上下水道界この1年
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公共事業費の削減が進む中、上下水道事業をめぐる環境は依然として厳しい状況が続いている。民主党政権による来年度予算の事業仕分けでも下水道は「地方移管」、水道は「10~20%削減」の評価がくだされた。しかし、持続可能な上下水道への取り組みは営々と続けられている。産業界の国際展開をめぐる議論も活発に行われた。上下水道界の1年を振り返った。1.は1面掲載の本省を中心としたニュース 2.は地方ニュース 3.は産業界ニュース。
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御園専務対談シリーズ7=岐阜市
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岐阜市の水道は昭和9年の水道創設以来、一貫して地下水と伏流水を水源に極めて良質の水を市民に供給し続けてきた。それも、市内を流れる長良川の恵みによるところが大きいが、近年は管路の耐震化や関連施設の遠制化等を進めることで給水の安定化と事業運営の効率化を進めている。「民間に負けない効率化を実現している」という細江市長と御園専務との対談は公民連携の今後の方向性を軸に熱気を帯びたものになった。
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東京都水道局シリーズ=人材育成と技術継承
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団塊世代の大量退職が現実のものになり、拡張時代を支えた技術者の多くが組織を去る中、人材育成と技術継承は、水道事業体にとって喫緊の課題となっているのは関係者の共通認識と言えるだろう。本紙・東京都水道局シリーズ特集第4回目のテーマは「人材育成と技術継承」とし、現場力を掲げてリーダーシップを発揮している尾﨑局長のインタビュー、小泉首都大学東京教授と局関係幹部による座談会、さらには同局研修・開発センターにおける民間企業との共同開発に関するレポート記事を掲載した。
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岡山市下水道局の取り組み
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岡山市は今年4月1日、全国18番目の政令指定都市に移行した。同市下水道事業は昭和27年10月の事業着手以来、「地域特性を考慮した、岡山にふさわしい下水道」を目指し、創意工夫を重ねてきた。現在は下水道未普及地域の早期解消などに重点を置き、今後は経営計画の策定に取り組むとしている。本紙では尾﨑正明・同市下水道局長と同局幹部職員5名による座談会で、同市下水道の取り組みを紹介した。
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拠点都市シリーズ=佐世保市
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佐世保市は明治40年9月に全国で10番目の水道として給水を開始した。以後、海軍とともに発展し、それに伴い膨張を続ける人口に対処するため拡張事業を行い、水道施設整備を進めてきた。また、同市は大きな河川に恵まれないことから小規模の6つのダムと不安定な河川からの取水に頼っており、水源の確保は今も急務となっている。今回は吉村敬一・水道及び下水道事業管理者と佐世保市上下水道ビジョンの策定審議会委員長を務めた後藤惠之輔・長崎大学名誉教授に佐世保市水道事業の課題や今後のあり方などを語り合って頂いた。
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名古屋市技術教育センター25周年
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名古屋市上下水道局が昭和59年に設立した「名古屋市上下水道局技術教育センター」が今年で設立25周年を迎えた。2007年問題に象徴されるように近年は技術継承を軸にした人材育成の拠点づくりが水道事業体にとっては重要なテーマになっているが、そんな問題が現在化する四半世紀も前からそれを予見するように充実した施設と研修メニューを確立していた名古屋市の先見性は特筆に値する。本紙では、同センターの節目を機に特集を企画、関係者による座談会を実施したのをはじめ、施設の主な概要と先月25日に開催された記念式典の模様を紹介した。
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柏原市水道の膜ろ過技術
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大阪府柏原市は平成18年度から、玉手浄水場(計画浄水量1万7,900立方m/日)で「高度浄水施設等整備事業」を進めてきた。今年3月にMF膜ろ過設備が完成し、稼動している。前処理設備の圧力ろ過機なども整備し、浄水処理施設を全面更新した。今後も『柏原市水道ビジョン』(同20~29年度)に基づき、各種事業に取り組んでいく。本紙では岡本泰明・同市長並びに奥田隆一・同市上下水道部長のインタビュー、「高度浄水施設等整備事業」の概要などを紹介した。
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水道事業の配水管整備特集
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水道事業において管路整備を的確に実施していくことが給水の安定性確保はもとより、危機管理、顧客サービス、水質の安全性といったあらゆる局面でキーとなることは論を待たない。これは、新政権が公共事業を抑制するスタンスを打ち出している趨勢でも決して変わらぬものであり、水道事業者にはぶれることなく計画的に管路整備・更新を進めていくことが求められている。本紙12月恒例の配水管整備特集では、このほど実施された政府行政刷新会議の事業仕分けの場でも水道施設の耐震化の必要性が認知されたことを踏まえ、粕谷課長の緊急特別インタビューを実施すると共に小泉首都大教授、滝沢東大教授、長岡東京都市大教授のコメントを掲載。また、管路更新の手法が事業体によって異なることに注目し、主要事業体の管路更新のレポートした。
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給水装置の安全性、信頼性向上へ
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厚生労働省は「水道ビジョン」の中で、「給水安全度の向上」を施策目標として取り上げ、安心・快適な給水を確保するための方策として「給水管・給水装置の事故率をゼロにする」との具体的目標を掲げている。また、貯水槽水道の管理のあり方に象徴されるように私有財産とはいえ、給水装置における水質の劣化防止は水道事業体にとって重要な課題になっている。このほか、給水管の耐震化、直結給水、漏水防止、さらには、新JISメータへの移行が間近に迫った水道メータの管理のあり方など、給水システムを取り巻く課題は少なくない。本紙では、住民の身近にあり、住民と最もかかわりの深い給水装置にスポットを当てた技術特集を企画、厚労省水道課の伊藤課長補佐に原稿を執筆いただいたのをはじめ、主要水道事業体の取り組みについてテーマごとにレポートした取材記事を掲載した。
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神奈川県内(企)設立40周年
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神奈川県内広域水道企業団は昭和44年に創設してから今年で40周年を迎えた。現在では神奈川県民800万人の52%が企業団の水を利用しており、大規模水道用水供給事業者として県民の生活基盤を支えている。また創設事業に続いて行われた相模川水系建設事業も終了し、一つの区切りを迎えている。特集号では、国立保健医療科学院の伊藤雅喜・水道計画室長と企業団の中堅管理職(計画サイド)にこれからの企業団の将来展望や技術者の果たすべき役割について意見交換していただいたほか、木島俊夫・総務部長と高久景一・技術部長に所管する業務の近況やトピックについてお話をお伺いした。さらに企業団施設所在市首長からお祝いのメッセージをいただいた。
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下水道事業を推進しよう
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下水道は国民の生活を支えるライフラインという枠を超え、資源を生み出すなどの新たな役割を担うようになってきている。その役割を十分に果たすためにも、今後も引き続き事業を推進する必要があることは論を待たない。そこで本紙では、下水道事業が今後さらに推進される後押しをするべく「下水道事業推進」特集を企画、前原誠司・国土交通大臣からのメッセージをはじめ、今年10月に公表された平成22年度下水道事業予算概算要求概要、今月11日に行われた政府の行政刷新会議の「事業仕分け」ワーキンググループの様子、今月19日の日本下水道協会理事会後に予定されている要望活動の際に渡される「地域づくりの視点に立った下水道事業の推進についての提言(案)」の概要、各地方自治体が現在取り組んでいる重点事業を紹介した。
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拠点都市=石狩西部広域水道企業団
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石狩西部広域水道企業団は現在、平成25年度の供給開始を目指し、創設事業を進めている。広域的な視野に立った水道施設整備を行い、石狩西部地域に安定かつ安全な水道用水の供給を目指す。本紙では、能田文男・石狩西部広域水道企業団企業長と松井佳彦・北海道大学大学院教授に同企業団の将来あるべき姿と安定的な水道用水を効率的に供給することの重要性等について語り合って頂いた。
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第54回簡水全国促進大会
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政権が変わった今こそ、簡易水道事業の必要性を訴える! 「第54回簡易水道整備促進全国大会」が11月19日、東京千代田区平河町の砂防会館別館・シェーンバッハ・サボーで開催される。全国から首長ら関係者およそ600人が一堂に集まり、来年度予算の確保に向けて団結を図る。来年度予算の概算要求は行われたが、その詳細は簡水関係者に伝えられないでいる。情報の公開と、今なお330万人が水道から取り残されている状況を新政権に訴え、これまで以上の支援を求めていく。未普及解消に加え、施設の老朽化や災害対策、水質問題など抱える課題は山積。水道の転換期を乗り切るべく、皆で頑張ろう。
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日水協関西地方支部研究会発表
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日本水道協会関西地方支部の第53回研究発表会が、11月18~19日まで滋賀県近江八幡市で開催される。今回も上水道の事務・経営・OA・計装・水質などの分野から最新の研究成果が40題発表され、今後の水道事業の発展に貢献するものと期待を集めている。本紙では、開催地である近江八幡市の水道事業についての水原弥一・水道事業所長のインタビュー、発表者・題目などを掲載する。
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目で見る堺水道展
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上下水道監視システム、電気計装設備、水道施設の委託管理業務などを手がけるシンク・エンジニアリング。安定的かつ効率的な水道サービスに貢献し、コスト面で大きなメリットのあるサービスを提供することで全国の特に中小事業体を中心に高い評価を得ている同社は、今年度、宮崎市でカメラ監視システムが初採用されるなど、着々とその業務を拡大している。岡村國弘社長に同社の事業内容と展望についてインタビューするとともに、宮崎市で導入されたカメラシステムの概要を取材した。
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水道管路耐震化の方向性
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成熟した事業運営が展開されている我が国の水道事業体にとって管路の耐震化をはじめとする地震対策が最重要課題の1つであることに異論の余地はない。本紙では、様々な機会を捉えて地震対策の重要性のアピールに努めているが、今回は管路耐震化をテーマに特集号を企画した。さきごろ改訂された日本水道協会の「水道施設耐震工法指針・解説」新版が発行されたことを踏まえ、改訂のポイントについて関係者のコメント・意見を掲載。さらに、今後大規模地震の発生が懸念されている地域の主要事業体の取り組みも紹介した。
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総合水研究所の技術力
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ベルテクノは、矩形ステンレス鋼製配水池の大容量化を実現する新工法を開発し、ベルテクノ・スーパー・ステンレス・タンク(略称・BeSST=ベスト)として製品化した。今後は3,000~5,000立方メートル以上の大容量配水池への普及・拡大を目指す。新工法では側壁の高さの上限を15メートルまで高める一方で、内部補強材や製造工程などを見直し、大幅な導入コストの削減や工期の縮減、維持管理性の向上など実現している。本紙では、同社におけるBeSSTの位置づけや今後の事業展開などを巡り、鈴木喬社長にインタビューするとともに、新技術の概要や特長を紹介する。
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堺総会シンポジウムの論点
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日本水道協会の「水道の安全保障に関する検討会」報告は、水道事業の継続に向けて喫緊に取り組まなければならない課題として「広域化」と「公民連携」をあげた。これを踏まえ、総会2日目の11月11日(木)午後1時30分(於・堺市金岡公園体育館)からのシンポジウムのテーマには
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座談会・持続可能な水道事業へ
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水道事業を将来にわたり継続していくためには、更新需要を的確に把握し、財源の裏付けのある更新計画を策定・実行しなければならない。その大きなツールとなるのが「アセットマネジメント」だ。厚労省は7月、「アセットマネジメント活用の手引き」を策定し、実施を呼びかけている。「持続可能な水道事業の実現へ向けて/アセットマネジメントの活用を視野に」をテーマに、産官学の関係者に語り合っていただいた。
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水道事業広域化の取組
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水道ビジョンには「新たな水道広域化」が重要な施策として位置付けられている。広域化については地域の実情に応じた最適な広域化形態を検討することが望まれている。厚労省はこの新たな水道広域化推進のため、検討する際の案内書として平成20年に「水道広域化検討の手引き」を公表している。ここでは各地で進む広域化の事例を紹介した。
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水道事業の公民連携の取組
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水道事業者と民間事業者間の連携の活用については第三者委託制度、PFI法、指定管理者制度などの各種制度の整備が図られたことにより、水道事業者は様々な連携形態を採用できるようになり、それらを活用しながら運営基盤の強化を図ることが期待される。ここでは各地で進む公民連携の事例を紹介する。
日本水道協会が「水道の安全保障に関する検討会」での議論の成果を軸に立ち上げた『生命(いのち)の水道・ニッポン』では、我が国の水道が抱える課題解決のポイントとして、水道広域化と広域連携を掲げている。その2大テーマに真摯に向かう姿勢の正しさが、水道関係者共通の認識になっていることは疑うべくもないが、その一方で、全国の水道事業体がそのテーマに即した施策を具現化しているかと言えば必ずしもそれが進展していないのが実状だ。とりわけ、公民連携のキーになると言われている第三者委託に対する認識が事業体によってギャップがあり、検討会報告書に記載されているアンケート結果からも、第三者委託に言わば二の足を踏んでいる事業体が少なからず存在する現状が窺える。ここでは、「水道の安全保障に関する検討会」で部会長を務めた滝沢智・東大教授と共に報告書のアンケート内容から第三者委託をはじめとする公民連携の方向性を探った。
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チーム水・日本の取組
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国内外の水問題解決を目指し、オールジャパン体制でスタートした「チーム水・日本」。水に関連する各方面からその活動に対する期待が寄せられているが、本紙では日本水道協会特集に合わせ、水供給に関連する行動チームの最新活動状況を取材した。「生命の水道・ニッポン」についてはプロジェクト推進室設置の動きを追ったほか、▽チーム水道産業・日本▽海外水循環システム協議会▽アジア・パシフィック水道技術ステーション▽ポリシリカ鉄による水・資源循環システム推進チーム▽災害時における中小規模「水」供給チーム―の各事務局担当者にインタビューした。
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水道施設の豪雨被害と対策
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配水用ポリエチレン管の採用が年々伸びる中、施工性、耐食性、コストなどの諸メリットが管路更新の積極整備を図る事業体において注目度が高まっている。本紙では、配水用ポリエチレン管を取り巻く最新動向をテーマとする技術特集を企画、配水用ポリエチレン管と同継手の協会規格の改正に向けた検討の経過をレポートしたのをはじめ、日水協全国総会開催地・大阪府下の3水道事業体の管路整備の現況ルポを掲載した。
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技術特集・管路工事写真等の電子化
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水道事業の効率化を促す上で関連業務の電算化、電子データ化は今や必須のものと言え、日進月歩で発展するIT関連のツールの動向を見据えながら的確な手法の選定やシステムの構築が求められている。管路工事関連業務においても電子データ化を着実に実施することが管路整備のスムーズな進捗の大きなファクターになってくる。本紙では管路工事関連業務の電子データ化をテーマとする技術特集を企画、大都市を対象にした図面管理や設計積算、さらには工事写真データの管理に関するアンケートを実施したのをはじめ、工事写真の電子データ化を進める東京都水道局の芦田技術管理課長のインタビュー、新潟市水道局の取材レポートを掲載した。
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関西地方の公民連携の取り組み
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我が国の水道事業は、拡張から維持管理の時代に入り、現在、事業のさらなる効率化を図るべく公民連携を目指した様々な取り組みが進められている。関西地方においても、民間的経営手法の導入など、新しい事業展開に着手しており、新時代の水道を目指した諸施策は注目を集めている。そこで、本欄では関西地方の主な用水供給事業、水道事業の中で、いかなる公民連携、さらには市民協働がなされているかを紹介する。
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企業特集・小松電機産業
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小松電機産業株式会社は昭和48年2月の創立以来、「環境」「水」をテーマに製品開発に取り組んできた。現在は上下水道計測・制御・監視システム「やくも水神」などを展開し、全国各地で採用が相次いでいる。本紙では小松社長のインタビューとともに、製品概要などを紹介した。
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日水協品質認証センターの役割と方向
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「水道ビジョン」では、安心・快適な給水を確保するための方策として、「給水管・給水装置の事故率をゼロにする」との目標が掲げられている。需要者と最も密着した給水用具の信頼性を向上させるためには、官民をはじめ水道界が一体となって取り組むことが不可欠といえる。一方、平成9年度に「給水装置の構造及び材質基準」が定められてから12年が経過した。久保田照文・日本水道協会品質認証センター所長を囲み企業団体代表の方々と、1.信頼の拠り所としての日水協認証制度2.水道協会の認証制度に対する期待と注文―などをめぐり語り合っていただいた。
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企業特集・ジオプラン
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老朽施設の改築更新や効率的な維持管理には蓄積データの整理活用が求められる。しかし各事業体が保有作成してきた情報は様々なフォーマットで保存されており、有効活用されているとは言えない状況にある。そこで、管理ソフトなど開発し、上下水道などの設備計画や設計、建設、維持管理、更新のLCM(ライフサイクルマネジメント)のシステム化に取組んできたジオプランの西澤社長に、既存データの有効な活用法について伺った。
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新JISメーターに対応する金門製作所
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水道メーターの国際規格との整合を図ると共に性能基準の変更を内容とする新JIS規格が平成17年3月に制定され、平成23年4月から旧型式品から新基準品(新JISメーター)へ移行される。水道メーターメーカーは新JIS化への準備を加速させており、日本水道協会でも「新JISメータへの対応に関する検討会」の初会合を開くなど対応を始めた。本紙では日水協の検討会の模様や水道メーターメーカーの金門製作所の対応を紹介する。
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企業特集・第一高周波工業
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我が国で一番最初に開発されたポリエチレン粉体ライニング鋼管を始め、水管橋などの製品で水道界発展に貢献してきた第一高周波工業。特に樹脂ライニング鋼管については、昭和36年に生産を開始してから半世紀以上にわたりトップメーカーとして水道給排水配管、プラント用防食配管需要に対応し、今後も一層の飛躍が期待されている。本紙では躍進目覚ましい同社の長濱社長および福武パイプ事業部長に今後の展望を聞くと共に、ポリエチレン粉体ライニング鋼管の事業経緯および将来性を紹介する。
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企業特集・東京設計事務所
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今年で創立50周年を迎えた東京設計事務所は、この半世紀の間に飛躍的な発展を遂げた我が国上下水道の歩みと軌を一にして進展してきた上下水道コンサルタント会社だ。本紙では、同社の足跡と今後の展望をテーマとする対談特集を企画、亀田宏・同社代表取締役社長と、伊藤禎彦・京都大学大学院教授とで語り合っていただいた。
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水団連第43回水道展
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平成21年11月11日(水)・12日(木)の2日間、大阪府堺市の金岡公園野球場で「第43回水道資機材展示会」(主催=日本水道工業団体連合会)が開催される。展示会テーマは「水道の安全は社会の安心です。計画的な更新を!」。新製品や改良を重ねた製品の展示・実演で来場者のニーズに応える。また会場の一角では同連合会会員企業の研究開発の成果物である最新の水道資機材を紹介する「カタログ展」も開催される。そこで本紙では出展企業のうち、注目の技術や製品を紹介する。また同展示会について、日本水道協会の御園良彦・専務理事と日本水道工業団体連合会の坂本弘道・専務理事にコメントをいただいた。
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公民連携をリードするメタウォーター
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発足2年目を迎えるメタウォーターは、横浜市の「川井浄水場再整備事業(PFI方式)」、大牟田市・荒尾市の「大牟田・荒尾共同浄水場施設等整備・運営事業(DBO方式)」といった事業を相次いで代表企業として受注している。両案件とも、同社のコア技術の一つであるセラミック膜を導入した浄水場の建設から維持管理まで長期にわたって民間委託する契約で、川井PFIのように大都市圏の中核浄水場をこうした形で再構築する事業は前例がなく、大牟田・荒尾DBOについても、県をまたいで2つの水道事業が施設を共同運営するという国内初の事例だ。
同社がこれらの時代をリードする案件を受注した背景には、日本ガイシ、富士電機の水環境部門が、統合前から水運用監視制御、浄水施設O&Mといった施設建設以外の業務を積極的に手がけ、水道事業に関する総合的な実力を業界に先がけて蓄積してきたという経緯がある。本紙では、同社が手がける水道界注目の事業について水道事業体に取材し、現在市場を席巻しているメタウォーターの実力とその源泉を探った。
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工水協第51回通常総会
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工業用水道は必要不可欠なライフライン―。日本工業用水協会(会長=神田真秋・愛知県知事)の第51回通常総会が10月30日、東京・千代田区のアルカディア市ヶ谷で開催される。協会設立から早、半世紀が過ぎた。工業用水道事業を取り巻く状況は変化し、水需要が減少傾向にある。それでも、ライフラインとしての役割が変わることがないということを、関係者が確認する機会になるだろう。本特集企画では、瀬戸和吉・専務理事に工業用水道事業の現状と課題、協会運営などについてインタビューした。また、副会長都市である千葉県企業局を取材、現場の〝生の声〟を聞いてきた。
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拠点都市シリーズ=福井市
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福井市の水道事業は大正13年、全国48番目の近代水道として通水を開始した。本格的な維持管理時代を迎えるなか、現在は『福井市水道ビジョン』の策定作業を進める一方で、中長期の事業環境を睨んだ水道システムの再構築事業や局職員の人材育成などを積極的に進めている。本紙では村尾敬治・福井市企業管理者、宮島昌克・金沢大学教授に、水道施設や管路の耐震化のあり方などについて語り合って頂いた。
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クボタが新耐震管を開発
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(株)クボタが新耐震管の開発に成功した。水道管路の耐震管として高い評価を得ているNS形管シリーズの性能・機能を大幅に向上させた新耐震管のポテンシャルの高さは言うまでもないが、本紙では、同社の宇治鉄管事業部長と日本水道協会の御園専務理事との対談を実施することで新耐震管の全容に迫った。
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福岡市水道長期ビジョン
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福岡市は大正12年に給水を開始し、現在は、市民生活や社会経済活動の重要なライフラインとして確固たる地位を確立している。そして今春、水道事業を取り巻く環境が大きく変化している状況を踏まえて、『福岡市水道長期ビジョン』を策定した。同ビジョンは長期的な運営方針や目標を明確化に示した計画となるもので、多方面から注目を集めている。そこで本紙では、福岡市の松永水道事業管理者のメッセージや幹部職員の座談会を通し、福岡市の長期ビジョンに描く、これからの福岡市水道事業の方向性などを紹介する。
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名古屋市水道の技術力
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名古屋市上下水道局が我が国の水道事業体の中でも屈指の高い技術力を背景に前向きな事業展開を図ってていることは論を待たない。本紙では、同市の水道事業が発揮している技術力をテーマとする特集号を企画。今年4月に就任した河村たかし同市市長が掲げる「日本一おいしい水なごやをめざす」を支える技術力をテーマとする座談会を企画、中部圏の水分野で活躍する松尾中部大学教授と、同局の技術系中堅幹部とで語り合っていただいた。
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府県営水道の施設整備と事業運営
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将来にわたり、安全で良質な水道水の安定的な供給を確保するには、水質、水量、水圧のレベルアップのほか、老朽化した施設の更新・機能アップ、地震対策等を確実に進めていく必要がある。特に、わが国の広域水道をリードする府県営水道では、「安全」「安定」「持続」へ向け、適確な施設整備と事業運営が求められる。そこで「府県営水道における水道整備及び事業運営の方向と課題」をテーマに、府県営水道の中から7事業をピックアップ。取り組み状況や平成21年度の重点、今後の課題等について執筆していただいた。
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下水道事業でのMBR普及に向け
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下水道事業へのMBR(膜分離活性汚泥法)普及に向け大きな動きがあった。国土交通省下水道部はこの5月、地方公共団体に対する技術的な支援を行うためのガイドライン第1版を取りまとめた。さらに、国交省が費用を出して改築MBRとサテライトMBRの実証事業を行うA-JUMPプロジェクトが進行中だ。そこで本紙ではMBRの専門家である長岡裕・東京都市大教授にインタビューするとともに、プロジェクトの内容を紹介する特集を企画した。
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堺市上下水道局の民間委託
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堺市上下水道局は平成6年4月から、お客様サービスに直結する業務を外部委託している。同12年4月から民間委託を開始し、現在は「水道メーター検針・取替」「開閉栓」「未納料金収納」「電話受付」などに範囲を拡大している。同市の業務委託は市域を2分割して発注してきたが、今年6月から(株)ジェネッツが全市域を担当している。本紙では櫛田晃・同市上下水道局営業部長と若菜和也・同社関西支社長のインタビュー、原稿「民間委託の概要と特長」により、同市の取り組みを紹介した。
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東京都水道局新体制
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東京都水道局ではこの夏の人事で尾﨑新局長以下、幹部職員の大幅な異動があり、文字通り新体制で事業が運営されることになった。本紙は、尾﨑新局長が日頃から重視している「現場力」をキーワードに特集を企画、尾﨑局長と現場事業所長による座談会、学識者による局の現場レポート、同局幹部インタビューを掲載した。
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下水汚泥の有効利用に関するセミナー
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日本下水道協会は第22回下水汚泥の有効利用に関するセミナー(仙台市=10月15・16日、京都市=10月29・30日)を開催する。このセミナーは下水汚泥の再資源化・有効利用について大学・研究機関などにおける調査研究の発表、下水道事業体における実施例や調査研究の紹介、諸課題についての参加者討議を通じて関係者相互の情報交換を図り、下水汚泥資源利用活動を推進するもの。本紙ではセミナーで発表する講師に原稿依頼し発表内容を掲載した。
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日水協東北地方支部技術事例発表会
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日本水道協会東北地方支部の水道技術事例発表会が今月8、9日の両日仙台市で開催される。同発表会は、支部管内の水道技術者のさらなる技術力の向上、事業体の課題の共有化などを木定期に毎年行われているが、今回からは賛助会員等の聴講も可能となり、官民の相互交流の場としても期待される。今年の特集号では、特別講演を行う吉田望・東北学院大学教授と支部長都市である仙台市水道局の幹部の方に『東北地方の地震対策の現状と課題』と題して語り合っていただいたほか、仙台市水道局の藤井秀男・給水部長に今年の発表会の内容・傾向について原稿を執筆していただいた。
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Aqua10プロジェクト
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水道技術研究センターが中心となって進めている浄水処理部門の研究である「Aqua10プロジェクト」は、多岐にわたる内容で進められており、その成果に水道界が注目している。そこで、本紙のAqua10プロジェクト特集では、藤原正弘・水道技術研究センター理事長のインタビューをはじめ、厚生労働科学研究費補助金による研究については安藤茂・同センター常務理事兼技監、同センターと民間企業の共同研究については、研究テーマごとに学識者と研究委員会幹事長の連名による原稿を掲載した。
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新潟市水道局のお客さまサービス
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新潟市水道局では、来たる10月1日にフリーダイヤルによるお客さまコールセンターがオープンとなる。この顧客ービスの拠点が始動することと併せ、同局は隔月検針・毎月徴収制度の導入、料金徴収システムのリニューアルといったユーザーサービス向上を目指した施策を着々と進めている。また、今年度は職員技術研修センター建設、青山浄水場改良といった技術的な取り組みも積極性を帯びてきている。本紙では、同局のお客さまサービスとそれを支える技術力をテーマとする特集号を企画、同市の宮原管理者のインタビューを実施したのをはじめ、技術系幹部による座談会、関連原稿を掲載した。
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拠点都市シリーズ=盛岡市
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盛岡市の水道事業は昭和9年に給水開始して今年で75周年を迎える。この間、安定給水を続けており市民からは「おいしい水」と評価を受けている。長年にわたり評価され続けるには、職員ひとりひとりが努力を積み重ねていることは言うまでもない。今回の拠点都市シリーズは大村達夫・東北大学大学院教授と、白根敬介・盛岡市水道事業管理者に耐震化への取組、地下水問題、技術の継承など同市が取り組んでいる課題について対談していただいた。
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e-Pipeプロジェクト
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水道技術研究センターが中心となって進めている管路部門の研究である「e―Pipeプロジェクト」は2年目に入り、活発な取り組みが展開されている。本紙では、同プロジェクトを紹介する特集を企画、藤原正弘・同センター理事長へのインタビューをはじめ、厚生科学研究費補助金による研究については武内辰夫・同センター常務理事、同センターと民間企業の共同研究については研究委員会の委員長と幹事長との連名による原稿を掲載した。
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下水道の日
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国土交通省は、毎年9月10日を「下水道の日」と定めている。この日を中心に9月は下水道の役割や下水道整備の重要性などについて、国民の理解と関心を一層深めることを目的として、関連行事が全国各地で開催される。 「下水道の日」は著しくおくれていたわが国の下水道の普及促進を図るため、昭和36年に「全国下水道促進デー」として始まった。今年度の推進標語は「下水道 地球を守る リサイクル」。 例年下水道の日に合わせてシンポジウムが開催されている。今年は10月6日。下水道分野における公民連携と環境教育がテーマとなっており、多くの参加者が集まることが期待されている。 下水道に求められている多様な役割の一つとして「地球温暖化防止」がある。防止に向け下水道から得られる下水汚泥や再生水などの資源・エネルギー利用の取組みが各地で進められている。
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拡大する料金徴収の民間委託
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水道料金徴収業務や検針業務の民間委託が拡大している。第一環境㈱ではこれまで全国的な事業展開で多くの実績を積んできたが、今年4月からは新規に福島市、呉市、廿日市市で業務を受託した。本紙ではそれぞれの水道事業体の担当者にインタビューし、委託業務内容や実際の業務を通じての評価を探ると共に、それぞれの事業体を担当する第一環境の第一線現場担当者による座談会を行い、現場の生の声を聞いた。
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東京都下水道局の技術力
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東京都下水道局は明治17年に神田下水を建設して以来、長年の事業運営と研鑽の蓄積によって確立されたノウハウ・技術を駆使し、我が国下水道事業のトップランナーとして様々な施策を展開している。特集では、同局の技術力にスポットを当て、東京の下水道事業の主要施策を支える技術力について小川技監にインタビューしたほか、同局の技術展開の最新動向を紹介する。
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水道事業の地震対策
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日本水道協会はこのほど「水道施設耐震工法指針・解説」を改訂した。12年ぶりに改訂されたこの指針は、最近の技術動向を踏まえながら性能設計の考え方を取り入れたことなどが特徴だ。この見開きページでは、指針改訂の特別調査委員会(委員長=片山恒雄・東京電機大学教授)で副委員長を務め、「総論「「各論」それぞれの専門委員会の主査として作業に取り組んだ大町達夫・東京工業大学教授と尾﨑勝・東京都水道局長(委員会当時は技監)に、改訂のポイントなどについて話していただいた。大町教授が性能設計に期待を寄せれば、事業体の代表でもある尾﨑局長は分かりやすくなった指針の活用を呼びかける。さあ、水道施設を耐震の方向へ―。改訂指針がその羅針盤となる。
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給水80周年を迎えた津市水道事業
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津市水道は昭和4年8月の給水開始から80周年を迎えた。創設当初から上下水道一体で事業展開し、全国初の水道水源保護条例を制定するなど、先進的な取組みで水道界の注目を集めてきた。近年は10市町村による大合併で市域が拡大し、経営基盤の強化や老朽施設・管路の耐震化などの再構築事業を積極的に進めている。本紙では粕谷明博・厚生労働省水道課長と平井秀次・同市水道事業管理者の対談で同市水道80年間の歴史を振り返るとともに、事業の現況や将来像などについて語り合って頂いた。
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水道における紫外線処理の動向
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厚生労働省は平成19年3月、水道施設の技術的基準を定める省令を改正し、クリプトスポリジウム対策として紫外線処理を追加した。紫外線処理は、ろ過設備より安価で、しかもメンテナンスが容易なことから、今後とも中小規模事業体を中心に採用が進むことが予想される。(財)水道技術研究センターは、紫外線照射装置の一定水準の確保と、装置の円滑な導入促進へ向けた審査制度をスタートさせている。高嶋渉・浄水技術部長に、紫外線処理をめぐる最近の状況と、センターの取り組みについて紹介していただいた。
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下水道研究会議
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一般都市の下水道部局長で組織されている「下水道研究会議」。同会議は昭和42年に、政令指定都市を除く一般都市の下水道担当部局長が会員となり、調査研究を行い一般都市の下水道事業のレベルアップ、及び会員都市相互の事務及び技術に関する実務上の隘路を打開し、下水道事業の促進を図ることを目的としている。本紙では7月に尼崎市で行われた幹事会の概要を紹介するとともに、10月に熊本市で開催される総会のテーマを紹介した。
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拠点都市シリーズ=下関市
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山口県下関市の水道事業は明治39年1月、全国9番目の近代水道として給水を開始した。現在、「第2期水道施設整備事業」を推進しており、長府浄水場の更新などを検討している。平成20年3月に『下関市水道ビジョン』(平成19~28年度)を策定し、主要施策に取り組む一方、今後の事業運営を模索している。本紙では吉武泰志・下関市上下水道事業管理者(上下水道局長)、坂本紘二・下関市立大学学長に、これらの取り組みなどについて語り合っていただいた。
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日水協関東地方支部管理者協議会
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関東地方の水道事業体トップが集い、情報・意見交換を行う日水協関東地方支部管理者協議会は、同支部の活動の中でもとりわけ注目度の高い重要行事だ。今年も21日に山梨県支部の担当により都内で開催されるが、本紙では例年同様に同協議会に合わせた特集号を企画、支部長都市・横浜市水道局長の齋藤義孝氏と、先月16日付で東京都水道局長に就任した尾﨑勝氏とでこれからの水道事業運営と管理者の役割について語り合っていただいた。
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関西主要水道事業体の管路耐震化
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〝耐震化改善キャンペーン〟に象徴される水道管路の耐震化の必要性・緊急性が叫ばれる中、長期的な視点で計画的に管路整備・更新を進める事業体がある一方で、昨今の厳しい財政事情も反映してその種の管路整備が遅々として進んでいない事業体も存在するのが現状だ。そうした耐震化に向けた温度差は、事業体の規模や地域等などをファクターに全国各地で見られる現象だ。近い将来、東海・東南海・南海地震の発生が懸念される関西地方においてもそうした温度差は見られるが、本紙ではこの地方でとりわけ前向きな施策展開を図っている4事業体の関係者にインタビューを実施することで、この地方の管路耐震化に向けた現況と展望を紹介する。
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地域水道ビジョン策定の意義と効果
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持続可能な水道を目指し、国が全国の水道事業体に『地域水道ビジョン』の策定を呼びかけて、多くの事業体がこれに呼応してビジョンを策定している。しかし、その一方で小規模水道などでは未だに策定には至っていない事業体も残されているのが実状だ。間もなく到来する施設の大量更新の時代を前に長期的展望に則った施設の更新や整備に向けた方向性を明示するビジョンの策定は水道事業体にとって必須のものであることは改めて強調するまでもない。本紙では、「地域水道ビジョン」特集号を企画し、厚労省の粕谷水道課長にビジョン策定の意義と策定に際しての留意点を中心とするインタビューを実施し、既にビジョン策定し、施設計画等でさらなるバージョンアップを図っている水道事業体の紹介、さらにはビジョンに盛り込むべき施策ごとに識者にメッセージをいただいた。
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小規模水道の地震対策と応急復旧
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昨年6月14日に発生した岩手・宮城内陸地震から1年余が経過した。山間地の小規模水道を直撃したマグニチュード7.2の大地震は水道界に新たな教訓をもたらしたが、とりわけ小規模水道の緊急時対応と復旧の方策は今後に向けた重いテーマであることが再確認された。浄水施設や配水施設、管路の応急復旧に関しては、日水協をはじめとする関係団体や企業の技術力と熱意に支えられた支援活動が大きく貢献したが、その一方で恒久復旧に向けては未だ道半ばという状況にある。本紙では、岩手・宮城内陸地震の教訓をテーマとする特集を企画、被災地の奥州市・栗原市への取材レポートを、日水協の田口工務部長のコメントと併せて掲載した。
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厚労省21年度新規採択事業
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厚生労働省は平成21年度予算の配分にあたっては、水道ビジョンの実現を支援するため新規採択事業を大幅に増やした。その中から20事業をピックアップし紹介した。
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粕谷厚労省水道課長を囲む座談会
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わが国が国の水道事業は今、少子高齢化社会の進展、節水型社会への移行などにより水需要が減少傾向にある中、施設の大量更新期を迎えている。地震・災害に対するライフライン機能の強化も不可欠だ。さらに、職員の大量退職に備え、技術の継承、アウトソーシングも進めなければならない。これらの課題に適切に対応していくには、産業界の積極的な取り組みが不可欠といえる。粕谷明博・厚労省水道課長に進行役をお願いし、製品開発、技術開発などに積極的に取り組む産業界代表と意見交換をしていただいた。
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北九州市上下水道新トップに聞く
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北九州市は、今年4月に水道・工業用水道事業管理者、水道局長に吉田一彦氏、建設局長に中尾憲司氏が就任した。上下水道とも維持管理時代のなか、老朽施設の更新や新技術の導入などをさらに推進し、また『環境モデル都市』として上下水道事業における環境対策を前進させる。両局長の陣頭指揮のもとで展開する新しい取り組みに多方面から期待が集まる。そこで両局長にインタビューを実施し、現状や課題、今後の抱負などを紹介する。
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日水協の検査事業2
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我が国の水道事業の安全・安定・安心を担保する日本水道協会の検査事業。その意義を改めて再確認することを目的とした本紙シリーズ特集第2弾では、昨年7月に管路の更新率2%を維持することを目指して料金改定に踏み切った上越市の秀澤ガス水道局長と久保田日水協検査部長との対談を実施した。秀澤局長は技術系の水道プロパーならではの検査事業に対する深い理解と信頼に基づいた持論を展開し、久保田部長との懇談は今後の水道界の進むべき方向性について大いに盛り上がった。
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日水協北海道地方支部総会
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第80回日本水道協会北海道地方支部総会が30日、苫小牧市で開催される。道内の水道事業体が一堂に会するこの総会では、それぞれの事業体が抱える課題を解決するための活発な議論が期待されている。本紙では、開催地の大塚光夫・苫小牧市上下水道部長のインタビューをはじめ、湯谷仁康・北海道環境保全課参事に道内の水道事業の現状についてお話を伺った。さらに水道事業体と両輪となって水道普及に努めてきた北海道管工事業協同組合の花松真一会長にもインタビューした。
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八戸導水管事故の対応と教訓
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今年1月1日に八戸圏域水道企業団の導水管伏越部で発生した漏水事故は、我が国の水道関係者にリスク管理と非常時対応の重要性を改めて浮き彫りにする象徴的なものとなった。同企業団による、元旦からの応急給水活動や復旧作業、さらに原因究明に向けた検証などを通じて得られた事故の教訓を風化させぬことを目的とした特集号を企画した。同企業団の大久保副企業長と、今回の事故の調査委員会委員長を務めた福士憲一・八戸広大教授、同委員の長岡裕・東京都市大学教授による鼎談を実施し、同じく委員の田口靖・日水協工務部長、武内辰夫・水道技術研究センター常務理事のコメントを掲載した。
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拠点都市シリーズ=北千葉
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利根川水系最下流の江戸川から取水している北千葉広域水道企業団。水質問題に苦労してきたが、待望の高度浄水処理の建設に来年度から着手する予定だ。良い施設を作ろうとする意気込みは並々ならぬものを感じる。今回の拠点都市シリーズは岡本正和・北千葉広域水道企業団企業長と、伊藤雅喜・国立保健医療科学院水道工学部水道計画室長に対談をお願いした。
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日水協中国四国地方支部総会
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第78回日本水道協会中国四国地方支部総会が23日、鳥取県支部の鳥取市が担当し、ホテルニューオオタニ鳥取で開催される。同市の水道事業は大正4年10月に給水開始し、現在は第8回拡張事業、「鳥取市水道事業長期経営構想」(平成17年6月策定)に基づき、事業を推進している。また、今年3月には江山(こうざん)浄水場の膜ろ過施設が一部供用開始し、全面供用開始後は全国最大規模となる。そこで、本紙では開催地である同市の取り組みを紹介した。
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日水協関西地方支部総会
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第78回日本水道協会関西地方支部総会が17日、奈良県支部の奈良市が担当し、なら100年会館で開催される。同市は国際文化観光都市として、「古都奈良の文化財」などを活用したまちづくりが進められている。同市の水道事業は大正11年9月に給水開始し、現在は「奈良市水道事業中長期計画」の具体的な施策目標に基づき、事業展開している。そこで、本紙では開催地である同市の現状などとともに、同県内水道事業体の取り組みを紹介した。
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日水協関東地方支部総会
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第77回日本水道協会関東地方支部総会が14日、栃木県支部長都市・宇都宮市で開催される。今年も関東地方の水道人が一堂に会し、諸課題克服へ活発な討議が期待される。本紙では一連の地方支部総会で最大規模を誇る同支部総会特集を企画、宇都宮市をはじめとする栃木県の水道にスポットを当てたのをはじめ、関東地方支部長都市・横浜市の話題、さらには関東主要事業体の技術動向を紹介した。
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横浜市川井浄水場PEI
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我が国近代水道のパイオニア・横浜市水道局は、120年余の歴史を誇るがゆえに多くの歴史的施設を保有している。その代表的なものが、道志川系統の青山沈澱池や川井浄水場、これらの施設を繋ぐ導水施設である。しかし、これらの施設の今後の運用については様々な手法が選択されている。別掲特集のように川井浄水場はPFI事業により最新鋭の膜ろ過施設に生まれ変わることになった。その一方で、新・川井浄水場への濁度負荷の軽減等、今後もこれまで同様に役割を果たすべく青山沈澱池には耐震補強工事が実施された。ここでは、関東地方支部長都市・横浜水道の新旧2つの話題にスポットを当てた。新しい話題は、松井北大教授と同局技術系関係幹部による川井浄水場再整備事業をテーマとする技術座談会。温故知新的な話題としては、青山沈澱池耐震補強工事に伴い水を抜いた青山随道の探訪記を、伊藤雅喜・国立保健医療科学院水道計画室長に執筆いただいた。
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東京都水道局シリーズ=基幹管路の管理と整備
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水道システムにおいて水道管路の果たす役割の大きさは住民の誰しもが認めるところだろうが、その適確な運用やメンテナンスに向けた努力に対する理解は決して高いとは言えない中、全国の水道事業体では日々の安定給水を支えるべく懸命の努力がなされている。本紙シリーズ特集「東京都水道局の施策展開」第3弾は、基幹管路の管理と整備をテーマとし、城北線の漏水防止に向けた現場の対応と第二城北線整備をモデルケースに紙面を構成した。
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御園専務対談シリーズ6長野市
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長野市営水道は大正4年に通水して以来、その拡張の過程で多様な水源を確保する中で水道事業体としてのノウハウを蓄積してきた。近年は、簡易水道事業の統合などの新たな課題に果敢に挑んでいるが、鷲澤長野市長と御園専務理事との対談では、地下水規制や民活導入などを軸に水道の今後に向けて大いに語り合っていただいた。
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日水協中部地方支部総会
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来たる7月10日、日本水道協会中部地方支部の第87回総会が長野県支部の担当により長野市において開催される。同地方支部総会は支部長都市・名古屋市の積極的な支部活動へのアプローチもあり、一連の地方支部総会の中でも最も活気のある会議の1つとして支部内外から高い評価を得ている。本紙では、恒例の日水協中部地方支部総会特集では、開催地・長野市をはじめと長野県の主要水道事業の動向にスポットを当てた。
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チーム「生命の水道・ニッポン」
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日本水道協会は、「水道の安全保障に関する検討会」における議論の成果を踏まえて「生命(いのち)の水道ニッポン」を立ち上げ、今後の展開に注目が集まっている。本紙では、今年5月28日に開催された全国水道企業団協議会総会に広域水道を司る多くの首長が参加された機会を捉え、緊急座談会を実施、日水協の御園専務理事の司会進行により、7名の首長に水道広域化とアウトソーシングについて語り合っていただいた。また、「水道の安全保障に関する検討会」の部会長を務めた滝沢智・東大教授にインタビューをお願いし、「生命(いのち)の水道ニッポン」の今後を展望していただいた。
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日水協東北地方支部総会
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7月7日に日本水道協会東北地方支部総会が秋田県湯沢市で開催される。災害対策や技術継承問題など水道界の抱える共通の課題に加え、給水区域内の未接続問題や人口減少など東北ならではの課題も見受けられる。これら課題解決へ向け、東北各県から関係者が集結し、一致団結を図る。本紙では、開催地の小野田稔・水道課長の湯沢市の水道について聞いたほか、秋田県と秋田市の最新動向を取材した。
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