東京都水道局シリーズ-2
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水道事業にとって「水源」は「安定」「安全」「安心」の拠り所となる最重要な要素であることに論を待たない。本紙恒例の東京都水道局シリーズ特集の今年度第2弾のテーマは「水源」とした。醍醐局長の「水源に対する思い」をインタビューしたのをはじめ、元東京都水道局長で日本水道協会名誉会員の田中文次氏が尾﨑勝・日水協理事長(6月23日に退任。取材日は5月19日)と共に水資源機構幹部の案内で利根川系水源施設を視察した同行取材レポートを実施。さらにそれに関連して利根川系水源確保の足跡とその意義に関わる原稿を斉田典彦・企画調整担当部長に執筆いただき、紙面を構成した。
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中小規模水道の持続に貢献する水道事業第3セクターの役割
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わが国の水道事業、とりわけ中小規模水道においては、厳しい経営環境の中、拡張期に整備された厖大な量の水道施設の更新が間もなくピークを迎える状況にあり、「持続」に向けて大きな課題に直面している。そして、水道事業の「持続」に向けたこの根源的な課題解決のためには広域化と公民連携が不可欠であることは多くの水道関係者の認識の一致するところだ。その一方で、それを実践するための具体的な方法論が確立していない中、水道事業における広域連携・公民連携の橋渡し・潤滑油的な役割を果たす存在として水道事業体の第3セクターがクローズアップされている。本紙では、このような現状認識を踏まえ、地域の水道広域化を主導する事業体関係者と第3セクター関係者同士による意見交換から今後の広域化と公民連携のあるべき姿を探った。
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シリーズ企画「課題を追う」
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水道事業は現在、給水人口の減少や水需要の低迷などにより、料金収入が伸び悩んでいる。一方、老朽施設の更新や耐震化の推進などに要する経費は増大している。このような現状をはじめ、水道料金の適正化などについて、利用者の理解を得るには、水道水の価値創出(ブランド化・イメージ向上など)を図り、PRに努めるなど、新たな発想が求められている。今回の「課題を追う」は、水道水の価値創出について、共同研究を行う福山市立大学の有識者2人の対談とともに、水道水のブランド化・イメージ向上などに取り組む事業体の事例を紹介した。
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濁水アンケート2016
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本紙では、全国の水道事業体を対象に3年間隔で濁水に関するアンケートを行っており、今年は前回を100カ所近く上回る585の事業体から回答を頂いた。それによると前回の20%を上回る22%の事業体が「時々」あるいは「頻繁」に濁水が発生していると答えており、濁水問題は古くからの問題でありながら、いまだに解決していないことが浮き彫りになった。濁った水道水は、生活や商業・生産活動に直接影響するだけでなく、水道水に対する“信頼”の低下、ひいては水道水離れにつながっていくだけに、解消に向けての積極的な取り組みが求められる。
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関西主要事業体の新陣容
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関西地方の政令市(京都市・大阪市・堺市・神戸市)の上下水道事業体では、さらなるレベルアップを図るべく、老朽施設の改良更新、地震対策、資源の有効活用などを積極的に展開いている。本紙では今年4月に関西地方の政令市上下水道事業体で、新たに管理者、局長などトップに就任された方をインタビュー、部長クラスに就任された方にアンケート(質問項目=1.生年月日、 2.略歴、 3.就任されての抱負・決意、 4.趣味)をお願いし、抱負や今後の展望などを伺った。
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第85回日水協東北地方支部総会
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日本水道協会東北地方支部の第85回総会が、6月30日に秋田県支部の担当により秋田市で開催される。同総会は東北地方の水道関係者が一堂に会し、東日本大震災からの復興や水道事業の持続へ向けた課題などを議論する重要行事として位置づけられている。特集では、開催地の秋田県内の話題と支部長都市の仙台市を紹介したほか、各県支部長都市からメッセージをもらった。
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会津若松市の基幹浄水場整備
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会津若松市水道部がDBO方式により推進している「滝沢浄水場更新整備事業等」をはじめとする積極的で柔軟性に富んだ民活導入による事業展開は、今後の水道事業運営のあり方を示唆するものと言えるだろう。同事業の着手から2年が経過したことを踏まえ、本紙では、南東北の拠点都市を舞台にした民活導入の模範的先進事例をテーマとする座談会特集を企画した。
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日本下水道協会第5回定時総会
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日本下水道協会の第5回定時総会が24日、東京都千代田区の砂防会館で開催される。会員提出問題の審議を通じて下水道関係者の意見を集約するなど、その成果に全国の下水道関係者が注目している。定時総会開催にあわせ発行する本特集では、奥山恵美子・会長(仙台市長)からのメッセージをはじめ、曽小川久貴・理事長へのインタビュー、総務部・技術研究部・企画調査部からの寄稿により同協会の活動などを紹介したほか、全国7地方下水道協会の総会・役員会を振り返った。
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新体制で施策の充実図る札幌水道の経営と技術
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札幌市水道局が北海道地方は言うに及ばず、全国的に見てもトップクラスの経営ノウハウと技術レベルを発揮して意欲的な事業運営を展開していることは、つとに知られるところだ。本紙恒例札幌水道特集の今年の企画では、この4月に新たに就任した岸光右・水道事業管理者のインタビューを実施したのをはじめ、阪庄司・同局給水部長に案内役をお願いした松井佳彦・北大教授による豊平川水道水源水質改善事業等の基幹施設整備現場視察同行レポート、さらには同局が精力的に実施している施設整備の最新動向の紹介記事を掲載した。
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上下水道に貢献するヴェオリア・ジェネッツ
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長野県企業局が水道料金徴収業務の民間委託をはじめてから15年が経過したが、経営基盤の強化やサービス向上など多くの成果を上げている。長野県内の他の事業体でも料金徴収業務の民間委託が進んでいる。料金収入の減少、老朽化施設の更新、技術継承など水道事業は課題が山積しているが、安定した水道サービスを提供していくためには、民間企業の経験・ノウハウを活用し、官民一体となって取り組むことは不可欠となる。特集では、民間委託を推進する長野県企業局、上田市、東御(とうみ)市、伊那市、駒ヶ根市、安曇野市の担当者に話を聞くとともに、この6事業体で料金徴収業務を受託するヴェオリア・ジェネッツの深澤貴・代表取締役にインタビューした。
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日本水道協会第88回総会特集
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日本水道協会の第88回総会が6月23日に東京・平河町の砂防会館別館シェーンバッハ・サボーで開催される。予算・決算が報告され、1年間の協会活動が総括される。技術継承と人材確保・育成をテーマにしたフォーラムも用意され、総会後には陳情活動も実施する予定だ。日水協ではこのほど、今後取り組むべき事項や方策を示した「日水協ビジョン」を公表し、また、新しい理事長も迎えることになった。新たな日水協の、水道事業の“持続”に向けた挑戦がはじまる―。全国の水道関係者が集い、協会の役割を再確認する機会になる。
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地方の水道の持続を考える
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国の新水道ビジョンで示された現状認識を挙げるまでもなく、人口減少社会を目前に控え、わが国の水道事業が「持続」に向けて多様な課題が山積していることは改めて強調するまでもない。とりわけ、地方の中小規模水道では、その課題がより顕著で深刻なものになっており、その解決の方向性を見定めることが水道界における重要なテーマとなっていることは多くの関係者が認識を共有しているところだ。本紙では、その課題認識を踏まえ、昨年に引き続き、日水協地方支部総会総括と併せ「地方の水道の持続のあり方」をテーマとする特集を企画した。
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創業70周年迎えたオルガノ
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オルガノが今年5月に創業70周年を迎えた。これまで、さまざまな技術・製品で上下水道の持続に貢献してきた。特集では塩見事業部長に70年の歩みと今後の展開について伺ったほか、同社の主力製品を紹介する。
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水道の課題解決に貢献する水ing
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総合水処理会社の水ingは、豊富な実績の中で培われた高い技術力やノウハウを活用し、様々な事業体が抱える課題解決に貢献している。本特集では奄美市上下水道部の山下水道課長と東京都市大学の長岡教授に平田浄水場更新事業における浸漬式膜ろ過導入のメリットについて語り合っていただいたほか、足利市上下水道部の松本工務課長に中川浄水場の膜ろ過施設導入の目的について伺った。
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宇都宮市水道100年・下水道50年
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宇都宮市の水道事業は大正5年に全国31番目に通水を開始して今年の3月に100年を迎えた。また、同市の下水道事業は昭和40年8月に田川処理場(現下河原水再生センター)で下水処理を開始してから昨年で50年となる。同市では上下水道事業の大きな節目を機に、上下水道を後世に引き継ぐことを目的に昨年度、今年度と関連イベントの開催や記念グッズ作成などを行っている。今月4日には記念式典も開催する。特集では、佐藤栄一・市長からのメッセージを掲載したほか、上下水道事業の足跡と今後の展望について同市の桜井鉄也・上下水道事業管理者にインタビューした。
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日本工業用水協会定時総会
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日本工業用水協会の第4回定時総会が、6日に都内で開催される。工業用水の需要は社会情勢や産業構造の変化、さらには水使用の合理化などにより、近年は減少している。そのため、工業用水道事業者の経営状況は依然として厳しく、工業用水事業の持続のために不可欠である施設の更新・耐震化への投資が不十分であるのが現状だ。そのような中で開催される第4回定時総会では、工業用水道事業の持続に向けて活発な議論や意見交換が期待されている。今年の本紙「日本工業用水協会定時総会特集」では、今年4月に会長に就任した田谷徹郎・千葉県水道局長に協会の役割や会長としての抱負などを伺ったのをはじめ、経済産業省の津村晃・産業施設課長には今年4月に改正された工業用水道事業費補助金交付要綱のポイント、改正の背景などを聞いた。また、第4回定時総会で表彰される会長表彰受賞者を紹介した。
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水団連創立50周年
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一般社団法人・日本水道工業団体連合会(水団連)が1966年に創立されてから今年で50周年を迎えた。水道産業界を結ぶ総合的な団体として創設された水団連はこの間、水道、下水道、工業用水道の各事業に技術と製品を提供する企業の活動を側面から支援してきた。震災対策や環境対策、老朽化した施設の更新、官民連携など直面する諸問題の解決に向け、水団連に対する期待はますます大きくなっている。木股会長のインタビューを始め、副会長の寄稿などを掲載した。
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全国簡易水道大会
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「全国簡易水道大会」が5月31日に、富山市(会場=富山第一ホテル)で全国簡易水道協議会、富山県水道協会の主催により開催される。大会では、4月から各地で開かれたブロック会議での議論を集約し、来年度予算の確保を柱とする大会決議が採択される。そのブロック会議は、熊本地震の影響で九州での開催を取り止めた。熊本地震では簡易水道も多く被害を受け、改めて災害対策の必要性や“命の水”を守る水道の大切さを認識させられた。それらも含め、簡易水道が抱える課題解決に向け、関係者が大会に集う。
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日本管更生工業会
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特定非営利活動法人日本管更生工業会は、管更生工事の主工法を網羅した団体として、さらなる施工品質の向上や技術の向上、技術者の育成に努めてきた。特集では、3月30日付で新理事長に就任した島倉荘一氏に工業会の今後の事業展開や抱負を伺ったほか、施工実績が増加している排水管更生工事の各工法の特長を紹介する。
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下水管きょの改築・更新
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大都市圏を中心に高普及を実現したわが国の下水道事業にとって、老朽化した管きょの改築・更新が最重要課題であることは間違いない。また、東日本大震災、熊本地震を踏まえ管きょの耐震化を進めることも重要となっている。本紙では、全国の下水道関係者に管きょ更生工法の重要性をアピールするため特集を企画。国交省国総研の深谷渉氏の寄稿や、東京都、福岡市における下水管きょの改築・更新の現状と課題、長谷川健司・日本下水道管路管理業協会会長、前田正博・日本管路更生工法品質確保協会会長のインタビューを掲載した。
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小田中浄水場の更新などを推進する津山市水道
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岡山県津山市では、老朽化が進んでいた小田中浄水場について、同市初の「設計・施工一括発注方式(DB方式)」を採用し、全面更新工事に取り組み、このほど竣工した。本紙では、同市水道のこれらの取り組みを紹介した。
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全国水道企業団協議会第60回総会
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全国水道企業団協議会第60回総会が5月26日から27日、北海道千歳市で開催される。現在、全国の水道事業では料金収入の減少や施設の老朽化、耐震化など課題が山積している。これらの課題解決には、広域連携が重要な要素であるが、水道企業団は“広域化のパイオニア”としてその推進に大きな役割を果たすことが期待されている。本紙では例年、同総会の開催を記念した特集を発行しているが、今回は同協議会会長の小林眞・八戸圏域水道企業団企業長(八戸市長)のインタビューをはじめ、開催担当である石狩東部広域水道企業団の原田裕・企業長(恵庭市長)からのメッセージ、宮前清・事務局長のインタビュー、そのほか各地の水道企業団の話題などを掲載した。
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地方下水道協会総会
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全国に7つある地方下水道協会の総会が、5月23日の関東地方下水道協会総会(さいたま市)を皮切りに、東北地方下水道協会総会(24日、仙台市)、中部地方下水道協会総会(25日、下呂市)、北海道地方下水道協会総会(26~27日、富良野市)、九州地方下水道協会総会(26~27日、那覇市)、関西地方下水道協会役員会(27日、大阪市)、中国四国地方下水道協会総会(27日、高松市)と順次開催される。下水道事業は多くの課題を抱えているが、昨年下水道法が改正されたことを踏まえ、官民連携による浸水対策や再生可能エネルギーの活用、計画的な施設の維持管理などの取り組みが今後進められることになり、各地方下水道協会総会では、課題解決に向けた活発な議論・意見交換が期待されている。本紙恒例の「地方下水道協会総括特集」では、今年も総会開催担当下水道事業体にそれぞれの下水道事業の概要などについて紹介していただいた。
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下水汚泥の有効利用の現況と展望
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関連技術の進展に伴い、下水道システムの多様な社会貢献への期待は高まっている。とりわけ、平成26年に閣議決定された第4次エネルギー基本計画では、下水汚泥の利用や排熱回収、下水熱などの導入拡大、バイオマスの再生可能エネルギーを活用して水素を製造することなどの推進の必要性が強調されている。さらに、昨年9月に閣議決定された第4次社会資本整備重点計画では、『下水汚泥エネルギー化率』(=下水汚泥中の有機物のうち、ガス発電などエネルギー用途に有効利用された割合)を平成32年度に約30%とすることを指標に設定されており、下水汚泥のエネルギー活用は、今後の下水道事業における重要な要素となるのは必須だ。この認識に立ち、本紙では、地方公共団体のバイオガスをはじめとする下水汚泥のエネルギー活用の実態調査を念頭に置いたアンケートを実施した。
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平成28年度上下水道の予算と計画
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節水型社会の進展や人口減少などにより、上下水道事業の経営は今後ますます厳しくなると予想されている。そのような状況下にあって、各事業体では、アセットマネジメントに基づく適切な施設の整備・維持管理をはじめ、経営の効率化、官民連携の推進などに取り組むことが求められている。本紙が毎年掲載している「上下水道事業の予算と計画特集」では、全国の上下水道事業体にアンケートを行い、予算の傾向を紹介しているが、今年も表などを使いコンパクトにまとめた。また、本紙が予算を取材した事業体については、個別に記事を掲載した。なお、熊本地震の影響を考慮し、熊本県と大分県へのアンケート調査は実施していない。
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企業団協中国四国地区協議会総会
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全国水道企業団協議会中国四国地区協議会第23回総会が12日、岡山県西南水道企業団の担当により、岡山県笠岡市の笠岡グランドホテルで開催される。会員提出問題1題(水道事業に対する財政支援の拡充及び補助要件の緩和について)をはじめ、活発な情報交換が期待されている。本紙では総会の開催を記念し、開催担当の概要を紹介した。
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東京都水道局シリーズ2016-1
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一大装置産業である水道事業の健全な運営のためには、「経営」と「技術」が車の両輪であることに論を待たない。その真理はわが国のトップランナーである東京水道にも当て嵌まり、事務・技術それぞれの分野において、多様で奥深さも併せ持つ専門家集団が局内で切磋琢磨し、前向きな事業展開が図られている。今回の東京水道シリーズでは、「技術と経営」をテーマに企画。経営トップの醍醐局長に技術への思いについてメッセージをいただくとともに、元同局長で日本水道協会専務理事としてわが国水道界をリードした赤川日水協顧問と同局技術系幹部の座談会を実施した。
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水ingの更新ソリューション
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川崎市上下水道局が平成18年度から進めてきた水道事業及び工業用水道事業の再構築が今年3月に完了した。将来の水需要予測を踏まえて、全体の施設能力をダウンサイジングした上で長沢浄水場の施設の更新や機能の向上、耐震化を図った。特集では、再構築事業の目的や再構築後の長沢浄水場の特長を同局担当者に説明してもらったほか、吸引撹拌方式として国内最大級の粉末活性炭注入設備や高機能粉末活性炭について取材した。
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シリーズ 「課題を追う」
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下水は安定的かつ豊富に存在し、都市内を流れている。冬は暖かく、夏は冷たいという外気温との温度差エネルギーを活用し、下水熱のヒートポンプによる冷暖房・給湯や温水への利用、直接利用による融雪なども可能で、全国的には約80万世帯の熱利用量に相当する可能性を秘めると言われている。都市再生特別措置法や下水道法の改正で、民間事業者の未処理下水熱利用、下水道暗渠からの熱利用に関する規制緩和も実施され、下水道事業体における普及促進も期待されている。今回の「課題を追う」は、国や有識者のインタビューとともに、下水熱利用を進める事業体の取り組みを紹介した。
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シリーズ・企業トップと語らう「都市と水」
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兼工業はボールタップのトップメーカーであるばかりでなく、多様な弁類を長年提供し続けることで上下水分野でも貢献してきた。「鋳物」へのこだわりをベースに旺盛な開発意欲を示し続けている。元・名古屋市副市長の山田雅雄・中部大学客員教授をキーパーソンに上下水道関係企業トップと語らっていただく本紙企業シリーズ「都市と水」の第4弾は、山田教授と同社の落合社長とで同社の「持続と発展」に向けた方向性について語り合っていただいた。
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和歌山市の下水道事業
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和歌山市は昭和17年度から、公共下水道事業に着手した。ただ、下水道人口普及率などが全国平均値に比べて低いこともあり、これらの向上とともに、地震や浸水などの各対策を着実に推進している。本紙では巽和祥・前同市建設局下水道部長のインタビュー、各対策の概要などで同市下水道の取り組みを紹介した。
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水道界を代表する「知性」からの提言
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水道事業の今後に向けた喫緊の課題が「強靭性向上」であり、そのためには水道資産の7割を占めると言われる管路の耐震化とそのために更新が不可欠であることに論を待たない。本紙では、この課題認識を踏まえて積極的に持論を展開している首都大学東京の小泉特任教授と東京大学の滝沢教授による学識者同士の対談を実施。水道事業における管路耐震化の遅れを憂える水道界の「知性」の思いは傾聴に値するだろう。なお、対談実施に際しては、両氏の希望も踏まえて、水道管路のトップメーカーであるクボタの鉄管研究部の視察を実施し、メーカーの研究活動の最新情報も踏まえて語らっていただいた。
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企業団協東北地区協議会第23回総会
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全国水道企業団協議会東北地区協議会第23回総会が21日~22日、岩手県の奥州金ケ崎行政事務組合の担当で開催される。全国の中でもとりわけ水道広域化に向けた動きが活発化しつつある東北地方の水道企業団・広域水道関係者が一堂に会する同協議会では、今回もその解決に向けた活発な議論が期待されている。そこで、特集では、開催担当の奥州金ケ崎行政事務組合の広域水道事業の概要紹介をはじめ、開催県の最新動向として、岩手中部水道企業団が今年3月に50年後の理想像を見据えて策定した『岩手中部水道企業団水道ビジョン』について同企業団の菊池明敏局長にインタビューした。
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「A―Batons」が始動
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水道技術研究センターが浄水分野の新プロジェクト“A―Batons”を始動させた。そこで本紙は、新プロジェクトの概要を紹介するため、大垣理事長に寄稿いただいたほか、浄水技術研究推進委員会委員長と第1・2研究委員会の両委員長のインタビューを実施した。
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企業団協関西地区協第21回総会
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全国水道企業団協議会関西地区協議会第21回総会が15日、西播磨水道企業団と播磨高原広域事務組合上下水道事業所の担当で開催される。会員提出問題6題などについて、活発な情報交換が期待されている。本紙では総会の開催を記念し、開催担当の概要を紹介した。
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堺市上下水道ビジョン
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堺市上下水道局では、『堺市水道ビジョン』および『堺市下水道ビジョン』がまとまり、今年4月から両ビジョンに基づいた新たな展開がスタートした。水道ビジョンにおいては、水道事業の諸課題に対応するため、「堺市水道事業中期経営計画」と「新世紀第二次配水施設整備事業計画」を一本化し、平成28年度から同37年度までの10年間にわたる事業計画となる。一方、下水道ビジョンは、10年間(平成23年度から平成32年度)の計画を定め、事業展開を行ってきたものを、平成27年度が前期の最終年度となることから、前期の事業評価を行うとともに、後期(平成28年度から平成32年度)のアクションプログラムを盛り込み、改定版下水道ビジョンとして策定した。本紙では、水道ビジョン、下水道ビジョンでさらに先進的な諸事業を目指す、堺市上下水道の今後の取り組み、新たな方向性などを紹介する。
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全国簡易水道協議会ブロック会議
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全国簡易水道協議会の平成28年度ブロック会議が、今月12日の東海・北陸ブロックから5月10日の関東・甲信越ブロックまで順次開催される。日本の水道普及率が97・7%という高水準に至るまでには、簡易水道が大きな役割を果たしてきた。一方で、老朽化した施設の更新・耐震化、脆弱な財政基盤・組織体制の強化などの課題に取り組む必要があるが、人口減少による料金収入の減少により財源を確保することが難しくなっている。各ブロック会議では、このような課題の解決に向けて熱心な議論が展開されることが期待されている。例年、ブロック会議の開催にあわせて発行している本特集では、牧田久・全国簡易水道協議会会長(徳島県美馬市長)からのメッセージや、今年度のブロック会議開催県の簡易水道の現状などを紹介した。
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新水道ビジョン策定
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厚生労働省が「新水道ビジョン」を策定して、3年が経過した。新水道ビジョンでは、『地域とともに、信頼を未来につなぐ日本の水道』を基本理念に、50年から100年先の水道の理想像と目標を示し、関係者の役割分担や取り組むべき課題と方向を分かりやすく提示している。策定から3年が経過し、各事業体ではビジョンの理念を踏まえた施策の具現化に向けた取り組み事例も見られるようになってきた。本紙では、ビジョン実現は水道界の大命題との認識に基づき、『新水道ビジョン』が策定された3月にその意義をアピールする特集を発行しているが、今年の特集においても「安全」「強靭」「持続」をキーワードに企画した。
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宮崎水道課長と産業界幹部との語らい
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新水道ビジョンの「持続」「強靭」「安全」というキーワードに集約した上での、将来に向けた課題認識が水道界に浸透しつつあるものの、水道事業の実情に目を向ければ課題解決には、まだまだその道のりは遠いというのが多くの関係者の共通認識だろう。本紙では、水道の課題解決の舵取り役である厚労省の宮崎水道課長と、解決に向けた行動の一翼を担う役割を期待される産業界関係者とで、キーワードの大きなファクターとなる「官民連携」をテーマに語り合っていただいた。
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東京都水道局の施策展開2015・4
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東京都水道局が先月相次いで明らかにした『東京水道経営プラン2016』と『WATER&TOKYO 東京水道イノベーションプロジェクト』が水道界の注目を集めている。とりわけ、わが国水道事業のトップランナーが「世界一」と明言して「進化」と「発信」を標榜していることは水道界の活性化に寄与するものと期待される。本紙東京都水道局シリーズ特集の今年度の最終回のメインテーマは「新経営プランの着実な執行を見据えて」とし、醍醐局長のトップメッセージを掲載したのをはじめ、黒沼同局総務部長と東京大学の滝沢教授との対談を実施することで、同プランの概要とその着実な執行に向けた東京水道の施策展開の方向性を探った。
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接続と展開を目指す名古屋市上下水道局
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名古屋市上下水道局では、上下水道事業中期経営計画『みずプラン32』がいよいよ策定の運びとなり、明日25日に公表の運びとなった。同プランでは、給水収益の減少が見込まれるなど厳しい経営環境の中、経営改革によりその健全性を維持しながら、老朽施設の改築・更新、災害対策など、必要な事業を着実に進めることが謳われており、上下水道事業の「持続と発展」に向けた今後の取り組みの方向性を示唆する内容になっている。本紙では、プランの内容を紹介する特集を企画、小林局長のインタビューをはじめ、局内技術座談会やプラン策定の実施部隊となった経営企画課の加藤課長に原稿をご執筆いただいた。
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山元町・横浜市・横浜ウォーターの取り組み
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東日本大震災では、宮城県山元町でも津波により大きな被害が発生し、上下水道施設も被災した。震災の復旧・復興をきっかけに、山元町、横浜市、横浜ウォーターが3者協定を締結し、山元町の上下水道事業経営をサポートしている。大都市である横浜市の事業運営ノウハウを生かし、中小事業体である山元町の経営をサポートするというこの取り組みは中小事業体が持続可能な事業を行っていく上でのひとつのモデルとなる事例といえる。特集では、山元町の荒所長と横浜市の大熊局長、土井局長、横浜ウォーターの五十川社長に今回の取り組みから見えた新たな連携のかたちについて語り合ってもらった。
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東日本大震災被災地の下水道施設の復旧・復興
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東日本大震災から5年が経過した今、その教訓を風化させぬような営みが益々重要になってきていることは改めて強調するまでもない。折しも、わが国では南海トラフ地震や首都直下地震など、大規模地震災害の懸念が高まっており、東日本大震災の教訓を今後発生する可能性のある地震災害に「備える」ことの意義は多くの関係者が認識されるところと考えている。そこで、東日本大震災発生直後に現場で被災地の下水道施設の復旧・復興に尽力された企業関係者がその経験を通じて得られた「教訓」を語り合っていただく座談会を企画した。座談会では、国土交通省下水道部から震災直後に現場に駆けつけ、復旧を主導された加藤流域管理官に座長をお願いした。
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マンホールふたの改築・更新の現状
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国内に1400万基以上あるマンホールふたは、管路施設や道路の一部として、市民の安全を守っている。その機能を維持していくためには、計画的な調査・点検、改築・更新が必要不可欠だ。特集では、マンホールふたの改築・更新を進める自治体の取り組み事例を紹介するほか、協会設立10年を迎えた次世代型高品位グラウンドマンホール推進協会の中箸弘事務局長に更新のあり方などついて伺った。
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地方拠点都市水道の「強靭」のあり方を語り合おう
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水道事業の今後に向けた喫緊の課題が「強靭性向上」であることに論を待たない。この課題認識を踏まえ、本紙では、このテーマに真摯に向き合い、積極的な施策展開を図っている事業体を模範事例として採り上げることで、全国の読者の理解を深めていただくことを紙面づくりの大きな柱としている。その模範事例として大分市の管路耐震化をはじめとする「強靭性向上」に向けた取り組みを軸に産官学関係者で語らっていただく座談会を実施した。
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川崎市水道事業の再構築事業が完了
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川崎市上下水道局では、平成18年に「川崎市水道事業及び工業用水道事業の再構築計画」を策定し、ダウンサイジングを踏まえて施設の更新や耐震化に取り組んでいる。この特集では、長沢浄水場の再構築事業が完了するのを機に、小泉明・首都大学東京大学院特任教授と飛彈良一・同市上下水道事業管理者の対談を実施するとともに、同局幹部のインタビュー、原稿執筆により再構築事業と浄水施設の特長を紹介する。
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水道事業のよきパートナー・日本ダクタイル鉄管協会
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日本ダクタイル鉄管協会(JDPA)は、昭和22年に全国のダクタイル鉄管製造関係者によって設立された。水道事業運営に深く関わってきた多くの顧問団を有し、各種の委員会を設け、日本全国(7支部)にて幅広い活動を行っている。活動内容はハード面(強靭な管路構築のための製品開発)、ソフト面(人材育成・技術の伝承を目的とした技術説明会、接合実演会の開催)など多岐にわたる。同協会が開催している技術説明会など、ソフト面の活動を紹介する。
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東日本大震災から5年
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2011年3月11日に発生した東日本大震災から5年が経過しようとしている。決して短くはない年月が経過した今、被災地における復興の着実な進展を図る重要性は変わらずとも、それに伴う課題は時とともに変化し、新たに顕在化した個別の課題も少なくない。本紙では、「被災地上下水道の着実な復興とその教訓を活かす」をテーマに、被災地の現状・課題とその克服に向けた方向性を展望する特集号を企画した。改めて強調するまでもなく、震災の教訓を風化させないためにも上下水道関係者の総意により、5年の節目の機会を捉えて課題認識を新たにすることはこの分野のメディアとしての使命であると考えて紙面を拡充した特集号を発行した。
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東京都下水道局新経営計画・新年度事業計画
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東京都下水道局は、首都の都市基盤を支えるライフラインの使命を担いつつ、前向きな事業展開を図っており、その取り組みぶりは全国の下水道関係者に注目されている。2月12日には、平成28年度から32年度を計画期間とする「東京都下水道事業経営計画2016 暮らしを支え、未来の環境を創る下水道」を公表し、来年度からは同計画に基づく施策を推進する。本紙では毎年、同局の新年度事業を紹介する特集をこの時期に発行しているが、今回は同計画にもスポットを当てた内容とした。特集では、石原清次・局長と坂根良平・本部長に新計画に掲げた主要施策とその実現に向けた抱負を聞いた。
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防災用マンホールトイレ
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震災発生時に最も困ったことの1つとして挙げられるのが、トイレだ。しかし、阪神・淡路大震災でトイレ問題が顕在化してから、この教訓が生かされず災害時のトイレ対策が進んでいない。特集では、国土交通省下水道部が意見募集を行った「マンホールトイレ整備・運用のためのガイドライン(案)」の概要を紹介するほか、マンホールトイレを整備している横浜市や北九州市の取り組みを紹介する。
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東京都水道局新経営プラン・新年度事業計画
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東京都水道局が首都の都市基盤を支えるライフラインの使命を担いつつ、前向きな事業展開を図っていることは、わが国水道関係者の共通認識となっているが、今月2日には「東京水道イノベーションプロジェクト」、12日には「東京水道経営プラン2016」を公表するなど、その積極性は加速の度合いをさらに増してきている。本紙では、この時期の定例企画として、新年度予算を審議する東京都の第1回定例議会に上程する予算案の内容を紹介する新年度事業計画特集を毎年発行しているが、今回は、新年度が新たな経営プランの初年度に当たることに留意した企画内容とし、併せて施策展開の新機軸、イノベーションプロジェクトにもスポットを当てた。
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大阪府流域下水道が事業開始50周年
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流域下水道は、昭和40年に全国に先駆けて大阪府が着手した寝屋川流域下水道に始まる。その後、昭和45年に下水道法の改正によって流域下水道は制度化され、全国的に拡大していった。現在、大阪府では、7流域12処理区で事業展開し、府内下水道普及率は95%を超え、年間総処理水量は5億9983万立方mとなっている。平成27年度は大阪府流域下水道の事業開始50年の大きな節目となり、記念マンホールの制作や記念シンポジウムの開催など様々な関連イベントを展開している。本紙では、大阪府流域下水道50年を記念し、これまでの歩みを振り返り、今後の展開などを紹介する。
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シリーズ「課題を追う」
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日本の下水道事業が建設から維持管理、そしてマネジメントの時代に入る中、下水道法が改正され、各事業体には下水道事業計画の策定などマネジメントの実施に向けた取り組みが求められている。一般都市が会員となっている下水道研究会議は、約半世紀の歴史の中で、国や関係機関・団体と連携することで一般都市が抱える技術的・経営的課題の克服に取り組んできた。今回の「課題を追う」では、同会議の代表幹事である青木孝行・横須賀市上下水道局技術部長のインタビューや会員都市からの寄稿、国土交通省、日本下水道協会のコメントを通じて、同会議の活動に迫った。
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日本ダクタイル鉄管協会の取り組み-3 北海道
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全国の水道事業体では、「給水量の減少」「人材・技術力の確保」などの課題を抱え、管路の更新・耐震化が進んでいないのが現状だ。これらの解決に向けて官民連携の取り組みが進められているが、日本ダクタイル鉄管協会では1947年に強靭で耐久性に優れたダクタイル鉄管の国内外への普及とその技術向上を目的に設立されてから技術説明会や設計相談などを通じて設計から施工管理までの“水道管路のサポーター”としての老朽管路の更新・耐震化の推進に貢献している。今回は、シリーズ企画第3弾として、更新・耐震化に取り組む北海道地方の事業体と同協会北海道支部の活動・取り組みを紹介する。
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下水汚泥有効利用技術の動向
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下水汚泥の活用は様々な観点から注目が集まっている。こうした中、全国の自治体では下水汚泥から得られる消化ガスを利用した発電を行うなど、有効利用する動きが年々加速している。本特集では下水汚泥の有効利用の施策や技術、動向を紹介する。下水汚泥の有効利用推進に向けた国土交通省下水道部、日本下水道協会、B―DASHプロジェクトの事例ととともに、下水道における水素製造や利用の取り組み、ビストロ下水道の検証結果などを紹介する。
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香川県高松市の上下水道事業
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香川県高松市は平成24年9月、『高松市上下水道事業基本計画(上下水道ビジョン)』を策定し、目指すべき姿を「安心して、いつでも、いつまでも使える上下水道システムの構築」として、基本目標の「災害に強いライフラインの構築」などに基づく諸施策を推進している。最近では「再生可能エネルギーの積極的導入による環境共生社会への貢献」として、上下水道施設で太陽光やバイオマス、小水力の各発電施設を整備している。本紙では石垣佳邦・同市上下水道事業管理者のインタビューとともに、これらの取り組みを紹介した。
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公民連携で高水準化を図るこれからの管路管理
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水道界の根源的なテーマ「持続可能」のファクターとなるのは水道施設の適切な維持管理であり、とりわけ管路施設の管理が重要な要素となることに論を待たない。その模範事例として本紙では給配水システムの再構築に際し互いの切磋琢磨によってその高度化を実現した仙台市水道局とジオプランの公民連携にスポットを当てた技術特集を企画。同市の吉川水道事業管理者、水道技術管理者である福原水道局次長と同社の西澤社長による座談会を、首都大学東京の小泉特任教授を座長に迎え実施した。
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水道システムを支える配水池の課題と現況・展望
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水道システムにおける配水池の重要度の高さは改めて強調するまでもない。本紙では、その重要性を踏まえて例年2月に配水池にスポットを当てた技術特集を発行しているが、今年の特集号は、全国の水道事業体における配水池・調整池の整備と管理を中心とする取り組みを紹介する技術原稿によって構成するとともに、自ら配水池の設計の経験を持つ首都大学東京の小泉特任教授による総論的な内容のインタビューを掲載した。
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平成28年度上下水道関係予算案
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平成28年度の政府予算案の国会での審議が始まった。上下水道関係をみると、水道では、緊急改善事業を創設し老朽管更新などを集中的に支援するなど、強靭・安全・持続可能な水道の構築を図る。下水道も、社会資本整備や防災・安全をはじめ、改正下水道法を踏まえた下水道事業を着実に進めるための予算を確保した。上下水道の“持続”に向けた取り組みの加速が期待される。
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第55回日水協北海道地方支部水道実務発表会
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日本水道協会北海道地方支部の水道実務発表会が来たる2月4日、中空知広域水道企業団が開催地事務局を務め、滝川市で開催される。道内の水道事業における日頃の研鑽・努力の成果を確認・共有することで支部管内の水道事業体のレベルアップを目指す「水道実務発表会」は同支部の最重要行事として半世紀にわたって開催されてきた。本紙では、例年、同発表会に合わせた特集号を発行しているが、今年は支部長都市・札幌市水道技術管理者の高橋同市水道局給水部長のロングインタビューを実施したのをはじめ、開催担当・中空知広域水道企業団の事業概要や今年の発表プログラムを掲載した。
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広島市水道技術の現状と今後の方向性
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広島市水道局では『広島市水道ビジョン』(平成22~32年度)や『広島市水道事業中期経営計画』(同26~29年度)をはじめ、『水安全計画』(同26年4月)や『水道施設維持保全計画』(同26年5月)などを策定し、施設の更新・耐震化、技術継承などの取り組みを行っている。本紙では堤行彦・福山市立大学教授を座長に、同市の技術職員5人による座談会で、水道技術の現状や今後の方向性などについて語り合っていただいた。
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上下水道事業の地震対策
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管路・施設の耐震化や応急体制の充実、さらには緊急連絡体制確保や他都市・企業等の応援協定などに代表される地震対策が今や上下水道事業にとって最重要施策となっていることは改めて強調するまでもない。本紙では、平成7年1月17日に発生した阪神・淡路大震災の教訓を風化させないことを基本コンセプトに例年1月の中旬に上下水道事業の地震対策特集を発行している。今回は、「地震発生時における連携とそれを見据えた訓練の意義」と「南海トラフ地震に備える」という2つのテーマに関する最新の話題を中心に紙面を構成した。
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「水都・とくしまの信頼のライフライン」を目指す徳島市の水道
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第15回日本水道協会中国四国地方支部水道事例発表会が1月21日から2日間、徳島市のホテルクレメント徳島で開催される。水道事例発表会は同地方支部内の水道事業体が調査研究とともに、事例や取り組みなどを発表し、今後の業務の参考にすることを目的にしている。本紙では今回の水道事例発表会の開催に合わせ、久米好雄・同市水道事業管理者のインタビューや同市の発表概要、事例発表会の発表内容などを紹介した。
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大規模ステン配水池建設など推める米子市水道局
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鳥取県米子市の水道事業は大正15年4月に給水を開始し、2市1村へ給水するとともに、『米子市水道ビジョン』(平成20~29年度)などを推進している。また、同市は国内最大規模の角形ステンレス製配水池の建設などにも取り組んでいる。本紙では中原明寛・同市水道事業管理者(水道局長)と、同局幹部職員5人で、同市水道の施設整備の現状や方向性などを語り合っていただいた。
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創業70周年迎え次世代鉄蓋で飛躍めざす長島鋳物
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長島鋳物(本社・埼玉県川口市、長島博高社長)が創業70周年を迎えた。この間、同社はわが国の上下水道事業の発展とともに歩んできた。主力製品の各種鉄蓋や、そのときどきの時代のニーズに応える製品や技術を通して上下水道界に多大な貢献をしてきた。本紙では長島社長にこれまでの歩みや今後の展開をインタビューするとともに、同社の最新製品、埼玉県久喜市の久喜事業所に導入した最新鋭設備を紹介する。
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幅広いニーズに対応するヴェオリア・ジェネッツ
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ヴェオリア・ジェネッツは料金徴収業務と漏水調査の専門会社として自治体のニーズにあった最適なサービスを提供することで上下水道事業の持続に貢献してきた。昨年10月には現在の商号に変更し、1月1日付けで、グループ会社であるヴェオリア・ウォーター・インダストリーズ・ジャパンとヴェオリア・ウォーターJIOと統合し、業容を拡大した。本紙では、同社の深澤貴・代表取締役にグループ会社統合の目的と今後の事業展開について伺ったほか、同社が手がける事業を紹介する。
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OD法における二点DO制御システム
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第8回(平成27年度)国土交通大臣賞循環のみち下水道賞で、グランプリに輝いた「産官学が連携した効率的な下水処理技術の開発」(OD法における二点DO制御システム)は、人口減少が予想される地方中小都市の“汚水処理最適化”を実現する先進的な取り組みとして注目を集めている。本紙では、技術評価に当たった日本下水道事業団の谷戸善彦理事長と、技術開発を手がけた前澤工業の松原正社長に話を伺った。また、基礎研究と実用化に向けた共同研究に携わった高知大学、水平展開を進める高知県、実証フィールドを提供した香南市に寄稿いただいた。
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