那覇市で日水協九州支部総会
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日本水道協会九州地方支部の第84回総会が7月2、3の両日、那覇市で開催される。本格的な維持管理時代を迎えた九州地方の水道事業体は、水質保全対策や危機管理体制の強化、経営基盤の確立、官民連携の強化など山積する課題を抱えており、今総会の活発な議論に期待が集まっている。本紙では、総会開催地・那覇市水道事業の概要、沖縄県が進める水道広域化の取り組みなどを紹介する。
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シリーズ企画・課題を追う
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阪神・淡路大震災、東日本大震災などの大きな災害を踏まえ、全国の上下水道事業体では様々な災害対策が進められている。しかし、事業体の職員減少などにより、災害が起きた時に事業体だけでは、水道水の供給や汚水を処理することが難しくなっており、市民のサポートが望まれている。それには、普段から災害に備えた市民への広報が重要になってくる。今回のシリーズ企画「課題を追う」は、阪神・淡路大震災、東日本大震災を経験した神戸市、仙台市の上下水道事業における災害に備えた市民への広報というテーマで取材した。
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日本下水道協会第4回定時総会
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日本下水道協会の第4回定時総会が26日、東京都千代田区の砂防会館で開催される。下水道事業には東日本大震災の被災地域における施設の復旧をはじめ、老朽化した施設の更新、耐震化、浸水対策、省エネルギー・創エネルギーなど、事業の「持続」と「進化」に向けてより多様な展開が求められている。このような中、同協会は「下水道のスポークスマン」「下水道のシンクタンク」「下水道関係者の交流の場・情報バンク」の3つの使命を果たすべく各種事業に取り組んでおり、その役割はますます重要になっている。また、定時総会は、会員提出問題の審議などを通じて下水道関係者の意見を集約する場であり、その成果に全国の下水道関係者が注目している。定時総会開催にあわせ発行する本特集では、小村和年・会長(呉市長)からのメッセージをはじめ、曽小川久貴・理事長へのインタビュー、総務部・技術研究部・企画調査部からの寄稿により同協会の活動を紹介したほか、全国7地方下水道協会の総会・役員会を振り返った。
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日本水道協会第86回総会
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日本水道協会の第86回総会が6月25日に東京都内で開催される。新水道ビジョンの具現化の切迫性が懸念される中、水道事業の持続と発展に向けて、同協会の役割の重みが増すことに伴い、活動の活性化に向けた期待が高まりを見せている。6月の全国総会では、同協会の予算・決算について審議・報告されることで、1年間の活動が総括される。例年同様、本紙では、総会開催に合わせ、特集号を企画、尾﨑理事長のインタビューを実施したのをはじめ、4月に就任した新部長の抱負を含む各部の取り組みを紹介。さらに、特別企画として水道耐震化推進プロジェクトを主導した赤川日水協顧問と伊藤科学院上席主任研究官との対談を掲載した。
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上下水道の「持続と発展」を願い/創刊5000号を迎え/水道産業新聞社代表取締役社長 西原 一裕
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本紙は昭和30年11月3日の創刊以来、60年間にわたって新聞を発行し続け、今号において創刊5000号の節目を迎えました。「水の総合専門紙」として上下水道分野を軸に「水」に関わる報道を半世紀以上継続できたのも、皆様のご支援とご協力の賜物であり、改めまして感謝申し上げます。 戦後復興の高度経済成長期に創刊した本紙は、上下水道の普及促進と高水準化の流れに沿って皆様のご努力ぶりを取材・報道することで、時代の「鑑=水鏡」としての役割を果たしてきたと自負しております。 ご存知の通り、我が国の上下水道事業は大きな転換期を迎えております。施設の老朽化、財政難・人材不足はもとより、地震や豪雨をはじめとする災害対策、新たな水質リスクへの対応など、多くの課題に直面しており、その解決に向けて強い決意と行動力が求められています。そして、諸課題を克服するためには、産官学、さらには住民も含めた「連携」が不可欠です。 本紙と致しましては、今後も産官学の関係者の皆様に情報提供・問題提起を念頭に置いた紙面づくりにより、意識を共有していただき、また、それが住民レベルにまで浸透することも目指して上下水道の「持続と発展」へ微力ながら貢献し、我が国が古来持ち続けている「水」文化をしっかり次代に承継できるように努めて参りますので、引き続きのご支援とご協力をお願い申し上げる次第です。
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水防法等の一部改正の内容とその意義
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国会において審議されてきた水防法等の改正法案が先月成立し、10年ぶりとなる下水道法の改正が実現した。多発する浸水被害への対応をはじめ、成熟期に入った下水道の維持修繕基準の創設、さらには官民連携や再生可能エネルギー活用の促進を見据えた規制緩和など、今回の法改正は、今後の下水道事業の充実のあり方を示唆するものと言えるだろう。本紙では、この下水道界における大きな節目に合わせ、法改正の背景・趣旨・概要を紹介する特集号を発行した。
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地方の水道の「持続」を考える
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新水道ビジョンで示された現状認識を挙げるまでもなく、人口減少社会を目前に控え、わが国の水道事業が「持続」に向けて多様な課題が山積していることは改めて強調するまでもない。とりわけ、地方の中小規模水道では、その課題がより深刻なものになっており、その解決の方向性を見定めることが水道界における重要なテーマとなっていることは多くの関係者が共有しているところだ。この課題認識を踏まえ、本紙では、新たに「地方の水道の持続のあり方」をテーマとする特集を企画。厚労省の宮崎水道課長と日水協の尾﨑理事長との対談を実施したのをはじめ、47都道府県水道行政部門を対象にしたアンケート結果の内容を紹介した。さらには、今年の日本水道協会地方支部総会開催担当の県支部長都市に支部活動の現況・概要についてご寄稿いただいた。
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長野県神城断層地震の調査概要
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配水用ポリエチレンパイプシステム協会(PОLITEC)は、5月8日から9日にかけて、昨年11月に発生した長野県神城断層地震で地盤に逆断層変位を受けた白馬村塩島地区で、地盤変状と水道配水用ポリエチレン管の挙動を現地調査した。断層を横断する形で埋設された管路は、周辺地盤が約80cm隆起したことによる垂直方向約69・8cmの変位と、横ずれによる水平方向約45cmの変位を受けたが、同地区への配水機能に支障はなく、現在も供用を継続している。本紙では、現地調査に加わった学識者4人から調査の意義や注目点を伺った。また、酒井洋・白馬村上下水道課長に、水道施設被害と今後の整備方針について寄稿いただいた。
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S50形ダクタイル鉄管を横浜市が本格採用
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横浜市水道局が今年度からS50形ダクタイル鉄管を本格採用した。管口径の適正化を図りながら耐震化を進めたい同局がφ50のダクタイル鉄管製耐震管の開発をメーカーに提案、メーカーが技術力を駆使して開発した製品を24年度から試験施工し、施工性や経済性を検証してきた。これまでの検証で施工性、経済性とも良好な結果が得られたことから本格採用に踏み切ったもの。人口減に伴う料金収入の減少、管路の老朽化の進展、大規模地震発生リスクの高まりなど水道を取り巻く環境が変化する中で、水道技術や製品もより施工性、経済性、耐久性に優れたものが求められている。S50形ダクタイル鉄管もそうした製品の一つとして今後の普及拡大が期待されている。特集では、同局の翠川和幸給水課長にS50形の導入背景や今後の展望について聞いたほか、S50形の特長などを紹介する。
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上下水道コンサルタント協会が30周年
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一般社団法人全国上下水道コンサルタント協会が昭和60年に発足してから30周年を迎えた。同協会は我が国の上下水道の発展に大きく貢献し、今後もこれまでに培ってきた技術力と豊富な人的資源で新たな時代の上下水道事業の構築・運営に尽力していくことが期待されている。本紙では30周年を機に野村喜一会長に今後の展望などをインタビューするとともに、小石川信昭企画委員長に同協会独自に策定した「AWSCJビジョン2015―2025」について概要を聞いた。
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小水力発電設備の運転を開始した丸亀市
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香川県丸亀市の小水力発電設備は、3月から運転を開始し、順調に稼働している。導水管の落差(67・0m)を利用し、年間で一般家庭約120世帯分の消費量を発電し、全量を売電する。二酸化炭素排出量も300t相当が削減され、地球温暖化ガスの排出抑制なども期待される。本紙ではこれらを中心に、同市の取り組みを紹介した。
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日本工業用水協会第3回定時総会
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日本工業用水協会(工水協)の第3回定時総会が、6月2日に都内で開催される。工業用水の需要は社会情勢や産業構造の変化、さらには水使用の合理化などにより減少傾向にあり、工業用水道事業者の経営環境は依然として厳しい状況にある。また、施設の更新や耐震化などの課題も抱えている。定時総会にあわせ発行する本特集では、工水協編集委員会委員長である小泉明・首都大学東京都市環境学部特任教授のインタビューや中野幹也・工水協会長のメッセージ、会長表彰受賞者を掲載した。
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大阪広域水道(企)の最新動向
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大阪広域水道企業団では、企業団将来構想「WATERWAY2030」を実現するための今後5年間の実行計画として、取り組み内容、目標値、及びロードマップをまとめた『中期経営計画2015―2019』を策定した。また同計画に併せて『施設整備マスタープラン』も改訂し、今後、同企業団の進むべき方向性を新たに示した。中期経営計画や改訂版マスタープランの狙い、具体的な事業メニュー、今後の方向性などについて、同企業団の清水豊副企業長、松本要一技術長にインタビューした。
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施設の充実を図る新潟市水道局
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新潟市水道局では、昨年度末に新たなマスタープランが策定され、今年度からはこの新たな指針にしたがって施策が展開されることになる。本紙では例年この時期に同局特集を発行しているが、今回は新たに就任した井浦水道事業管理者をはじめ、新年度に幹部が大幅に異動したことも踏まえ、新幹部の局事業運営への意気込みも念頭に同局の取り組みを紹介する内容とした。
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日本管更生工業会設立30年
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特定非営利活動法人日本管更生工業会が今年で設立30周年を迎えた。同工業会は、これまで管更生工法の業界統一組織として、技術の向上や技術者の育成に努めてきた。特集では、石野正俊理事長に工業会の歩みと今後の事業展開、島倉荘一副理事長に抱負について伺ったほか、今年3月発刊した「管更生技術ガイド」の概要を紹介する。
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平成27年度全国簡易水道大会
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「全国簡易水道大会」が5月28日に、東京都(会場=ホテルグランパシフィックLE DAIBA)で全国簡易水道協議会、東京都簡易水道協会の主催により開催される。大会では、4月から各地で開かれたブロック会議での議論を集約し、来年度予算の確保を柱とする大会決議が採択される。特に、上水道への簡易水道の統合期限が来年度に迫る中“正念場”と位置づけ、その大幅延長も求めていく方針だ。簡易水道が抱える課題解決に向けて、関係者が一致団結して声を上げる。
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全国水道企業団協議会総会
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全国水道企業団協議会総会が5月28・29の両日、福岡県久留米市で開催される。水道企業団は今後の「持続」を担う水道広域化の推進役としての役割が期待される一方で、各事業体とも諸課題が山積しており、今回の総会でもその解決に向けた活発な議論が期待されている。本紙では例年同様に総会開催に合わせて特集号を企画、今回の特集では、同協議会会長の小林眞・八戸圏域水道企業団企業長(八戸市長)をはじめとする関係者の座談会を実施、さらに、開催エリア(九州地方)の各水道企業団が抱える課題やその克服に向けた取り組みについてのトップインタビューを掲載した。
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下水管きょの改築・更新
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大都市圏を中心に高普及を実現したわが国の下水道事業にとって、老朽化した管きょの改築・更新が最重要課題であることは間違いない。日本下水道協会は日々進化する管きょの改築・更新技術をガイドラインに反映させるため、管路更生工法検討調査専門委員会(委員長=楠田哲也・九州大学特別顧問)で議論を進めている。本紙では、全国の下水道関係者に管きょ更生工法の重要性をアピールするため特集を企画。楠田委員長による寄稿や、札幌市、堺市における下水管きょの改築・更新の現状と課題、長谷川健司・日本下水道管路管理業協会会長のインタビューを掲載した。
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平成27年度上下水道予算と計画
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厳しい財政状況が続く中、上下水道事業体は事業の優先順位づけを行い、これまで以上に効率的・効果的な予算執行を求められている。施設整備の面では、老朽化や災害などによる事業への影響を考慮し、適切な投資を行っていく必要がある。本紙が毎年掲載している「上下水道の予算と計画特集」は、全国の上下水道事業体にアンケートを行い、予算の傾向などを紹介しているが、昨年に引き続き、グラフなどを使い、コンパクトに紹介した。また、本市が予算を取材した事業体については、個別に記事を掲載した。
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平成27年度地方下水道協会総会
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全国に7つある地方下水道協会の総会が、5月21日の北海道地方下水道協会を皮切りに順次開催される。下水道事業は、多くの課題を抱えており、各地の総会では、これらの課題の解決に向けた活発な議論や会員同士の情報交換・共有を通じた連携強化が期待されている。本紙では、下水道広報プラットホーム会長を務める長岡裕・東京都市大学教授へのインタビューを行うとともに、各地の総会開催担当下水道事業体にそれぞれの下水道事業の概要について紹介していただいた。
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災害時のトイレ対策の現状と方向性を探る
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災害時のトイレ対策は、避難者の健康管理や避難所の衛生対策を進める上でも重要な課題となっており、その推進が求められている。阪神・淡路大震災でトイレ問題がクローズアップされたが、東日本大震災でも同様の問題が発生するなど、対策が進んでいないのが現状だ。特集では、今後の災害に備え、積極的にトイレ問題に取り組んでいる県を紹介するほか、国交省下水道部の水田課長補佐に災害時のトイレ対策の重要性などについて聞いた。
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パルテム技術協会が設立10周年
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日本ホースライニング協会下水道会とパルテムSZ協会が統合し、パルテム技術協会が設立してから、今年で10年を迎える。この間、同協会はパルテム・フローリング協会、日本ホースライニング協会上水道会を統合し、管更生技術のラインアップを充実させ、小口径から大口径まであらゆるニーズに対応し、管路の更新・耐震化に貢献してきた。特集では、同協会の八木伊三郎会長にこれまでの歩みや今後の事業展望について伺ったほか、主力工法の概要や、先月開催された第10回記念定時総会の模様を紹介する。
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シリーズ企画「課題を追う」
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近年の少子高齢化、過疎化の進展に伴い、特に山間部や離島など小規模集落への安定給水は水道事業者の大きな課題となっている。その対応策として水道法に定める「水道」以外の給水手法についても試行錯誤されており、国も調査活動を行うなど注視しているところだ。今回のシリーズ企画『課題を追う』は、過疎化や小規模化が進む地域での「多様な手法による水供給」を計画、或いは実施している浜松市、松江市、宮崎市の3水道事業体を取り上げ、その背景や現状、課題などを取材した。さらに滝沢智・東京大学教授には、「多様な手法による水供給」を巡っての考え方などについてインタビューした。
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企業団協東北地区協議会総会
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全国水道企業団協議会東北地区協議会総会が津軽広域水道企業団の開催担当により本日開催される。本紙では、水道広域化・広域連携の先進事例の目立つ東北地方の企業団関係者が一堂に会し、情報・意見交換を行うという点でも注目度の高い同協議会総会を特集した。地区協議会会長の石巻地方広域水道企業団、開催担当・津軽広域水道企業団、さらには全国会議会長団体の八戸圏域水道企業団や、昨年発足して広域水道の模範事例と高く評価されている岩手中部水道企業団など、東北地方の水道企業団の動向を中心に紙面を構成した。
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東京都水道局の施策展開2015-1
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水道事業に課せられた使命の中でも「安全」がとりわけ重要な要素であることに論を待たない。そして、近年の利用者ニーズの変化から「おいしさ」への追究も新たなルーティーンワークになりつつある。そうした中、利根川系浄水場の全量高度浄水処理達成をはじめ、日本の水道事業の浄水処理・水質管理をリードする東京水道は新たな課題認識を踏まえた関連施策の充実を図っている。本紙シリーズ企画「東京都水道局の施策展開」の今年度の第1弾は、「浄水処理と水質管理の現況・課題・展望」とした。
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企業団協中国四国地区協総会・岡山県南(企)
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全国水道企業団協議会中国四国地区協議会第22回総会が16日、岡山県広域水道企業団の担当により、岡山市のサン・ピーチOKAYAMAで開催される。同企業団と同市は共同による小水力発電事業に取り組んでおり、その事例発表も行われる。本紙では総会の開催を記念し、同企業団の概要などを紹介した。
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全国簡易水道協議会ブロック会議
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全国簡易水道協議会の平成27年度ブロック会議が、今月14日の東海・北陸ブロックから5月12日の関東・甲信越ブロックまで順次開催される。水道普及率の向上に大きく貢献してきた簡易水道だが、脆弱な財政基盤や施設の更新・耐震化などの課題を抱えている。また、未普及地域の解消に取り組む必要もある。このような状況下で開催されるブロック会議では、活発な議論およびその成果に期待が集まっている。この特集では、牧田久・全国簡易水道協議会会長(徳島県美馬市長)からのメッセージとともに、27年度ブロック会議開催県の簡易水道の現状などを紹介した。
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日本水中ロボット調査清掃協会
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日本水中ロボット調査清掃協会は4月1日付で一般社団法人となった。特集では、会長に就任した原純貴氏に法人化の目的や今後の事業展開について聞いたほか、施工品質の向上や施工技術者の地位向上などに向け平成24年度から取り組んできた「ロボット清掃技術指針」、「ロボット清掃積算要領」、「ロボット清掃技士資格制度」について紹介する。
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新水道ビジョンの実現を目指そう
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厚生労働省が「新水道ビジョン」を公表して、2年が経過した。このビジョンでは、『地域とともに、信頼を未来につなぐ日本の水道』を基本理念に、50年から100年先の水道の理想像と目標を示し、関係者の役割分担や取り組むべき課題と方向性が明示されている。策定から2年が経過し、各水道事業体がビジョンの理念を踏まえた施策の具現化に向けた取り組み事例も見られるようになってきた。本紙では、ビジョン実現は水道界の大命題との認識に基づき、「新水道ビジョン」の実現の意義を再確認する特集を企画した。
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神奈川県営水道の最新動向
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神奈川県企業庁が運営する神奈川県営水道は、末端給水まで担う広域水道としてはわが国有数の規模を誇る水道事業だ。現在は、昨年度策定した「神奈川県企業庁経営方針」と「神奈川県営水道事業経営計画」に基づき、さまざまな事業を展開している。本紙では、神奈川県営水道の最新動向を紹介する特集を企画、北村明・神奈川県公営企業管理者・企業庁長、長谷山信一・同庁企業局水道部長(水道技術管理者)、小泉明・首都大学東京都市環境学部特任教授による鼎談を実施したのをはじめ、かながわ方式による水ビジネス、インド共和国タミル・ナドゥ州への技術協力、重要送水管である湘南東送水第1号の更新、主力浄水場である寒川浄水場と谷ケ原浄水場の運転管理・運用、水道利用者との新たなコミュニケーションである県営水道フレンズについて、同庁幹部職員に取材した。
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シリーズ東京水道局の施策展開-4
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全国の上下水道事業体が新たに直面している課題の1つが工事契約の不調の増加だ。工事関係企業のマンパワー不足は事業量を増やして施策の充実を図る事業体を悩ませる重いテーマになっている。管路更新率2%や基幹施設再構築のための代替浄水場整備を打ち出した東京水道にとってもこの問題は深刻化してきており、局内に課題解決に向けたプロジェクトチームを設置するなど対策を強化している。今回の東京水道シリーズでは、工事契約の改善に向けた取り組み内容にスポットを当てた。
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安定配水支える配水池
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水道の送配水システムにおいて配水池の役割が大きいことは、東日本大震災でも多くの水道関係者により再確認されている。さらには新水道ビジョンでもその重要性が謳われており、配水池容量の増強を見据えた新設や更新、強靭性、安定性を目指した耐震性強化などを盛り込んだ改造など、配水池をよりハイレベルにするための施策の充実は水道事業にとっても必須のものといえる。配水池特集では耐震化の動向について水道技術研究センターの安藤茂・専務理事の原稿を掲載、横浜市と神戸市における配水池整備の動向を紹介した。
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座談会「広島県内水道の公民連携と人材教育・技術継承」
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広島県企業局は、沼田(ぬた)川水道(沼田川工業用水道・沼田川水道用水供給水道)の指定管理者に、株式会社水みらい広島を選定し、平成27年度から浄水場や取水場、場外施設の運転監視や管路の維持管理・修繕などを委託する。本紙は委託者の広島県、受託者の水みらい広島、同社に出資している水ingとともに、水道有識者や同用水供給事業の受水団体を交えた座談会で、水道の公民連携をはじめ、人材育成や技術継承などの方向性を語り合っていただいた(大阪新聞部・石上和弘)。
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更新・耐震化に貢献するGX形管
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わが国では、首都直下地震、東海・東南海・南海地震などの発生が予測されていることから、水道の地震が最重要課題となっている。限られた予算のなかで、これまで以上に効率的な老朽管の更新・耐震化が必要となっている。こうした状況の中、施工性の向上やコスト削減、長寿命化を目的に開発されたGX形ダクタイル鉄管が東日本大震災の復興事業などに活用され、高い評価を受けている。本紙では、岩手、宮城、福島の東北3県でGX形管を活用して積極的に管路整備を進める事業体の取り組みを取材し、今後の管路整備のあり方を探った。
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宮崎水道課長と産業界幹部との語らい
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新水道ビジョンの策定から2年が経過し、「持続」「強靭」「安全」というキーワードに集約した上での将来に向けた課題認識が水道界に浸透しつつあるものの、水道事業の実状に目を向ければ課題解決にはまだまだその道のりは遠いというのが多くの関係者の共通認識だろう。本紙では、水道の課題解決の舵取り役である厚労省の宮崎水道課長と、解決に向けた行動の一翼を担う役割を期待される産業界関係者とで、キーワードの大きなファクターとなる「改築・更新」をテーマに語り合っていただいた。
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和歌山県橋本市の水道
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和歌山県の北東端に位置する橋本市は、1町と合併後、平成21年2月に17年間に及ぶ『橋本市水道ビジョン』を策定するとともに、第5次拡張事業やアセットマネジメントを推進し、『橋本市水道ビジョン』の基本理念である「住んでよし 豊かな自然 水もよし」の実現に向けて取り組んでいる。そこで、本紙は平木哲朗・橋本市長兼水道事業管理者のあいさつ、大倉一郎・同市上下水道部長のインタビューとともに、同市の上水道事業の取り組みを紹介した。
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東日本大震災から4年
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2011年3月11日に発生した東日本大震災から間もなく4年が過ぎようとしている。震災から4年近くが経過した今、被災地における復興の着実な進展を図る重要性は変わらずとも、それに伴う課題は時と共に変化し、新たに顕在化した個別の課題も少なくない。改めて強調するまでもなく、震災の教訓を風化させないためにも上下水道関係者の総意により、節目の機会を捉えて課題認識を新たにすることは極めて重要である。その観点から本紙では、「被災地上下水道の着実な復興」を見据え、被災地の現状・課題とその克服に向けた方向性を展望する特集号を企画した。
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東京都水道局平成27年度事業計画
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わが国最大の水道事業体である東京都水道局は、首都東京を支えるライフライン事業者として、高いレベルのノウハウと技術力による多様な施策を展開している。平成27年度は、現行の経営計画である「東京水道経営プラン2013」の最終年度であることから、その総仕上げに向けた事業計画となっている。今回の東京都水道局事業計画特集では、都議会公営企業委員会における吉田永局長の27年度事業計画の説明を採録したほか、黒沼靖・総務部長へのインタビューを実施した。
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八戸圏(企)の足跡から探る水道広域化と耐震化の意義
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水道事業の持続と発展のための重要なファクターが広域化であることに論を待たないが、水道広域化には多様な制約が伴うために実現事例が少ないのが実状だ。本紙では、この現状認識を踏まえ、「数少ない先進事例から学ぶ」ことをコンセプトに八戸圏域水道企業団の足跡を改めて紹介する特集を企画。同企業団は、末端給水型広域水道として前向きな施策展開が目立ち、また、広域化の中核となった旧八戸市水道部時代から地道に推進してきた耐震化・地震対策も他の事業体の範となる内容を持っている。それが総務省による優良公営企業表彰にも繋がったが、特集では、これまでのの模範的な取り組み事例を紹介することで「持続」「強靭」に向けた施策の充実の方向性を展望した。
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平成27年度上下水道関係政府予算案
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平成27年度の上下水道関係政府予算案が出そろった。水道は、26年度補正予算とあわせ555億円、耐震化や広域化を図る支援策として「生活基盤施設耐震化等交付金」(仮称)の制度を創設するのが特徴だ。下水道も、未普及対策や浸水対策に重点を置き、着実な推進を図る。施設の老朽化対策や耐震化、災害対策、震災からの復興など、上下水道の〝持続〟へ向けた取り組みが進む。本特集では上下水道予算案のポイントを紹介する。
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待ったなし!下水道事業の公営企業会計の対応
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下水道事業の事業継続には、経営情報の的確な把握や適切な更新投資が不可欠だ。こういった背景から、人口3万人以上の団体については、平成27年度から31年度の集中取り組み期間内に公営企業会計への移行が求められている。その適用には先進事例が多くないことから実務的な対応で苦慮する団体もあるようだ。特集では、法適化に向けた留意点や公営企業の経営戦略のあり方について、公営企業会計に詳しい有限責任監査法人トーマツの小室将雄氏にインタビューしたほか、数多くの自治体の行政サービスをサポートしてきた富士通のシステムの特長や今後の取り組みについて紹介する。
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シリーズ「課題を追う」
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上下水道事業の施策展開は住民の合意を得て進めていくものである以上、その具体策となる広報活動の重要性は改めて強調するまでもない。とりわけ、近年は上下水道システムでもたらされる便益が住民にとって「当たり前」となっている風潮にあり、その打破に向けて創意工夫に富んだ広報活動が求められている。今回の課題を追うは、「広報活動の進むべき方向性」をテーマとし、先進的な取り組みの目立つ岩手県矢巾町が新たな試みとして昨夏に実践した住民参加型討論会を振り返る座談会を実施した。また、下水道広報の新たな潮流となっている下水道広報プラットホーム(GKP)の活動内容をレポートした。
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シリーズ・企業トップと語らう「都市と水」
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プレストレスト・コンクリートの設計施工を中心に総合建設業として上下水道界で抜群の存在感を示す安部日鋼工業。主力製品のPCタンクは我が国の配水池で高いシェアを誇ることで知られるが、近年は海外でのビジネスチャンスも視野に業域の拡大と一層の発展が期待されている。本紙対談シリーズ・企業トップと語らう「都市と水」の第2弾は安部日鋼工業の髙橋泰之・社長にご登場いただき、山田雅雄・名古屋環未来研究所代表理事と語らっていただいた。
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下水汚泥有効利用技術の動向
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下水道事業には下水汚泥を有効利用することにより地球温暖化など、社会的課題の解決に貢献することが求められている。こうした中、下水道事業体では下水汚泥から得られる消化ガスを利用した消化ガス発電を行うなど、有効利用を図る動きが年々加速している。特集では下水汚泥処理技術と有効利用・資源化技術の動向を紹介する。下水汚泥有効利用推進に向けて国土交通省、日本下水道新技術機構、大村市の原稿ととともに、新たな取り組みとして下水道バイオ水素を巡る動向も紹介する。
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北千葉広域水道企業団高度浄水施設が完成
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北千葉広域水道企業団が平成21年度から建設を進めてきた高度浄水施設が昨年末に供用開始となり、今月4日には記念式典が開催される。日量47万立方mの同浄水場の施設能力全量でオゾン・生物活性炭処理を軸とする高度浄水処理が導入されたことで、同企業団の供給区域である千葉県北西部の水道事業において「安全」「おいしさ」で大きく前進することになる。本紙では、同企業団の大きな節目を機に特集を企画。古澤企業長と国立環境研究所の石飛企画部長(元・厚労省水道課長)との対談を実施したのをはじめ、高度浄水施設の運用面での学術的なサポートを行っている東京大学の春日講師のインタビュー、さらには、構成8団体のアンケート結果を掲載した。
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シリーズ・東京都水道局の施策展開-3
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東京都水道局は昨年6月、「東京タップウォータープロジェクト~くらしを支える東京水」を開始した。これまで取り組んできた「安全でおいしい水プロジェクト」を発展させたもので、安全でおいしい水をつくり・届けることを基本にしつつ、新たに水道水を使うことによるメリットや水道水の機能・役割を利用者にわかりやすく伝える取組も展開していく。今回の東京都水道局シリーズ特集は、東京タップウォータープロジェクトをテーマとし、吉田永局長を座長とする局内座談会や写真記事などで同プロジェクトの概要を紹介した。
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座談会「呉市水道の現状と公民連携の方向性」
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広島県の呉市上下水道局は今年4月から、宮原浄水場等運転管理業務を株式会社水みらい広島に委託する。同局は近年、上下水道事業の組織統合や『呉市上下水道ビジョン』の策定、水道料金・下水道使用料の改定などを進めてきた。本紙では及川教授を座長に、関係者6人による座談会で、同市の現状や公民連携の方向性などを語り合っていただいた。
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日水協北海道地方支部第54回水道実務発表会
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日本水道協会北海道地方支部は2月5日、第54回水道実務発表会を室蘭市で開催する。支部会員が日ごろの研究成果や実務上の創意工夫などについて情報交換することで、業務改善・技術力向上につながる場として、道内のみならず全国の水道関係者から注目を集めている。本紙では毎年、水道実務発表会特集を掲載しているが、今回の特集では、北海道地方支部長都市である札幌市水道局の阪給水部浄水担当部長にインタビューするとともに、開催地の室蘭市水道部には、同市水道事業の概要や開催地としての抱負などについてご執筆いただいた。
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阪神・淡路大震災から20年
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阪神・淡路大震災が1995年1月17日に発生して20年が経過した。大都市圏を襲った大規模直下型地震の重い教訓を糧に我が国の上下水道界の地震対策は一気に前進したが、その一方で、20年という歳月が教訓を風化させることは決して避けねばならない。本紙では、この思いをコンセプトに震災から20年の特集を企画。兵庫県知事と神戸市長のメッセージを掲載したのをはじめ、阪神地域主要事業体トップと尾﨑日水協理事長との座談会、震災直後の復旧活動と復興への取り組みを主導した神戸市幹部インタビュー等を実施。さらには、被災主事業体の近年の取り組みや今月22・23日に淡路島で開催される「水道災害シンポジウムの概要」を紹介し、金沢大学の宮島教授には特別寄稿いただいた。
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耐震形ダクタイル鉄管の変遷を改めて振り返る
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平成7年1月17日に発生した阪神淡路大震災から今年で20年を迎える。この震災を教訓として水道施設耐震化への機運が高まりを見せた一方、その後も新潟県中越地震、東日本大震災が発生するなど、災害に強い施設整備が急務となっている。そこで、全国の管路の整備に尽力されてきたクボタの内田氏に、管路耐震化の歴史と管路の耐震性の必要性についてうかがった。
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地球環境の保全や地域へ貢献する島根県企業局
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島根県企業局は水道・工業用水道、電気・宅地造成の4事業を行っている。同県江津(ごうつ)市には、同局所管の江津浄水場太陽光発電所をはじめ、風力・水道発電所があり、これらを巡る「江津万葉の里 再生可能エネルギー見学ツアー」を昨年5月から実施し、好評を得ている。そこで、本紙では藤間博之・同局長のインタビュー、再生可能エネルギー見学ツアーの概要などを紹介した。
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更なる飛躍めざす東海鋼管
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東海鋼管(本社・名古屋市、乾公昭社長)の岐阜第4工場が昨年末に稼働した。最新のブラスト設備や酸洗設備、塗装設備、ロボットなどを導入した。同社は岐阜県に第1から第4工場を持つとともに、姫路工場も加え、あらゆるニーズに対応できる生産体制を整えた。従来のナイロンコート製品に加え、近年需要が拡大しているステンレス製品の生産拠点となる。本紙では稼働した岐阜第4工場を紹介するとともに、乾社長に今後の展望などを聞いた。
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取り組みの意義について語り合う
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今年は阪神・淡路大震災から20年という大きな節目を迎え、管路の耐震化をはじめとする地震対策を充実させることの意義を再確認する機運の高まりが期待される。一方、東日本大震災被災地に象徴されるように中小規模水道の「持続」が大きな危機に直面していることについては、その危機感・課題意識が水道界全般に浸透しているとは言い難く、この認識を踏まえ、本紙では2015年の年頭企画として、座談会特集を企画した。座談会では、疲弊する中小規模水道が数多く存在する北海道をモデルに、学界・行政・事業体それぞれのお立場で上記課題意識を強調・発信されているお三方に語り合っていただくことで、水道事業体関係者、とりわけ中小規模水道関係者の「持続」と「強靭」(管路耐震化)の進むべき方向性を探った。
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関係省庁幹部年度インタビュー
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今年をどのような年にするのか?転換期であるがゆえに上下水道界において、その自問自答を重ねる人は多いだろう。景気浮揚の兆しは見られる一方で、上下水道の宿命である中長期的視野で今後の事業の趨勢を見据えると「持続」に向けた課題が山積する厳しい現実を強く実感させられることになる。さらには、首都直下地震、南海トラフ地震等の懸念、あるいは豪雨・豪雪など、自然災害のリスクにも心を砕いていかなければならない。本紙新年特別号はそうした課題意識・時代認識も踏まえて企画した。
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