東京都水道局の施設展開2014-2
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検針・収納・調定等のいわゆる営業業務は、委託化やコールセンターの開設など、全国的に見ても近年大きな変化を遂げている業種と言える。東京都水道局の営業業務は、23特別区では6つの支所とその傘下の21営業所によって実施されているが、同局でも同様に関係業務の効率化に伴い、その内容は変化してきている。今回の東京都水道局シリーズ特集は「営業業務」をテーマとし、吉田局長のインタビューを実施したのをはじめ、冨田サービス推進部長と共に支所を訪ねたレポート、新宿営業所探訪レポートを掲載した。
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第6回水道技術・工法研究会
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水道産業新聞社主催・日本水道協会大阪府支部後援で11月21日、大阪市阿倍野区の日本水道協会大阪支所大会議室で第6回水道技術・工法研究会(大阪)が開催された。水道事業体と関連企業との情報交換による官民連携を目指したもので、今回は『水道事業の持続を支える最新技術』がテーマ。7件の新技術・製品の発表とともに元厚生省水道課長の元厚生労働省健康局水道課長の山村尊房・W&E研究所代表氏が『水道事業持続のための課題と今後求められる技術』と題して特別講演し、会場に集まった役100人の水道事業者らと活発な意見交換を行った。第6回となる水道技術・工法研究会の模様、発表された新技術・新製品、さらに山村氏の講演内容を紹介する。
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シリーズ「課題を追う」
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水道施設の大量更新の切迫性や人口減少化社会の到来、あるいは技術とノウハウの継承など、水道事業の持続に向けて重い課題が山積している中、それらの課題を克服するために、これまでの事業運営の枠を超えた柔軟な発想に基づいた施策展開の必要性が各方面から指摘されている。とりわけ、地方の中小規模水道においては、財政力・技術力・マンパワーの不足という根源的な課題を克服するためには、規模のメリットを取り込んだ広域化が大きな原動力となることに論を待たない。今回の〝課題を追う〟は、水道事業の「持続」を見据え、その方向性を探ることをコンセプトに、用水供給と末端給水の両事業を実施している全国でも珍しい広域水道として地域の安定給水に寄与している佐賀東部水道企業団の栁川企業長と国立保健医療科学院の伊藤上席主任研究官、日水協の木村工務部長による鼎談を実施したほか、登米市水道事業所の佐藤次長には「持続」をテーマに特別寄稿いただいた。
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創設60周年を迎えた愛媛県新居浜市の上水道
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愛媛県新居浜市の上水道は昭和29年3月に事業認可を受け、今年で60周年を迎えた。同市の水源は全量地下水で、市内を3給水区に分け、自然流下で給水している。平成22年度には11年間の『新居浜市水道ビジョン』を策定し、4つの施策目標と16項目の施策方針を掲げ、具体的施策を推進している。本紙では石川勝行・新居浜市長の挨拶原稿、橋本桂一・同市水道局長のインタビュー、原稿「水道60年の歩みとビジョン概要」で、同市の取組みを紹介した。
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新水道ビジョンの実現に貢献する技術&製品
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新水道ビジョンには取り組みの方向性として安全(安全な水の供給)、強靭(強靭な水道の構築)、持続(持続性の確保)が示されている。実現するのは水道事業者の意志と実行力に加え、それを具現化するためのツールが不可欠だ。水道界には新水道ビジョン実現のための高度な技術・製品・ノウハウを提供する素地が整っている。企業・団体が水道界の発展のために用意したツールを紹介する。
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水道事業の管路技術の最新動向
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水道システムにおいて市民生活・社会活動に大きく寄与する要素の1つが水の「輸送機能」であることは言うまでもないが、その機能維持に向けて課題が山積しているのが実状だ。本紙では、全国の水道事業体の積極的な管路整備の必要性を訴えることを目的とした特集号を発行しているが、今回の水道管路特集では、管路整備による「強靭」と「持続」の実現を念頭に管路更新・耐震化の際の整備の優先順位や長寿命化を見据えた管種の選定、維持管理のあり方を念頭に企画。さいたま市の管路整備・管理をテーマとした技術座談会を実施したのをはじめ、管路分野で高い技術力を背景に前向きな施策展開が目立つ福岡市水道局の取り組みを紹介し、さらには地方拠点都市の管路に関する取り組みについて原稿執筆をお願いした。
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水道事業における災害対策のあり方を考える
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広島市などでの豪雨による大規模土砂災害や御嶽山の噴火、さらには先月発生した長野県神城地震と今年も自然災害が相次いだ我が国の現況からすれば、災害対策の充実には関係する知見を総動員することに加え、関係者による想像力も十分に発揮して備える姿勢が求められる。本紙では、上下水道事業における災害対策の充実に資する知見や情報を紙面に反映させるコンセプトで適宜紙面を割いているが、今回は先の水道研究発表研究会の座長としての感想を踏まえた「提言」を吉田望・東北学院大学教授にご執筆いただいたのをはじめ、長野県神城地震発生直後の現地調査を行った宮島昌克・金沢大学教授の寄稿、そして、滝沢智・東大教授の広島市土砂災害現場視察随行レポートを掲載した。
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宮崎厚労省水道課長と語り合う
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国が新水道ビジョンを策定してから1年余が経過し、そこで謳われる理念の実現に向けて水道界を挙げて取り組んでいく機運が高まりを見せている。本紙では、これまでも厚生労働省水道課長と水道産業界の代表者との座談会を適宜実施してきたが、新水道ビジョンが示す方向性を再確認することは「公民連携」の意義を挙げるまでもなく極めて重要なテーマであることに論を待たない。その認識に立って、新水道ビジョンに基づいたテーマ設定による座談会シリーズを企画、その第1弾として、「中小規模水道の持続を見据えた官民連携」をテーマに宮崎水道課長と課題克服に向けて努力を重ねている企業関係者との座談会を実施した。
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水道研究発表会を振り返る
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日本水道協会全国会議が去る10月29日から3日間、名古屋市で開催され、盛況裏のうちに幕を閉じた。公益社団法人への移行後2度目となる同会議では総会とともに「水道研究発表会」が併催され、全国から産官学約3000人規模の水道人が結集し、活発な情報・意見交換が行われた。本紙では、全国会議の中でも主に「全国水道研究発表会」における各企業・団体による研鑽の成果に注目した特集号を企画した。
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千葉県水道局の最新動向
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我が国を代表する広域水道事業体である千葉県水道局が首都圏の水道事業体の中でも屈指の高い経営ノウハウと技術力を背景に推進する事業展開は常に関係者の注目するところとなっている。本紙では、同局の事業運営に関する最新動向を紹介する特集号を企画、同局の田谷局長、岩瀬技術部長と小泉首都大学東京特任教授との鼎談をちば野菊の里浄水場で実施したのをはじめ、本庁課長に所管業務の現況・課題・展望について原稿をご執筆いただいた。
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日水協関東地方支部水質研究発表会
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日水協関東地方支部の水質研究発表会が来たる11月26日、東京都内で開催される。同発表会は、支部管内の水質管理部門関係者による情報・知見の共有と関連技術向上を睨んで開催されている同支部の主要行事であり、その内容は関東地方のみならず、全国の水道関係者の注目を集めている。本紙では、同発表会開催に合わせて特集号を企画、国立保健医療科学院の浅見上席主任研究官と、相水協・利根荒水協という関東2大協議会の代表者による鼎談を実施し、発表会で基調講演を行う厚労省水道課の長坂水道水質管理官のコメントを掲載した。
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第59回簡易水道整備促進全国大会
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「第59回簡易水道整備促進全国大会」が11月20日、東京・平河町のシェーンバッハ・サボー(砂防会館別館)で開催される。全国各地から、市町村長をはじめとする簡易水道関係者がおよそ550人が一堂に集まる。会場には多くの国会議員も応援に駆けつける予定で、簡易水道の整備促進、来年度予算の確保に向けて一致団結を図る。国民生活に必要不可欠な水道。中山間地域など、その恩恵を受けていない地域もいまだに存在する。関係者が者簡易水道の必要性について再認識する機会にもなる。
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日水協中国四国地方支部水道事例発表会
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第14回日本水道協会中国四国地方支部水道事例発表会が11月18日から2日間、岡山市のメルパルク岡山で開催される。水道事例発表会は同地方支部内の水道事業体が取り組みを発表し、今後の業務の参考にすることなどを目的としている。本紙では水道事例発表会の開催を記念し、酒井五津男・岡山市水道事業管理者のインタビューと同市の施設整備の現状、事例発表の題目を紹介した。
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東京都下水道サービス設立30周年
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東京都下水道サービス(TGS)は今年で設立30年を迎えた。同社は東京都の補完・代行業務を担い、下水道事業サービスの向上に努めてきた。特集では、TGSの小川社長と塩路国交省下水道部長に持続可能な下水道事業の運営方策について語り合っていただいたほか、TGSの各部署の取り組みについて聞いた。
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設立40周年を迎えさらなる飛躍を誓う全国さく井協会
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全国さく井協会は昭和49年に設立してから今年で40周年を迎える。この間、さく井業に携わる技術者・技能者の技能向上、さく井業を含めた建設産業界全体の地位向上に取り組み、業界の発展に貢献してきた。特集では、会長の脇雅史参議院議員に同協会がこれまでに果たしてきた役割や今後の事業展開について伺った。また、トピックスとして、東日本大震災による井戸の被害報告書を紹介する。
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下水道事業促進全国大会
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下水道事業促進全国大会が11月5日、東京都千代田区の砂防会館で開催される。下水道事業には施設の老朽化による改築・更新、浸水対策、施設の耐震化対策、事業の健全経営化、未普及解消など多くの課題が山積している。大会では下水道のさらなる必要性を喚起し、下水道の計画的な事業執行に必要な所要額を確保するため、主催者および市民代表などによる意見発表を行うとともに大会決議が行われる。予算確保に向け同大会への期待が高まっている。本特集号では、日本下水道協会の小村会長と国土交通省下水道部の塩路部長のメッセージを掲載。日本下水道協会の最近の取り組みとして、下水道維持管理指針改定の概要を寄稿いただいた。また、平成27年度予算概算要求の2大テーマである「未普及対策」と「浸水対策」について、国土交通省下水道部の増田課長と加藤管理官にインタビューした。
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ベルテクノの製品と技術
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水道事業体では、人口減少に伴う給水収益の減少と事業のダウンサイジングが徐々に進みつつあり、職員は少人数で多種多様な業務に対応することが求められるなど、タイトな状況に直面している。水道事業の〝持続〟に向けた取り組みに人的リソースをるには、新技術を積極的に採用するなどで、日常の維持管理業務を省力化することも有効な手段である。配水池および緊急遮水機能の分野で、こうしたニーズに高い信頼性で応えているのがベルテクノのSUS製配水池と緊急遮水システムだ。本紙では中部および関西地区の4事業体を取材し、採用の経緯や印象などを紹介するとともに、事業の持続に対する貢献度などについて探った。
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名古屋市水道100年の意義と管路の適正管理を語る
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名古屋市の水道事業が今年給水開始100周年を迎えた。質・量とも安定した木曽川に水源を求め、高いレベルの配水管網を構築し、「断水のない水道」、「おいしい水を供給する水道」といった高い評価を定着させている。 こうした過程でいち早く水道管内カメラ調査の有効性に着目し、これまでに1250㎞を超える調査を実施し、管内クリーニングなど適切な対策の選択に活用している。そこで本紙では、新たな100年に向け、現在の高いサービス水準の維持・向上を目指す同市にスポットを当て、同市上下水道局の山下研二次長兼技術本部長、全国水道管内カメラ調査協会の杉戸大作会長、同堀内厚生顧問、小泉明首都大学東京 都市環境学部特任教授(全国水道管内カメラ調査協会特別会員)に名古屋市水道100年の意義、名古屋市水道の今後の方向性、管路の適正管理に向けたカメラ調査の役割などを巡って語り合って頂いた。
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これからの管路整備の考え方について語り合う
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水道施設の大量更新の時代がいよいよ到来する中、各地で大規模地震発生の懸念が高まっており、管路耐震化を軸にした「強靭」の実現に向けた取り組みを実践するに当たっては、「持続」を見据えた幅広い視点によって、管種の選定やアセットマネジメント等を駆使した計画的な更新のあり方が問われている。そうした視点に立って今後の管路整備を考えた場合、重要なキーワードとなるのが「長寿命化」であることに論を待たない。本紙では、中長期的視点に立った望ましい管路整備のあり方をテーマとする対談特集を企画、全国会議開催地・名古屋市上下水道局の信田管路部長と、金沢大学の宮島教授とで語り合っていただいた。
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豊中市下水道の経営と技術
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豊中市下水道事業は昭和26年7月に事業認可を受け、翌年から建設に着手、市勢の発展に併せて推進し、現在、人口普及率および水洗化率はほぼ100%に達している。経営面では平成14年度決算で赤字比率が14・1%と起債制限対象になったため、平成16年には37・76%増の料金改定を実施し、さらに平成20年度には地方公営企業法を全部適用するなど経営改善に努めてきた。今年7月には総務省の平成26年度優良地方公営企業総務大臣表彰において下水道分野では唯一受賞した。他の下水道事業体の模範として高く評価された豊中市下水道事業の取組みを紹介する。
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来年で給水開始100周年を迎える鳥取市の水道
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鳥取市の水道は大正4年10月に給水開始し、来年で100周年を迎える。この間、給水区域の拡大や水需要の増加に対応するため、第8回拡張事業の施策などを着実に展開してきた。現在は大規模な膜ろ過施設が順調に稼働するとともに、水道管路情報管理システムの構築などに取り組んでいる。本紙では今年7月に就任した武田行雄・同市水道事業管理者のインタビューとともに、同市水道施設の概要を紹介した。
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第一環境・AQUA―V料金徴収システム
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第一環境(東京都港区、岡地雄一社長)は、これまで培った経験・ノウハウと最新技術を融合させた新ソリューション「AQUA―V」を平成27年4月から提供する。特集では、同社の松本太郎・取締役システムソリューション部長ら開発担当者に開発の経緯や導入メリット、今後の事業展開などについて聞いたほか、AQUA―Vの概要や特徴を紹介する。
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東京都下水道局の新体制と施策・技術の最新動向
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東京都下水道局が、日本を、そして世界をリードする下水道事業のトップランナーとして前向きな事業展開を図っていることは周知の事実だが、経営計画の着実な執行に加えて、豪雨対策の緊急プランや環境保全・エネルギー対策の充実を見据えたスマートプランの策定など、その積極性に富んだ施策は全国の範となる内容を持っていることに論を待たない。本紙東京都下水道局特集では、松田新局長・渡辺新技監の就任インタビューをはじめ、施策展開や技術動動向の最新情報を盛り込んだ内容とした。
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管路再構築事業の最前線を追う
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全国の下水道管きょの総延長は約45万㎞に達し年々老朽管きょが増加しており、管きょの再構築が待ったなしの状況だ。東京都下水道局では、経営計画2013で事業の柱のひとつに据え、積極的に事業を進めている。ここでは、渡辺志津男技監に再構築事業の現状や取り組み方針、更生工法への期待などについて聞いたほか、今年で25周年を迎える日本SPR工法協会が東京都区部で実施した施工後約10年を経過した自由断面SPR工法の施工現場で追跡調査の概要を紹介する。
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新潟県中越地震から10年
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平成16年10月23日に新潟県中越地震が発生してから10年が経過した。阪神・淡路大震災以来の最大震度7を記録した大規模地震により、中小規模の上下水道事業が大半を占める被災地では関係施設が甚大な被害を受け、その復旧のあり方と施設・管路の耐震化の方向性に大きな教訓と示唆を上下水道関係者にもたらした。本紙では、同地震の教訓を風化させず、今後の地震・防災対策のあり方を考える特集を企画。宮島金沢大教授、加藤国交省流域管理官のインタビューを掲載したのをはじめ、地震直後に全村避難となり、翌年度に他都市応援部隊によって復旧活動が進められた旧山古志村(現・長岡市)を訪ね、関係者による座談会を実施した。
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シリーズ企画「課題を追う」
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水道事業は配水ポンプ等による水の移送に多大なエネルギーを必要とし、年間約80億kmワット(全国の電力の約0・8%)を消費している。特に供給量が10万t未満の中小規模の水道施設は、エネルギー使用の効率が悪いとされており、省エネルギー対策、再生可能エネルギーの利用向上を図ることが求められている。また、水道設備の更新にあわせ、高効率設備を導入し電力使用量の削減を図ることが重要とされており、国はこのような場合に補助(上水道システムにおける再エネ・省エネ等導入促進事業)を行うことにしている。特集では補助に採択された事業体の取り組みなどを紹介した。
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第2回水道技術工法研究会・滋賀
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水道産業新聞社主催、日本水道協会滋賀県支部後援で8月28日、大津市のJA滋賀中央会を会場に『第2回水道技術工法研究会・滋賀』を開催した。滋賀県内の水道事業者やコンサルタント関係者など約100人が参加し、“新水道ビジョンを支援するための最新技術”をテーマに6社が最新の製品や技術を紹介した。さらに安藤茂・水道技術研究センター専務理事は『水道技術の現状とこれから求められる技術~それらを支援する水道技術研究センターの活動~』と題し、特別講演を行った。活発な意見交換が展開した滋賀会場の第2回水道技術工法研究会の模様、6社の事例報告などを紹介する。
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第46回管工機材・設備総合展
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第46回管工機材・設備総合展が10月1日から3日までの3日間、東京都港区海岸の東京都立産業貿易センター浜松町館で開催される。今回のテーマは「未来を創る 暮らしを彩る 設備展」で、出展規模は147社・339小間のほか、東京都水道局、下水道局も出展する。本紙では管工機材展の開催に合わせ、主催者の岩野隆一・東京都管工事工業協同組合理事長に管工機材展の見どころや同組合の課題や展望をインタビューした。
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東京都水道事業の最新動向
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我が国最大規模の水道事業体である東京都水道局の施策展開が全国の水道関係者の模範・指針となり、多くの示唆を各方面にもたらせているのは周知の事実である。そして、基幹施設の更新のあり方を明示する姿勢に象徴されるように常に将来を見据えた取り組みが組織の活力はもとより、経営ノウハウ・技術力を最高水準にまで高めている。本紙恒例の東京都水道局特集では、諸課題解決に向けた同局の取り組みの方向性を紹介することに主眼を置いているが、今回の特集では吉田局長が事業運営を図る上で最重要のキーワードとして掲げている「危機管理」も念頭に関係者による対談・座談会・原稿を掲載した。
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平成27年度上下水道予算概算要求
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平成27年度上下水道関係予算の概算要求が公表された。水道は〝推進枠〟を活用し、広域化を推進するための補助の創設を要求するなど前年度予算額から大幅な増額要求となった。下水道も、浸水・地震対策と未普及対策に重点を置いた新規事項を要求するなど、社会基盤整備の着実な進展が期待される。本特集では、上下水道関係予算概算要求の内容を紹介する。
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頑張れ!中小水道~維持の方向性探る
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全国の水道事業体の数の大半を占める中小規模水道。我が国の水道事業の持続的発展を占う上で大きなファクターとなるのが中小規模水道の健全な運営であることに論を待たない。本紙恒例の〝頑張れ!中小水道〟特集では、北海道・中四国・九州・沖縄地方の話題を踏まえて「中小水道の持続」の方向性を探った。
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新下水道ビジョン完成&下水道の日
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国土交通省下水道部と日本下水道協会は今年7月に「新下水道ビジョン」を公表した。ビジョンは今後の下水道政策の根幹となるもので、近年の社会経済情勢の変化などを踏まえ策定された。下水道の使命、使命達成のための長期ビジョン及び中期的(10年程度)な施策が盛り込まれており、ビジョン実現に向けた動きに下水道界の注目が集まっている。特集では、ビジョンを策定した下水道政策研究委員会の委員長を務めた花木東大大学院教授と、塩路国土交通省下水道部長の対談などを掲載した。また、9月10日の「下水道の日」に合わせて、各地で下水道のプレゼンス向上を目的に、様々なイベントが行われており紹介する。
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防災週間・上下水道の災害対策
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防災週間が始まった。関東大震災が発生した9月1日を銘記するとともに、例年台風の襲来が多いとされる二百十日にあたり、「災害への備えを怠らないように」と込められた戒めが、今夏は特に重く受け止められる。本紙特集においても、今年は「異分野から学ぶ」ことを念頭に、上下水道のみならず広く災害対策のあり方を考える一助となるような内容とした。
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横浜市水道局の最新動向
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横浜市水道局が我が国の水道事業体の中でも屈指の高い経営ノウハウと技術力を背景に推進している前向きな施策展開は近代水道のパイオニアとしての役割を十分に果たすものと言えよう。とりわけ、近年は、先日日水協のイノベーション賞の栄誉に輝いた川井浄水場再整備事業に象徴されるように柔軟かつ前向きな姿勢に基づいた多様で創意工夫に富んだ施策が全国の水道関係者の注目を集めている。本紙恒例の横浜水道特集では、国の新水道ビジョンの基本理念である「安全」「強靭」「持続」を念頭に同局の取り組みの最新動向を紹介した。
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シリーズ企画「課題を追う」
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水道事業運営の根幹をなす営みの1つが水源開発であることに論を待たない。人口減少化社会の到来を根拠とする水需要予測の趨勢からダム建設をはじめとする水源開発を巡っては議論も多様化しているが、気候変動に伴う降雨パターンの変化など、渇水リスクに対する備えを改めて重視する姿勢は水道事業者にとっても責務であろう。本紙では、この認識に基づき、「水源確保の重要性の再確認」をテーマに特集した。
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濁水解消に取り組む安曇野市
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安全でおいしい水の安定供給は、すべての水道事業者の最大の目的であり、使命である。長野県の安曇野市上下水道部では、昨年7月に発生した濁水事故を教訓に、濁水事故の解消に向け水道管内のカメラ調査、管内洗管などの事業を積極的に実施している。そうした中から調査や洗管の迅速化・効率化を実現する“安曇野方式”ともいえる施工上の新方式が開発され成果を上げている。とともに、並行して濁水事故そのものを抜本的に解決するための水源転換事業を進めている。そこで本紙では、濁水解消に向けた安曇野市の取り組みを特集した。
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第51回下水道研究発表会を振り返る
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日本下水道協会主催の第51回下水道研究発表会が7月22日から24日まで大阪市の大阪アカデミアで開催された。口頭発表342編、ポスター発表16編の産官学の下水道関係者の研鑚の成果を軸に、今年も活発な意見交換が行われたことは成果として強調できる。本紙では「下水道研究発表会を振り返る」特集号を企画した。本紙が選んだ発表の概要紹介などを掲載することで、下水道研究発表会の成果を再確認する内容とした。
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川西市の上下水道ビジョン
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兵庫県川西市は今月で、市制施行60年を迎えた。上水道事業も今年2月で通水60年を迎えるとともに、下水道事業は今年度から、『川西市下水道ビジョン』を推進するなど、いずれも着々と事業展開しており、上下水道事業が市勢の発展に果たしてきた役割は大きい。そこで、本紙は大塩民生・川西市長のあいさつ原稿、角田幸雄・川西市上下水道事業管理者のインタビューなどにより、同市の取り組みを紹介した。
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電気学会産業応用部門大会
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上下水道施設は建設から維持管理の時代を迎えており、人口減少、技術継承、逼迫する財政状況といった課題を抱えながらも、安心、安全で強靭な上下水道サービスを持続するべく維持管理に取り組んでゆかねばなりません。このためアセットマネジメントへの取り組みは喫緊の課題となっています。 8月26日~28日の3日間、東京電機大学・東京千住キャンパスで開催される「平成26年度電気学会産業応用部門大会」では、公共施設技術委員会が「公共施設におけるアセットマネジメント」をテーマにシンポジウムを開催する。そこでシンポジウムに先立ち、「アセットマネジメント」をテーマに座談会を開き、自治体、企業、それぞれの立場から発言を頂いた。
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Pipe StarsとRainbowsプロジェクト
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水道技術研究センターは健全な水道管路を将来にわたり適正に維持することを目的に、産官学の連携による管路プロジェクトを行っている。この夏には研究が終了したPipe Starsプロジェクトの報告会を東京と大阪で行うとともに、管路の新プロジェクトとしてRainbowsプロジェクトをスタートさせた。新プロジェクトの研究テーマは「将来の不確実性に対応した水道管路システムの再構築に関する研究」。本紙ではPipe Starsプロジェクトの成果とともに、Rainbowsプロジェクトを紹介した。
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厚労省『管路の耐震化に関する検討報告書』の活用のあり方を考える
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水道管路耐震化の重要性・切迫性が各方面から強く指摘される中、「迅速且つ適確な管路耐震化」を見据えて厚生労働省は、今年6月末に『平成25年度管路の耐震化に関する検討報告書』を公表、水道関係者の注目を集めている。本紙では、管路耐震化を積極的に進める水道事業体のレポートと有識者によるインタビューを実施することで、今回の報告書の内容が関係者にどのように受け止められているのかを探った。
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日水協全国会議・名古屋市水道事業創設100周年
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日本水道協会の全国会議の開催まで2カ月ほどとなり、同会議参加申し込みも今月下旬と迫っている。本紙では、水道界最大の重要行事である同会議参加の意義を改めて強調することを目的として「全国会議プレ特集」を昨年に引き続き企画。今年は、開催地・名古屋市の水道事業が創設100周年を迎える節目となることも踏まえ、「同市水道創設100周年」と併せた企画内容とした。尾﨑日水協理事長と小林名古屋市上下水道局長、そして、併催行事の水道展を主催する水団連の仁井会長兼専務理事のインタビューを実施したのをはじめ、名古屋市上下水道局幹部にそれぞれの所管業務について100年の節目を迎えた思いと併せて原稿をご執筆いただき、さらに、今年で設立10周年となった日水協水道技術総合研究所の取り組みも紹介した。
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山口県光市の水道事業
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山口県光市の水道局は職員を独自採用し、自前で光市地域水道ビジョン『ひかりかがやく水のまち~光市水道光合成プラン~』を平成20年6月に策定している。これに基づき、全国最大規模の低圧ランプによる紫外線照射(UV)設備の設置など、着々と施設整備も実施している。本紙では藤原正弘・NPO団体「水と未来21」理事長(前水道技術研究センター理事長)に同市の水道施設を見学後、福島正・光市水道事業管理者と同市の現状や今後の方向性などを語り合っていただいた。
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水道管路耐震化と地震対策について語り合う
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未曾有の被害をもたらした東日本大震災から3年半近くが経過した今、被災地における恒久的な復興、水道施設の再構築を一刻も早く実現させるとともに、震災の教訓を決して風化させることなく、次代に活かすことの重要性は水道界においても共通認識となっている。東日本大震災の教訓に関しては、最大で震度7という激しい揺れの直撃を受けたにもかかわらず、水道管路被害は相対的に軽微であり、とりわけそれが仙台市において顕著であったことは、いわゆる耐震管と呼ばれる継手部に離脱防止機構の備わった管材料のポテンシャルと継続的・計画的な管路耐震化の効果を如実に物語っている。先月末に厚労省水道課が公表した『管路の耐震化に関する検討報告書』においても、適切な管材料の選定と着実な管路整備の実行の必要性が示されているが、本紙では、こうした認識を踏まえ、仙台市の山内水道事業管理者と金沢大学の宮島教授とで管路耐震化のあるべき姿について語らっていただく対談特集を企画した。
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厚労省・管路の耐震化に関する検討報告書
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厚労省水道課長が設置した『平成25年度管路の耐震化に関する検討会』(座長=伊藤雅喜・国立保健医療科学院上席主任研究官)の報告書が先月末に公表された。同検討会は昨年秋から今年3月まで計3回開催され、報告書はその検討結果が取りまとめられたもの。本紙では、今回の報告書の内容と検討会の議論を振り返ることで、今後の管路耐震化の進むべき方向性を探った。
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第83回日水協中国四国地方支部総会
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第83回日本水道協会中国四国地方支部総会が29日、徳島県支部の徳島市が担当し、ホテルクレメント徳島で開催される。同市の水道事業は第4期拡張事業、配水管整備事業などを経て、現在は『徳島市水道ビジョン』『徳島市水道施設耐震化計画』を推進するとともに、今年度から新たな『徳島市水道事業中期行動計画』(平成26~30年度)を策定した。また、第十浄水場内ではメガソーラー(発電出力1000kW)の設置に取り組んでいる。そこで、本紙では開催地である同市の取り組みを紹介した。
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水みらい広島と広島県環保協の業務提携
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株式会社水みらい広島と一般財団法人広島県環境保健協会は6月26日、水質分析業務をはじめ、水道事業運営の分野での業務提携を締結した。地域密着型を目指す両者が連携し、水質情報の一元管理や危機管理対応、人材育成とともに、広島県内水道事業への包括的なサービス提供などを図るとしている。本紙では今岡務・広島工業大学環境学部長を座長とし、真鍋孝利・株式会社水みらい広島代表取締役社長と、近光章・一般財団法人広島県環境保健協会理事長に、業務提携の意義や今後の方向性などについて語り合っていただいた。
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積極的に民間委託を推進する広島県尾道市
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広島県尾道市は平成19年度から、検針・滞納整理など料金業務を、フジ地中情報株式会社に委託している。同25年度から第3次業務委託として、データ入力業務などに拡大するとともに、今年3月には同社などと「災害時における応援協力・応急対策活動協力に関する協定」を締結した。本紙は平谷祐宏・尾道市長の挨拶原稿、佐々木博文・同市水道局長と沖野元彦・同局料金業務委託事務責任者のインタビュー、原稿「尾道市水道局における民間委託の概要と特長」により、同市の取り組みを紹介した。
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第83回日水協関西地方支部総会
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第83回日本水道協会関西地方支部総会が24・25日、和歌山県支部の那智勝浦町が担当し、ホテル浦島で開催される。同町の水道事業は2011(平成23)年9月の台風12号に伴う紀伊半島大水害で、水道施設が大きな被害を受けた。これらの復旧事業に取り組む一方、簡易水道統合や、災害・事故時などを見据えた対策なども積極的に推進している。本紙では開催地である同町の取り組みとともに、2011紀伊半島大水害を踏まえた和歌山県内水道事業体の現状などを紹介した。
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神戸市水道局お客さま電話受付センター
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神戸市水道局は今年1月6日から、「神戸市水道局お客さま電話受付センター」を開設した。市民サービスの向上を図るため、株式会社NTTマーケティングアクトに委託し、水道開閉栓申し込みの受け付け、簡易な問い合わせなどに対応している。また、検針や満了メーター取替などの各業務に競争性を導入し、民間委託を積極的に進めている。本紙では神戸市水道事業管理者・水道局長の見通孝氏と、同センタージョブマネージャーの宮越康彰氏のインタビュー、原稿「神戸市水道局における民間委託の概要と特長」で、同市の取り組みを紹介した。
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第85回日水協北海道地方支部総会
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来たる7月15日、第85回日本水道協会北海道地方支部総会が同支部道央地区協議会の開催担当により登別市において開催され.。同地方支部総会は北海道内の水道関係者が一堂に会して意見交換がなされるという点で北海道随一の重要行事と位置づけられており、今年も道内水道関係者による課題克服に向けた活発な討議が期待されている。 本紙恒例の同支部総会特集号では、開催地・登別市の矢吹都市整備部長のインタビューを実施したのをはじめ、北海道の宮前水道担当課長に原稿をご執筆いただいた。さらに、中小水道の課題克服の方向性を示唆する石狩市・清野課長の特別寄稿文を掲載した。
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東京都水道局の施策展2014-1
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東京都水道局の施策展開の最新動向を紹介する本紙東京水道局シリーズ。今年度第1回目のテーマは、今年4月末に公表された『東京水道施設整備マスタープランとした』。同プランは施設整備の10年計画を網羅したもので、我が国最大規模の水道事業体による「持続」を見据えた抜本的な施設更新の方向性が示されている点で極めて水道界の注目度の高いものと言えよう。今回の特集では、マスタープランへの熱く強い思いを吉田水道局長にご執筆いただいたのをはじめ、技術系本庁部長によるコメント、斉田企画担当部長を座長するプランニング担当者による座談会を掲載した。
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大阪市・平野下水処理場の下水汚泥リサイクル事業
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大阪市平野下水処理場の下水汚泥燃料化施設が今年4月から本格的に稼働を開始した。同事業は、施設の設計・建設、維持管理・運営から燃料化物の石炭代替としての有効利用までを行う、日本初のPFI方式による下水汚泥リサイクル事業。汚泥有効活用の先進事例として注目される。特集では、大阪市建設局下水道河川部の佐崎水環境担当部長、月島機械の渡邊取締役、電源開発の浅川リサイクル・バイオマス室長に同事業の意義や循環型社会実現へ向けた今後の事業展開について語り合ってもらった。また、燃料化施設の概要や特長を紹介する。
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第83回日水協東北地方支部総会
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来たる7月10日、第83回日本水道協会東北地方支部総会が岩手県一関市で開催される。本紙恒例の同地方支部総会特集号では、開催地・一関市、岩手県および東北地方の水道事業体の話題を中心に構成し、、今回は特別企画として、東日本大震災の教訓を踏まえて前向きな施策展開を図っている宮城県企業局の橋本公営企業管理者と受水団体・角田市の大友市長との対談を掲載することで、広域化や持続といった水道事業の将来に深く関わる方向性を探った。
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清水合金製作所の製品と技術
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災害時に給水拠点を確保する重要性は言うまでもなく、管路の破損や浄水場の機能停止といった事態をある程度念頭に置いた施設整備が必要である。配水池に設置される緊急遮断弁は命の水を守る最後の砦といえる。水道システムの強靱化を図る上で今後、さらなる普及が求められる遮断弁は、確実に作動する高い信頼性や安全性を配慮した操作性なども求められる。そこで本紙では、東日本大震災の発災初期段階における応急給水で活躍した、清水合金製作所製緊急遮断弁の作動状況や今後の震災対策に活かす取り組みなどで3事業体を取材。さらに、宮島昌克・金沢大学教授には地震・災害に対する備えのあり方について寄稿頂いた。
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第82回日本水道協会関東地方支部総会
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第82回日本水道協会関東地方支部総会が7月9日、群馬県支部の担当により前橋市のヤマダグリーンドーム前橋で開催される。関東地方支部総会は日水協の地方支部総会の中でも最も規模の大きな会議であり、関東地方の水道関係者が一堂に会して意見交換を行う、水道界の重要行事となっている。本紙では例年同様に特集号を発行、開催地前橋市の戸塚良明・公営企業管理者へのインタビューをはじめ、下田雅昭・群馬県衛生食品課長と群馬県主要事業体からの寄稿、群馬県東部地域での水道広域化の取り組み、学識者・有識者と見る関東主要浄水場探訪レポート、支部長都市横浜市の大規模漏水事故対応の検証などを掲載した。
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