントの設置など着々と事業展開している。そこで、本紙では同市水道の事業概要を紹介した。 |
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拠点都市シリーズ№276=千葉県 |
我が国屈指の末端給水型広域水道である千葉県営水道は、利根川水系の下流に位置していることから、原水の汚濁に悩まされてきた。特に印旛沼の汚濁は著しく、この「宿命」とも言える難題に、我が国初のオゾンと活性炭による高度浄水処理を導入し対処してきた。この時、指導にあたったのが当時北大教授だった丹保憲仁氏(放送大学長)、衛生院技官の真柄泰基氏(北大教授)ら、我が国浄水処理・水質分野のトップ学識者達だった。そして、施設を設計したのが気鋭の技術者だった鈴木泰博氏(技術部長)である。丹保学長を20数年振りに柏井浄水場にお招きし、鈴木部長とこれからのあり方について語り合っていただいた。 |
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日水協の薬品認証業務 |
平成12年の水道法改正に伴い、浄水処理の工程で使用される資機材や薬品についても基準値が定められた。水道事業体は使用する薬品や資機材の性能を確認する責任を負うが、日本水道協会の認証制度は、日水協が検査を行い、国が求める性能に合致していることを認めることにより、事業体が独自で検査をしなくてもすむようにした制度だ。認証制度の中から「水道用薬品」にスポットを当て、森・認証課長を囲み、大都市水道の代表者、薬品メーカーの方々に、制度の概要と役割、認証薬品を使用することによるメリットや今後の方向などについて話し合っていただいた。 |
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貝塚市の水道事業と施設整備 |
大阪府南部に位置する貝塚市は第6次拡張変更事業、上水道施設整備計画「アクア計画C―21」を推進している。この計画では災害に強い水道やサービスの向上を目指し、浄・配水施設の増強や新設、直結給水の拡大、マッピングシステムの構築などを図っている。そこで、本紙では貝塚市水道の取り組みを紹介した。 |
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更なる発展を期す横浜水道 |
横浜市水道局の事業運営が近年活気に満ちている。昨年末に策定した『水道経営改革プラン』を踏まえ、業務の効率化とサービス向上との両立を睨んだ施策展開を積極的に打ち出しているのをはじめ、技術面でも日本水道協会や水道技術研究センター、オゾン協会などと連携した研究開発が活発化するなど、数々の取り組みが全国の注目を集めている。本紙では、横浜市水道局特集を企画、金近忠彦・水道局長のインタビューをはじめ、技術系幹部による座談会、同局技術顧問の相澤貴子氏のインタビューを掲載した。 |
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大規模膜シンポジウム |
水道技術研究センターは30日、横浜市水道局の協力を得て同市西谷浄水場内において「大容量膜ろ過技術を考えるシンポジウム」を開催する。東京都水道局が砧浄水場への日量8万立方メートル規模の膜ろ過施設導入を決め、横浜市、福岡市、鳥取市でも10万立方メートル前後の大規模施設の導入を検討している。本紙では、膜の大容量化をテーマとする同シンポの意義を踏まえた特集号を企画、センターの藤原理事長にお話をうかがったのをはじめ、渡辺北大教授、茂庭東海大教授、御園東京都浄水部長のインタビュー、大容量膜導入を検討している事業体及びe―WAter持ち込み研究者による技術原稿を掲載した。 |
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鉛の水質基準強化1年 |
平成15年4月1日から鉛に関する水道水質基準が10.05mg/Lと0.01mg/Lに強化されてから、1年が経過しようとしている。この間、全国の水道事業者は鉛管の布設替、PH調整、広報の強化に取り組む一方、関係企業では鉛レス製品の開発を推進し、こうした製品への取り替えが今後の対策の柱と目されている。又、この4月からは検査に用いる水の採水方法も「15分滞留法」に改められる等、対応の強化を迫られている。本紙では一貫して鉛対策を指導・提言している国包章一氏(保健医療科学院水道工学部長)のインタビューを始め、先進都市における鉛対策を紹介した。 |
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大阪市舞洲スラッジセンター |
大阪市が日本下水道事業団(JS)に委託し、平成9年度から建設してきた「舞洲(まいしま)スラッジセンター」の第1期事業がこのほど完成した。センターは8下水処理場からパイプ圧送された下水汚泥を脱水・溶融する施設で、省エネルギーやスラグ再利用とともに、遊歩道やせせらぎなど、人と環境にやさしい施設として注目を集めている。そこで、本紙では舞洲スラッジセンターの施設概要などを紹介した。 |
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水道事業団の受託施設通水 |
日本下水道事業団(JS)は平成15年10月1日から地方共同法人に移行しており、新たな経営理念として「お客様第一の経営」、「自立的な経営」を掲げている。さらに、今年の4月からは本社─総合事務所(7ブロック)─事務所(概ね都道府県単位)という組織形態に生まれ変わる。本社についても現在の5部から経営企画、事業統括、技術監理の3部体制とし、設計業務は本社に集約することになっている。地方公共団体の様々なニーズに対応するため組織形態は変わるが、引き続き地方公共団体からの委託に基づく、下水処理場をはじめとする根幹的な施設の建設を主な事業として位置づけている。そこで本紙では、JSの15年度事業計画のうち、受託建設事業によって待望の供用開始を迎えることになった地方公共団体の下水処理場の一部を紹介する。 |
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水道施設管理技士制度 |
水道界初の『水道施設管理技士資格制度』が3月からスタートした。この制度は、平成14年度に改正水道法が施行され、民間企業が水道事業の運転、維持管理業務に参画することが可能となったのに対応したもの。水道事業体の第三者委託をサポートするとともに、民間企業の技術力向上を図ることを目的としている。制度の発足により、受委託の目安が明確になり、水道管理業務の第三者委託が進むことが期待される。制度のスタートにあたり、『水道施設管理技士資格制度』の意義を改めて確認するとともに、制度の概要、詳細な募集要項等を紹介した。 |
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池田市水道第6次拡張事業 |
池田市水道事業は昭和13年に通水し、水需要の増加に併せて拡張事業を実施、現在は第6次上水道拡張事業(平成6年度~同22年度)に取り組み、安全で安定した水道事業を目指している。その中で、古江浄水場計装監視設備の更新工事が竣工、また寺尾山配水池の築造工事に着手するなど、新時代の水道を見据えた諸事業が進展している。そこで、池田市の倉田薫市長に水道事業の現状や今後の在り方を聞くとともに、古江浄水場計装監視設備、寺尾山配水池建設工事の概要を紹介する。 |
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羽村市で我が国最大の膜ろ過稼働 |
羽村市が同市浄水場内に建設を進めていた膜ろ過設備が完成の運びとなり、この24日には竣功式が開催される。日量3万立方メートルという我が国最大規模、クリプトスポリジウム対策を念頭に置いた大孔径ろ過膜の採用など、その整備動向が注目を集めていた同施設の完成を機に本紙では特集号を企画、羽村市水道事務所の川上秀夫・高度浄水担当参事による導入のコンセプト、施設概要、整備経過についての原稿、竣功を間近に控えた現場取材レポート、さらには、特別インタビューとして、e―Waterプロジェクト等の取り組みで膜の普及・大容量化に尽力している水道技術研究センター理事長の藤原正弘理事長にお話をうかがい、同プロジェクト第1グループ(大容量膜技術の開発)委員長の湯浅晶・岐阜大教授のコメントを掲載した。 |
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これからの浄水処理と水質管理 |
平成16年4月から施行される新しい水道水質基準では、新たにジェオスミンなどカビ臭の原因物質や、泡立ちの原因となる非イオン界面活性剤など13項目が追加される。また、検査の精度管理や、住民に対する情報提供なども求められる。水質に係る大幅な制度変更が進められる中、水道事業者は、浄水処理をはじめ水源から蛇口にいたるまでの水質管理について、より厳しい対応を迫られている。「これからの浄水処理と水質管理」をテーマに、日本水道協会の北原健次・工務部長に原稿を執筆していただくとともに、先進都市の取り組みを紹介した。 |
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着々と事業展開する岡山市下水道 |
岡山市は平成14年度末の下水道処理人口普及率が45.7%と、全国平均に比べて低いことから、積極的に整備を促進している。平成15年6月に「汚水処理施設整備の基本的な指針」の最終答申が出され、21年度末の汚水処理人口普及率の目標が80%と設定され、「効率アップアクションプラン」が策定されるとともに、11月市議会で下水道使用料を平均38.6%改定している。本紙では同市下水道の取り組みを紹介した。 |
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都道府県の下水道シリーズ・北海道 |
都道府県の下水道行政にスポットを当て、21世紀の下水道を展望するシリーズ特集の第6弾は北海道。全国第5位となる84.8%の高普及率を実現しても、なお未普及地域の解消に積極的・精力的に取り組んでいる。また農業用コンポストなどに汚泥の6割を有効利用し、北国ならではの融雪処理施設の整備も着々と進めている。全道民に快適な生活環境の提供をめざす北海道庁建設部の武智弘明・公園下水道課長に事業の現状や課題について話を聞いた。 |
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水環境学会特集 |
日本水環境学会の第38回年会が3月17~19日の3日間、札幌市で開催される。1,600~1,700人と会員数の約半数が出席する同学会最大イベントである年会では、水環境をベースに広汎・多様な部門の研究者による研鑽の成果が披露されることで上下水道界における注目度も年々高まっている。本紙では、年会開催に合わせて特集号を企画、同学会会長の岡田光正・広島大学教授、38回年会の実行委員長を務める渡辺義公・北海道大学大学院教授のインタビューを掲載した。 |
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下水道新技術推進機構の技術審査証明 |
(財)下水道新技術推進機構は民間開発の下水道技術の円滑な導入、普及を図るため建設技術審査証明事業(下水道)を実施している。これまでに審査証明された新技術は、下水道事業の推進や施設の再構築などに貢献している。そこで本紙では、平成15年度に審査証明書が交付された技術のうち、6件の技術について紹介した。 |
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東京都の16年度予算案特集 |
先月20日、東京都議会公営企業委員会が開会され、水道、下水道局の来年度予算案が明らかになった。水道局の建設改良費は957億円で、約21億円減額。主要施設整備事業は前年度並みの900億円で、▽水源及び浄水施設整備290億円▽送配水施設整備610億円──となった。村山下貯水池堤体強化工事が本格的に着工、東村山浄水場で高度浄水施設が導入される。三園、小作浄水場など8カ所で太陽光発電設備及びろ過池覆蓋設置工事が実施されるほか、埼玉県や川崎市と震災時の相互融通を目的とした連絡管を整備する。また「東京水道中期事業指針(案)」を策定し、「安全でおいしい水プロジェクト」などを進める。 |
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神奈川県内広域水道企業団特集 |
大規模用水供給事業は水道用水の需要が伸び続けていた時代の救世主であり、最先端を行くヒーローでもあった。水需要に対して余裕を持って対応出来るようになった現在、その重要性はいささかも損なわれることはないし、成熟社会においてこそ社会基盤として評価されなければならないだろう。しかし、成長期に一気に建設した施設や組織を現状に見合うように改善し、いかに効率的に経営していくかという事が問われている事も事実である。その意味で、水道の先進地域・神奈川のエースとして走り続けてきた神奈川県内広域水道企業団の動向は、今後の方向を示す意味で注目されるところである。企業長就任9ヶ月を迎えた伊藤文保企業長に聞くと共に最新動向を特集した。又、蒲谷秀彦建設部長に、41年間にわたる水道人生を振り返り、今後への提言を御願いした。 |
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田布施・平生水道企業団が包括委託 |
山口県南東部に位置する田布施・平生水道企業団は昨年12月、浄水施設等運転・維持管理業務を(株)スーパーウォーターに5年契約で包括委託した。今回の委託により、企業団では経費削減や施設管理の強化などにつながるとともに、同社は水を守るパートナーとしての役割を果たしていくこととなる。そこで、本紙では田布施・平生水道企業団の山田健一企業長と、(株)スーパーウォーターの稲見忠行代表取締役社長にご登場いただき、包括的業務委託の概要や今後の方向性などについて、幅広い視点から語り合っていただいた。 |
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谷戸下水道部長対談シリーズ№3 |
国土交通省の谷戸善彦・下水道部長の対談企画では水コンサルタント、メーカー、メンテナンスの各業界の方に3回に分けて登場して頂くことにした。まずは、亀田宏・全国上下水道コンサルタント協会関東支部長(東京設計事務所社長)に、水コンサルタント業界の現状や課題、提言などについて谷戸部長と対談して頂いた。対談の前には、下水道事業の新たな取り組みとして注目を集めている東京都下水道局の海域浄化実験プラントと、有明処理場を視察して頂いた。 |
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コンサルタント特集 |
国や地方自治体の財政難から上下水道事業の予算が一層厳しさを増している。こうした中、全国のコンサルタント各社は経営の合理化や技術開発の促進に努めている。一方で世論喚起を行い、上下水道事業の認識を深めてもらうことも推進しており、コンサルタントの果たす役割は今後も大きなものがある。本紙では例年、新年度を控えコンサルタント特集を行っているが、今回は全国上下水道コンサルタント協会理事の大村達夫東北大学大学院工学研究科教授、楠田哲也九州大学大学院工学研究院教授、田中和博日本大学理工学部教授に「これからのコンサルタントの果たす役割と期待」についてインタビューした。また、去る1月に開かれた全国上下水道コンサルタント協会の新年賀詞交歓会の模様を紹介する。 |
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21世紀の水道管路整備特集 |
平成13年3月13日現在、日本全国に布設されている水道管の総延長は56万キロに達している。中でも構成比の93%を占める配水管は、昭和30年の4.1万キロから約13倍となっており、配水管網の整備は着実に進んでいるといえる。しかし高度成長期に布設された配水管の多くは老朽化が進んでいるのが現状だ。21世紀における水道管路の構築には、経年管の計画的な更新と、地震にも強い配水管網の整備が不可欠だ。「21世紀における水道管路整備の方向」をテーマに、厚生労働省の尾川水道課課長補佐に原稿を執筆していただくとともに、主要都市における水道管路整備の現状と方向を紹介した。 |
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拠点都市シリーズ№275 |
人口100万人を擁する北九州市。水道事業は、その前身の一つである門司市が明治44年に給水したのに始まる。その後、拡張工事を進めてきた中で、例えば主要水源である遠賀川が、上流域の下水道普及率が低いため水質状況は悪く、また遠賀川河口堰が昭和55年に竣工してからは、表流水が停滞して、藻類繁殖によるかび臭が発生するようになっているが、そうした様々な問題を解決しようと、様々な取り組みに先進的に取り組んできた。その体質は現在、国際協力の分野でも発揮されている。そこで今回の拠点都市シリーズでは、北九州市水道事業管理者の森一政氏と国立保健医療科学院水道工学部長の国包章一氏に対談していただき、市の現状や方向性について探っていただいた。 |
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下水汚泥の広域的処理と資源化 |
下水道の普及拡大に伴い下水汚泥の発生量が年々増加しているなか、下水汚泥の安定的な有効利用を推進するため、各地域に応じた適切な対応が必要となっている。そこで本紙では下水汚泥の広域処理・資源化特集として、国土交通省下水道部の加藤聖・資源利用係長に原稿を執筆頂くとともに福島県、栃木県、茨城県、神奈川県、長野県、大阪府、兵庫県における取り組みを紹介した。 |
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川西市水道通水50周年特集 |
川西市の水道事業は昭和29年2月に給水を開始し、今年で通水50周年の節目を迎えた。この半世紀は水源確保や渇水、地震対策など多様な課題に取り組み、安全で安定した水道事業を確立してきた。現在は、"ガンバリます快適な暮らしこれからも"をキャッチフレーズに変革期の水道事業に対応した諸施策を展開しており、市民に愛される水道に向かってさらなる飛躍を図っている。本紙では通水50周年を記念して、柴生進市長のメッセージ、松下親之水道事業管理者のインタビューなどによって川西市の水道事業を紹介する。 |
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上水・工水の小水力発電特集 |
水道、工業用水道事業で、既存の管路や水路等の水圧差を利用した小水力発電が注目されている。昨年10月に資源エネルギー庁が策定した「エネルギー基本計画」の中でも小水力発電が、計画的に講ずべき施策の一つとして位置づけられた。水の世紀、環境の世紀といわれる21世紀においては、創エネルギーや地球温暖化対策、環境問題への真剣な取り組みが不可欠となっており、小水力発電が大きくクローズアップされることは確実だ。「小水力発電の意義と今後の方向」について資源エネルギー庁電力基盤整備課に原稿を執筆していただくとともに、東京都、川崎市、北九州市での事例を紹介。各社の先進技術を取り上げた。 |
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広島県三原市水道局第一期整備事業 |
広島県三原市は平成8年度に「第一期整備事業」を策定し、「浄水場総合移転整備事業」などを推進している。このほど、移転整備事業として、緩速ろ過を採用した西野浄水場(全体計画日量3万立方メートル)の新設に伴う水道局庁舎と宮浦浄水場の総合移転、ソーラーシステムの導入などが完成した。そこで、本紙では同事業の完成を記念し、同市水道の取り組みを紹介した。 |
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日水協北海道地方支部実務発表会 |
日本水道協会北海道地方支部は、例年2月に『水道実務発表会』を開催、支部管内の水道事業体、団体、企業関係者による実務レベルでの事例報告や研鑽の成果を踏まえた意見・情報交換が行なわれている。今年も2月17日に富良野市で開催が予定されており、道内の水道関係者による活発な討議が期待される。本紙では、例年同様、同発表会の特集号を企画、開催地・富良野市の小野寺一利・建設水道部長に同市の水道事業概要について原稿をご執筆いただき、支部長都市・札幌市水道局の立石彰・給水部長には今年の発表内容の傾向についてお話をうかがった。 |
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愛知県営水道の地震対策等 |
愛知県営水道は昭和36年度に用水供給事業を開始して以来、現在は県内53団体に給水している。同県では「愛知万博」や「中部国際空港」に対応した施設整備、施設更新や水質管理などに重点を置く一方、浄水場の統廃合や維持管理の民間委託などを検討している。また、東海および東南海・南海地震の防災対策の強化、施設の耐震補強、受水団体との連携などを図るため、平成15年1月に「愛知県営水道地震防災対策実施計画」を策定している。そこで、本紙では愛知県営水道の取り組みを紹介した。 |
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21世紀水処理技術懇話会の活動 |
平成15年秋、北海道・道東の北見市の産官学により、『21世紀水処理技術懇話会』が発足し、2回にわたる会合を経て、2月6日北見市のピッツアークホテルで第3回懇話会が開催される運びとなった。同懇話会は北見工業大学の海老江邦雄教授を代表世話人とし、技術の発信・交流を通じて地域の振興を図ろうと言うもの。「技術の発展無くして地方の活性化はあり得ない」を理念とする同懇話会の活動を紹介した。 |
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横浜市下水道事業の取り組み |
下水道事業を取り巻く環境は依然厳しいが、横浜市下水道局では、外部委員により立ち上げた下水道事業経営研究会が、今後の展望や健全な下水道経営に向けた使用料のあり方、財源確保策などを検討した第一次報告書を昨年9月にまとめた。本紙では、必要な事業を効率的に推進していくために何が求められているのか、報告書を踏まえて中沢利幸・経営企画担当部長にお聞きしたほか、今年度の横浜市職員提案制度で最優秀賞を受賞した『不等沈下した既設下水管の勾配復元工法』、北部第二下水処理場高度処理施設建設現場、山下ポンプ場雨水滞水池建設現場を紹介する。 |
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栗本鐵工所「さや管推進工法」ルポ |
東海・東南海地震を始めとする大型地震の発生が懸念される中で、水道管路の耐震性の強化が焦眉の課題となっている。一方、交通事情や埋設管の輻輳化で開削工法による管路の布設が年々困難になっており、推進工法などの非開削工法を採用するケースが増えている。推進工法で布設された管をさや管として、内部に耐震用ダクタイル鋳鉄管を布設する工法として近年注目されているのが栗本鉄工所の「さや管推進工法(EPS工法)」である。施工スピードが速いうえ、45Rレベルの急カーブにも対応でき、しかも経済性にも優れているなどの特長を有しており、今後さや管内耐震管布設工法の主流として実績を伸ばしていくものとみられている。そこで、同工法を採用した各地の水道事業体に採用の背景、施工しての印象など聞くとともに、工法の概要を紹介した。 |
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拠点都市シリーズNO274 |
「市町村の合併の特例に関する法律(合併特例法」の期日である来年3月31日に向けて、現在までに31の自治体が新たに発足することが決まっているほか、490近い法定協議会が設置されている。今後も市町村合併の動向から目が離せないのが時代の趨勢だ。そこで今回の拠点都市シリーズでは、昨年1年間で行われた22の市町村合併のうちの1つで、4月1日に発足した南アルプス市の中澤勝企業局長と、山梨大学で長らく教鞭を執っていらした中村文雄名誉教授にご登場いただいて、合併に至る道のりや現状、今後の方向などについて語っていただいた。 |
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都道府県の下水道シリーズ |
都道府県の下水道行政にスポットを当て、21世紀の下水道を展望するシリーズ特集の第4弾は広島県。同県は下水道人口普及率が全国平均を下回り、県内地域間の格差が大きいとともに、瀬戸内海の水質保全に向けた高度処理の導入など課題が山積している。そこで、本紙では景山敏則・広島県土木建築部都市局都市総室下水道室長に、同県の下水道整備の現状や今後の方向性などをうかがった。 |
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地震災害対策(水道編)特集 |
平成15年は、2度にわたる宮城県北部地震、2003年十勝沖地震が発生し、施設に大きな被害を及ぼす地震がいつでも起こりうることを改めて示した。こうした中、政府の中央防災会議は昨年12月、「東南海・南海地震対策要綱」を決定するとともに、甚大な被害が予想され、特に対策が必要な「推進地域」として21都道府県652市町村を指定した。「阪神・淡路大震災の教訓を風化させない」ことを基本理念に、例年この時期に実施している「水道の地震対策特集」では、内閣府に「東南海・南海地震の防災地域の指定と被害想定の概要」について執筆していただくとともに、菅原弘・ダクタイル鉄管協会理事長を囲み、東京都水道局の技術系部長に、都が進める震災対策について話し合っていただいた。また、十勝沖地震、宮城県北部地震の現地をルポした。さらにアンケート調査により、人口10万人規模の水道事業体における震災対策の実施状況を探った。 |
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京都市水道局蹴上浄水場特集 |
京都市水道局はこのほど蹴上浄水場改良事業の第1期工事を完成させた。老朽化した2系統からなる浄水処理システムを一元化し、今回は、半量分に当たる日量9万9000立方㍍の給水を開始。京都市水道事業にとっては20世紀から21世紀にまたがり、水道創設から1世紀の総括となる大事業で、新時代に向けた取り組みとして注目を集めている。そこで、本紙では同改良事業の背景や経緯など概要を紹介する。 |
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