日水協東北地方支部総会
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第81回日本水道協会東北地方支部総会が、7月5日、酒田市で開かれる。東日本大震災からの復興という大きな命題を背負い、同地域の水道関係者が一堂に集結。永続的な水道サービスの実現に向けた活発な議論が期待される。本特集では、奥山恵美子・日水協東北支部長(仙台市長)に支部総会の論点や東北地方の水道事業の課題・展望を解説してもらうとともに、開催地である酒田市および山形県内の水道事業の動向、石巻地方広域水道企業団の復興状況を取材した。
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ポリテック「東日本大震災被害調査3次報告書」
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配水用ポリエチレンパイプシステム協会はこのほど「2011年東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)水道管路被害調査3次報告書」を発表した。1次調査から合わせて東北地方の太平洋沿岸部、内陸部の15事業体でヒアリング調査、現地視察を行った結果、配水用ポリエチレン管は「地震動による被害はなし」という結果になった。未曾有の大災害を通して、その耐震性能をあらためて証明したと言えそうだ。本特集では、全3回の調査総括を務めた高田至郎・神戸大学名誉教授に話を聞くとともに、3次報告書の概要を紹介する。
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「課題を追う」会計制度の見直し
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昨年5月、地方公営企業法が約40年ぶりに大幅に改正され、公営企業の資本制度が大きく変わるとともに、会計基準も抜本的に見直され、今年には2月1日に新しい公営企業会計基準(政省令)が施行された。公営企業経営の自由度を高め、経営の実態をより明確に提示できる制度になった一方で、公営企業分野では前例のない大改正でもあり、多くの水道事業者は手探りの対応を余儀なくされているのも現実だ。総務省の木幡浩・公営企業課長に制度改正の目的とポイントをインタビューするとともに、会計実務と水道実務に精通した識者に水道事業体が求められる対応などについてディスカッションしてもらった。
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水関連事業における小水力発電
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事業運営を通じての自然エネルギーの創出は、近年の水道分野をはじめとする水関連事業における重要なテーマになっており、特に昨年の東日本大震災に端を発する原発問題を受けて、電力確保と消費の節減が関係者の喫緊の課題となっている。この情勢を踏まえ、本紙では、再生可能エネルギー買取制度が間もなく始動する時期を捉え、水道事業体や水関連事業による創エネの意義と方向性を展望する「水道事業における小水力発電」特集を企画した。
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日水協九州地方支部総会
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来たる6月28・29日、日本水道協会九州地方支部総会が大分市において開催されます。日水協の一連の支部総会の先頭を切って、水道事業を取り巻く諸課題克服へ支部管内の水道関係者による活発な討議が期待される。本紙では、開催地・大分市の取り組みを中心とした特集を企画、渕野管理者インタビューや産官学の関係者による同市の管路耐震化をテーマとなる技術座談会を実施。さらに、大分県の大半の水道水質検査を受託している大分県薬剤師会検査センターの取り組みをレポートした。
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座談会・水道関係者の学位取得の意義について語り合う
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一大装置産業である水道事業が技術力によって支えられていることは改めて強調するまでもない。その技術力は水道事業の現場で培われると共に、それが学術的な研鑽にまで高められるケースも少なくなく、近年は、その研鑽の成果を学位論文に纏めれる関係者も増えてきており、これは、水道界の新たな活力を象徴する現象と言えるだろう。本紙では学位を取得した水道技術者の語らいによって、その意義を再確認することを目的とした座談会特集を企画した。
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公益社団法人・日本下水道協会第1回定時総会
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日本下水道協会の第1回定時総会が6月22日、東京の砂防会館で開催される。公益社団法人となり初めての総会ということで今後の協会の運営方法が注目される。そこで、安中理事長に今後の方針についてインタビューしたほか、全国7地方で開催された地方下水道協会総会での会員提出議題などを紹介する。
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環境・省エネ・災害対策の可能性を追求する光明製作所
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光明製作所は昭和22年に給水装置メーカーとして創業し、各地域の水道事業のニーズに合わせ、あるいは各時代の要請に応えつつ、常に付加価値の高い”ものづくり”に挑戦してきた。設計から鋳造、機械加工、組み立て、検査、販売までの一貫生産体制を構築し、近年では、国際的課題である環境に考慮した仮設資材レンタルシステム『リユーズシステム』を開発するなど、時代に先駆けて提案する技術・製品は高い評価を受けている。そこで、品質と環境を経営の2本柱に、高付加価値な製品作りを追求する光明製作所の取り組みについて、日本水道工業団体連合会の坂本弘道専務理事と光明製作所の金村時喜社長に語り合って頂いた。
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松江水道研発を振り返る
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日本水道協会主催の全国水道研究発表会が、5月16日から3日間、島根県松江市で開催された。300編余にも達する産官学の水道関係者の研鑽の成果を軸に今年も活発な情報・意見交換が行われたことは成果として強調できるだろう。本紙では、「水道研発を振り返る」特集号を企画、尾﨑専務理事のインタビューを実施したほか、「水道施設の耐震化・更新に向けての広報の在り方を考える」をテーマにした水道フォーラム、そして、本紙取材陣が選んだ発表の概要紹介などを掲載することで、松江研発の成果を再確認する内容とした。
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全国管工事業協同組合連合会第52回通常総会
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全国管工事業協同組合連合会(大澤規郎会長)の第52回通常総会と全国大会が6月13日、福井市のフェニックス・プラザで開かれる。昨年3月の東日本大震災では、全管連の総力を挙げて懸命の復旧作業に当たり、その実力を遺憾なく発揮し国民、県民、市民から頼りにされた。今後は管工事業界の課題である自然災害等復旧活動の協力体制の整備や耐震化の促進活動への取り組みが期待されている。本紙では大澤会長に復旧活動や今後の取り組みをインタビューするとともに、昨年の主な活動を振り返る。
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出雲市上下水道局局内座談会
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島根県出雲市の水道は第6次拡張事業計画(平成19~30年度)、『出雲市水道ビジョン』(平成21年3月策定)に基づき、簡易水道の上水道への統合に向けた施設整備などを推進している。本紙では林誠治・同市上下水道局長と、同局職員4名による座談会で、同市水道の取り組みを紹介する。
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日本ダクタイル異形管工業会が設立50周年
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日本ダクタイル異形管工業会は、昭和37年に創立してから今年で50周年を迎えた。同工業会は、会員企業の高い技術力を背景に、水道事業体のニーズに対応して製品開発を行い、水道水の安定供給や耐震管路の構築、管路システムの高度化などに貢献してきた。本紙では遠山秀一会長と長岡裕・東京都市大学教授との対談を実施し、同工業会の今後の役割について展望していただいた。また、各支部長に抱負をうかがった。
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川崎市水道事業の最新技術動向
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人口減少社会を見据えた施設のダウンサイジングが不可避な情勢の中、水道システムの安定性を維持しつつ基幹施設の再構築を図ることは多くの水道事業体にとって重要なテーマと言えよう。川崎市上下水道局は、そのテーマに真摯に向き合い、既に再構築事業に着手している。本紙では、ややもすれば消極的になりがちなダウンサイジングにポジティブに臨む川崎市水道事業の技術力に注目した特集を企画、耐震工学の権威、金沢大学の宮島昌克・教授に再構築事業が最盛期を迎えた長沢浄水場を視察いただいた上で同局技術系幹部と語り合っていただいた。
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完全統合を実現した多摩地区都営水道
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多摩地区都営水道では、平成23年度をもって給水区域の各市町に実施していた業務の事務委託が全て解消され、今年度からは各市町における水道事業の完全統合が実現した。これは、昭和40年代半ばから進められてきた多摩地区の水道事業の東京都水道局への統合に向けた努力が結実したものであり、我が国における水道広域化のモデルとして全国の水道関係者の注目を集めてきた多摩地区都営水道が広域水道としていよいよ本格始動となった。本紙では、この多摩地区都営水道の“新たな門出”の機会を捉え、特集号を企画。増子局長インタビュー、特別企画としての丹保北海道大学名誉教授と吉田多摩水道水改革推進本部長との対談を実施したのをはじめ、我が国における広域水道の模範事例の全容に迫った。
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平成24年度全国簡易水道大会
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わが国の水道普及率は高普及に達したものの、未だに300万人近くの人々が水道の恩恵に浴していない。国民皆水道を実現するためには簡易水道の一層の整備・促進がのぞまれる。また、既設の簡易水道についても、水需要の増大にともなう施設の増強や老朽化対策、水質問題を視野に入れた統合が不可欠となっている。全国簡易水道協議会の平成24年度全国簡易水道大会が6月1日、滋賀県大津市で開催される。大会では簡易水道の運営基盤の強化等に向けて積極的な意見交換を行い、大会宣言を決議することになっている。
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下水管きょの改築・更新
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札幌市水道局は道内随一の規模・技術力を誇るばかりではなく、その意欲的な施策展開により、全国的にも高い事業水準を保っている。本紙定例の札幌水道特集の今年の企画では、同局の技術展開の最新動向を紹介することを目的に技術系3部長による局内技術鼎談を実施。現状における課題克服に向けた取り組みに加え、主力施設・白川浄水場更新に象徴される中長期的な視点に根差した方向性も展望した。
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拠点シリーズ=札幌市
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石狩西部広域水道企業団への参画や豊平川水道水源水質保全事業の推進などを例に挙げるまでもなく、札幌水道の取り組みは、常に中長期的な視点に基づいた「水道の持続的発展」に根差したもので、その事業内容は道内のもならず、全国の水道事業の範となるものと言えるだろう。今回の拠点都市シリーズは、札幌市の北野靖尋・水道事業管理者と松井佳彦・北海道大学大学院教授とで語り合っていただいた。
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札幌市水道局局内技術
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札幌市水道局は道内随一の規模・技術力を誇るばかりではなく、その意欲的な施策展開により、全国的にも高い事業水準を保っている。本紙定例の札幌水道特集の今年の企画では、同局の技術展開の最新動向を紹介することを目的に技術系3部長による局内技術鼎談を実施。現状における課題克服に向けた取り組みに加え、主力施設・白川浄水場更新に象徴される中長期的な視点に根差した方向性も展望した。
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全国水道企業団協議会総会
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我が国の水道事業の持続的発展を可能にする大きな要素となるものが「広域化」であることは多くの水道関係者の共通認識となっているが、その一方で、広域水道が抱える課題は依然として山積しているのが実情だ。また、昨年の東日本大震災で被災した水道事業体においても広域化が復興の鍵を握るファクターであることは多くの識者が指摘するところでもあり、水道広域化のあるべき方向性を見極めることは水道界の重要なテーマであることに論を待たない。そうした中、我が国を代表する広域水道事業体である水道企業団の関係者が一堂に会して課題や情報を共有しつつ今後の事業展開を図るべく意見交換がなされる「全国水道企業団協議会総会」の意義は益々高まっている。来たる5月24日に新潟県で開催される第56回総会の本紙・特集号では、会長団体である小林眞・八戸圏域水道企業団企業長(八戸市長)のインタビューを実施するのをはじめ、開催担当・企業団協議会中部地区協議会の主要事業体の取り組みを紹介した。
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第63回全国水道研究発表会
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日本水道協会主催の全国水道研究発表会が、5月16日から松江市で開催される。現在、我が国の水道事業はかつてない大きな転換期を迎えており、施設の更新・再構築、水質管理問題、技術継承、環境問題、さらには東日本大震災の教訓を踏まえた地震対策の充実など、多くの課題、さらには広域化や官民連携を軸にした新たな方向性への整合という重いテーマを抱えている。これらの課題の解決に向け、水道界最大の研究集会である『水道研究発表会』による知見・情報の交流や問題意識の共有には大きな期待が寄せられている。本紙では、例年同様特別増頁による特集号を企画した。
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西日本の主要都市で採用進む配ポリ管
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東日本大震災における水道管路の被害については、厚生労働省の現地調査のほか、水道関連団体の独自調査などにより、詳細が明らかになってきている。特に配水用ポリエチレンパイプシステム協会は、現在まで第5次にわたる調査を行い、津波による被害を除けば、配ポリ管を含むいわゆる「耐震管」はほとんど被害を受けていないことを確認している。一方、西日本の水道事業体では、東日本大震災の被害を教訓に、耐震管の整備をさらに急ピッチで進めようという動きが顕著であり、平成24年度より新たに配ポリ管を本格採用する事例も多く見られる。まさに、災害に強い水道管路の構築に向けた気運が全国で高まっていると言えそうだ。本特集では、そうした取り組みを積極的に進める水道事業体をピックアップし、レポート記事を掲載。「震災後」の管路整備の方向性を探った。
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給排水管の延命へ注目される管更生工法
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日本管更生工業会は、給排水管の管更生工事の主工法を網羅した団体として、各工法の質的向上、新たな管更生技術の開発などを進め、水質の向上に貢献している。老朽化した給排水管のストックは数多くあり、 省資源で環境にも優しい管更生工法の役割も大きくなっている。特集では、今年から理事長に就任した石野正俊・大阪ガスリノテック取締役相談役に工業会の運営方針や抱負について聞いたほか、国立保健医療科学院が実施した「給水栓中からのビスフェノールAの存在実態調査」の概要、結果について同院の小坂浩司主任研究官に原稿を執筆いただいた。
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東日本大震災を教訓とした今後の管路整備のあり方
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3月11日に発生した東日本大震災では、管路耐震化の重要性が改めて示された。耐震化の推進には、ハード、ソフト両面で取り組むことが重要だ。本紙では、今後の管路整備のあり方を探るため、3水道事業体を取材し、管路整備の現状や方向性をレポートする。また東北学院大学の吉田望教授に地盤工学の観点から、東北大学大学院の西村修教授に水道工学の観点から、それぞれ今後の管路整備のあり方についてインタビューした。
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地方下水道協会総会
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平成24年度から法人改革により日本下水道協会地方支部総会は「地方下水道協会総会」と名称を改め地方で独自に運営されることになっている。昨年、3月11日に発生した東日本大震災で東北、関東、中部などの下水道施設に甚大な被害が出て、1年が経過した現在も下水道関係者による復旧復興に向けた努力が日夜続けられている。現在も余震が続いており震災対策は喫緊の課題となっている。このような中で開催される地方下水道協会総会には、下水道施設の震災対策の推進、地方間の連携強化などについて議論することが求められている。特集では新たな組織となった地方下水道協会の活動方針を事務局に執筆していただいたほか、地方下水道協会への期待について安中日本下水道協会理事長にインタビューした。また、地方公共団体の下水道事業を支援する日本下水道事業団の谷戸理事長に第4次中期経営計画についてインタビューした。
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天童市の大型ステンレス製配水池が完成
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配水用ポリエチレンパイプシステム協会(ポリテック)が、東日本大震災の管路被害調査報告書の第2弾を発表した。同協会は、さらに追加の調査も実施済みで、積極的かつ網羅的な被害状況の分析、知見の整理を進めている。民間団体としては異例とも言える取り組みだが、その成果には、水道界の大きな注目が集まる。調査総括を務めた高田至郎・神戸大学名誉教授に報告書のポイントを聞いた。また、東北防衛局、自衛隊がポリテックの施工講習会を受けたことを踏まえ、同局担当者にその背景を取材。災害復旧における水道界との連携の可能性を探った。
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東日本大震災被害状況から見る配ポリ管の耐震性能
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配水用ポリエチレンパイプシステム協会(ポリテック)が、東日本大震災の管路被害調査報告書の第2弾を発表した。同協会は、さらに追加の調査も実施済みで、積極的かつ網羅的な被害状況の分析、知見の整理を進めている。民間団体としては異例とも言える取り組みだが、その成果には、水道界の大きな注目が集まる。調査総括を務めた高田至郎・神戸大学名誉教授に報告書のポイントを聞いた。また、東北防衛局、自衛隊がポリテックの施工講習会を受けたことを踏まえ、同局担当者にその背景を取材。災害復旧における水道界との連携の可能性を探った。
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東日本大震災上下水道シンポジウムを振り返る
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「東日本大震災上下水道シンポジウム―真の暮らしの復興をめざして―」(主催=厚生労働省、国土交通省、日本水道協会、日本下水道協会、共催=日本水道工業団体連合会、水道技術研究センター、全国上下水道コンサルタント協会、日本下水道事業団、下水道新技術推進機構、日本下水道施設業協会)が3月27日、仙台市の仙台市民会館で開催され、約600人が参加した。東日本大震災発生から1年が経過したことを期に、これまでに明らかになった被害状況や復旧・復興の状況を踏まえ、講演や報告、パネルディスカッションを通じて、今後の上下水道における災害対策のあり方を考えた。水道と下水道が連携して被災地である仙台市で開いたシンポジウムは非常に意義深いものであり、パネルディスカッションでは、水道と下水道が連携した被災地の復旧・復興、今後の災害対策について前向きな提案・意見が相次いだ。また、講演・報告は、上下水道関係者が強い使命感を持って復旧・復興、災害対策に取り組んでいることを理解する絶好の機会となった。この特集では、シンポジウムを振り返り、その概要を紹介した。(講演者・報告者などの職名は3月27日時点のもの)
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平成24年度全国簡易水道協議会ブロック会議
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全国簡易水道協議会のブロック会議が4月17日の東海・北陸ブロック会議を皮切りに全国6ブロックで開催される。昨年の東日本大震災を踏まえた施設の耐震化や運営基盤の強化、統合問題など簡易水道が抱える様々な課題の解決につながるよう会議では積極的な議論が期待される。本特集号では、会議が開催される各県の簡易水道の現状を紹介した。
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東京都水道局シリーズ4=エネルギー削減
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水道事業体にとって電力消費の節減をはじめとするエネルギー削減に向けた取り組みの重要度は年々高まりを見せており、今やルーチンワークに近いものになっている。そのスタンスを明確にしている事業体の代表格が東京都水道局だ。同局シリーズ特集の今年度第4回目のテーマは「エネルギー削減」とした。このテーマでこのほど学位を取得した増子局長と学位論文の主査を務めた小泉首都大学東京教授との対談を実施したのをはじめ、同局のエネルギー対策に向けた取り組みの最新動向を紹介した。
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名古屋市上下水道局技術展開
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我が国の上下水道事業体の中でも屈指の高い技術力を背景に前向きな事業展開が目立つ名古屋市上下水道局。今秋には同市の下水道事業が供用開始100周年、再来年には水道創設100周年という両事業の節目を控えており、同局関係者もその節目を充分に意識しながら施策の充実を図っている。これを踏まえ、本紙では、名古屋市上下水道局の技術力をテーマにした特集を企画。「基幹施設の再構築」「災害対策」「省エネルギー」「水環境保全」等をキーワードに吉川技術本部長のインタビュー、長岡東京都市大学教授を座長に迎えた技術系幹部による座談会を実施することで、これまでの足跡と今後の技術展開の方向性を探った。
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安定給水支える配水池
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水道システムにおける配水池の位置づけが極めて重要であることは疑うべくもなく、給水の安定化、水質の安全性確保、さらには災害対策やエネルギー管理など水道事業の重要施策を支える基幹施設である。本紙恒例の配水池特集では例年関連技術動向を軸に企画しているが、今回は全国の水道事体における配水池整備・管理にスポットを当てた関係者のインタビューや取材レポート記事を軸に構成した。
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大牟田市・荒尾市の「ありあけ浄水場」が4月から給水開始
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県境を越えた水道広域化事例として注目を集める福岡県大牟田市と熊本県荒尾市の共同浄水場施設等整備・運営事業。新浄水場(施設能力=2万8000立方m/日)の名称も「ありあけ浄水場」に決定し、4月からいよいよ給水を開始する。同事業は、民間の技術やノウハウを活用するためにDBO方式を採用しており、公民連携の先進事例という側面も持つ。メタウォーター・大日本土木JVが建設工事を行い、メタウォーターを代表企業とするSPC「有明ウォーターマネジメント」が施設の運転・維持管理を平成24年度から38年度まで担う。本特集では、中小規模水道の持続可能性確保に向けた画期的な取り組みとして、同事業のポイントと関係者の声を紹介する。
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池田市上下水道部が上下水道ビジョンを策定
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池田市上下水道部は、このほど上下水道ビジョン『A・Q・U・A Ride』を策定した。上下水道事業を一体的に捉え、将来の目指すべき姿を示したもので、若手職員が中心になって策定作業を進めた。また、池田市は、昭和28年に下水道事業に着手し、現在は、大阪府下水道協会の会長都市としての役割も果たしている。同協会では2月13日には幹部職員研修会を開催し、東京都での行政経験もある作家の童門冬二氏が講演を行った。そこで本紙では、大阪府下水道協会長を務める小南修身・池田市長と童門冬二氏に下水道事業のみならず水環境について特別対談を行い、さらに、池田市上下水道ビジョン『A・Q・U・A Ride』について嶋俊秀・上下水道事業管理者とビジョン策定メンバーの若手職員とで経緯や概要などについて話し合って頂いた。
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水道施設設計指針改訂で議論された管路耐震化の方向性
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日本水道協会の『水道施設設計指針』が水道施設整備や更新の羅針盤としての役割を果たしていることは改めて強調するまでもない。ほぼ10年に1度のペースで改訂されている同指針の最新版の内容が固まり、間もなく発刊の運びとなるが、今回とりわけ注目されるのは、同指針改訂作業中の昨年3月に東日本大震災が発生し、これまで以上に施設の耐震化に向けた方向性が明確に打ち出されたことだ。このことは、今や水道事業体にとって「管路や施設の耐震化はルーチンワーク」であることを象徴するものと言えよう。本紙では、この認識に立って技術特集を企画、日水協関係者への取材レポートをはじめ、水道施設設計指針の導・送・配水施設小委員会の主要メンバーのインタビューを実施した。
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東日本大震災から1年
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東日本大震災から1年を迎えようとしている。被災地では上下水道施設の復旧・復興へ向け関係者の懸命な努力が続けられている。その歩みをさらに速めるには、国による手厚い財政支援とともに産官学の総力をあげた取り組みが不可欠だ。「被災地上下水道の着実な復旧・復興」をテーマに、インタビューや現地取材、アンケートなどにより早期復興への道筋を探るとともに、「大震災の教訓を活かした上下水道」を展望した。
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東京都下水道局の新年度予算・技術動向
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東京都下水道局の施策展開が常に注目を集めているのは、その規模と事業内容もさることながら最新技術の積極的な導入に象徴される技術力が存分に発揮されていることも大きな要素になっている。本紙では、例年、同局の新年度事業計画を紹介する特集号を発行しているが、今回は同局の技術力にスポットを当てたないようとし、局長級幹部のインタビューを実施したのをはじめ、技術動向を中心とする関連原稿を掲載した。
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東京都水道局新年度予算・事業計画
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事業規模、サービス水準、技術力、そして施設整備におけるダイナミズム…。東京都水道局の施策展開は全国の水道関係者の長目を常に集めているが、とりわけ新年度の事業計画については日本の水道が進むべき方向性を示唆したものと言えよう。本紙・定例企画である東京都水道局の事業計画特集では、今年も新年度予算を審議する東京都の第1回定例議会に上程する予算案の内容を紹介するが、今回は、新年度が現行の経営プランの最終年度に当たることに留意し、福田総務部長のインタビューを掲載。さらに、写真トピックスで新年度の事業展開を展望した。
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シリーズ・課題を追う=水道事業の公民連携
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公民連携が我が国の水道事業の持続と発展に向けて必須のものと言われて久しいが、自治体における団塊世代のリタイアが進んだ今もなお民間委託に代表される民活導入については課題が山積しているのが実状だ。今回の「課題を追う」は、全般に遅々として進まぬ傾向にある公民連携の今後を占い、識者の提言や公民連携の〝未だ少ない〟模範事例を紹介した。
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電気学会公共施設技術委員会特別座談会=活躍する女性技術者
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電気学会・産業応用部門の公共施設技術委員会では、水道や下水道、廃棄物処理などを対象に、産官学が一体となり、調査や研究を行なっている。また毎年テーマを設けてシンポジウムや座談会を開き、社会インフラが抱える課題や最新の技術動向なども発信している。そこで今回は『活躍する女性技術者』をテーマに、上下水道施設の各分野で活躍している女性技術者の皆さんに集まっていただき、日常業務から個人の目標、これから上下水道分野を目指す後輩へのアドバイスなどについて、語りあって頂いた。
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これからの水道事業の地震対策を語り合う
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東日本大震災からの復興は被災地のみならず日本国民にとっての最大命題と言えるだろう。そして、被災地水道の再構築に向けては、地震や津波に負けない強固なシステムとすることが大前提であり、震災復興に関する多様な知見を有するコンサルタントに対する期待はより大きなものになっている。本紙では、コンサルタント関係者と、識者・水道事業体関係者との座談会を実施し、今後の震災復興の方向性について語り合っていただいた。
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日本水道協会北海道地方支部水道実務発表会
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日本水道協会北海道地方支部の第51回水道実務発表会が15日、帯広市で開催される。道内の水道事業体と民間企業の実務担当者が、日頃の業務を通じて得られた成果や事故報告など実務レベルの情報を発信し、共有することで、業務の改善や技術力の向上に繋げることを目的としている。本紙では、札幌市水道局の小田直正・給水部配水担当部長に今年の発表会への期待についてインタビューをすると共に、開催地である帯広市を紹介した。帯広市では「専用水道事業者に対するバックアップ料金制度」を導入するという全国的にも画期的な取り組みを行っている。この取り組みについて山本雅雄・帯広市公営企業管理者に話を聞いた。
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インターアクア2012
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「InterAqua2012 第3回国際水ソリューション総合展」が2月15日(水)から17日(金)の3日間、東京ビッグサイトで開催される。今回で3回目となるこの総合展は水処理ソリューション技術の国際展示会を始め、NEDOによる水ビジネスの国際シンポジウムなど同時開催会議も充実。海外からの出展者、来場者も多くネットワーキングと技術交流の1週間としてAquaWeekと名付けられている。主催者のICSコンベンションデザインの松井取締役にポイントについてインタビューしたほか、総合展の内容を紹介する。
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下水汚泥の有効利用技術の動向
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下水汚泥処理は濃縮、脱水、焼却など各要素技術の進歩やシステムの最適化により、エネルギー消費低減、温室効果ガスの削減といった点に配慮し、汚泥の効率的な処理を図る動きが年々加速している。こうした動きを促進するため国土交通省下水道部は下水汚泥のエネルギー利用の高効率化を図り、温室効果ガス排出量及び建設コストを大幅に削減する革新的技術の研究(B─DASH)について、実規模レベルのプラントを設置して実証を行っている。下水汚泥処理の最近の動向として国交省の原稿を始め、下水道新技術推進機構が実施している下水汚泥のエネルギー化技術に係る説明会、B─DASHについて紹介する。
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下水道職員健康駅伝大会
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下水道職員健康駅伝大会が2月4日(土)に横浜市の日産スタジアムで開催されます。今大会のスローガンは゛タスキと想いをつないで日本を元気に゛。参加費の一部は義援金として東日本大震災の被災地に寄付されます。大震災では多くの下水道施設が被災し、被災地のみならず支援活動で全国の下水道関係者が力を合わせ復興に向け取り組んでいます。スローガンを胸に、下水道人が元気に走ります!
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東京都水道局シリーズ=基幹施設の再構築
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東京都水道局では、昨年11月に「将来の首都東京にふさわしい水道施設の再構築を考える会」から得た提言を踏まえ、基幹施設の再構築に乗り出すことになった。本紙・東京都水道局シリーズ特集、今年度の第3弾は「基幹施設の再構築」をテーマとし、増子局長インタビューと黒沼企画担当部長を座長とする座談会を実施し、さらに゛考える会゛座長の小泉明・首都大学東京大学院教授にお話を伺った。
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平成24年度政府予算案
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平成24年度政府予算案では、水道、下水道ともに、東日本大震災からの復興や全国的な施設耐震化・災害対策に重点を置いており、施設の戦略的な維持管理・更新、国際展開などにも取り組んでいく。今年度から導入された地域自主戦略交付金は、24年度から政令指定都市も対象となる。本紙政府予算案特集では、岡久宏史・国土交通省下水道部長と石飛博之・厚生労働省水道課長に、予算案のポイントなどについて聞いたのをはじめ、一括交付金の概要、総務省の地方再計画、トピックとして今月26日に総務省が開いた地方公営企業会計制度の見直しに関する説明会を紹介した。
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水道事業の地震対策
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昨年の東日本大震災を例に挙げるまでもなく、管路・施設の耐震化や応急給水・復旧体制の充実、さらには緊急連絡体制確保や他都市・企業等の応援協定などに代表される地震対策が今や水道事業にとって最上位に位置づけられる重要施策と言えるだろう。本紙では、平成7年1月17日に発生した阪神・淡路大震災の教訓を風化させないことを基本コンセプトに例年1月の中下旬に水道事業の地震対策特集を発行している。今回は、東日本大震災の教訓をも踏まえた最新の話題を中心に企画した。
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創業100周年を迎えた京都市水道
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京都市は明治45年4月に蹴上浄水場から給水を開始し、今年、水道創設100年の大きな節目を迎えた。京都市上下水道局では、1月22日に京都会館で開催する100周年記念式典を始め、水道100年史の発行、100周年記念ロゴマークの製作など、100年を“祝う”“振り返る”“明日へつなぐ”をキーワードに様々な記念イベントを実施する。そこで本紙では、門川大作・京都市長のメッセージをはじめ、京都市水道事業の歴代管理者による座談会、幹部職員のインタビューや抱負、さらに伊藤禎彦・京都大学大学院教授の琵琶湖疏水視察記など、京都市水道事業の過去と現在、そして未来を展望する特集号を企画した。
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拠点シリーズ=登米市
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宮城県登米市の水道事業は、旧・登米地方広域水道企業団の給水区域を中心とする自治体の市町村合併によって平成17年4月に現在の事業形態となった“準・広域水道”だ。近年は、民活導入も図りつつ効率的な事業運営が図られている。また、昨年の東日本大震災では被災地であったにもかかわらず、沿岸部の近隣自治体への支援活動を積極的に展開するなど、〝水道一家〟を体現している事業体だ。今回の拠点都市シリーズは、同市の水道事業管理者である布施孝尚・市長と、かつて同市の基幹浄水場の設計に携わった経験を持つ首都大学東京大学院の小泉明・教授とで語り合っていただいた。
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公民連帯を軸に積極的な事業展開を進める登米市水道
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登米市水道事業所では、料金徴収や浄水場管理などで民間企業・グループに対し、包括的な委託を実施するなど、効率的な事業経営に向けて積極的な姿勢が目立っている。また、昨年の東日本大震災の影響で発生した保呂羽浄水場への取水ポンプの故障を重い教訓にした施設更新計画策定委員会を立ち上げるなど、将来を見据えた施策にも意欲的だ。ここでは、同市の取り組みの近況を中心に紹介した。
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沖縄県企業局の技術力・新石川浄水場が完成
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沖縄県下の水道事業の根幹をなす沖縄県企業局の事業運営は同県だけにとどまらず、我が国水道事業の模範となる技術レベルを駆使して展開されている。そして、このほど同局がかねてより整備を進めていた新石川浄水場が供用開始となり、今月19日には記念式典が開催される予定だ。本紙では、同局にとって大きな節目となる新拠点浄水場完成を機に特集号を企画。仲田局長インタビューを実施したのをはじめ、伊藤雅喜・国立保健医療科学院上席主任研究官と同局技術系幹部との座談会等により、新石川浄水場をはじめとする同局の技術動向を紹介した。
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日本水道鋼管協会がSDF工法を規格化
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水道水の安定供給には施設の更新・耐震化が欠かせない。平成22年度の基幹管路の耐震適合率は全国平均で31.0%と、今後さらなる更新・耐震化の推進が求められている。更新のネックとなるのが、開削工事が困難な軌道下や河川下の伏越し配管、交通量が多い道路の横断、他企業の埋設物が輻輳している場所だ。そういった事業体のニーズに応え、日本水道鋼管協会は昨年12月に開削が困難な現場に布設されている既設管の更新に有効な「SDF工法」を規格化した。特集では、老朽管の更新・耐震化の促進に貢献する「SDF工法」を紹介するため、同協会の野口専務理事に規格化の背景、川口部会長に規格化の意義を聞いたほか、同工法を採用した新潟市水道局の施工現場をレポートする。
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座談会=浄水施設のメンテナンスの重要性と望ましい技術力とは
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水道事業の根幹を支えるのが水道水という唯一無二の製品である水道水の製造拠点・浄水場であることに論を待たない。そして、我が国の水道事業体が安全でおいしい良質な水をつくるという点で世界トップクラスの技術の水準を誇っていることは内外の関係者では衆目の一致するところだろう。しかしながら、全国の多くの浄水場では老朽化が進み、多くの課題を包含しているのもまた事実であり、とりわけ財政事情等の理由により施設更新が滞っている浄水場ではメンテナンス上の課題も山積しているのが実状だ。優れた浄水処理システムを支えるのは現場における適確なメンテナンスであるにもかかわらず、その重要性が疎かにされる事例が散見されるのは由々しき問題である。このような状況を踏まえ、本紙では浄水場における維持管理に関する技術力にスポットを当てた座談会特集を企画した。
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遠心分離機のパイオニア、巴工業が創業70周年
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遠心分離機のパイオニアとして知られる巴工業が創業70周年を迎えた。同社は、遠心分離機を中心とする分離機器の製造販売、化学工業製品の輸入販売をコア事業に据え、その高い技術力で、業界をリードしてきた。本紙では、巴工業の今後の事業戦略を探るべく塩野社長と岡田機械本部副本部長に話を聞いたほか、環境に貢献する下水分野の主力製品を紹介する。
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日本下水道施設業協会設立30周年特別対談
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日本下水道施設業協会(施設協)は昨年11月、設立30周年を迎えた。高い技術力を持つ機械・電気設備メーカー群によって構成される同協会は、下水道産業界を代表する団体として、下水道事業の発展、ひいては国民生活の基盤づくりに大きく貢献してきた。本紙では、これを記念して特別対談を企画。松木晴雄・施設協会長(メタウォーター会長)と日本下水道事業団(JS)の谷戸善彦理事長に、同協会の活動と下水道事業の変遷、東日本大震災からの復興やこれからの下水道がどうあるべきかを語り合ってもらった。司会は小林一朗・施設協専務理事。
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